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コメント(46)
これは個人的な話になっちゃうんだけど、短歌で何を伝えたいのか？って話。
新聞短歌とかが多分そうなんだろうけど日常に対しての情緒を想うって形式が多数派な気がするんですよ。
例えば個人的な幸せをそのまま捻りなく詠むタイプのやつとかね。
でも、自分はそれに対してあまり魅力を感じていない。
『知らない赤の他人が「恋人・家族とこんなシチュエーションでいられてとっても幸せ」とか『世間のこういうことに怒りが湧く』とか言っているのを聞いたところで、一体聞いているこっちが何の情緒を想えというのだ？』と自分は感じてしまうのです。
端的に言えば、他人のありふれた日記に特に感想を持てないんですよ。
でもそういう他人の日記のような短歌を読むのが好きな人かいるのは知っているし、それが悪いと思ってはいない。
そういう人も俺も、ただ趣味嗜好がそうであるというだけの話だから別に良し悪しの話じゃないから。、
だからここからは完全に俺の感性の一人語りになってしまうのですが、
俺が短歌の表現に欲しいのは「簡単な言葉にならないもの」なんですよ。
何のこっちゃ？となる人もいると思うので、例えるとしたら
『愛しくて憎いから痛いのであなたの優しさに無表情になってしまう』という感情。
あるいは『誰にも何も言わないで、内緒でサボった卒業式の日に見た桜が綺麗で覚えています』という思い出。
こういう人の内心なんて一言で表せるわけがない。
単語ひとつで決めつけてしまえるものじゃない。
でも上記の一文として読みとれば、そこにある何かの輪郭だけはなんとなくわかる。
ほんの一部だけかもしれないけど、その複雑さを捕まえられる。
こういうものを短歌に入れたい、表したい、伝えたい、読み取りたい。
自分が短歌でやりたいことはこれなんです。
凄い難しくて全然そんな域までいけないけれど
言葉にならないものを捉えようと四苦八苦することそのものが楽しくて今でも続いています。
「簡単な言葉にならないもの」を短歌という定型に収めて人に伝わるものを作るというのは、
本当にめちゃくちゃ難しいことで頭を抱えたくなるくまらいだけれど、その難しさごと楽しめたらいいなと思っています。
新聞短歌とかが多分そうなんだろうけど日常に対しての情緒を想うって形式が多数派な気がするんですよ。
例えば個人的な幸せをそのまま捻りなく詠むタイプのやつとかね。
でも、自分はそれに対してあまり魅力を感じていない。
『知らない赤の他人が「恋人・家族とこんなシチュエーションでいられてとっても幸せ」とか『世間のこういうことに怒りが湧く』とか言っているのを聞いたところで、一体聞いているこっちが何の情緒を想えというのだ？』と自分は感じてしまうのです。
端的に言えば、他人のありふれた日記に特に感想を持てないんですよ。
でもそういう他人の日記のような短歌を読むのが好きな人かいるのは知っているし、それが悪いと思ってはいない。
そういう人も俺も、ただ趣味嗜好がそうであるというだけの話だから別に良し悪しの話じゃないから。、
だからここからは完全に俺の感性の一人語りになってしまうのですが、
俺が短歌の表現に欲しいのは「簡単な言葉にならないもの」なんですよ。
何のこっちゃ？となる人もいると思うので、例えるとしたら
『愛しくて憎いから痛いのであなたの優しさに無表情になってしまう』という感情。
あるいは『誰にも何も言わないで、内緒でサボった卒業式の日に見た桜が綺麗で覚えています』という思い出。
こういう人の内心なんて一言で表せるわけがない。
単語ひとつで決めつけてしまえるものじゃない。
でも上記の一文として読みとれば、そこにある何かの輪郭だけはなんとなくわかる。
ほんの一部だけかもしれないけど、その複雑さを捕まえられる。
こういうものを短歌に入れたい、表したい、伝えたい、読み取りたい。
自分が短歌でやりたいことはこれなんです。
凄い難しくて全然そんな域までいけないけれど
言葉にならないものを捉えようと四苦八苦することそのものが楽しくて今でも続いています。
「簡単な言葉にならないもの」を短歌という定型に収めて人に伝わるものを作るというのは、
本当にめちゃくちゃ難しいことで頭を抱えたくなるくまらいだけれど、その難しさごと楽しめたらいいなと思っています。
前の書きこみで「何を伝えたいのか？」という話をしたけど、今回は「どういうふうに伝えるべきなのか？」っていう話。
いきなり悪口みたいになってしまうけど、これって自分のことを日記のように語って気持ちよくなる人には絶対にわからない分野なんだよね。
例えば同じような内容を語るとして
「あそこにいるお前の父親が酔っ払ってる」と
「あそこにいる酔っ払いはお前の父親だな」では
現実として起こっている出来事は同じでも、その文章を聞いている側のニュアンスが大きく変わります。
何故かというと、これは聞き手が文章を理解するうえでの視点の道筋が変わってくるから。
「父親がいる→酔っ払っていた」の順が前者
「酔っ払いがいる→父親だった」の順が後者ですね。
では、この二つのどっちが表現として正解でしょうか？僕らは短歌などでどっちの言い方をするべきか？
これは主題がどっちが相応しいかで変わってくると思います。
つまり話の流れとして酔っ払っている事実の比重が大きいなら前者、父親だったという事実の比重が大きいなら後者となります。
笑い話のネタのオチとして話す場合には後者のほうが正しい。
「ふと見た時になんかやべえ酔っ払いいるなぁ、と思ったら…
それ俺の親父だったんですよ」みたいなね。
「ふと見た時にそこに親父がいて…なんかやべえ酔っ払ってるんですよ」だとオチとしては面白くない。
「酔っ払ってました」より「なんと父親でした」というほうがオチがつくから。
この言い方という分野で本当に唸らされたのがアプリ『うたよみん』で見つけた『ぬこ』さんという人の短歌で
パンだけどたぶんすべてのヤドカリが住みたがるほどきれいなコロネ
この短歌は言葉の順番を入れ替えるととてもつまらなくなる。
改悪例
『パンだけどコロネがすごくきれいだし住みたがるよねヤドカリたちが』
これは本当にダメ。
もともとの短歌ではオチのコロネでそれまでの言葉たちが全部まとまっていく快感があるのに、改悪例では最後の「ヤドカリたち」っていうのが逆に余計なフレーズなんじゃないかとすら感じさせるぐらい語呂が悪い。
言おうとしている内容は一緒なのにね。
これが短歌における言い方の問題。
つまり、何を主題にして何を強めるように言葉を配置するのか。
ちゃんとこれを考えないとイメージしたものが効果的に伝わらない。
上記の『パンだけど…』は本当に凄いと思ってて、嘘だと思った人はこの短歌を添削してさらに改良しようとしてみてよ。完成度が高いから、元を上回る言葉の入れ替えや単語の変更がかなり難しい。
俺はこんな綺麗な短歌は作れないのを自分で自覚してしているので、言い方や言い回しそのものをなるべくトリッキーなほうや歪なほうに寄せています。
ただ、正統派な感覚を正しく綺麗に詠みたいのであれば上記の短歌はひとつの理想的な形だと思っています。
とはいえ言い方という分野も決まりきった正解があるわけじゃないんですけどね。
だからこそ難しいのですが。
ただあんまりこういうジャンルについて話す人もいないから、低レベルながらでも誰かが語るべきだと思いこの場で一人語りをしてみました。
誰かの参考にでもなれば幸いです。
いきなり悪口みたいになってしまうけど、これって自分のことを日記のように語って気持ちよくなる人には絶対にわからない分野なんだよね。
例えば同じような内容を語るとして
「あそこにいるお前の父親が酔っ払ってる」と
「あそこにいる酔っ払いはお前の父親だな」では
現実として起こっている出来事は同じでも、その文章を聞いている側のニュアンスが大きく変わります。
何故かというと、これは聞き手が文章を理解するうえでの視点の道筋が変わってくるから。
「父親がいる→酔っ払っていた」の順が前者
「酔っ払いがいる→父親だった」の順が後者ですね。
では、この二つのどっちが表現として正解でしょうか？僕らは短歌などでどっちの言い方をするべきか？
これは主題がどっちが相応しいかで変わってくると思います。
つまり話の流れとして酔っ払っている事実の比重が大きいなら前者、父親だったという事実の比重が大きいなら後者となります。
笑い話のネタのオチとして話す場合には後者のほうが正しい。
「ふと見た時になんかやべえ酔っ払いいるなぁ、と思ったら…
それ俺の親父だったんですよ」みたいなね。
「ふと見た時にそこに親父がいて…なんかやべえ酔っ払ってるんですよ」だとオチとしては面白くない。
「酔っ払ってました」より「なんと父親でした」というほうがオチがつくから。
この言い方という分野で本当に唸らされたのがアプリ『うたよみん』で見つけた『ぬこ』さんという人の短歌で
パンだけどたぶんすべてのヤドカリが住みたがるほどきれいなコロネ
この短歌は言葉の順番を入れ替えるととてもつまらなくなる。
改悪例
『パンだけどコロネがすごくきれいだし住みたがるよねヤドカリたちが』
これは本当にダメ。
もともとの短歌ではオチのコロネでそれまでの言葉たちが全部まとまっていく快感があるのに、改悪例では最後の「ヤドカリたち」っていうのが逆に余計なフレーズなんじゃないかとすら感じさせるぐらい語呂が悪い。
言おうとしている内容は一緒なのにね。
これが短歌における言い方の問題。
つまり、何を主題にして何を強めるように言葉を配置するのか。
ちゃんとこれを考えないとイメージしたものが効果的に伝わらない。
上記の『パンだけど…』は本当に凄いと思ってて、嘘だと思った人はこの短歌を添削してさらに改良しようとしてみてよ。完成度が高いから、元を上回る言葉の入れ替えや単語の変更がかなり難しい。
俺はこんな綺麗な短歌は作れないのを自分で自覚してしているので、言い方や言い回しそのものをなるべくトリッキーなほうや歪なほうに寄せています。
ただ、正統派な感覚を正しく綺麗に詠みたいのであれば上記の短歌はひとつの理想的な形だと思っています。
とはいえ言い方という分野も決まりきった正解があるわけじゃないんですけどね。
だからこそ難しいのですが。
ただあんまりこういうジャンルについて話す人もいないから、低レベルながらでも誰かが語るべきだと思いこの場で一人語りをしてみました。
誰かの参考にでもなれば幸いです。
2017年に雑談トピで書きこんだ内容を再編集しました。
今、見返してみても創作における必要なパーツをちゃんと分解してきっちりと言語化をする冲方丁さんは本当に立派な人で、
アニメ『蒼穹のファフナー』『マルドゥック・スクランブル』、本屋大賞を受賞し岡田准一さんを主役に実写映画化もされた『天地明察』の原作者。
その冲方丁さんの『ストーリー創作塾』からの引用です。
『創作の三項目とは、知識・技術・感性です。
小説の五項目とは主題・世界・人物・物語・文体です。
執筆の六段階とは能書き・種書き・骨書き・筋書き・肉書き・皮書きです。
小説に限らず、創作という観点から考え、特に感性を育てるためには、知識を増やし、技術を習得するのが大事なんじゃないか。そう考えたわけです。
〜中略〜
それまでは人物は主題を表す道具でしかなかった。その彼らが、主題に逆らってでも生きようとするようになった。実に楽しくなってきた。
主題→世界→人物と、一つずつ焦点を当てて作品を書き、ようやく最近になって物語とは何だろう、と思い始めた。
多分それは、人間の可能性をいかにして示すかということなのだと思う。
何かが変わるか変わらないか、出来事が起こるか起こらないか、いずれにせよ可能性なのだ。物語によって示される可能性は、本当に果てしがない。
そういうことを延々と繰り返す果てに、文体が現れてくるんだろうなあ、と思う。』
今、見返してみても創作における必要なパーツをちゃんと分解してきっちりと言語化をする冲方丁さんは本当に立派な人で、
アニメ『蒼穹のファフナー』『マルドゥック・スクランブル』、本屋大賞を受賞し岡田准一さんを主役に実写映画化もされた『天地明察』の原作者。
その冲方丁さんの『ストーリー創作塾』からの引用です。
『創作の三項目とは、知識・技術・感性です。
小説の五項目とは主題・世界・人物・物語・文体です。
執筆の六段階とは能書き・種書き・骨書き・筋書き・肉書き・皮書きです。
小説に限らず、創作という観点から考え、特に感性を育てるためには、知識を増やし、技術を習得するのが大事なんじゃないか。そう考えたわけです。
〜中略〜
それまでは人物は主題を表す道具でしかなかった。その彼らが、主題に逆らってでも生きようとするようになった。実に楽しくなってきた。
主題→世界→人物と、一つずつ焦点を当てて作品を書き、ようやく最近になって物語とは何だろう、と思い始めた。
多分それは、人間の可能性をいかにして示すかということなのだと思う。
何かが変わるか変わらないか、出来事が起こるか起こらないか、いずれにせよ可能性なのだ。物語によって示される可能性は、本当に果てしがない。
そういうことを延々と繰り返す果てに、文体が現れてくるんだろうなあ、と思う。』
こちらは2016年に自分が雑談トピに書きこんだ内容そのままとなります。
言語表現に対する自分への戒めのために、また再び貼らせていただきます。
『内田樹さんの本『困難な成熟』の内容が素晴らしすぎるので、一部を抜粋して要約しながら紹介します。
【「私が死んだら、私と一緒に消えてゆき、誰も再現することのない言葉」とはどんな言葉か。
それを自分に探る。
それだけが生きている間に口にする甲斐のある言葉です。僕はそう思います。
それくらい特異な言葉であるわけですから、そのままストレートに口にしても、まず他人には理解されません。
だからなんとか理解していただくべく、情理を尽くす。
当たり前の話ならどんな言い方でも理解してもらえる。「誰からも聞いたことのない話」はよほど丁寧に語らないと理解してもらえません。
そして必死になるうちに「変な話だけど、言わんとすることはなんとなくわかる」ものに仕上がっていく。
そういう言葉だけが「人類への贈り物」になります。
せっかく言語能力を与えられて生まれてきた以上は「人類への贈り物」になるような言語を口にすることを目指したほうがいい。
どういう言葉が贈り物になるかどうか、その判断の基準は「私が死んだら」です。
