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古井由吉コミュの新連載『黙躁』

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コメント(6)

今日やっと買えたばかりなので、まだ冒頭の数行を読んだだけですが、
"古井節"、絶好調のように思われます。まあ古井さんの作品なので当たり前ですが。

神保町・東京堂書店の講演会(2月18日)では、

 『辻』のように根詰めたものは年齢的にもこれで最後ではないかと思う、
 次の作品は静かで読みやすいものを考えている
 (正確なお言葉ではなく、そうした意味のご発言)

とおっしゃっていて、新境地に向かわれるのかと思っていたのですが、題名からも察せられる通り、雰囲気的にはそれほどの新境地というわけではなさそうです。

とはいえ新境地が必ずしもよいとは限りませんし、古井ファンとしてはまたあの文章のうねりに、悩ましく身を委ねる幸せを味わえると思うだけで、幸せを感じております。

おそらく『辻』の三人称的な虚構色は少なく、『野川』などのスタイルに近いものになるのではと予想しております。

せっかくですので、勝手ながら冒頭の一段落だけ引用させていただきます。
(古井由吉・新連作小説「黙躁」白い男、群像2006年4月号、講談社より引用)

   物を言わずにいるうちに、自身ではなくて、背後の棚の上
  の、壷が沈黙しているように感じられることがある。沈黙ま
  で吸い取れたその底から、地へひろがって、かすかに躁ぎ出
  すものがある。

読了しましたら、また感想を記させていただきます。
>狭間亮輔さま

いま読了しました。よく考えたら連載初回で感想というのも、何だかおこがましいようですけれども。

これから読む方のために、内容にはあまり触れたくないので、メタな感想に留めておきますが、テーマ的にはこれまでの延長線上で、かつ、冒頭の2文でお分かりのように、言葉の詩性の研ぎ澄ませ方では、これまで以上の洗練と自在さを感じさせる文章だと思いました。

「辻」のモチーフも再び出てきます。「辻」をめぐって講演会でお話されていたことが、より詩的な表現でそのまま出てきて、このくだりはちょうどあの頃に執筆されていたのかなと思われる部分もあります。

その意味で、『黙躁』は、ご自身のお考えを直接表される部分も含んで、随想的な色合いの濃い小説になりそうな気がします。個人的には、古井さんのこの虚実皮膜的なスタイルが大好きなので、続きを早く読みたい気にさせられました。

中途半端な感想で申し訳ありませんが、ご容赦を。
S浦様 狭間様

内容の濃い書き込みをありがとうございます。
群像が手に入り次第新連載を読みます。

私も東京堂の講演会に行きました。
「散文は詩に由来している」という内容のお話もあり、
古井氏の散文は詩的である思っておりましたので、
深く頷きました。

『辻』の書き方も詩のようだなと思います。
私は以前現代詩の世界をさまよい、今は散文を
書いておりますので、学ぶところ大です。

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