ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュの容疑者Xの献身●

タイミング悪かったですね、面白かったですが、ちょっとシリアスすぎたかな。


東野圭吾のベストセラー「探偵ガリレオ」シリーズを福山雅治主演でTVドラマ化し、最高視聴率２４．７％を記録した大ヒット作「ガリレオ」。その劇場版として満を持して製作されたのが本作です、第１３４回直木賞に輝く同名小説を意外にも映画初主演となる福山雅治を始め、柴咲コウらドラマ版主要キャストの再結集で映画化されました、もちろん原作同様に単独作としても楽しめました。
共演はガリレオ最大のライバルとなる天才数学者に堤真一、薄幸のヒロインに松雪泰子。天才対天才の頭脳戦はもちろん、事件に隠された哀しいドラマも深い味わいを残していました。


貝塚北署所轄内で、顔をつぶされ指紋も焼かれた男の死体が発見された。少ない遺留品から身元が判明、担当刑事の内海（柴咲コウ）と草薙（北村一輝）は弁当屋を営む被害者の元妻・靖子（松雪泰子）を訪ねる。だが有力容疑者と思われた彼女には完璧なアリバイがあった。捜査に行き詰まった2人は、帝都大学の物理学者、“ガリレオ”こと湯川（福山雅治）に協力を求める。当初は興味を示さない湯川だったが、靖子の隣人が学生時代に数学の天才と認めた親友・石神（堤真一）であることを知り……。


東野圭吾の『ガリレオ』シリーズ初の長編にして直木賞受賞の傑作感動ミステリー『容疑者Ｘの献身』を、大ヒットＴＶシリーズ「ガリレオ」のスタッフ・キャストで映画化した作品でした、冴えない人生を送る天才数学者が無償の愛に衝き動かされて仕組んだ究極のトリックに、天才物理学者の湯川学が挑むスリリングな頭脳戦をドラマ版のテイストを残しつつも原作の持つ人間ドラマに重きを置いて描きます。

貝塚北警察署管轄内で男性の死体が発見され身元は判明し貝塚北署の刑事柴咲コウ演じる内海は、先輩の北村一輝演じる草薙と共に被害者の別れた妻松雪泰子演じる花岡靖子へ聞き込みに、彼女には完璧なアリバイがありさっそく“ガリレオ”こと湯川学に相談。
偶然にも靖子のアパートの隣に冴えない男堤真一演じる石神哲哉が湯川の学生時代の無二の親友だった、現在は高校の数学教師をしている石神だったが彼は湯川が “僕の知る限り、本物の天才”と評するほどの頭脳の持ち主、やがて湯川は石神がこの事件に深く関わっているのではと疑念を抱き始めるが・・・。

福山雅治主演の大ヒットドラマ「ガリレオ」の長編劇場版で東野圭吾の直木賞受賞作を原作に、ある哀しい殺人を巡る探偵ガリレオこと湯川学と天才数学者の頭脳戦が展開します、しかし僕らのようなテレビドラマの『ガリレオ』のファンからするとオープニングからかなり暗めの映画で、結構悲しくて辛くて暗い初めて映画で“ガリレオ”を知った人にもお勧め出来ますが本来の明るさはあまり無かったですかね。

テーマが『論理的思考』でこれが重要になってきますがこれが作品を少し“重苦しい雰囲気”にしていましたね、女性に無関心に見える“ガリレオ先生”こと福山雅治演じる湯川が意外に美女好きだとか、警察を何時も疎ましがる渡辺いっけいさんなどが笑わせてくれる場面もありましたが堤真一と松雪泰子が登場する場面なんかはホラー映画かと思うくらい、特に最後近くの堤真一演じる石神と松雪泰子演じる花岡のシーンには思わず涙しそうになりました。

天才物理学者の湯川対天才数学者（といっても学校の数学教師）の悲しい対決が繰り広げられ、湯川が呟いていた通りにドラマは『僕らがこの問題を解決しても、誰も幸せにはなれない』展開を見せてくれますが、果たして湯川と内海刑事に草薙刑事は花岡や天才・石神が作り上げた完璧なアリバイを崩せるのでしょうか。

福チャンや柴咲コウちゃんも頑張りましたがやっぱり松雪泰子さんに堤真一は凄かったですね、特に堤真一は『クライマーズ・ハイ』とは全く違う役どころでしたがメチャメチャ演技上手かったです、天才数学者でありながら家族で苦労したりして暗くて悲しい男石神を本当に上手に演じていました。

もう少しテレビ版『ガリレオ』の明るくてコメディ・タッチな面も見せて欲しかったですかね、しかし『ガリレオ』ファンにはとても楽しくて面白い作品だったと思いました、次回はもう少しコメディ・タッチの映画も見てみたい気もしました、お勧めします。