『僕が倒れたら ひとつの直接性が倒れる もたれあうことを嫌った ひとつの反抗が倒れる』
これは若い詩人が書いた詩篇の一行です。
僕が倒れたら、という言葉にこの詩人の万感が込められていたと僕は思います。
この言葉に支えられて、彼はその後長い孤立に耐え、彼以外の誰も彼に代わってなしえなかったような仕事を残しました。
「死を思う」とはこの覚悟のことだと思います。 】
心臓を撃ち抜かれるかのように衝撃を受けた内容でした。言葉を使って表現をする人すべてにあてはまる内容だと思いました。
人類の贈り物になる言葉のハードルはとんでもなく高いですが、それに近いものを目指して頑張ろうかなと考えさせられた内容でした。
言語表現に対する自分への戒めのために、また再び貼らせていただきます。
『内田樹さんの本『困難な成熟』の内容が素晴らしすぎるので、一部を抜粋して要約しながら紹介します。
【「私が死んだら、私と一緒に消えてゆき、誰も再現することのない言葉」とはどんな言葉か。
それを自分に探る。
それだけが生きている間に口にする甲斐のある言葉です。僕はそう思います。
それくらい特異な言葉であるわけですから、そのままストレートに口にしても、まず他人には理解されません。
だからなんとか理解していただくべく、情理を尽くす。
当たり前の話ならどんな言い方でも理解してもらえる。「誰からも聞いたことのない話」はよほど丁寧に語らないと理解してもらえません。
そして必死になるうちに「変な話だけど、言わんとすることはなんとなくわかる」ものに仕上がっていく。
そういう言葉だけが「人類への贈り物」になります。
せっかく言語能力を与えられて生まれてきた以上は「人類への贈り物」になるような言語を口にすることを目指したほうがいい。
どういう言葉が贈り物になるかどうか、その判断の基準は「私が死んだら」です。
『僕が倒れたら ひとつの直接性が倒れる もたれあうことを嫌った ひとつの反抗が倒れる』
これは若い詩人が書いた詩篇の一行です。
僕が倒れたら、という言葉にこの詩人の万感が込められていたと僕は思います。
この言葉に支えられて、彼はその後長い孤立に耐え、彼以外の誰も彼に代わってなしえなかったような仕事を残しました。
「死を思う」とはこの覚悟のことだと思います。 】
心臓を撃ち抜かれるかのように衝撃を受けた内容でした。言葉を使って表現をする人すべてにあてはまる内容だと思いました。
人類の贈り物になる言葉のハードルはとんでもなく高いですが、それに近いものを目指して頑張ろうかなと考えさせられた内容でした。
一時期、中原中也と宮沢賢治の詩を短歌に落としこむ挑戦をしていました。
しかし、自分のような凡人にはとてもとても苦しい結果に終わりました。
特に宮沢賢治。
春と修羅はエグかった…。好きな詩だからテーマに選んではみたものの、これがまずもって難解なんですよ。
宮沢賢治は素朴な詩人だというイメージがある人も多いと思うんだけど、これ読んでみてくれ。
『わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
（あらゆる透明な幽霊の複合体）
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
（ひかりはたもち その電燈は失はれ）
これらは二十二箇月の
過去とかんずる方角から
紙と鉱質インクをつらね
（すべてわたくしと明滅し
みんなが同時に感ずるもの）
ここまでたもちつゞけられた
かげとひかりのひとくさりづつ
そのとほりの心象スケツチです
これらについて人や銀河や修羅や海胆は
宇宙塵をたべ または空気や塩水を呼吸しながら
それぞれ新鮮な本体論もかんがへませうが
それらも畢竟こゝろのひとつの風物です
たゞたしかに記録されたこれらのけしきは
記録されたそのとほりのこのけしきで
それが虚無ならば虚無自身がこのとほりで
ある程度まではみんなに共通いたします
（すべてがわたくしの中のみんなであるやうに
みんなのおのおののなかのすべてですから）』
ちなみにこの長さでも『春と修羅 序』の全文ではないです。
いやぁ、圧倒されるすげー世界観だよねぇ。
とは思うけど「これはつまりどういうこと？」って誰かに聞かれても内容はサッパリ答えられない(笑)
こういう心象風景としか言いようがないんだ。
これの一部でも切り取れたらと思ったけど、まぁそりゃ苦しいわ。
『わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です』
こんな言葉は前例のない言語です。
でも、宮沢賢治によって生まれました。
本当にすごいと思う。
でも、短歌でこれをやってしまうと世界観を描ききれなくて無機質になってしまうことがほとんど。
なので凡人である自分がここにチャレンジした結果、恋とか夜とか伝わりやすい単語と真っ当ではない言語を繋げて、「イメージはできる程度」に落としこむというやり方が非常に増えた。
でもあまり良くないと自分では思ってます。
結局、大きい枠としてありきたりなところに落としこんでいるわけだから、中の表現を少し捻ったところでありきたりな言い方であることには変わんないから。
もっと視点そのものを変えなきゃいけないとは思うものの、凡人である自分にはなかなか難しいなぁと思っています。
そう思いながらカロリーメイトのweb動画のCMになったOrange Starの曲を聴いている現在でした。
しかし、自分のような凡人にはとてもとても苦しい結果に終わりました。
特に宮沢賢治。
春と修羅はエグかった…。好きな詩だからテーマに選んではみたものの、これがまずもって難解なんですよ。
宮沢賢治は素朴な詩人だというイメージがある人も多いと思うんだけど、これ読んでみてくれ。
『わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
（あらゆる透明な幽霊の複合体）
風景やみんなといつしよに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
（ひかりはたもち その電燈は失はれ）
これらは二十二箇月の
過去とかんずる方角から
紙と鉱質インクをつらね
（すべてわたくしと明滅し
みんなが同時に感ずるもの）
ここまでたもちつゞけられた
かげとひかりのひとくさりづつ
そのとほりの心象スケツチです
これらについて人や銀河や修羅や海胆は
宇宙塵をたべ または空気や塩水を呼吸しながら
それぞれ新鮮な本体論もかんがへませうが
それらも畢竟こゝろのひとつの風物です
たゞたしかに記録されたこれらのけしきは
記録されたそのとほりのこのけしきで
それが虚無ならば虚無自身がこのとほりで
ある程度まではみんなに共通いたします
（すべてがわたくしの中のみんなであるやうに
みんなのおのおののなかのすべてですから）』
ちなみにこの長さでも『春と修羅 序』の全文ではないです。
いやぁ、圧倒されるすげー世界観だよねぇ。
とは思うけど「これはつまりどういうこと？」って誰かに聞かれても内容はサッパリ答えられない(笑)
こういう心象風景としか言いようがないんだ。
これの一部でも切り取れたらと思ったけど、まぁそりゃ苦しいわ。
『わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です』
こんな言葉は前例のない言語です。
でも、宮沢賢治によって生まれました。
本当にすごいと思う。
でも、短歌でこれをやってしまうと世界観を描ききれなくて無機質になってしまうことがほとんど。
なので凡人である自分がここにチャレンジした結果、恋とか夜とか伝わりやすい単語と真っ当ではない言語を繋げて、「イメージはできる程度」に落としこむというやり方が非常に増えた。
でもあまり良くないと自分では思ってます。
結局、大きい枠としてありきたりなところに落としこんでいるわけだから、中の表現を少し捻ったところでありきたりな言い方であることには変わんないから。
もっと視点そのものを変えなきゃいけないとは思うものの、凡人である自分にはなかなか難しいなぁと思っています。
そう思いながらカロリーメイトのweb動画のCMになったOrange Starの曲を聴いている現在でした。
穂村弘の『はじめての短歌』より抜粋
「高野公彦
鯛焼のばりなど面白きもののある世を父は去りたり
改悪例
霜降りのレアステーキなど面白きもののある世を父はさりたり
たまにこの改悪例のような歌を作る人がいる。
営業部長をやっていたような世界の価値観にまだひっぱられているのね。霜降りのステーキがいいものだという。
いや、霜降りのステーキは実際にいいもので、僕ももし食べ物を選ぶなら霜降りのステーキを選ぶけれども、それは生身だから選ぶんであって、短歌的にはそれはぜんぜん違う。
〜中略〜
短歌においては、非常に図式化していえば、社会的に価値のあるもの、正しいもの、値段のつくもの、名前のあるもの、強いもの、大きいもの。これらがNGになる。
社会的に価値のないもの、換金できないもの、名前のないもの、しょうもないもの、ヘンなもの、弱いもののほうがいい。
そのことを、短歌を作る人はみんな経験的によく知っているので、鯛焼きの縁のばりみたいなものを、短歌に詠むわけです。」
「俵万智
砂浜に二人で埋めた飛行機の折れた翼を忘れないでね
改悪例
砂浜に二人で埋めた桜色の小さな恋を忘れないでね
短歌を読んだときに「共感する」ってよく言いますよね。そんな、共感する歌の仕組みについての話です。
これは多分、オモチャの飛行機を歌っているのだと思うんだけど。実際に『桜色の貝』を埋めた経験のある人はかなりいると思う。だけど『飛行機の翼』を埋めたことのある人はほとんどいないんじゃないかな。
でも、この歌を比べると、なぜか「飛行機の翼」のほうが共感を呼ぶというか、ぐっとくる。実際に見たことも聞いたこともない行為なのにぐっときて、「桜色の貝」を埋めた改悪例は、「まあ普通だな」と思ってしまう。
これは、共感にはある特性が存在するから。
いきなり共感を目指すと上手くいかない。驚異ってぼくは呼んでいるんだけど、１回ワンダーの感覚に触れてそこから戻ってこないと。ワンダーからシンパシーですね。驚異のゾーンをくぐらないと共感を手に入れられないという、普遍的な法則があるみたいです。
飛行機の翼って二枚で一対のもので、片方なくなるともう飛べないんです。これが恋愛の比喩だとすると、二人のうちのどちらかが心が折れてしまったら、二人の恋の飛行機は二度と飛べない。ベタな比喩ですけど。あとは飛行機という本来は空を飛ぶものが砂に埋められてしまったという、絶望的な悲しさとかね。」
「高野公彦
鯛焼のばりなど面白きもののある世を父は去りたり
改悪例
霜降りのレアステーキなど面白きもののある世を父はさりたり
たまにこの改悪例のような歌を作る人がいる。
営業部長をやっていたような世界の価値観にまだひっぱられているのね。霜降りのステーキがいいものだという。
いや、霜降りのステーキは実際にいいもので、僕ももし食べ物を選ぶなら霜降りのステーキを選ぶけれども、それは生身だから選ぶんであって、短歌的にはそれはぜんぜん違う。
〜中略〜
短歌においては、非常に図式化していえば、社会的に価値のあるもの、正しいもの、値段のつくもの、名前のあるもの、強いもの、大きいもの。これらがNGになる。
社会的に価値のないもの、換金できないもの、名前のないもの、しょうもないもの、ヘンなもの、弱いもののほうがいい。
そのことを、短歌を作る人はみんな経験的によく知っているので、鯛焼きの縁のばりみたいなものを、短歌に詠むわけです。」
「俵万智
砂浜に二人で埋めた飛行機の折れた翼を忘れないでね
改悪例
砂浜に二人で埋めた桜色の小さな恋を忘れないでね
短歌を読んだときに「共感する」ってよく言いますよね。そんな、共感する歌の仕組みについての話です。
これは多分、オモチャの飛行機を歌っているのだと思うんだけど。実際に『桜色の貝』を埋めた経験のある人はかなりいると思う。だけど『飛行機の翼』を埋めたことのある人はほとんどいないんじゃないかな。
でも、この歌を比べると、なぜか「飛行機の翼」のほうが共感を呼ぶというか、ぐっとくる。実際に見たことも聞いたこともない行為なのにぐっときて、「桜色の貝」を埋めた改悪例は、「まあ普通だな」と思ってしまう。
これは、共感にはある特性が存在するから。
いきなり共感を目指すと上手くいかない。驚異ってぼくは呼んでいるんだけど、１回ワンダーの感覚に触れてそこから戻ってこないと。ワンダーからシンパシーですね。驚異のゾーンをくぐらないと共感を手に入れられないという、普遍的な法則があるみたいです。
飛行機の翼って二枚で一対のもので、片方なくなるともう飛べないんです。これが恋愛の比喩だとすると、二人のうちのどちらかが心が折れてしまったら、二人の恋の飛行機は二度と飛べない。ベタな比喩ですけど。あとは飛行機という本来は空を飛ぶものが砂に埋められてしまったという、絶望的な悲しさとかね。」
現代歌人について語られることって意外と少ないんじゃないかなぁと思ったので、そういう人たちを紹介してあるサイトを３つほど貼りつけてみました。
誰かしらの何かになれば幸いです。
穂村弘、枡野浩一、俵万智などの著名な現代歌人が載ってます
https://www.mottainaihonpo.com/kaitori/contents/cat01/043-2-tanka-yuumei.html
次世代の現代歌人について紹介（2019年の記事）
https://pdmagazine.jp/works/jisedai-tanka/
歌人：工藤吉生さんの選出による現代短歌を300首、紹介
https://note.com/mk7911/n/nd8dcccc0f048
誰かしらの何かになれば幸いです。
穂村弘、枡野浩一、俵万智などの著名な現代歌人が載ってます
https://www.mottainaihonpo.com/kaitori/contents/cat01/043-2-tanka-yuumei.html
次世代の現代歌人について紹介（2019年の記事）
https://pdmagazine.jp/works/jisedai-tanka/
歌人：工藤吉生さんの選出による現代短歌を300首、紹介
https://note.com/mk7911/n/nd8dcccc0f048
