ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュのロッキー・ザ・ファイナル

ナメテましたが、感動しました。


かつてはアメリカン・ドリームの代名詞だったロッキーだが、今や老いてリングから遠ざかる身に。しかし、伝説の最後の１頁をみずから飾るべく、無謀と思えるようなカムバックに挑む・・・。
そんなロッキーと６０歳を過ぎたシルヴェスター・スタローン、両者の今が重なるのがまるでシリーズの原点回帰のようでした、肉体を鍛え上げ直したのも凄いですが、スタローンが監督としてロッキーの円熟した内面もしっとり描いたのも魅力的でした。ある意味第１作の正統の続編といえるかもしれません、熱い感動あふれる秀作となりました。
スタローンはこの後、「ランボー　最後の戦場」での“Ｗカムバック”も話題になりましたね。


　かつてのチャンピオン・ボクサー、ロッキー（シルヴェスター・スタローン）。今は引退し、地元フィラデルフィアでレストランを営む。妻エイドリアン（タリア・シャイア）は世を去り、息子のロバート（マイロ・ヴィンティミリア）は父に反発してビジネスマンの道に。満ち足りているが虚しい毎日の中、ロッキーは以前のようにリングに立ちたいと望みだす。丁度同じ頃、現役ヘビー級チャンピオンのディクソン（アントニオ・ターヴァー）は対戦相手に恵まれず、伝説的なロッキーとのエキシビジョンマッチを企画。ロッキーはこの挑戦を受けて立つ。


シリーズの第１作目から３０年の今何故『ロッキー』なのか、シルヴェスター・スタローンが肉体を鍛え直して当たり役“ロッキー”を演じた、第６作目にして多分最終章になる作品でした。
引退した元ボクサーのロッキー・バルボアが再びリングに上がるまでを、老いた彼の心情と共に描いていました、これを見ればアナタも“何故今ロッキーなのか”が解ると思います。
皆さん覚えていますか？この『ロッキー』ってアカデミー賞の作品賞を穫った作品なんですよね、今考えるとちょっと笑ってしまいそうになりますが当時は凄く感動しましたよね、あのビル・コンティの音楽が流れてきてロッキーが階段の頂上に登っていくシーンには鳥肌ものでした。
ところが２・３と続いていくうちにドンドンつまらなくなって、４と５は見た覚えはありますが内容はあまり覚えてません、多分もう忘れていると思いますが見直す気持ちも起こりませんでした。
それが『ランボー』もそうですがこの『ロッキー』も何故今になって続編なのか、最初は単に“昔流行った作品の続編に縋りたかっただけだろ”と思いましたが、意外と言っては失礼かもしれませんがシルベスター・スタローンの最高傑作になったかもしれません。
スタローン演じるロッキーは今は引退して『エイドリアンズ』という、亡き愛妻の名を冠した小さなレストランのオーナーをしていました、息子のロバートは仕事を口実になかなか家には寄り付かずにいます、そんな時にディクソンという圧倒的なスピードを持つヘビー級のチャンピオンが現れました。ロッキーは息子や小さな頃から知るリトル・マリーとその息子のスティップスらに、再び闘うこととその勇姿を見せるためにライセンスを再取得して再びリングに上がり、“幸福の追求”と『全ての挑戦する人達』のためにロッキー・バルボアは老いた身体にムチを打ってリングに再び上がります。
まさか『ロッキー』でまたこんなに感動することがあるとは思いませんでした、『ロッキー』の頃の懐かしい場面や場所なんかも出てきて懐かしいことは勿論ですが、あの音楽に合わせて階段を登るトレーニングをしたり肉をサンドバッグにして打ったり、雪の中を“パンチー”を連れて走る姿も印象的でした。
ロッキー・バルボアが単なる懐古趣味ではなく『歳を重ねること』の素晴らしさや、“逃げずに闘う”素晴らしさを息子のロバートやリトル・マリーやスティップスら全ての人に伝えるために、ラスベガスで最強の若手のヘビー級チャンプと闘います。
ラスベガスでお馴染みの名物アナウンサーのマイケル・バッファーさんにレフリーのジョー・コルテスさん、マイク・タイソンもリングサイドでワン・シーンだけ出てきました。
果たしてロッキー・バルボアは最強の若手のヘビー級チャンプ相手に、どれだけ立ち向かえるのでしょうか、そこには勝敗を超越した闘いが待っていました、こんなに感動出来る作品だったのにはビックリしました、流石に『ロッキー』は偉大な作品でした、お勧めします。