ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュのバタフライ・エフェクト●

ディレクターズ・カット版も観ていたので、遅くなりました。

初めはホラー映画かと思っていましたが、単なるホラー映画ではなく一級のサスペンスとしても面白いという論調を受けて、ＤＶＤを買って期待して見た作品です。
初期のごく小さな差違が、将来的に予測不能な大きな違いを生じるというカオス理論を効果的に取り入れた異色サスペンスです。“バタフライ・エフェクト”とは、カオス理論を“一匹の蝶が羽ばたいた結果、地球の裏側で竜巻が起きる”という喩えで表した有名な言葉です。主演は「ジャスト・マリッジ」でも褒めたアシュトン・カッチャー、最近デミ・ムーアと結婚しましたね。共演に「ロード・トリップ」や「ラット・レース」のエイミー・スマート、本作品では彼女の魅力と演技力が大きくモノを言っています。他にも「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の陰の主役で、「恋しくて」や「メンフィス・ベル」のエリック・ストルツや、「マッチスティック・メン」や「ワイズ・ガールズ」のメローラ・ウォルターズなど。愛する者を救うため、過去を書き換えようとした男が体験する想像を超えた出来事をスリリングに描かれています。
　少年時代、エヴァン（アシュトン・カッチャー）は記憶を喪失する“ブラックアウト”を起こすことがしばしばあった。そこで、精神科の医師の勧めに従い日記をつけるようになるエヴァン。そんなある日、エヴァンが１３歳の時、ひとつの出来事が原因で幼なじみケイリー（エイミー・スマート）との仲が引き裂かれてしまう。しかしその時にも彼にはブラックアウトが起きていた。やがて大学生となり、ブラックアウトもなくなり平穏な日々を送っていたエヴァンは、ふと幼い頃の日記を手にとる。すると突然１３歳のあの時の記憶が鮮明に蘇った。やがてケイリーのその後の運命を知ったエヴァンは、彼女への想いのあまり、ある行動に出るのだが…。
「ジャスト・マリッジ」で見事にコメディアンの才能を疲労してくれたアシュトンだったけど、そんな彼にサスペンスの主役なんかが務まるのか？なんて心配していたら批評家たちの間でも心配されていたみたいです。
ですがまぁなんとか上手にこなしていました、「ジャスト・マリッジ」の頃よりも逞しくなった感じですね、そこにデミ・ムーアも惚れたのかな?
しかしこの映画の真の主役はケイリーを演じるエイミー・スマートでしょう、これだけ運命がコロコロと変わってしまうヒロインを、見事に演じ分けています。
「これ本当にエイミー?」と思ってしまうほどの変わり様です、彼女の変身振りを見ているだけでも楽しくなります、必見だと思います。
『映画史上最も切ないハッピー・エンド』とのうたい文句ですが、確かにこの映画の設定では考えうる最高のカタチでしょうね、それでももっと素敵なハッピー・エンドを期待してディレクターズ・カット版を観ました。
もっとネガティブなエンディングでした、色々なところからクレームがきそうだし説明臭いというか回りくどいです。これだったら公開版のエンディングの方が僕は好きです、でも「なんとかエイミーもハッピーなエンディング考えろ」、という気もしました。
タイム・トラベル物の基本とも言えるカオス理論ですが、トゥルー・コーリングのように全く気にしなくても面白いと思います、結局トゥルーの方もそれを考え出して失敗したわけでしょ?!
でもまあ良く出来た作品です、変幻自在の活躍ぶりのエイミー・スマートも一見の価値が大いにあります、お勧めします。　