去年に雑談トピに載せた内容になります。
この中で取り上げた短歌は、全てこのコミュ内からの引用しています。
何かしらの参考になればと思いこちらにも書きこみます。
『あくまで自分の価値観ですが、「面白く読ませるためには興味を持たせる読ませ方で書かなきゃいけない。ありのままという甘えではダメだ」と思って短歌をしています。
それでもって最近は、興味を持たせる読ませ方、つまり普通と違うものにするためにはどうアプローチすればいいのかを考えていました。
稚拙ながらもあまり触れる人があまりいない内容なので 、メモ書き感覚ですが箇条書きにしてこちらに載せようと思います。
ひとつめ、『主題を直接言わないことで、主題を浮き彫りにする読み方』
これは自分、かなり苦手分野です。例として
「あーーー！」って
叫んで忘れるものならば
たぶん私は叫んでないよ
この人がどういう感情なのかという主題がよくわからないけど何かがとても伝わる。人間心理として見えないものって都合よく頭の中で変換するらしいのでこの方法はとても意味深になりやすい。
ただ、詠み手からすると主題のことを何も言わずに主題について述べるという、とても取り組み方が難しいやり方。
ふたつめ、『通常の日本語では使わないオリジナルの言葉回しで表現する』
最近、自分が取り組んでいたのはこれ。なかなか上手くできませんでしたが…
例として
細胞の全てが季節感知して
ソプラノ甘く
さよなら弥生
普通の会話では絶対に出てこない言い回しですよね。そこに形容できない煌めきがありますよね。
でも、このやり方は失敗すると、意味が伝わらない訳のわからない文章にもなりかねないという危険性もあります。言語感覚のセンスを問われる方法。
みっつめ、『読み手に新たなものを気づかせるような一歩先の表現』
これは詠み手の《気づいたもの》を上手に読ませる方法です。
好きですの数的価値は落ちていく
今じゃほとんど嘘も同じだ
言い過ぎる「好きです」はどんどん薄っぺらくなるため嘘にどんどん近づくのだ、という詠み手の[普通よりも一歩先の気づき］を綺麗に表している。
この方法は詠む側の観察眼の高さが問われます。「桜が綺麗でみんな楽しそうだ」のようなありきたりではいけない。
よっつめ、『極端な対比、もしくはどんでん返し』
読むほうがビックリしそうなほど反対の意味を置いたり、最後の文で意味がひっくり返ったりする構成。例として
きっと今 あなたに恋をしています 終わりばかりを考えるけど
わかりやすくギャップができて、一目で「おおっ？」とさせられます。ただわかりやすい構成のため、こればかりだとあからさまなワンパターンになります。
読む人にとっては、いくつかある中な《手持ちのやり方の一つ》みたいな方法。
いつつめ、『例えや形容がめちゃくちゃ上手い』
ふたつめで述べたオリジナルの言葉回しとの違いは、極端な言い回しを求められてはいないところ。オリジナルな言い方ができるなら、それだけでインパクトや含みのある意味がつくれる。
でも、こっちは単純に質の高い例えで唸らせるという方法
授業中回る手紙に焼き付いた
思春期の女子そのものの影
授業中に回る手紙に対して、［思春期の女子そのものの影]という形容が上手すぎる…。
詠み手としてはくりーむしちゅーの上田がよくやる例えツッコミみたいな感覚が求められるのかも。
諸々ワケありの番外編。
そのいち『美しく見えるような言い方で言う』
これは自分が方法論がよくわからないので番外。美しい一瞬を切り取ったように詠むやり方。一枚の絵が思い描けそうな感じのやつ。
立ち止まる。
青を見上げる。
夏がゆく。
あなたが隣にいなくなっても
番外、そのに『繰り返し』
見ればわかるので詳しくは語らない。こちらだけは２首を例とします。
あの夜の始めのようなあの夜の終わりのような紫が好き
せんたくをしたいいのちもＴシャツもきみもあのこもおれのあしたも
番外、そのさん『言おうとしてる内容がそもそも普通じゃない』
これ、自分が昔よくやってたヤツです。ただ、これっていまだに自分でもどう評価していいとかわからないので番外です。
自殺することもできない弱虫が笑ってあがきますから見てよ
以上でした。
多分、もっといろんなパターンはあるし大なり小なり内容が被っていたりする部分もあるとは思いますが
今の自分がなんとなくカテゴライズできたものを紹介しただけなのでそのへんはどうかご容赦ください。
こういった感じの「言いたいことをどう上手に言おうか」という方法論は、なかなか参考にするものがないのでとても難しいです…』
この中で取り上げた短歌は、全てこのコミュ内からの引用しています。
何かしらの参考になればと思いこちらにも書きこみます。
『あくまで自分の価値観ですが、「面白く読ませるためには興味を持たせる読ませ方で書かなきゃいけない。ありのままという甘えではダメだ」と思って短歌をしています。
それでもって最近は、興味を持たせる読ませ方、つまり普通と違うものにするためにはどうアプローチすればいいのかを考えていました。
稚拙ながらもあまり触れる人があまりいない内容なので 、メモ書き感覚ですが箇条書きにしてこちらに載せようと思います。
ひとつめ、『主題を直接言わないことで、主題を浮き彫りにする読み方』
これは自分、かなり苦手分野です。例として
「あーーー！」って
叫んで忘れるものならば
たぶん私は叫んでないよ
この人がどういう感情なのかという主題がよくわからないけど何かがとても伝わる。人間心理として見えないものって都合よく頭の中で変換するらしいのでこの方法はとても意味深になりやすい。
ただ、詠み手からすると主題のことを何も言わずに主題について述べるという、とても取り組み方が難しいやり方。
ふたつめ、『通常の日本語では使わないオリジナルの言葉回しで表現する』
最近、自分が取り組んでいたのはこれ。なかなか上手くできませんでしたが…
例として
細胞の全てが季節感知して
ソプラノ甘く
さよなら弥生
普通の会話では絶対に出てこない言い回しですよね。そこに形容できない煌めきがありますよね。
でも、このやり方は失敗すると、意味が伝わらない訳のわからない文章にもなりかねないという危険性もあります。言語感覚のセンスを問われる方法。
みっつめ、『読み手に新たなものを気づかせるような一歩先の表現』
これは詠み手の《気づいたもの》を上手に読ませる方法です。
好きですの数的価値は落ちていく
今じゃほとんど嘘も同じだ
言い過ぎる「好きです」はどんどん薄っぺらくなるため嘘にどんどん近づくのだ、という詠み手の[普通よりも一歩先の気づき］を綺麗に表している。
この方法は詠む側の観察眼の高さが問われます。「桜が綺麗でみんな楽しそうだ」のようなありきたりではいけない。
よっつめ、『極端な対比、もしくはどんでん返し』
読むほうがビックリしそうなほど反対の意味を置いたり、最後の文で意味がひっくり返ったりする構成。例として
きっと今 あなたに恋をしています 終わりばかりを考えるけど
わかりやすくギャップができて、一目で「おおっ？」とさせられます。ただわかりやすい構成のため、こればかりだとあからさまなワンパターンになります。
読む人にとっては、いくつかある中な《手持ちのやり方の一つ》みたいな方法。
いつつめ、『例えや形容がめちゃくちゃ上手い』
ふたつめで述べたオリジナルの言葉回しとの違いは、極端な言い回しを求められてはいないところ。オリジナルな言い方ができるなら、それだけでインパクトや含みのある意味がつくれる。
でも、こっちは単純に質の高い例えで唸らせるという方法
授業中回る手紙に焼き付いた
思春期の女子そのものの影
授業中に回る手紙に対して、［思春期の女子そのものの影]という形容が上手すぎる…。
詠み手としてはくりーむしちゅーの上田がよくやる例えツッコミみたいな感覚が求められるのかも。
諸々ワケありの番外編。
そのいち『美しく見えるような言い方で言う』
これは自分が方法論がよくわからないので番外。美しい一瞬を切り取ったように詠むやり方。一枚の絵が思い描けそうな感じのやつ。
立ち止まる。
青を見上げる。
夏がゆく。
あなたが隣にいなくなっても
番外、そのに『繰り返し』
見ればわかるので詳しくは語らない。こちらだけは２首を例とします。
あの夜の始めのようなあの夜の終わりのような紫が好き
せんたくをしたいいのちもＴシャツもきみもあのこもおれのあしたも
番外、そのさん『言おうとしてる内容がそもそも普通じゃない』
これ、自分が昔よくやってたヤツです。ただ、これっていまだに自分でもどう評価していいとかわからないので番外です。
自殺することもできない弱虫が笑ってあがきますから見てよ
以上でした。
多分、もっといろんなパターンはあるし大なり小なり内容が被っていたりする部分もあるとは思いますが
今の自分がなんとなくカテゴライズできたものを紹介しただけなのでそのへんはどうかご容赦ください。
こういった感じの「言いたいことをどう上手に言おうか」という方法論は、なかなか参考にするものがないのでとても難しいです…』
短歌って系統毎のジャンル分けに欠けてるので、これから短歌をしようという人たちにすごく不親切な気がする。
これは自分の好きなものが偏っているからというのもあるんだけど、本屋の短歌コーナーに行くと興味のある本を探すのにめちゃくちゃ困るんですよね。
塚本邦雄と穂村弘と石川啄木の歌集が、何の区別もつけずに本棚に並べられてるカオスな状態で、興味のある歌集探しなんかやりづらくてしょうがないじゃないんですよ。
自分の場合は「この中で現代短歌の歌集ってどれとどれなんだよ…？」から始まりますからね。
せめて時代ごとでは分けて欲しいよ。
口語と文語すら分けられていないんだから。
作品の系統としてのジャンル分けもしてやって欲しいけどね。
ジャンル分けがされていると次への興味を引きやすいから、短歌人口を増やすのに絶対必要だと思うんだよ。
絵画だったら
「モネの絵が好きだから、他の印象派の作品も見てみたいんだ」
「バロックが好きならまずはフェルメールでしょ。あとレンブラントはどうかな？」
小説なら
「時代小説？調べてみるとどうやら藤沢周平、池波正太郎が有名みたいだなぁ」
「東野圭吾好きだったら森博嗣も読んでみないかい？理系作家繋がりで」
という感じに次に行きやすいわけです。
自力で新規開拓したり人にオススメしたりするのには、こういうジャンル分けがされてないと本当に不便なんだよ。
『穂村弘が好きだったら、次に読むのは○○とか△△なんかが良さげかな』という道標が短歌には存在してない。
自分みたいなその辺にいる有象無象がほざいててもしょうがない話ではあるんだけど、短歌はもう少しジャンルについてどうにかなんないかなぁ。
「活字は苦手だけど、短歌ってなんとなく興味出てきたから読んでみたい」ぐらいの人にいきなり塚本邦雄を読ませたら可哀想じゃないっすか…
これは自分の好きなものが偏っているからというのもあるんだけど、本屋の短歌コーナーに行くと興味のある本を探すのにめちゃくちゃ困るんですよね。
塚本邦雄と穂村弘と石川啄木の歌集が、何の区別もつけずに本棚に並べられてるカオスな状態で、興味のある歌集探しなんかやりづらくてしょうがないじゃないんですよ。
自分の場合は「この中で現代短歌の歌集ってどれとどれなんだよ…？」から始まりますからね。
せめて時代ごとでは分けて欲しいよ。
口語と文語すら分けられていないんだから。
作品の系統としてのジャンル分けもしてやって欲しいけどね。
ジャンル分けがされていると次への興味を引きやすいから、短歌人口を増やすのに絶対必要だと思うんだよ。
絵画だったら
「モネの絵が好きだから、他の印象派の作品も見てみたいんだ」
「バロックが好きならまずはフェルメールでしょ。あとレンブラントはどうかな？」
小説なら
「時代小説？調べてみるとどうやら藤沢周平、池波正太郎が有名みたいだなぁ」
「東野圭吾好きだったら森博嗣も読んでみないかい？理系作家繋がりで」
という感じに次に行きやすいわけです。
自力で新規開拓したり人にオススメしたりするのには、こういうジャンル分けがされてないと本当に不便なんだよ。
『穂村弘が好きだったら、次に読むのは○○とか△△なんかが良さげかな』という道標が短歌には存在してない。
自分みたいなその辺にいる有象無象がほざいててもしょうがない話ではあるんだけど、短歌はもう少しジャンルについてどうにかなんないかなぁ。
「活字は苦手だけど、短歌ってなんとなく興味出てきたから読んでみたい」ぐらいの人にいきなり塚本邦雄を読ませたら可哀想じゃないっすか…
これ、意外と誰も語ることがないんだけど、短歌においての『共通する普通の認識』って実はそんなに多くないんじゃないかなーって。
特に顕著だと個人的に思っているのが短歌の内容が『ノンフィクション』なのか『フィクション』なのかという価値観。
特に『ノンフィクション』側の人たちにありがちなのが、「短歌はわたしたちの日常を歌うのが当たり前」であって、現実的ではない言葉の短歌を見かけるたびに「そんなの短歌じゃないよ！」というパターン。
自分は完全に作風が『ノンフィクション』側にいる立場の人なので、上記のようなことを言われることはかなり多かったですねー。
しかもけっこう感情的になっている人が多かった印象があります。
詠み手としてはフィクション側の自分ですが、数は少ないものの『ノンフィクション』系の短歌も全く読まないわけではないです。
ただ、ノンフィクションの短歌が上手い人は魚の刺身と同じで、ただ切って載せただけに見えるけれど美味しく食べれる工夫を細かいところにたくさん手を加えてるから完成度が高いんです。でも、それを参考にしたアマチュアさんの中には、魚の刺身を真似をした結果として、一口大に切ったジャガイモを出して「これが短歌だ！」とドヤ顔をしてる人がいるんだよねぇ…。
まあ逆の立場を言うと、フィクション側のアマチュアは妙な自己陶酔をしている人の割合が結構多いから、そちら側のことばかりは言えないのですけどね…
今回は、両方の立場の悪口を言うという誰も得をしない言い方をあえてしました。
なんでそうしたか？って言うと、この両者の口論を見ることがちょくちょくあるので疲れたから(笑)
前の書きこみでも書いたんですけど、これも結局はただのジャンルの違いだと思うんですよね。
つまり短歌内のジャンル分けが存在しないから、このふたつの価値観すら一緒にされて、短歌とのあり方というのがわかりにくくなってる。
