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香港ノワール映画−英雄片−コミュの【香港ノワール/黎明期】ミッドナイトエンジェル 暴力の掟

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原題:第一類型危險(Dangerous Encounter-1 Kind/Dangerous Encounter-1st Kind/Don't Play With Fire!)
香港 フォトシネ・フィルム・プロダクション作品 80年 95分 カラー 日本劇場未公開(ビデオ→TV→DVD)

製作:トーマス・ファン 監督:ツイ・ハーク 脚本:ロイ・ツェト/ツイ・ハーク 撮影:デビッド・チャン アクション指導:チン・シウトン  
出演:リン・チェンチー/アルバート・アウ/ロン・テン・シャン/ポール・ウン/ロー・リエ/レイ・ロイ

−解説−
ひき逃げを起こした3人の少年とその現場を目撃した不良少女が、手を組んで犯罪に手を染め、破滅への末路をたどる姿を描いたバイオレンス・アクション。出演は『クレオパトラカジノ征服』(75年)などのリン・チェンチー(林珍奇)、香港の人気歌手アルバート・アウ(區瑞強)、『プロジェクトA2』(87年)などのロン・テン・シャン(龍天生)、『新Mr.BOO! 鉄板焼』(84年)などのポール・ウン(車保羅)、『キング・ボクサー大逆転』(72年)などのロー・リエ(羅烈)、『ゴッド・ギャンブラー3』(91年、ビデオのみ)などのレイ・ロイ(呂良偉)ほか。『ダブルチーム』(99年)などのツイ・ハーク(徐克)監督、80年作。

−物語−
ふたりの悪友と深夜父親の自動車を勝手に乗り回していたポール(區瑞強)は、誤って通行人をはねその場から逃げ去った。現場を目撃した感化院帰りの少女ワンチュウ(林珍奇)は、3人を脅迫し強盗目的の観光バスジャックを手伝うよう強要する。しかし、3人は犯行直前で逃亡し、ワンチュウは仕返ししようと迫るが、通りがかった白人の男と小競り合いとなり、彼の車中にあった箱を持ち逃げした。その中には多額の日本円為替と契約書が入っており、それらはシンジケートの武器取引に必要だった。為替を現金にしようとしたワンチュウとポールたちは、警察やシンジケートから追われることになる。

オリジナル予告編動画↓

コメント(4)

現在も最新作『タイガー・マウンテン 雪原の死闘』(2014年、画像左)が公開されるなど、今や香港映画界の重鎮として活躍を続けるツイ・ハーク(徐克、画像中)監督の第3作目にして、初の現代を舞台にした作品となります。

80年代の香港ノワールというジャンルを俯瞰して考察する時、大きく分けてふたつの流れが見えてきます。
ひとつは言うまでもなく『男たちの挽歌』を頂点とする、男同士の友情と裏切りのドラマをドラマチックかつセンチメンタルに描き出した"現代版武俠劇"ともいえる作品群です。
そしてもうひとつ、『男たちの挽歌』の前にサモ・ハン(洪金寶)が製作したジョニー・マック(麥當雄)監督作『省港旗兵 九龍の獅子』に代表される当時の香港周辺の社会情勢を取り込み、リアリティに満ちた構成と過激なバイオレンスで見せる作品たちです。

本作は、どちらかといえば後者の流れの原点ともいえる1本とも言え、当時の社会情勢を色濃く物語に織込んだ意欲作に仕上がっています。
実は本作、日本でビデオ発売された際には"香港ノワール"と銘打たれてはいませんでした(画像右はDVDジャケット)。確かに『男たちの挽歌』を基準とすれば、ロマンチックでセンチメンタルな描写は皆無の、非常に殺伐としたバイオレンス作品です。しかし"香港ノワール"を80年代香港ニューウェーブの流れのひとつとして捉え、後年登場する『省港旗兵 九龍の獅子』のような作品を考慮した場合、この映画も"香港ノワール"の源流を成す作品と位置付けることができるのです。
この作品大好きです。
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のあるシーンがこの映画のワンシーンとよく似ているのですが、オリバー・ストーンかタランティーノはこの映画を観たんでしょうか?
なにはともあれツイ・ハークの代表作として永遠に語り継がれる作品でしょう♪
>>[2] コメントありがとうございます。
毎度レスが遅くなりまして申し訳ございません。
オリバー・ストーンもタランティーノも無類のアジア映画好きですから、本作とは見てないとは断定できないですね。

…というワケで『ミッドナイトエンジェル』の話、続けていきます。
本作は、言うまでもなく香港ノワールという括り以上に"香港ニューウェーブ"の勃興下で制作された1作ですが、そのキャストはツイ・ハーク始め香港ニューウェーブの映画人たちが高くリスペクトする香港最大の映画会社ショウ・ブラザースで活躍してきた俳優陣が起用されています。
凄まじい残虐さと執念を秘めた不良少女を熱演したリン・チェンチー(林珍奇、画像左)は、70年代なかばからショウ・ブラザースで映画女優として活動、同社の専属を離れての初出演作が本作でした。当然ながら本作のようなドメスティックな役どころは彼女にとっても新境地で、公開当時は大きな反響を呼んだとのことですが、劇中案外あっさりと退場してしまうところと、彼女自身も本作出演後間もなくして結婚しアメリカへ移住してしまい、映画界の表舞台から退いてしまったのは、惜しまれるところです。

本作の真の主役というか、事件の発端を作る少年3人組は、主題歌を担当した香港の新進歌手アルバート・アウ(區瑞強、画像中・中央)のほか、ロン・テン・シャン(龍天生、画像中・左側)やポール・ウン(車保羅、画像中・右側)は、当時無名の新人俳優が演じています。驚くのは、龍天生や車保羅は現在も映画やTVでバイプレーヤーとして活躍を続けていることです。

アルバート・アウが歌う本作主題歌「帶著夢飛翔」を収録した動画↓


そして、彼らの犯罪に巻き込まれていく警官に扮した警官に扮したロー・リエ(羅烈、画像右)は1960年代なかばからショウ・ブラザースで活躍を続け、"Mr.ショウ・ブラザース"とも称されたインドネシア華僑出身の俳優です。アン・ホイ(許鞍華)監督の『獣たちの熱い夜』(81年)を始め、香港ニューウェーブの映画人たちから高い評価と敬意を受けていました。
>>[3]
お亡くなりになったそうですが、ロー・リエは大スターでしたね。

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