ド素人の映画と音楽のお勧め。コミュのシービスケット●

馬が好きな人もそうで無い人にも。

この物語は全米で４５０万部以上も読まれている、実話に基づいたお話しです。
一匹の小さな馬と、その馬に携わった人々のお話しです。
１９２９年の大恐慌以降、アメリカは冬の時代を迎えていた。自動車販売で富を築いたが息子を亡くし、妻にも去られた大富豪のハワード（ジェフ・ブリッジス）、開拓時代の終焉に時代遅れとなってしまったトム（クリス・クーパー）、家族と離れ離れになってしまって草競馬のジョッキーに身をやつしていたレッド（トビー・マグワイア）。
人生のどん底を味わった３人の男は、一頭のちっぽけな馬に運命の糸に導かれるように出会う。その馬の名は”シービスケット”といった・・・。
まず気になった点を先に、まず重要と思われる登場人物が沢山いて、ジェフ・ブリッジスとトビー・マグワイヤのどちらが主役なのか、どちらに思い入れをしたらいいのか分かりにくいです。もしかしたらシービスケット（多分怖い顔のクリス・クーパーではないでしょう）かも、主役がハッキリしていないので物語が少しゴチャゴチャ見えるような気がします。もう少し馬なのか人なのかどちらを見てもらいたいのか、作り手側が明確な意志を表せて欲しかったかな。
もともと僕は競馬が好きなので困らなかったけど、ライバルのウォーアドミラル戦績の素晴らしさが分かりやすく伝わると良かったかも。
とにかく映像がキレイです、馬やジョッキーの視点から見た景色がとても奇麗です。僕は競馬好きで”シービスケット”のお祖父さんのマンノウォーや父ハードタックは知っていました、勿論ケンタッキーダービーなど三冠を制覇したウォーアドミラルも知っています。
しかし”シービスケット”は知りませんでした、こんな物語があったとはかなりの競馬通でも知らなかったと思います。
競馬を知っている方も知らない方も、同じように楽しめます。物語の展開は早いし明確な主人公もいませんが、それでもとても飽きさせずに物語りに入り込めます。
因みに主人公の一人のトビー・マグワイア演じるレッドのよきライバルとして、"ウルフ"という騎手が出て来ますが、彼を演じているのは実在の騎手でゲイリー・スティーブンスといいます。手っ取り早く言ってしまえば、「アメリカのちょっと年食った豊」です、先日までヨーロッパで騎乗していました。
結構セリフもあって重要な役ですが、見事に演じています。本物の騎手が実際に馬に騎乗しているわけです、だからレースなどのシーンにも臨場感があって楽しいのでしょう。
競馬好きもそうで無い人にも、ぜひお勧めします、とても奇麗な画像をした映画です。