そもそもこの二つは全く別物なんだから、ジャンルが違う前提さえあれば「お前のやっていることは違う」「そりゃ、違うジャンルだからな」で本来は終わってしまう話なんですよ。
昔は自分もノンフィクション系の短歌に「それ、違くないか？」と思ってた時期がありましたが、「好きではないけど、それはそれでこれはこれだから」と考えるようになってだいぶ納得できるようになりました。
ただ冷たいことを発言をすると
『違うジャンルなので自分と無関係』という意味でもあります。
でもそれで良いんじゃないかな、と思うんですよ。好き好んで『気持ち良くないジャンル』と趣味で関わることもないわけだし。
だから『ノンフィクション』側も『フィクション』側の作品に怒るぐらいなら『無関係』なものとして気にしなければいいのになぁと
そんなくだらないことを考えていたりします。
結論としては、「短歌において『共通する普通の認識は少ない』ということを共通の認識とするべきなんじゃないか」いうお話でした。
特に顕著だと個人的に思っているのが短歌の内容が『ノンフィクション』なのか『フィクション』なのかという価値観。
特に『ノンフィクション』側の人たちにありがちなのが、「短歌はわたしたちの日常を歌うのが当たり前」であって、現実的ではない言葉の短歌を見かけるたびに「そんなの短歌じゃないよ！」というパターン。
自分は完全に作風が『ノンフィクション』側にいる立場の人なので、上記のようなことを言われることはかなり多かったですねー。
しかもけっこう感情的になっている人が多かった印象があります。
詠み手としてはフィクション側の自分ですが、数は少ないものの『ノンフィクション』系の短歌も全く読まないわけではないです。
ただ、ノンフィクションの短歌が上手い人は魚の刺身と同じで、ただ切って載せただけに見えるけれど美味しく食べれる工夫を細かいところにたくさん手を加えてるから完成度が高いんです。でも、それを参考にしたアマチュアさんの中には、魚の刺身を真似をした結果として、一口大に切ったジャガイモを出して「これが短歌だ！」とドヤ顔をしてる人がいるんだよねぇ…。
まあ逆の立場を言うと、フィクション側のアマチュアは妙な自己陶酔をしている人の割合が結構多いから、そちら側のことばかりは言えないのですけどね…
今回は、両方の立場の悪口を言うという誰も得をしない言い方をあえてしました。
なんでそうしたか？って言うと、この両者の口論を見ることがちょくちょくあるので疲れたから(笑)
前の書きこみでも書いたんですけど、これも結局はただのジャンルの違いだと思うんですよね。
つまり短歌内のジャンル分けが存在しないから、このふたつの価値観すら一緒にされて、短歌とのあり方というのがわかりにくくなってる。
そもそもこの二つは全く別物なんだから、ジャンルが違う前提さえあれば「お前のやっていることは違う」「そりゃ、違うジャンルだからな」で本来は終わってしまう話なんですよ。
昔は自分もノンフィクション系の短歌に「それ、違くないか？」と思ってた時期がありましたが、「好きではないけど、それはそれでこれはこれだから」と考えるようになってだいぶ納得できるようになりました。
ただ冷たいことを発言をすると
『違うジャンルなので自分と無関係』という意味でもあります。
でもそれで良いんじゃないかな、と思うんですよ。好き好んで『気持ち良くないジャンル』と趣味で関わることもないわけだし。
だから『ノンフィクション』側も『フィクション』側の作品に怒るぐらいなら『無関係』なものとして気にしなければいいのになぁと
そんなくだらないことを考えていたりします。
結論としては、「短歌において『共通する普通の認識は少ない』ということを共通の認識とするべきなんじゃないか」いうお話でした。
別のコミュでクンタさんの短歌は現代詩っぽい、どれを読んでも作者がわかりやすいといった、自分自身の個性について評価をいただくことがありちょっと思うところがあったので
個性って何やねん？という事について書きたいと思います。
まず前提として、自分が人よりも『個性的』だとは自分自身では全く思ってません。なので、歌人として一般的ではない感性を持つ人を見かけると短歌を詠むうえで「うらやましいなぁ。」と思って眺めています。
でもだからといって「個性を出す努力をしよう」とはしてないです。
よく「短歌の全てがあなた自身が個性だもんね！」という人が湧いてきますが、自分にはその認識はありません。
個性って簡単に言うと「人として一般的・普通といわれるものとは違う部分」なんですよ。
じゃあ個性がないってどういうことかといえば『普通・ベタ・ありふれているもの』のことを指すと思っていて、だから『書いた文章の全てがその人の個性』ということはありえないというのが自分の認識です。
だって有名・無名を問わず、誰かの焼き増しの表現を見て「個性的だね」って言う人はいないでしょ？
自分は短歌において自分自身に対する制限として、『いかにも普通なことを普通に言う』ということを避けています。
と、なると方法論としては『普通じゃないことを言う』か『普通じゃない言い方をする』のどちらかを通らないといけない。
なので、その時は世の中によくある在り方を真似するということが基本的にはできない。
だから自分なりに変換したり発想を変えたりするしかないので、それは勝手に僕なりの短歌になる。
これは短歌を個性的にするためにしていることじゃないんです。むしろ逆なんです。
『その辺の誰かが言いそうなことをただ普通に言っている短歌の何が面白いねん』と自分で思っているから、そこにハマらないように自分を縛っているだけなんです。
けっこうありがちなんですよ。
誰かに憧れて、誰かの焼き増しを自己アピールした結果『それは世の中によくあるやつであなたの個性ではないのです。それを自己表現としてアピールされてもねぇ…』というやつ。
こう書くとそれを馬鹿にしているような言い方になっていますがこれは本当に笑えない話で、何故かと言えば自分への制限をつけている理由は「自分自身がそういうふうにならないようにするため」なんですから。
つまり、自分がしているのは『いかに個性を発揮するか』ではなくて、『いかに没個性的な作品になることを避けるか』ということなんです。
たぶんやったことない人は馬鹿にすると思うんですけど『普通の言い方をせずに人に伝わるようにする』というのはスゲー難しくて、
例えば『恋愛・友人・家族間を使った表現と愛という文字・漢字を禁止したうえで、愛をテーマに短歌を詠んでください』となったらエグいでしょ？
これをやるとなると自分なりに言語を作るしかない。だから勝手にその人の個性がある作品ができる。
そうなると「みんな、表現においては変なをことしろよ！」というニュアンスに聞こえるかもしれないけどそうじゃない。
よくある王道の人の場合、個性がないように見えるけど、でもプロだったりレベルの高い人はとても細かい工夫があって（しかもレベルの高いベタな作品って、完成度が高すぎて工夫をしていることすらわからなくなるものも多数ある）そこが普通ではない。
だから王道やベタな作品の全てがダメだと思ってない。
自分が避けたいのは「世間にありがちなものの真似をしていることすら自覚できずに、それを自己表現とする」ことで、そういう人になりたくないから自身にこんな制限までしている。
それを個性と人に呼ばれてしまうのは本当に烏滸がましいよなぁ…、なんて考えてしまい
今回の書きこみとなってしまいました。
ちなみに
今回はあくまでも自分の持論として書いただけであって、多くの人に当てはまる一般論として書いたわけではないので読んだ方はご了承のほどよろしくお願いします。
個性って何やねん？という事について書きたいと思います。
まず前提として、自分が人よりも『個性的』だとは自分自身では全く思ってません。なので、歌人として一般的ではない感性を持つ人を見かけると短歌を詠むうえで「うらやましいなぁ。」と思って眺めています。
でもだからといって「個性を出す努力をしよう」とはしてないです。
よく「短歌の全てがあなた自身が個性だもんね！」という人が湧いてきますが、自分にはその認識はありません。
個性って簡単に言うと「人として一般的・普通といわれるものとは違う部分」なんですよ。
じゃあ個性がないってどういうことかといえば『普通・ベタ・ありふれているもの』のことを指すと思っていて、だから『書いた文章の全てがその人の個性』ということはありえないというのが自分の認識です。
だって有名・無名を問わず、誰かの焼き増しの表現を見て「個性的だね」って言う人はいないでしょ？
自分は短歌において自分自身に対する制限として、『いかにも普通なことを普通に言う』ということを避けています。
と、なると方法論としては『普通じゃないことを言う』か『普通じゃない言い方をする』のどちらかを通らないといけない。
なので、その時は世の中によくある在り方を真似するということが基本的にはできない。
だから自分なりに変換したり発想を変えたりするしかないので、それは勝手に僕なりの短歌になる。
これは短歌を個性的にするためにしていることじゃないんです。むしろ逆なんです。
『その辺の誰かが言いそうなことをただ普通に言っている短歌の何が面白いねん』と自分で思っているから、そこにハマらないように自分を縛っているだけなんです。
けっこうありがちなんですよ。
誰かに憧れて、誰かの焼き増しを自己アピールした結果『それは世の中によくあるやつであなたの個性ではないのです。それを自己表現としてアピールされてもねぇ…』というやつ。
こう書くとそれを馬鹿にしているような言い方になっていますがこれは本当に笑えない話で、何故かと言えば自分への制限をつけている理由は「自分自身がそういうふうにならないようにするため」なんですから。
つまり、自分がしているのは『いかに個性を発揮するか』ではなくて、『いかに没個性的な作品になることを避けるか』ということなんです。
たぶんやったことない人は馬鹿にすると思うんですけど『普通の言い方をせずに人に伝わるようにする』というのはスゲー難しくて、
例えば『恋愛・友人・家族間を使った表現と愛という文字・漢字を禁止したうえで、愛をテーマに短歌を詠んでください』となったらエグいでしょ？
これをやるとなると自分なりに言語を作るしかない。だから勝手にその人の個性がある作品ができる。
そうなると「みんな、表現においては変なをことしろよ！」というニュアンスに聞こえるかもしれないけどそうじゃない。
よくある王道の人の場合、個性がないように見えるけど、でもプロだったりレベルの高い人はとても細かい工夫があって（しかもレベルの高いベタな作品って、完成度が高すぎて工夫をしていることすらわからなくなるものも多数ある）そこが普通ではない。
だから王道やベタな作品の全てがダメだと思ってない。
自分が避けたいのは「世間にありがちなものの真似をしていることすら自覚できずに、それを自己表現とする」ことで、そういう人になりたくないから自身にこんな制限までしている。
それを個性と人に呼ばれてしまうのは本当に烏滸がましいよなぁ…、なんて考えてしまい
今回の書きこみとなってしまいました。
ちなみに
今回はあくまでも自分の持論として書いただけであって、多くの人に当てはまる一般論として書いたわけではないので読んだ方はご了承のほどよろしくお願いします。
歌人の穂村さんから『臍（ヘソ)』というお題を出され、小説家の西加奈子さんが歌を詠みました。それを見た穂村さんのコメントが面白かったので紹介します。
“西加奈子さんの短歌”
お元気でもう会いません 私は世界の臍にむかっています
“穂村さんのコメント”
いいですね。これはいい歌です。たとえばこれを台無しにするのは簡単なんです。「世界の果てに向かっています」と書けばいい。「もう会わない」という言葉と、遠い端のほうへ向かうというのはセットですから。でも西さんは逆。会わないかわりに世界の臍に向かうという。別離に対しての本気さを感じさせますよね。世界の臍がどこかはわからないけど、物理的な臍というより、自分の世界地図の中心、誰かと一緒に行くことの出来ない自分の世界の臍、つまり、自分の本来の居場所、みたいなことだと思うんです。ハイレベルな別れのように感じられるというのかな。相手には敬意と愛情を残したまま、何かを掴みたい、という別れ。そんなふうに読めますね。
“西加奈子さんの短歌”
お元気でもう会いません 私は世界の臍にむかっています
“穂村さんのコメント”
いいですね。これはいい歌です。たとえばこれを台無しにするのは簡単なんです。「世界の果てに向かっています」と書けばいい。「もう会わない」という言葉と、遠い端のほうへ向かうというのはセットですから。でも西さんは逆。会わないかわりに世界の臍に向かうという。別離に対しての本気さを感じさせますよね。世界の臍がどこかはわからないけど、物理的な臍というより、自分の世界地図の中心、誰かと一緒に行くことの出来ない自分の世界の臍、つまり、自分の本来の居場所、みたいなことだと思うんです。ハイレベルな別れのように感じられるというのかな。相手には敬意と愛情を残したまま、何かを掴みたい、という別れ。そんなふうに読めますね。
今、ノベルゲームをやっていて
そのセリフに撃ち抜かれた。
まだクライマックスのシーンじゃないのに。
そのシーンは、ヒロインを助けるために主人公は自分が孤独になるという代償を支払い、自分の魔法で自分を殺して時間を戻してやり直すのに、彼女は主人公から見て三度目の死を迎えてしまう。
その事実を打ち明けた主人公に対して、その女性が励ましたセリフに自分は震えてしまいました。
「私は君を愛してる。わたしは君を本当の子供のように思っていた。また旅立つであろう君に覚えていてほしい。ここから応援している私を忘れないでくれ。
言葉は見えないお守りだ。いつか自分に勇気をくれた言葉が再び歩き出す光になって君を守ってくれる。わたしの君への好きも信じてるも、これから君の歩む道の助けになれれば。わたしはそう祈っているから」
この台詞において、このフレーズが自分の現実に焼きついて消えない。
「言葉は見えないお守りだ」
よく「なんで短歌をやってるの？」と誰かに聞かれて、自分は端的な言葉で言えることが出来なかったんだけど、この言葉を読んでわかった。
今なら言える。
たぶんこれだ。
ある時に誰かの見えない言葉のお守りを見つけて
それが自分のお守りとして残ったから、
それが素敵なお守りに見えたから、
