ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュのファーストフード・ネイション

結構衝撃的でした。


今や世界のどこにでもあるといっても過言ではないハンバーガー・チェーンの実態を描いた、エリック・シュローサーのベストセラー・ノンフィクション「ファストフードが世界を食いつくす」をドラマ仕立てで映画化したのが本作です。
世界中同じ商品を安く、大量に提供するために、いったいどんなことが行なわれているのか？？　店頭のアルバイト学生から食肉工場の作業員まで、末端従業員の過酷な労働の実態、そしてコスト削減のため犠牲にされる食の安全の問題などが浮き彫りにされています。主演のグレッグ・キニアを始めイーサン・ホークにブルース・ウィリス、大好きなアナ・クラウディア・タランコンにアヴリル・ラヴィーンや、カタリーナ・サンディノ・モレノら豪華キャストにも注目でした。


大手ハンバーガー・チェーン“ミッキーズ”のマーケティング部長を務めるドン（グレッグ・キニア）は、社長に呼び出され、ある内部調査を命じられる。それは、ハンバーガーの原料となる牛肉から糞便性の大腸菌が検出されたため、事実が公になる前に原因を特定し、対策を立てろというものだった。さっそくコロラドにある同社の工場を視察する彼だったが、一見衛生管理に問題はなさそうに思えた。だが、やがて彼は信じられない事実を知ることに……。



エリック・シュローサーのベストセラー・ノンフィクション『ファストフードが世界を食いつくす』を基に、“安くてお手軽な食事”を支えているファストフード業界の舞台裏の仕組みをドラマ仕立てで描いた社会派群像劇でした、牛肉パテの大腸菌混入事件を端緒に食の安全性に留まらず格差社会や不法就労、環境破壊といった現代社会が抱える様々な問題を浮き彫りにしていきます。監督は「スクール・オブ・ロック」「ビフォア・サンセット」のリチャード・リンクレイター。

売り上げ好調のバーガー・チェーン“ミッキーズ”のマーケティング部長グレッグ・キニア演じるドンは、社長から同社のパテから多量の糞便性大腸菌が検出されたため事実が公になる前に原因を突き止めろと命じられる。
コロラドの工場へと向かうドンでしたがコロラド州コーディではメキシコから密入国してきた不法就労者たちが、ブローカーから悪条件の違法労働を斡旋されミッキーズ契約の精肉工場へと送られる、ミッキーズのコーディ店でバイトする真面目な女子学生アシュレイ・ジョンソン演じるアンバーは大学の環境保護グループのメンバーと知合い、彼らの活動に関わるようになりますが・・・。

最初に題名と映画の説明を見た時にこれは“ドキュメンタリー”かと思いました、『スーパー・サイズ・ミー』と同じく（あれはドキュメンタリーでしたが）見た途端に『ファーストフード』が怖くなる作品でした、グレッグ・キニア演じるドンが急成長を続けている“ミッキーズ”というファーストフードの偉いさん、同社のバーガーから牛の糞が検出されたとしてコロラドへ向かいますが工場では違法に入国した人々が過酷な労働を強いられていました、工場についての悪い噂を聞き奔走するドンでしたが色々調査を進めるうちに会社の暗部を知っていくようになります。

とにかく出演陣が豪華で主演のグレッグ・キニアを始めイーサン・ホークにブルース・ウィリスやクリス・クリストファーソン、大好きなアナ・クラウディア・タランコンにアヴリル・ラヴィーンやカタリーナ・サンディノ・モレノにパトリシア・アークエット、アシュレイ・ジョンソンにポール・ダノにルイス・ガスマンらが出てるんですがこの作品にかけられた、“実はファーストフードはこんなに危ない”という強いメッセージが伝わってくるような感じがした映画でした。

アナ・クラウディア・タランコンとカタリーナ・サンディノ・モレノがメキシコ人の姉妹役なんですが、アナ演じるココがバカなアメリカの工場長にオモチャにされて姉カタリーナ演じるシルビアはそんな妹を心配しますが、恋人ラウルがその工場で大事故に遭いますが禁止薬物の使用でクビで医療費が出ないという所はいかにもアメリカらしいです、アンバーは“環境保護メンバー”らに感化されてアヴリルら学生の環境保護運動に参加するようになります。

アナもカタリーナも流石に２人とも演技が上手かったですがラストはホラー映画なみのグロテスク・シーンが、アヴリルやグレッグ・キニアにブルース・ウィリスも良かった、ドキュメンタリー映画の『ＨＯＭＥ』のような肥牛場も凄かったです、僕ら消費者見た方がいいセミ・ドキュメンタリーと言ってもいい映画でした、お勧めします。