拳斗塾　実践融合空手コミュの拳斗塾について

別のトピックでかずのりさんがされた質問の返答をここでしたく思います。

私は十代の頃から「いわゆる」伝統空手と呼ばれる会に所属しておりました。好奇心が旺盛だったので柔道場にも通ってました。試合は空手であろうとテッコンドーであろうとオープン試合であろうと、興味があったので何でも出場しました。
１９の時、日本からの留学生達二人（極真会所属と芦原会館所属）と顔面パンチありのルールでお手合わせをし、両者ともに１０秒以内で勝ちました。スピードが違いました。
若く浅はかな私は自分に自惚れて、「いわゆる」フルコンタクト空手というものを見下していた頃です。
それは毎年夏休みは日本に行って英語の教師をしていた頃でもありました。
日本では週２，３日、某伝統空手道場で練習させて頂いてました。ある日、その道場のＯＯ先生が（ＯＯ先生は元連合会のチャンピオンで空手界では有名な人でした。
「Ｏ、こっちきてみー」と私を呼び、
「オマエ、ローキック食らった事あるか？」と訊きました。
「いえ、ありません、オス」と私。
「こんなんやで」といいながらＯＯ先生は私の外腿にキックを入れました。言うまでも無く、私は道場の床をのた打ち回り苦しんだのです。ＯＯ先生は「空手は色んな技があるから、流派とかに拘らず色々吸収したらえーよ」と優しく言いました。
なぜあの時ＯＯ先生が私にあんな事をしたのか今でも定かではありません。
またその夏、私が掛け持っていた英会話センターのマネージャーが「Ｏさん、空手全米チャンピオンなんですよね！私の知り合いが道場経営してるんですよ。良かったら遊びに行きませんか？」
全米チャンピオンといっても、その頃の私はたかが学生の部で一位をとっただけでしたが。

マネージャーが連れて行ってくれた道場は某フルコンタクト派に所属する道場でした。師範は私と同じ韓国系の人だったせいか親しみを感じてくれたのか、練習の後焼肉を奢ってくださいました。正直言って、稽古を見ながらも「のろいな」とか「無駄な動きが多いな」と思ってましたがＯＯ先生から食らったローキックの事ばかり頭にフラッシュバックもしてたのは確かです。
結局、焼肉を奢っていただいた事も少しは影響して（笑）そこで火、木、練習させていただくハメになってしまったのです。

ひと夏でフルコンタクト試合に常に入賞する先輩と対等に（極真ルールで）やりあえる様になりました。もうその頃にはフルコンタクト空手を見下すような事は無くなり、「これにはこれなりの素晴らしさがある」と感じてました。

アメリカに帰っても、フルコンタクト系の空手経験のある留学生を見つけてはスパーリングパートナーになってもらい自分なりの練習をしながらポイントの試合と形の試合にも積極的に出場し続け、２７歳の時自分の道場を開きました。

まだ某会に属してたのでその道場では「いわゆる」伝統空手の指導しかしてませんでしたが、その会内で起こったある出来事がきっかけで２年迷った挙句、脱会する決心をしました。
その出来事についてはここで書けませんが、人間の汚さを見せ付けられ人間不信に陥り、空手も止めかけた程だったのです。

脱会した事を知った色々な他流派の師範方から「うちに加盟しないか？」とお誘いの声が掛かりましたが、
私が仲良くさせていただいてる全日本チームのコーチもされてるＯＯ先生のアドバイスに従い、どこの会にも所属しない独立した道場として残る事にしたのです。

拳斗塾では、私の今までの経験に基付いた私が信じる技を常に実戦を考えながら練習してます。だからフルコン派とか伝統派とかいう言葉はなるべく使いたくないのです。しかし、物事を説明する時などは仕方がないと思いながら使ってます。