この手で誰かのお守りが作れたらって、
そう思えたら楽しくて、
微妙さや悲しさや虚しさが好きな自分だけど、
ワンフレーズの重たさなら誰かに届くかもって、
一人で勝手に祈りたくなったから。
だからまだ歌を詠んでる。
明日、自分の書きこみを見返したら恥ずかしくなりそうな内容だなぁ。
うわぁぁ…
でも、やっぱり物語って素晴らしい。
そこに言葉にならない世界を広げてくれる瞬間がある。
…今、クライマックスまで全然いってないのにこの感動だったら、クライマックスで俺は号泣するかもしれない(汗)
でもとりあえず今は、このセリフを読めて本当に良かったなぁと思っています。
それでは、また今からノベルゲームの続きに取り掛かります。
そのセリフに撃ち抜かれた。
まだクライマックスのシーンじゃないのに。
そのシーンは、ヒロインを助けるために主人公は自分が孤独になるという代償を支払い、自分の魔法で自分を殺して時間を戻してやり直すのに、彼女は主人公から見て三度目の死を迎えてしまう。
その事実を打ち明けた主人公に対して、その女性が励ましたセリフに自分は震えてしまいました。
「私は君を愛してる。わたしは君を本当の子供のように思っていた。また旅立つであろう君に覚えていてほしい。ここから応援している私を忘れないでくれ。
言葉は見えないお守りだ。いつか自分に勇気をくれた言葉が再び歩き出す光になって君を守ってくれる。わたしの君への好きも信じてるも、これから君の歩む道の助けになれれば。わたしはそう祈っているから」
この台詞において、このフレーズが自分の現実に焼きついて消えない。
「言葉は見えないお守りだ」
よく「なんで短歌をやってるの？」と誰かに聞かれて、自分は端的な言葉で言えることが出来なかったんだけど、この言葉を読んでわかった。
今なら言える。
たぶんこれだ。
ある時に誰かの見えない言葉のお守りを見つけて
それが自分のお守りとして残ったから、
それが素敵なお守りに見えたから、
この手で誰かのお守りが作れたらって、
そう思えたら楽しくて、
微妙さや悲しさや虚しさが好きな自分だけど、
ワンフレーズの重たさなら誰かに届くかもって、
一人で勝手に祈りたくなったから。
だからまだ歌を詠んでる。
明日、自分の書きこみを見返したら恥ずかしくなりそうな内容だなぁ。
うわぁぁ…
でも、やっぱり物語って素晴らしい。
そこに言葉にならない世界を広げてくれる瞬間がある。
…今、クライマックスまで全然いってないのにこの感動だったら、クライマックスで俺は号泣するかもしれない(汗)
でもとりあえず今は、このセリフを読めて本当に良かったなぁと思っています。
それでは、また今からノベルゲームの続きに取り掛かります。
今回は言葉回しの材料について。
基本的に僕らの創作（アウトプット）の中身は、どこかしらで勉強（インプット）したものになります。
そのインプットにもいろんな種類があると思うのですが、その中でも『これは短歌に直接繋がる』と自分が勝手に思いこんでいるものを紹介します。
『サボりつつ短歌を詠む方法』として参考になればと思います。
・類語辞典
言いたいこと・イメージしたものに対して、同義語もしくは関連語がたくさん出てきます。
なので、類語辞典の言葉を繋げてそれを定型に整えるだけでもそれなりに短歌ができてしまう。
反則級に楽です。
・○○辞典
これは類語辞典とは違う考え方で、自分の身近にあるものの専門の辞典を読むことにより、短歌に使う言葉の選択肢を増やします。
書籍として購入はしてませんが、自分がたまにネットで見るのは色彩の辞典。
色彩の種類を調べると、『青』という色ひとつにどれだけニュアンスの差とバリエーションがあるのかがわかるからです。
・詩・歌詞
詩や歌詞の全てが短歌に使えるわけではないです。でも、非凡な言葉の繋げ方をしている作品に関しては、それらを探すだけで短歌に繋がるヒントになることが非常に多い。
『会話ではありえないけど、創作物だからこそ成立する言葉』は、当たり前ですけど創作物でしか学べない言語です。
・作品のタイトル
タイトルというのはその作品の顔です。最近だと長文のタイトルも多いですが、基本的には短い文字数で中身がわかるようにしたうえで人の目につくように、とその作品が売れるようにプロの方々が考えたもの。
本屋・ＣＤショップなどでタイトルを眺めてるだけでも良いヒントになります。
最近これでビックリしたのは『オレが私になるまで』。読んだことのない漫画ですが、「シンプルな言葉で物語の内容にちゃんと触れていてインパクトがある」すごいタイトルだと本屋で感心してました。
・有名人・偉人の名言
今まで述べていたものは言葉そのものに関してのヒントになるものでしたが、有名人・偉人の名言は物事の思考や発想を学ぶのにとても良いです。
名言というのは『当たり前のように思えるけど当たり前じゃない発言』もしくは『異常に説得力のある常識外れの発言』となることがとても多い。
そのインパクトを読みとってから短歌に向き合うと、今までの自分じゃ思考できなかったものが生まれやすくなります。
・エッセイ
『自分の日常を言いたい』というジャンルの短歌詠みの人は、世間で評価の高いエッセイを読むのはかなり勉強になると思います
『他人が読んで面白いエッセイ』というのが普通の人の日記と何が違うのか、というのを探すうちに『自分自身そのものを他者に読ませる作品に変換する』ということに必要なものがそこに出てくるからです。
・小説等のあとがき・解説、映画のレビュー
小説のあとがきや解説だけ読んで感想文を書く、なんてことをしていた人も学生時代とかはそれなりにいましたよね。
でも、それだけで感想文ができるくらいにあとがき・解説って優秀なんです。
その作品に触れている前提で人に読ませる感想・思想だから、説明する要素がかなり省かれて剥き出しの思考になってることが多い。
これは創作のインプットのうえですごい助かります。
試しに『あとがき＿面白い』で検索するとそれなりにヒットします。あまり知られてはいませんが、これもなかなかに面白い分野なんです。
・反対語
言語としても発想としても有効です。
短歌内に反対語があるとシンプルにメリハリがつきます。
文字数に制限がある短歌では難しい部分もありますが、自分が使っている言葉の逆の意味を探してみるのはたまに良いヒントになります。
以上でした。
毎回、言っていることではありますが
こういった発想が誰かの何かになればありがたいとは思ってこういう場所に書きこんでいます。
しかし、どこまでいっても自分の個人的な持論でしかない話ですので、それなりに話半分で聞いてもらえれば幸いです。
基本的に僕らの創作（アウトプット）の中身は、どこかしらで勉強（インプット）したものになります。
そのインプットにもいろんな種類があると思うのですが、その中でも『これは短歌に直接繋がる』と自分が勝手に思いこんでいるものを紹介します。
『サボりつつ短歌を詠む方法』として参考になればと思います。
・類語辞典
言いたいこと・イメージしたものに対して、同義語もしくは関連語がたくさん出てきます。
なので、類語辞典の言葉を繋げてそれを定型に整えるだけでもそれなりに短歌ができてしまう。
反則級に楽です。
・○○辞典
これは類語辞典とは違う考え方で、自分の身近にあるものの専門の辞典を読むことにより、短歌に使う言葉の選択肢を増やします。
書籍として購入はしてませんが、自分がたまにネットで見るのは色彩の辞典。
色彩の種類を調べると、『青』という色ひとつにどれだけニュアンスの差とバリエーションがあるのかがわかるからです。
・詩・歌詞
詩や歌詞の全てが短歌に使えるわけではないです。でも、非凡な言葉の繋げ方をしている作品に関しては、それらを探すだけで短歌に繋がるヒントになることが非常に多い。
『会話ではありえないけど、創作物だからこそ成立する言葉』は、当たり前ですけど創作物でしか学べない言語です。
・作品のタイトル
タイトルというのはその作品の顔です。最近だと長文のタイトルも多いですが、基本的には短い文字数で中身がわかるようにしたうえで人の目につくように、とその作品が売れるようにプロの方々が考えたもの。
本屋・ＣＤショップなどでタイトルを眺めてるだけでも良いヒントになります。
最近これでビックリしたのは『オレが私になるまで』。読んだことのない漫画ですが、「シンプルな言葉で物語の内容にちゃんと触れていてインパクトがある」すごいタイトルだと本屋で感心してました。
・有名人・偉人の名言
今まで述べていたものは言葉そのものに関してのヒントになるものでしたが、有名人・偉人の名言は物事の思考や発想を学ぶのにとても良いです。
名言というのは『当たり前のように思えるけど当たり前じゃない発言』もしくは『異常に説得力のある常識外れの発言』となることがとても多い。
そのインパクトを読みとってから短歌に向き合うと、今までの自分じゃ思考できなかったものが生まれやすくなります。
・エッセイ
『自分の日常を言いたい』というジャンルの短歌詠みの人は、世間で評価の高いエッセイを読むのはかなり勉強になると思います
『他人が読んで面白いエッセイ』というのが普通の人の日記と何が違うのか、というのを探すうちに『自分自身そのものを他者に読ませる作品に変換する』ということに必要なものがそこに出てくるからです。
・小説等のあとがき・解説、映画のレビュー
小説のあとがきや解説だけ読んで感想文を書く、なんてことをしていた人も学生時代とかはそれなりにいましたよね。
でも、それだけで感想文ができるくらいにあとがき・解説って優秀なんです。
その作品に触れている前提で人に読ませる感想・思想だから、説明する要素がかなり省かれて剥き出しの思考になってることが多い。
これは創作のインプットのうえですごい助かります。
試しに『あとがき＿面白い』で検索するとそれなりにヒットします。あまり知られてはいませんが、これもなかなかに面白い分野なんです。
・反対語
言語としても発想としても有効です。
短歌内に反対語があるとシンプルにメリハリがつきます。
文字数に制限がある短歌では難しい部分もありますが、自分が使っている言葉の逆の意味を探してみるのはたまに良いヒントになります。
以上でした。
毎回、言っていることではありますが
こういった発想が誰かの何かになればありがたいとは思ってこういう場所に書きこんでいます。
しかし、どこまでいっても自分の個人的な持論でしかない話ですので、それなりに話半分で聞いてもらえれば幸いです。
YouTubeを観ていて、とある知識人の『アイデアの出し方について』を述べた言葉にめちゃくちゃ感銘を受けました。
以下、そのおおまかな内容です。
『基本的にアイデアというのは持ってくるものなんですよ。下手くそな人ほど生み出そうとするんだけどね。今、コメント欄で「パクリのことか」と言っている人がいたけどパクリと持ってくるは違うんだ。
アイデアというと昔、アメリカでアイデアという本が出て非常に話題になったんだけど、その内容は「アイデアというのは並び替えである」というもの。
それは正しいんだ。ただ、それはとりあえずいろんな意見を自由に一通り出し合って、そのたくさんあるものから不要なものを削って最良のものを探すブレーンストーミングというのが一般的な文化では非常に良い考え方なんだけど、日本人にはあまり向いていないんだ。
じゃあ日本ならどうすれば良いのかという話になるんだけど、僕は個人的には「構造の理解」が良いのではないかと思っています。
「構造の理解」とは何かと言うと、例えばカレーと肉じゃがは同じ料理ということです。
説明をすると、どちらも料理法としては肉とジャガイモと人参を煮こんだものを味付けしている料理だよね。
そしてこの考え方は料理法を知っていないと理解できないんだ。ジャンルとして捉えたら肉じゃがは和食でカレーは洋食なので、これらは別物という解釈になる。でも、構造を理解するとふたつは同じ料理ということになる。
そういう意味ではドラえもんとこち亀も同じなんだ。のび太がいじめられるとドラえもんが秘密道具を出して上手くいきかけるんだけど、のび太やドラえもんがそこに欲をかいたりうっかりをすることで失敗して最後はちゃんちゃん、というお話。
そしてこち亀の場合は実はドラえもんとのび太の役割の両方を両津が一人でやっていて、両津が困った事態になって思いつきを実行して成功しそうになるんだけど、調子にのってしまったりアクシデントが起こったりすることで失敗して最後はちゃんちゃん、というお話。
これが構造なんだよね
そして、これがどうアイデアを持ってくるということに繋がるのか？
ここでちょっと社会的な考え方をするとしましょう。
僕らは電気・ガス・水道というインフラに対して設備を購入することなく、その使用量に対してだけお金を払っているでしょう？
これは誰もが生活に使う必需品だからだよね。
そして今の僕らの生活に欠かせないものというのは他にもいっぱいあるよね？
例えば…携帯電話とかね。
今は携帯電話って本体を購入して使っているでしょ？でもさ…、これって本体に金を払わなくても成立するんじゃない？
だって、このご時世で携帯電話って電気・ガス・水道に匹敵するレベルで生活必需品じゃん。
国として携帯電話の本体を待つ権利を国民に保証して、みんなは使用料を払うことでサービスを成立するという形式もできそうじゃない？
だって電気・ガス・水道では成立してるんだから。
ちなみにこれは携帯電話会社の批判ではないよ。あくまで良いアイデアを出す方法論としての話だからね。
例えば、「テレビも同様の考え方で同じ理論が成立しそう」とかも考えられるじゃない？
こういったものが「構造の理解」ということ。
物事のシステムがわかるから見えてくるものがあって、それらを思考法として活用できることが「アイデアを持ってくる」ということなんです。』
うわー、これレベル高えな〜…。
アイデアということに関してすごいヒントになるし、思考法について考えさせられるけど決して簡単な話ではない…。
でも、このトピで短歌の構造のパターンとかを自分なりに分析してたことは、あながち間違いでもなかったのかな、とか考えたりして少し嬉しくもなりました。
それで「これで全部OK！」となるような優しい話でもないですが、自分なりに「アイデアを持ってこれる」ようにこれからもいろいろと考えていこうと思います。
以下、そのおおまかな内容です。
『基本的にアイデアというのは持ってくるものなんですよ。下手くそな人ほど生み出そうとするんだけどね。今、コメント欄で「パクリのことか」と言っている人がいたけどパクリと持ってくるは違うんだ。
