ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュの『ICHI』

綾瀬はるかチャンは良かったです。


かつて勝新太郎が当たり役として、最近では２００３年にビートたけし主演「座頭市」も話題になった時代劇ヒーロー“座頭市”。そして今回盲目の若い女性だが、ひとたび剣を抜けばバッタバッタと悪党どもをやっつけるという“女性版・座頭市”に扮したのは、本作が公開された２００８年に「僕の彼女はサイボーグ」、「ハッピーフライト」など多数の映画で活躍した人気者の綾瀬はるかチャン。また曽利監督は、得意とするＣＧを中心にビジュアル重視の演出をめざしたようで、劇画テイストの“女性版・座頭市”を見ることができましたかね。


瞽女（ごぜ）の市（綾瀬はるか）はある理由で芸人一座を追われ、今は1人で旅を続ける毎日。ある日、チンピラに絡まれた市は通りすがりの侍、十馬（大沢たかお）に救われるかに思えたが、十馬は幼い頃の事件以来、刀を抜くことが出来なかった。そこで実は剣の達人である市は自身の仕込杖でチンピラどもを倒し、十馬と旅を続ける。やがて2人が到着した宿場町では、町を守ろうとする白河組二代目の虎二（窪塚洋介）と町の支配をめざす万鬼、両派が抗争を繰り広げていて……。



勝新太郎や北野武が演じて世界的にも人気を博した異色ヒーロー“座頭市”を、設定を女に変えて綾瀬はるかチャン主演で映画化したアクション時代劇でした、自らの身を仕込み杖に隠した剣のみに頼り孤高を貫き生きる女、市が男たちと繰り広げる壮絶な闘いと初めて出会った運命の男との切ない恋の行方を描いていました。

綾瀬はるかチャン演じる市は瞽女（ごぜ）と呼ばれる盲目の女芸人、ある時男に襲われた市は男と関係してはならないという掟に従い一座を追われ“離れ瞽女”となる。
以来三味線を手にたった一人で旅を続けるがある日市がチンピラに絡まれていると、一人の侍大沢たかお演じる十馬が止めに入るが十馬はなぜか刀を抜くことが出来ずモタモタ、そんな彼をよそに市は仕込み杖から抜いた剣でチンピラたちを容赦なく切り捨てる。


十馬は剣の腕はありがら幼いときのトラウマが原因で刀を抜けず一方の市は居合いの手練だった、やがて２人は辿り着いた宿場町で町を仕切る白河組２代目窪塚洋介演じる虎次と無法者を束ねて町を荒らす、万鬼の激しい抗争に巻き込まれていき互いへの秘めたる想いを募らせていく市と十馬だったが・・・。

あの勝新太郎や北野武が演じてきた“座頭市”を女性に置き換えて、人気女優の綾瀬はるかがヒロインを演じたことで注目されましたが僕も綾瀬はるかチャンが主演じゃなければ見ていなかったでしょう、佐田真由美チャンも“瞽女”の１人として出演していて大沢たかおや“スパイダーマン”中村獅童に“フライング窪塚洋介”ら『ピンポン』組、杉本哲太や竹内力に渡辺えり子に榎本明なども共演していて好演してました、監督が「ピンポンの曽利文彦とのことだったので少し面白いかもと期待もしていました。

不意に旅の連れとなった綾瀬はるかチャンと大沢たかおが、虎太郎のいる宿場町で白河組２代目窪塚洋介演じる虎次と万鬼の抗争に巻き込まれていく、なんか『用心棒』と『座頭市』を足して２で割ったような感じでしたがまぁまぁ楽しい作品にはなってました、相変わらず綾瀬はるかチャンの演技は素晴らしく良かったです。

綾瀬はるかチャンは今回も新しい顔というか今までの『座頭市』とは女性という以外にも新鮮さを与えてくれていました、大沢たかおもいつの間にか優しい笑顔の似合う俳優さんになっていて昔の“悪人顔”だった頃が懐かしいくらい爽やかでした、なんか窪塚洋介はやっぱりこんな小さな役は役不足に感じましたし中村獅童もテレビ・サイズの演技で勿体無かった、竹内力のＶシネのような演技は堂なんだろうと思いながらも楽しく観られたのは綾瀬はるかチャンのお陰でしょう。

人と関わることを避けて暗い過去を引きずる瞽女の市と、やはり暗い過去を持った刀の抜けない凄腕のサムライが出会って、そこに宿場町での抗争劇が繰り広げられますがこういう綾瀬はるかチャンの“市”の設定をシリーズ化したらいいと思いました、『釣りバカ　シリーズ』も終わったことですし何か新しいシリーズ物の誕生が待たれます、お勧めします。