アイデアというと昔、アメリカでアイデアという本が出て非常に話題になったんだけど、その内容は「アイデアというのは並び替えである」というもの。
それは正しいんだ。ただ、それはとりあえずいろんな意見を自由に一通り出し合って、そのたくさんあるものから不要なものを削って最良のものを探すブレーンストーミングというのが一般的な文化では非常に良い考え方なんだけど、日本人にはあまり向いていないんだ。
じゃあ日本ならどうすれば良いのかという話になるんだけど、僕は個人的には「構造の理解」が良いのではないかと思っています。
「構造の理解」とは何かと言うと、例えばカレーと肉じゃがは同じ料理ということです。
説明をすると、どちらも料理法としては肉とジャガイモと人参を煮こんだものを味付けしている料理だよね。
そしてこの考え方は料理法を知っていないと理解できないんだ。ジャンルとして捉えたら肉じゃがは和食でカレーは洋食なので、これらは別物という解釈になる。でも、構造を理解するとふたつは同じ料理ということになる。
そういう意味ではドラえもんとこち亀も同じなんだ。のび太がいじめられるとドラえもんが秘密道具を出して上手くいきかけるんだけど、のび太やドラえもんがそこに欲をかいたりうっかりをすることで失敗して最後はちゃんちゃん、というお話。
そしてこち亀の場合は実はドラえもんとのび太の役割の両方を両津が一人でやっていて、両津が困った事態になって思いつきを実行して成功しそうになるんだけど、調子にのってしまったりアクシデントが起こったりすることで失敗して最後はちゃんちゃん、というお話。
これが構造なんだよね
そして、これがどうアイデアを持ってくるということに繋がるのか？
ここでちょっと社会的な考え方をするとしましょう。
僕らは電気・ガス・水道というインフラに対して設備を購入することなく、その使用量に対してだけお金を払っているでしょう？
これは誰もが生活に使う必需品だからだよね。
そして今の僕らの生活に欠かせないものというのは他にもいっぱいあるよね？
例えば…携帯電話とかね。
今は携帯電話って本体を購入して使っているでしょ？でもさ…、これって本体に金を払わなくても成立するんじゃない？
だって、このご時世で携帯電話って電気・ガス・水道に匹敵するレベルで生活必需品じゃん。
国として携帯電話の本体を待つ権利を国民に保証して、みんなは使用料を払うことでサービスを成立するという形式もできそうじゃない？
だって電気・ガス・水道では成立してるんだから。
ちなみにこれは携帯電話会社の批判ではないよ。あくまで良いアイデアを出す方法論としての話だからね。
例えば、「テレビも同様の考え方で同じ理論が成立しそう」とかも考えられるじゃない？
こういったものが「構造の理解」ということ。
物事のシステムがわかるから見えてくるものがあって、それらを思考法として活用できることが「アイデアを持ってくる」ということなんです。』
うわー、これレベル高えな〜…。
アイデアということに関してすごいヒントになるし、思考法について考えさせられるけど決して簡単な話ではない…。
でも、このトピで短歌の構造のパターンとかを自分なりに分析してたことは、あながち間違いでもなかったのかな、とか考えたりして少し嬉しくもなりました。
それで「これで全部OK！」となるような優しい話でもないですが、自分なりに「アイデアを持ってこれる」ようにこれからもいろいろと考えていこうと思います。
昔からこの歌は知っていたけど、「よくよく聴いたら歌詞の日本語の使い方が凄くないか、これ」と冬ぐらいから『ウミユリ海底譚』という曲。
猫又おかゆという人が歌ってるのをYouTubeでめっちゃ聴くようになった。
単語と単語の繋げ方も秀逸なんだけど（例：光の泳ぐ 空にさざめく 文字の奥 波の狭間で君が遠のいただけ)
一番凄いなぁと思うのは、この歌詞って主題が何なのかに全く触れていないことなんだよね。
やや詩的な表現だけど「君との距離の遠さ』はなんとなくわかる。でも、それに関する具体的な言い方は何もないんだ。というか、悲しいとか嬉しいとかの直接的な感情表現すらもない。ただ『僕』がファンタジーな表現も絡めて話しかけてくる言葉だけで、この歌詞はふたりの関係性と心情の輪郭を描いてしまってるんです。
以前、『主題を直接言わないことで、主題を浮き彫りにする』やり方が俺は苦手でできないとこのトピで書きこんでいたのですが…
こんなふうにもできるんだなぁと本当に驚いています。
非常に勉強になります。ですが、自分の短歌には全く反映できません。ツライ…
自分へのメモ用も兼ねて下にウミユリ海底譚の1番の歌詞を貼ります。
ぜひじっくり読んでみてください。
『待って わかってよ 何でもないから
僕の歌を笑わないで
空中散歩のSOS
僕は 僕は 僕は
今 灰に塗まみれてく 海の底
息を飲み干す夢を見た
ただ 揺らぎの中 空を眺める
僕の手を遮った
夢の跡が 君の嗚咽が
吐き出せない泡沫うたかたの庭の隅を
光の泳ぐ 空にさざめく 文字の奥
波の狭間で君が遠のいただけ
「なんて」
もっと縋すがってよ 知ってしまうから
僕の歌を笑わないで
海中列車に遠のいた 涙なんて なんて
取り去ってしまってよ 行ってしまうなら
君はここに戻らないで
空中散歩と四拍子
僕は 僕は 僕は』
猫又おかゆという人が歌ってるのをYouTubeでめっちゃ聴くようになった。
単語と単語の繋げ方も秀逸なんだけど（例：光の泳ぐ 空にさざめく 文字の奥 波の狭間で君が遠のいただけ)
一番凄いなぁと思うのは、この歌詞って主題が何なのかに全く触れていないことなんだよね。
やや詩的な表現だけど「君との距離の遠さ』はなんとなくわかる。でも、それに関する具体的な言い方は何もないんだ。というか、悲しいとか嬉しいとかの直接的な感情表現すらもない。ただ『僕』がファンタジーな表現も絡めて話しかけてくる言葉だけで、この歌詞はふたりの関係性と心情の輪郭を描いてしまってるんです。
以前、『主題を直接言わないことで、主題を浮き彫りにする』やり方が俺は苦手でできないとこのトピで書きこんでいたのですが…
こんなふうにもできるんだなぁと本当に驚いています。
非常に勉強になります。ですが、自分の短歌には全く反映できません。ツライ…
自分へのメモ用も兼ねて下にウミユリ海底譚の1番の歌詞を貼ります。
ぜひじっくり読んでみてください。
『待って わかってよ 何でもないから
僕の歌を笑わないで
空中散歩のSOS
僕は 僕は 僕は
今 灰に塗まみれてく 海の底
息を飲み干す夢を見た
ただ 揺らぎの中 空を眺める
僕の手を遮った
夢の跡が 君の嗚咽が
吐き出せない泡沫うたかたの庭の隅を
光の泳ぐ 空にさざめく 文字の奥
波の狭間で君が遠のいただけ
「なんて」
もっと縋すがってよ 知ってしまうから
僕の歌を笑わないで
海中列車に遠のいた 涙なんて なんて
取り去ってしまってよ 行ってしまうなら
君はここに戻らないで
空中散歩と四拍子
僕は 僕は 僕は』
短歌は創作物ではあるものの、何年も前から短歌に対して『作り上げる』という意識より『編集する』という意識が強くなってきました。
そういう考えに至るまでの理由としていくつかあるのですが、まずひとつはガンダムの原作者：富野由悠季さんが
「絵というのはあくまで記号でしかない。その記号で何を表現するのかが大事であって記号そのものに価値があるわけじゃない。今の若い人はアニメへの憧れが強すぎてアニメで何がしたいのかというものがない」
という意味のことを対談で述べていて、自分はこれを短歌的に見てもそうかもしれないと捉えました。
つまり極端に言ってしまえば言語だって記号であって、言葉という記号そのものに価値があるわけじゃないという考え方が自分の中にできたことです。
もうひとつは自分はYouTubeなどでMAD動画というものを観るのが好きでして…。説明すると、MAD動画とは音楽に合わせてアニメの映像を切り合わせたり繋げたりしたミュージックビデオのように作られた動画のことです。
例として下にMAD動画のひとつを貼ります。
https://m.youtube.com/watch?v=mhRUHkk0zxc
これはアニメ化された作品の映像は切り貼りしたものであって、新しく何かを描いたものではありません。
音楽だって作者のオリジナルではありません。
しかし、これは元の映像などを利用しながら元のものとは別の映像作品を作っています。
これはつまり『創作』ではなく『編集』によって作られた作品です。
人によっては「これが作品？色んなものをパクって寄せ集めてるだけじゃねーかよ！」という人もいるかもしれません。そして自分もその考えが完全に間違えているとは思っていません。
しかし、それらはただのパクリではなく映像に対して『編集』という行為が入っています。そして編集には作者の思想が入りその映像は表現されます。
この編集のレベルの差がMAD動画というものの作品の差に繋がり、良作と駄作の差が生まれるのです。
そういう特性がある以上、これはただのパクリではなく『作者による作品』として捉えて良いと自分は考えていますし、『編集』という行為から生まれる芸術や感動もあり得ると考えるようになりました。
そした自分中でこの二つが合わさることにより
短歌を詠むにあたって『言語を記号として捉えて、言語を色んな方向から切り合わせて編集することにより形を作る』という行為が自分の中で主流になりました。
こういうスタンスになってからは『自分の身の上話』を全くしなくても創作できるようになったのでネタ切れという感覚はなくなりました。
だって延々と自分のことばっかり喋り続けるのって正直、無理ですもん。
というか短歌を少しやってやめる人をこのコミュでもそらなりに見てきましたが、その原因の一つとして「楽しく『自分語り』をしてきたけど最近はネタ切れだし、自分が言いたいことはわりと言いきったし、もういいかな。」という人がけっこういると思うんです。
それに対して自分自身は短歌に対して『編集』という捉え方をすることにより主観から少し離れた位置で創作できているのが、今もそれなりに詰まらずに続けられている一因になっているのだと思います。
というより『編集』って楽しいんですよね。
たぶん性に合っているんだと思います。
しかし、これにより自分はますます日記的、エッセイ的に短歌を詠む人の思想からは遠ざかりましたので
そういう人からはさらに嫌われるようになったんだろうなぁ…（笑）
そもそも、今回はこの書き込み自体が完全にただの自分語りなわけですが
そんな自分語りが読んでくださった誰かにとっての考え方の一つになれば幸いです。
そういう考えに至るまでの理由としていくつかあるのですが、まずひとつはガンダムの原作者：富野由悠季さんが
「絵というのはあくまで記号でしかない。その記号で何を表現するのかが大事であって記号そのものに価値があるわけじゃない。今の若い人はアニメへの憧れが強すぎてアニメで何がしたいのかというものがない」
という意味のことを対談で述べていて、自分はこれを短歌的に見てもそうかもしれないと捉えました。
つまり極端に言ってしまえば言語だって記号であって、言葉という記号そのものに価値があるわけじゃないという考え方が自分の中にできたことです。
もうひとつは自分はYouTubeなどでMAD動画というものを観るのが好きでして…。説明すると、MAD動画とは音楽に合わせてアニメの映像を切り合わせたり繋げたりしたミュージックビデオのように作られた動画のことです。
例として下にMAD動画のひとつを貼ります。
https://m.youtube.com/watch?v=mhRUHkk0zxc
これはアニメ化された作品の映像は切り貼りしたものであって、新しく何かを描いたものではありません。
音楽だって作者のオリジナルではありません。
しかし、これは元の映像などを利用しながら元のものとは別の映像作品を作っています。
これはつまり『創作』ではなく『編集』によって作られた作品です。
人によっては「これが作品？色んなものをパクって寄せ集めてるだけじゃねーかよ！」という人もいるかもしれません。そして自分もその考えが完全に間違えているとは思っていません。
しかし、それらはただのパクリではなく映像に対して『編集』という行為が入っています。そして編集には作者の思想が入りその映像は表現されます。
この編集のレベルの差がMAD動画というものの作品の差に繋がり、良作と駄作の差が生まれるのです。
そういう特性がある以上、これはただのパクリではなく『作者による作品』として捉えて良いと自分は考えていますし、『編集』という行為から生まれる芸術や感動もあり得ると考えるようになりました。
そした自分中でこの二つが合わさることにより
短歌を詠むにあたって『言語を記号として捉えて、言語を色んな方向から切り合わせて編集することにより形を作る』という行為が自分の中で主流になりました。
こういうスタンスになってからは『自分の身の上話』を全くしなくても創作できるようになったのでネタ切れという感覚はなくなりました。
だって延々と自分のことばっかり喋り続けるのって正直、無理ですもん。
というか短歌を少しやってやめる人をこのコミュでもそらなりに見てきましたが、その原因の一つとして「楽しく『自分語り』をしてきたけど最近はネタ切れだし、自分が言いたいことはわりと言いきったし、もういいかな。」という人がけっこういると思うんです。
それに対して自分自身は短歌に対して『編集』という捉え方をすることにより主観から少し離れた位置で創作できているのが、今もそれなりに詰まらずに続けられている一因になっているのだと思います。
というより『編集』って楽しいんですよね。
たぶん性に合っているんだと思います。
しかし、これにより自分はますます日記的、エッセイ的に短歌を詠む人の思想からは遠ざかりましたので
そういう人からはさらに嫌われるようになったんだろうなぁ…（笑）
そもそも、今回はこの書き込み自体が完全にただの自分語りなわけですが
そんな自分語りが読んでくださった誰かにとっての考え方の一つになれば幸いです。
別コミュでとある人から声をかけていただき、昨晩は猫歌人で有名な仁尾智さんの『におみくじ』というイベントに参加させてもらいました。（週末を利用して仙台から札幌へ）
そこにはなんと山田航さんも来られ、さらにイベント前日の夜には別コミュで自分に声をかけてくださった方と伊勢谷小夜子さんとのお酒の場に同席させていただきました。
mixiでしか短歌の活動していない自分にまさかこんな機会が訪れようとは…
そこで伊勢谷さんや仁尾さんの話を聞かせていただいたのですが、皆さん独自の発想で短歌の活動をされていて（仁尾さんのおみおくじは、自分の短歌を配りそれをもらった人がTwitterにハッシュタグをつけてあげてもらうことでTwitter上での歌集ができるというものでした。伊勢谷さんは路上で画用紙サイズの紙をめくって人に読んでもらうめくり短歌ということを取り組んだこともあるそうです）
別に自分はプロでもないし短歌で何かを目指しているわけでもないのですが、何もせずに惰性だけの自分自身が少し恥ずかしくなりました。
一応、自分も１０年近くこのコミュで短歌を詠んでいますし、近いうちに自分の過去の短歌を全部掘り起こして、自分なりに選歌してひとつのけじめになるような歌集もどきの作成にでも取り組んでみようかなぁとか考えてます。
今回のことは本当に良い機会及び経験になりました。
しかもその方は「東京で文フリ等があったら声をかけますんで！クンタさんも何か出してみませんか？」とも言ってくれましたし、これからまた何かあるかもしれないですしＳＮＳがあんまり得意ではないのですが、この場所だけは続けていて本当に良かったと思いました。
過疎化しているmixiからでもこんなことって起こるんだなぁと浸りながら、現在風呂に入っています。
そこにはなんと山田航さんも来られ、さらにイベント前日の夜には別コミュで自分に声をかけてくださった方と伊勢谷小夜子さんとのお酒の場に同席させていただきました。
mixiでしか短歌の活動していない自分にまさかこんな機会が訪れようとは…
そこで伊勢谷さんや仁尾さんの話を聞かせていただいたのですが、皆さん独自の発想で短歌の活動をされていて（仁尾さんのおみおくじは、自分の短歌を配りそれをもらった人がTwitterにハッシュタグをつけてあげてもらうことでTwitter上での歌集ができるというものでした。伊勢谷さんは路上で画用紙サイズの紙をめくって人に読んでもらうめくり短歌ということを取り組んだこともあるそうです）
別に自分はプロでもないし短歌で何かを目指しているわけでもないのですが、何もせずに惰性だけの自分自身が少し恥ずかしくなりました。
一応、自分も１０年近くこのコミュで短歌を詠んでいますし、近いうちに自分の過去の短歌を全部掘り起こして、自分なりに選歌してひとつのけじめになるような歌集もどきの作成にでも取り組んでみようかなぁとか考えてます。
今回のことは本当に良い機会及び経験になりました。
しかもその方は「東京で文フリ等があったら声をかけますんで！クンタさんも何か出してみませんか？」とも言ってくれましたし、これからまた何かあるかもしれないですしＳＮＳがあんまり得意ではないのですが、この場所だけは続けていて本当に良かったと思いました。
過疎化しているmixiからでもこんなことって起こるんだなぁと浸りながら、現在風呂に入っています。
漫画のブルーピリオドを１２巻まで読了。
かなり昔に３巻まで読んでいましたが、やっぱりこの作品は素晴らしい…
ブルーピリオドという漫画は芸術と縁のなかった陽キャの男子高校生がとあることをキッカケに絵画に取り組み、東大以上の倍率である東京芸術大学を目指し始めるということから始まるお話です。
（ちなみにブルーピリオドの作者自身が東京芸術大学に合格された女性です。YouTubeでの対談企画に出演されてたことがあったのを拝見したことがありましてそこで知りました）
油画がメインの話ですが、技術だけでなく『構図』『表現』『視点』などの芸術における思想の部分がマジでレベルが高くて圧倒されます。
おそらく作者自身もかつて通ってきた道だからだと思うのですが、その思想の深さと熱量が芸術系マンガの他作品とは間違いなく段違いです。
それは、芸術をはかる物差しについて、人それぞれの見える色、子供の「ピカソって何がすげーの？」という質問、自由という選択肢だからこその難易度、など。
主人公の前に立ち塞がって揺さぶってくるこういったテーマは創作をする人の全てに関わってくるものなんじゃないかと思います。
こういうの読むと本当に熱くなります。
創作におけるエネルギーであったり、視点・思想の発展において勉強になる漫画なので
短歌とはジャンル違いではありますが役に立つ作品だと思うので紹介させていただきます。
かなり昔に３巻まで読んでいましたが、やっぱりこの作品は素晴らしい…
ブルーピリオドという漫画は芸術と縁のなかった陽キャの男子高校生がとあることをキッカケに絵画に取り組み、東大以上の倍率である東京芸術大学を目指し始めるということから始まるお話です。
（ちなみにブルーピリオドの作者自身が東京芸術大学に合格された女性です。YouTubeでの対談企画に出演されてたことがあったのを拝見したことがありましてそこで知りました）
油画がメインの話ですが、技術だけでなく『構図』『表現』『視点』などの芸術における思想の部分がマジでレベルが高くて圧倒されます。
おそらく作者自身もかつて通ってきた道だからだと思うのですが、その思想の深さと熱量が芸術系マンガの他作品とは間違いなく段違いです。
それは、芸術をはかる物差しについて、人それぞれの見える色、子供の「ピカソって何がすげーの？」という質問、自由という選択肢だからこその難易度、など。
主人公の前に立ち塞がって揺さぶってくるこういったテーマは創作をする人の全てに関わってくるものなんじゃないかと思います。
こういうの読むと本当に熱くなります。
創作におけるエネルギーであったり、視点・思想の発展において勉強になる漫画なので
短歌とはジャンル違いではありますが役に立つ作品だと思うので紹介させていただきます。
面白い場所を発見。
ネットでうろうろしていたら、とあるアイドルゲームをテーマに短歌を詠む人がいて「なかなか変わったことしてる人もおるんやな〜」と思って見たら
「え…、これ短歌としてめちゃくちゃ良くないか？」
とびっくり。
あまりにもびっくりしたので、その一部を紹介すると
『十五歳、ある日、爆弾が落ちてきて、十六歳、自分で手を伸ばす
彼だった炭素原子も追憶も崩れていつかまた鳥になる
「かわいい」をつまり未熟と読み解いて千秋楽のない曲がり道
優しさの時代 酸素もお膳立てされた水槽なんていらない』
いや〜、こういう方向性で詠んでここまで質が高いものがあるなんてめちゃくちゃ驚いた。
自分自身が好きでマニアックな方向で創作をすると独りよがりの作品になりそうなものだけど、この人は全然そんなことがないんだよね。
これから勉強のためにちょこちょこ読ませてもらおうかなと思っています。
そしてこの書きこみを読んだ人の参考のために、こちらの方を見つけたサイトを下に貼りつけます。
興味があればご覧ください。
https://note.com/shinogi_orime/n/n48b2fa4113c3
ネットでうろうろしていたら、とあるアイドルゲームをテーマに短歌を詠む人がいて「なかなか変わったことしてる人もおるんやな〜」と思って見たら
「え…、これ短歌としてめちゃくちゃ良くないか？」
とびっくり。
あまりにもびっくりしたので、その一部を紹介すると
『十五歳、ある日、爆弾が落ちてきて、十六歳、自分で手を伸ばす
彼だった炭素原子も追憶も崩れていつかまた鳥になる
「かわいい」をつまり未熟と読み解いて千秋楽のない曲がり道
優しさの時代 酸素もお膳立てされた水槽なんていらない』
いや〜、こういう方向性で詠んでここまで質が高いものがあるなんてめちゃくちゃ驚いた。
自分自身が好きでマニアックな方向で創作をすると独りよがりの作品になりそうなものだけど、この人は全然そんなことがないんだよね。
これから勉強のためにちょこちょこ読ませてもらおうかなと思っています。
そしてこの書きこみを読んだ人の参考のために、こちらの方を見つけたサイトを下に貼りつけます。
興味があればご覧ください。
https://note.com/shinogi_orime/n/n48b2fa4113c3
6年前に雑談のトピで書いたことをこちらにも載せます。
以下の内容です。
『小説家の村上龍さんが庵野秀明さんとの対談で、めちゃくちゃ素晴らしいことを言われていたので下に載せてみます。短歌も表現というジャンルの中の一部なので該当すると思います。
・村上
「柄谷行人さんが言っていたけれど、十九世紀の小説では、スタンダールが書き出しでパリの街を俯瞰で描写したりしたけれど、それは映画のなかった時代だからこそ効果的だった。
〜中略〜
結局、他のジャンルの表現の特異性やデメリットを把握しておかないと、書けないんですよ。こういう話だったら映画に向いているなとか、音楽の方が有効だなとか、それをどこかで考えてない表現は傲慢だと思う。」
それとあと、一流の表現者である2人がこういうやりとりをするのもビックリしました。
・村上
「小説作りも映画作りも同じだと思うけど、すごく地味な作業の繰り返しですよね。」
・庵野
「地味です。爆発もなにもないです。」
・村上
「でも、地味な作業の繰り返しを、いかに厳密に積み重ねていくかで出来が決まってしまう。見る側は中に込められたメッセージにではなくて、厳密さに反応すると思うんです」
・庵野
「メッセージってよく聞かれるんですが、あんまり考えてないです。こちらが考えても仕方がない」
・村上
「大切なのは、手持ちの情報や素材の範疇で、自己嫌悪に陥らないよう完成度を高めていく作業ですよ。
〜中略〜
だから、ぼくは小説を書いていても、クリエイティブな仕事という感じはあまりしない」 』
以下の内容です。
『小説家の村上龍さんが庵野秀明さんとの対談で、めちゃくちゃ素晴らしいことを言われていたので下に載せてみます。短歌も表現というジャンルの中の一部なので該当すると思います。
・村上
「柄谷行人さんが言っていたけれど、十九世紀の小説では、スタンダールが書き出しでパリの街を俯瞰で描写したりしたけれど、それは映画のなかった時代だからこそ効果的だった。
〜中略〜
結局、他のジャンルの表現の特異性やデメリットを把握しておかないと、書けないんですよ。こういう話だったら映画に向いているなとか、音楽の方が有効だなとか、それをどこかで考えてない表現は傲慢だと思う。」
それとあと、一流の表現者である2人がこういうやりとりをするのもビックリしました。
・村上
「小説作りも映画作りも同じだと思うけど、すごく地味な作業の繰り返しですよね。」
・庵野
「地味です。爆発もなにもないです。」
・村上
「でも、地味な作業の繰り返しを、いかに厳密に積み重ねていくかで出来が決まってしまう。見る側は中に込められたメッセージにではなくて、厳密さに反応すると思うんです」
・庵野
「メッセージってよく聞かれるんですが、あんまり考えてないです。こちらが考えても仕方がない」
・村上
「大切なのは、手持ちの情報や素材の範疇で、自己嫌悪に陥らないよう完成度を高めていく作業ですよ。
〜中略〜
だから、ぼくは小説を書いていても、クリエイティブな仕事という感じはあまりしない」 』
短編小説を書くアイディア論として
言葉から連想して物語の発想を得るという内容が書かれていた本があったのですが、短歌としてもかなり使えそうだったので内容をざっくりとメモにとりました。
そのメモの内容を下に載せます。
これも読んだ方のなにかしらの参考になれば幸いです。
−−−−−−−−−−−−
基本
・名詞を１０個書く
・そのうち１つの名詞に関連する内容を書く
・関連する内容を選んだ名詞以外の名詞に接続する
その結果、不思議な言葉ができる
・不思議な言葉がどんなものなのか詳細について考えてみる
・それについていいこと、悪いことを考えてみる
・それについての結論について考えてみる
・いつ、どこで、誰が、何を、どうやって、と考える方法もある
−−−−−−−−−−−−
発展形
名詞１０個とは別のスタートから始まるやり方で３つ
１
・言葉の誤変換をしてみる
懐中電灯→海中電灯
冷蔵庫→霊蔵庫
その語句から連想を進めていく
・慣用句・ことわざからのイメージ変換
身から出た錆→そういう病気？、実はロボットかも
コツをつかむ→コツってどういう物体？実際に掴むイメージはどういう感じ？など
２
・形が類似している物に変換する
割り箸→トング、足、ワニの口、二車線道路
天気図→指紋、迷路、地層、蜘蛛の巣、年輪
平方根（ルート）→屋根、滑り台
そこからの連想を進める
・つまり、他の何かに見立てるということ
３
・常識やルールをもとに考える
・何かしらの言葉を選び、そのものの特徴を並べる
・それらを�ゝ佞砲垢覘�誇張する�Ｊ未里發里伴茲蠡悗┐襦�入れ替わる
自転車なら�．泪Ε鵐謄鵝併魁縫丱ぅ�ではなく海バイクという発想��簡単に速く走れてゆっくり走ると危ない自転車��ベルが仏壇で鳴らすやつになっている、タイヤではなく人の頭がパンクする
必要なのは言語の非常識で遊ぶこと。
ありえないを考える。
言葉から連想して物語の発想を得るという内容が書かれていた本があったのですが、短歌としてもかなり使えそうだったので内容をざっくりとメモにとりました。
そのメモの内容を下に載せます。
これも読んだ方のなにかしらの参考になれば幸いです。
−−−−−−−−−−−−
基本
・名詞を１０個書く
・そのうち１つの名詞に関連する内容を書く
・関連する内容を選んだ名詞以外の名詞に接続する
その結果、不思議な言葉ができる
・不思議な言葉がどんなものなのか詳細について考えてみる
・それについていいこと、悪いことを考えてみる
・それについての結論について考えてみる
・いつ、どこで、誰が、何を、どうやって、と考える方法もある
−−−−−−−−−−−−
発展形
名詞１０個とは別のスタートから始まるやり方で３つ
１
・言葉の誤変換をしてみる
懐中電灯→海中電灯
冷蔵庫→霊蔵庫
その語句から連想を進めていく
・慣用句・ことわざからのイメージ変換
身から出た錆→そういう病気？、実はロボットかも
コツをつかむ→コツってどういう物体？実際に掴むイメージはどういう感じ？など
２
・形が類似している物に変換する
割り箸→トング、足、ワニの口、二車線道路
天気図→指紋、迷路、地層、蜘蛛の巣、年輪
平方根（ルート）→屋根、滑り台
そこからの連想を進める
・つまり、他の何かに見立てるということ
３
・常識やルールをもとに考える
・何かしらの言葉を選び、そのものの特徴を並べる
・それらを�ゝ佞砲垢覘�誇張する�Ｊ未里發里伴茲蠡悗┐襦�入れ替わる
自転車なら�．泪Ε鵐謄鵝併魁縫丱ぅ�ではなく海バイクという発想��簡単に速く走れてゆっくり走ると危ない自転車��ベルが仏壇で鳴らすやつになっている、タイヤではなく人の頭がパンクする
必要なのは言語の非常識で遊ぶこと。
ありえないを考える。
以前に感動したゲームの続編が7年ほどの期間を空けてようやく発売され、現在はそちらに熱中してるのですが
やっぱりストーリーが深くてすごい…
絵画を中心とした芸術家たちのストーリーなのですが、もう出てくる思想のレベルが高すぎてまだぜんぜん途中なのにここに書きこまないと気がすまないレベル。
今、西洋芸術に関する学問と思想の話を見ていたのですがその一端であるセリフがこれ。
「これは私が敬愛する哲学者の言葉です。
全てがいかなる事情にあるかが、神である。
神とは全てがいかなる事情にあるかである。
もっぱら、私の生は比類ないものである、という意識から宗教、科学、そして芸術は生じる。
ここから言えることは“科学とは宗教的でもあり”かつ“科学とは芸術的でもある”。そして、私たち芸術家もまた、科学的であり宗教的でなければならない。
芸術家に必要な哲学とはそういうものなのです。」
「なのであなたはまだ画家ではありません。ただのお絵描きさんでしかありません」
世界を切り取るには知識と思想と技術がいるってことをめちゃくちゃ詳しく表現してくれるからこの作品が大好きで胸を打たれるんだよなぁ。
このゲームの結末が今から楽しみでしょうがない…
やっぱりストーリーが深くてすごい…
絵画を中心とした芸術家たちのストーリーなのですが、もう出てくる思想のレベルが高すぎてまだぜんぜん途中なのにここに書きこまないと気がすまないレベル。
今、西洋芸術に関する学問と思想の話を見ていたのですがその一端であるセリフがこれ。
「これは私が敬愛する哲学者の言葉です。
全てがいかなる事情にあるかが、神である。
神とは全てがいかなる事情にあるかである。
もっぱら、私の生は比類ないものである、という意識から宗教、科学、そして芸術は生じる。
ここから言えることは“科学とは宗教的でもあり”かつ“科学とは芸術的でもある”。そして、私たち芸術家もまた、科学的であり宗教的でなければならない。
芸術家に必要な哲学とはそういうものなのです。」
「なのであなたはまだ画家ではありません。ただのお絵描きさんでしかありません」
世界を切り取るには知識と思想と技術がいるってことをめちゃくちゃ詳しく表現してくれるからこの作品が大好きで胸を打たれるんだよなぁ。
このゲームの結末が今から楽しみでしょうがない…
これの前の書きこみでゲームの話をしましたが…
やっぱりこのゲーム、最高。
ゲーム中の物語の中でエミリーディキンソンの詩について述べてるのですが、この詩はとある本での日本語翻訳だと
『頭のなかは空より広い
なぜなら、ふたつを並べてごらん
頭に空が入るだろう
いともたやすく、あなたまでも
頭のなかは海より深い
なぜなら、ふたつを重ねてごらん
頭が海を吸いこむだろう
スポンジがバケツの水を吸いこむように
頭はちょうど神と同じ重さ
なぜなら、ふたつを量ってごらん
ふたつに違いがあったとしても
音節と音の違いほど』
となっているのですが、この詩と詩人（エミリーディキンソン）ついて、ゲームの作中の画家はこう言います。
『これはすげぇロックな女の詩だ。桁違いの天才すぎて、まったく世間から相手にされなかったキチガイロッカーが歌った詩だよ！
どんな意味かって？そうだな。おそらくこんな感じじゃねえか？
「頭の中は空っぽだ！めちゃくちゃ、空っぽだ！
ためしに、空を入れてみようぜ！やっぱりそうだ！全部入っちまったじゃねえかよ！
頭は底なしだ！底なしのバカやろうさ！
ためしに、海を流し込んでみようぜ！やっぱりそうだ！全部流れ込んだじゃねえかよ！
なんで、こんな頭は空っぽなんだよ！
たぶん、世界をつくったバカやろうが、そもそも空っぽだからよ！
空っぽな頭、空っぽな神様、こいつらの重さを量ってみようぜ！
おいおい、まったく同じ重さじゃねえかよ！どっちも空っぽだ！
こいつらに違いとかあるのかよ？
まぁ、たった一つの“言葉”が“ロック”に変わるってことぐらいじゃねえのか？」
まぁ、そんな感じだ！』
絶対、エミリーディキンソンを『ロックな女』だなんて言ってるやつはいない（笑）
この画家独自の翻訳があまりに最高過ぎて、これを見ながら手を叩いて笑ってました。
いや、ほんとすごい。芸術ってサイコーだな。
たぶん人間の理想ってどこまでいっても美意識なんだろうなぁって、この言葉が出てくるシーンで思わされました。
こんなに質の高い美意識を持てたら最高だろうなぁ…
まぁ、それでも自分は自分でしかないわけで
自分なりにぼちぼち短歌でも頑張りますかー、と少しだけ思ったりしたのでした。
やっぱりこのゲーム、最高。
ゲーム中の物語の中でエミリーディキンソンの詩について述べてるのですが、この詩はとある本での日本語翻訳だと
『頭のなかは空より広い
なぜなら、ふたつを並べてごらん
頭に空が入るだろう
いともたやすく、あなたまでも
頭のなかは海より深い
なぜなら、ふたつを重ねてごらん
頭が海を吸いこむだろう
スポンジがバケツの水を吸いこむように
頭はちょうど神と同じ重さ
なぜなら、ふたつを量ってごらん
ふたつに違いがあったとしても
音節と音の違いほど』
となっているのですが、この詩と詩人（エミリーディキンソン）ついて、ゲームの作中の画家はこう言います。
『これはすげぇロックな女の詩だ。桁違いの天才すぎて、まったく世間から相手にされなかったキチガイロッカーが歌った詩だよ！
どんな意味かって？そうだな。おそらくこんな感じじゃねえか？
「頭の中は空っぽだ！めちゃくちゃ、空っぽだ！
ためしに、空を入れてみようぜ！やっぱりそうだ！全部入っちまったじゃねえかよ！
頭は底なしだ！底なしのバカやろうさ！
ためしに、海を流し込んでみようぜ！やっぱりそうだ！全部流れ込んだじゃねえかよ！
なんで、こんな頭は空っぽなんだよ！
たぶん、世界をつくったバカやろうが、そもそも空っぽだからよ！
空っぽな頭、空っぽな神様、こいつらの重さを量ってみようぜ！
おいおい、まったく同じ重さじゃねえかよ！どっちも空っぽだ！
こいつらに違いとかあるのかよ？
まぁ、たった一つの“言葉”が“ロック”に変わるってことぐらいじゃねえのか？」
まぁ、そんな感じだ！』
絶対、エミリーディキンソンを『ロックな女』だなんて言ってるやつはいない（笑）
この画家独自の翻訳があまりに最高過ぎて、これを見ながら手を叩いて笑ってました。
いや、ほんとすごい。芸術ってサイコーだな。
たぶん人間の理想ってどこまでいっても美意識なんだろうなぁって、この言葉が出てくるシーンで思わされました。
こんなに質の高い美意識を持てたら最高だろうなぁ…
まぁ、それでも自分は自分でしかないわけで
自分なりにぼちぼち短歌でも頑張りますかー、と少しだけ思ったりしたのでした。
とあるマンガで言及されてたんだけど
これけっこうエグいなと思って『人間病』（作中の造語です）についてここに書こうと思います。
ある人物が
「ひとつ聞いていい？動物がここらへんだとして神様がここらへんだとするじゃない。人間っていう存在はこの間のどのあたりだとあなたは思う？」
と質問します。
これに対して主人公は即答で「動物だ」と返事をするのですが、そのことで周囲がザワッとします。
そのやりとりを見た周囲の言及に質問者が答えます。
「例えば「エリートはあらゆる他人より優先されるべきだ」という優越感とか「あんな貧乏人に価値はないよ」という蔑視とか「わたしは神に選ばれた人」とか、人間って同じ種類の動物同士でそういう認識をしあったりするじゃない？
本当は一匹の動物なのに社会性を持つことによって信仰・金銭・血統・権力によって自尊心などが向上し、それを根拠に自分が思う自分と現実の自分が乖離する。
そんな自身の現実と空想の乖離のことを『人間病』ってわたしたちは呼んでるの。
「わたしには運命の相手、理想の天職、自分のための場所があるはずだ
」って苦しんでたり虚しくなったりするとかが典型的ね。自分探しをしている人とかもそうよ。
これから種族も超えて異文化と結婚しようとしてる人が『人間病』にかかってるとシャレにならないから確認したくってさ〜」
この『自分の思ってる自分と現実の自分が乖離している』ってかなり深い話だと思う。というか現代的なメンタルの問題の多くがこの一言で説明がついてしまうんでなかろうか。
俺は短歌って人間性を表現するものだと思ってるんだけど
人間性というのは『ただ美しく素晴らしいだけのもの』じゃないんだよ、という認識をこうやってはっきりと言語化されて見せつけられましてね。
「うわ〜…」となってしまったのですよ。
まぁこういう視点で短歌を詠んだりする人がいても面白いかなと思ったのでこちらで紹介させていただきました。
たぶん、この『人間病』って世の中の大多数の人がかかっている病気だろうからね…（もちろん俺自身も含めて）
これけっこうエグいなと思って『人間病』（作中の造語です）についてここに書こうと思います。
ある人物が
「ひとつ聞いていい？動物がここらへんだとして神様がここらへんだとするじゃない。人間っていう存在はこの間のどのあたりだとあなたは思う？」
と質問します。
これに対して主人公は即答で「動物だ」と返事をするのですが、そのことで周囲がザワッとします。
そのやりとりを見た周囲の言及に質問者が答えます。
「例えば「エリートはあらゆる他人より優先されるべきだ」という優越感とか「あんな貧乏人に価値はないよ」という蔑視とか「わたしは神に選ばれた人」とか、人間って同じ種類の動物同士でそういう認識をしあったりするじゃない？
本当は一匹の動物なのに社会性を持つことによって信仰・金銭・血統・権力によって自尊心などが向上し、それを根拠に自分が思う自分と現実の自分が乖離する。
そんな自身の現実と空想の乖離のことを『人間病』ってわたしたちは呼んでるの。
「わたしには運命の相手、理想の天職、自分のための場所があるはずだ
」って苦しんでたり虚しくなったりするとかが典型的ね。自分探しをしている人とかもそうよ。
これから種族も超えて異文化と結婚しようとしてる人が『人間病』にかかってるとシャレにならないから確認したくってさ〜」
この『自分の思ってる自分と現実の自分が乖離している』ってかなり深い話だと思う。というか現代的なメンタルの問題の多くがこの一言で説明がついてしまうんでなかろうか。
俺は短歌って人間性を表現するものだと思ってるんだけど
人間性というのは『ただ美しく素晴らしいだけのもの』じゃないんだよ、という認識をこうやってはっきりと言語化されて見せつけられましてね。
「うわ〜…」となってしまったのですよ。
まぁこういう視点で短歌を詠んだりする人がいても面白いかなと思ったのでこちらで紹介させていただきました。
たぶん、この『人間病』って世の中の大多数の人がかかっている病気だろうからね…（もちろん俺自身も含めて）
短歌和歌はラーメンみたいだと思ってます
世界中の詩もそうかもしれないですね
言葉も思考もラーメンみたいだと思っていて
ギルガメッシュ叙事詩や記紀なんかは
とにかく言葉を詰め込みまくって
エッセンスエッセンスの大渋滞
ラーメンで言うと魚介豚骨鶏油黒麻辣みたいな
少し経って万葉集が編纂される頃には
情景を歌うのもしだれ尾とか比喩が込めて歌い
心情も恋草とか比喩を使って
エッセンスエッセンスで濃い目多め硬めの家系ラーメンみたいで
古今集になると情景心情をみたままに美しく描いて、哲学的なエッセンスが足される代わりに雑味である脂っこさが抜けてきて
あっさり豚骨無化調ラーメンみたいで
時代飛んで江戸時代になると
狂歌や色歌、痛烈に社会を風刺したりわかりやすくエロいだけだったり
彩り豊かなインスタ系映えラーメン
ここまで間にも流行り廃りはいっぱいあって
明治から昭和はもう短歌戦国時代
インスタ系やら濃い目多め硬めやら
色んなラーメン屋さんが乱立して
それぞれが徒党を組んで争いあい
今
意識高い系塩ラーメンみたいに
すごくいい塩をひとつまみいれて
目をつむってよく味わって
小麦と潮の香りを全身で感じるみたいな
短歌の歴史って言葉から余計な雑味を抜いて
言葉ひとつで哲学するみたいな感じかなと思ってます
もちろんどの時代のどのラーメンも好き
作るなら豚骨無化調ラーメンかなぁ
塩ひとつまみラーメンは本当に上手い人じゃないと思い切りバランス崩れちゃうから全然うまく出来ない
我ながらよくわかんない事書きました
最後まで読んでくれた方がいるなら
ありがとうございます
世界中の詩もそうかもしれないですね
言葉も思考もラーメンみたいだと思っていて
ギルガメッシュ叙事詩や記紀なんかは
とにかく言葉を詰め込みまくって
エッセンスエッセンスの大渋滞
ラーメンで言うと魚介豚骨鶏油黒麻辣みたいな
少し経って万葉集が編纂される頃には
情景を歌うのもしだれ尾とか比喩が込めて歌い
心情も恋草とか比喩を使って
エッセンスエッセンスで濃い目多め硬めの家系ラーメンみたいで
古今集になると情景心情をみたままに美しく描いて、哲学的なエッセンスが足される代わりに雑味である脂っこさが抜けてきて
あっさり豚骨無化調ラーメンみたいで
時代飛んで江戸時代になると
狂歌や色歌、痛烈に社会を風刺したりわかりやすくエロいだけだったり
彩り豊かなインスタ系映えラーメン
ここまで間にも流行り廃りはいっぱいあって
明治から昭和はもう短歌戦国時代
インスタ系やら濃い目多め硬めやら
色んなラーメン屋さんが乱立して
それぞれが徒党を組んで争いあい
今
意識高い系塩ラーメンみたいに
すごくいい塩をひとつまみいれて
目をつむってよく味わって
小麦と潮の香りを全身で感じるみたいな
短歌の歴史って言葉から余計な雑味を抜いて
言葉ひとつで哲学するみたいな感じかなと思ってます
もちろんどの時代のどのラーメンも好き
作るなら豚骨無化調ラーメンかなぁ
塩ひとつまみラーメンは本当に上手い人じゃないと思い切りバランス崩れちゃうから全然うまく出来ない
我ながらよくわかんない事書きました
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