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ICT 感染対策チームコミュの講習会報告2008.6.14.大阪

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その関係のコミにも同じ事を書き込んだのですが、参考になればと思いここにも書き込ませていただきます。

昨日感染制御専門薬剤師講習会が大阪で開かれました。
まる一日の講習会で200人以上の参加がありました。

興味のある内容が多いでしたので、睡眠不足にもかかわらず眠くならずに聞くことができました。
私が興味あってメモったことを書き込みます。




・注射剤の作り置きについて
 脂肪乳剤・血液製剤は直ぐに使わなくてはならないが、それ以外は6時間は大丈夫なので6時間以内に使うように。高カロリー輸液は糖・アミノ酸・Phの関係で汚染を受けにくいので室温でも48時間は大丈夫。5℃以下の冷所では7日でもOK.。長期置きたければ冷凍するのがベスト。

・ インスリン・ヘパリン等のマルチプルドーズバイアルは何回刺しても汚染されないように保存剤が入っているので使用期限まで使える。

・ バイアルのゴムは使用時にアルコール消毒をするのが原則なので刺した後酒精綿を当ててテープで留める必要はない。10%以上のアルコールだと汚染予防できる。

・ 吸入薬と生食を混合したものは原則室温で24時間・冷所で1週間。ビソルボン吸入液は一番汚染を受けにくいので実際もっと置ける。しかし保存剤の入っていないものは保存できない。

・ ノロウィルスは30秒以上アルコールに接していたら死ぬのでアルコールの2度拭きでもOK
(来年ガイドラインが変更される予定)

・ 何であっても蒸気滅菌したら他人と共用しても大丈夫(尿器でも)

・ 消毒剤の希釈
  パラベン・クロロブタノールは4−5倍希釈までなら大丈夫。塩化ベンザルコニウムは希釈したら弱くなる。グルタールは内視鏡ぐらいでしか使わない。

・ 除菌ジョイなどの「除菌」はただ商品に「除菌」をつけただけで、他の物となんらかわり無し。
  水周りには必ず緑膿菌がいて2ヶ月は生きている。緑膿菌はバイフィルムを作って自分を守るので強い。洗い場のスポンジは2ヶ月に一回は捨てたほうが良い。
 
・ 浴室のいすはつるつるのものにすべきである。座面にスポンジがついているものは緑膿菌の巣になっているのでアルコールで拭いても表面しか除菌できない。

・ 水道の蛇口に水はね防止のメッシュがついているものがあるが、頻繁に使わない蛇口は危険。
  水道水の塩素が気散して真水になり細菌が繁殖する。メッシュが付いていない方が良い。
  蛇口もこまめに掃除すること。

・ 経腸栄養剤は遅くとも6時間位で終わらせなくてはならない。
  バッグはセラチア汚染の元になるので1週間も使っていてはダメ。洗えるタイプの円筒型のものが良い。乾燥するのがベストだが時間がなければ100ppmの次亜塩素酸に使う直前まで漬けておく。とりだしたら水洗いせずにそのまま使っても良い。次亜塩素酸は汚染されたら日持ちしないので24時間で交換。汚染されていなかったら遮光して1ヶ月もつ。
  下痢・敗血症が起きたらスピード・浸透圧だけでなく細菌汚染も考えなければならない。

・ インラインフィルターはCDC汚染防止の観点からは不要だが、空気・ガラス・細菌を取り除けるメリットがある。ガラス片は肝機能障害を起こしうるし、抹消では静脈炎を起こすので必要。プラスチックアンプルの製剤のあるものはプラスチックにかえたほうが良い。

・ ABKは20年2月に添付文書が変わった。
  分2より分1のほうが効果的。一日400〜600は必要。
有効性の指標となるピーク値は9〜20μg/ml。ピークが40になっても問題ない(上げても関係ない)。大切なことはトラフを10以下にすること。腎機の悪い人は用量をそのままで、36時間・48時間投薬にしてトラフを追う。

・ クラビット3T分3は効かない。アメリカでの用量500mg分1が正しい。

・ 潜在性結核感染の治療の9ヶ月は9ヶ月間治療することではなく、9か月分の薬を内服すること。
  内服し忘れて、9か月分の薬を10ヶ月かけて内服することもある。

・ 感染という観点から見れば、埃のたまったところは掃除しなくても良い。埃のないところはみんなが触っているので良く掃除すること。オーバーテーブル・ドアノブ・床頭台の引き出し・ベッド柵・電灯のスイッチ・点滴棒・パイプいすの金属部分などにマンパワーを結集して丁寧に掃除すべきである。カルテほど不潔なものはない。さわったら手を洗う。(ティッシュペーパー3枚くらい重ねて鼻をかんでも紙を素通りして菌が手に付着している)

・ MRSA予防御ためには
1行為1手洗いの徹底と入室・退室時の手洗いの励行
診療機材の固定・専用化
周囲環境の保清(上述のものを最低1日1回アルコール清拭する)

・ HBVワクチンは全ての医療従事者は接種しなければならない。
針刺しは医療従事者のHBV感染原因のほんの一部である。
感染した医療従事者の3分の1がHBV感染患者をケアしたことを思い出すが、殆どの人は明らかな針刺しを思い出すことが出来ない。
HBVは室温にて環境表面の乾燥血液の中で少なくとも1週間は生き続ける。
針刺しの既往のない医療従事者に生じたHBV感染は皮膚の引っかき傷や擦り傷などへのHBV暴露が原因かも知れない。

・ HBVワクチンを免疫正常者に接種した場合90〜95%に抗体産生がみられる。
  抗体産生は時間の経過と伴に減弱し、8年以上経過すると約60%の人で抗体が検出されなくなる。しかし、ウィルスに対する抵抗性は保たれるため、再度ワクチンを接種する必要はない。
  1コース目 50% 2コース目 75% 3コース目 90〜95% 免疫がつくので最低2コースは接種すること。

・ 新型インフルエンザ対策マニュアルを作成すること。その中には患者対応の項目を入れておくこと。



コメント(9)

「ノロウィルスは30秒以上アルコールに接していたら死ぬのでアルコールの2度拭きでもOK 」
アルコールに抵抗性があると言われていましたが、きちんと接触時間と効果についてエビデンスが出たんですね。
金属部に次亜塩素酸ナトリウムで清拭せざる負えない状況を回避することができて非常に現場では助かりますね、きっと。
院内感染防止ガイドラインには

輸液製剤は、混合後28時間以内に投与を終了する。

と書いてありますが、これではだめなのですかね?

当院では一般薬の混注業務をするように言われていて、運用を検討しているところなのですが、できれば翌日の午前中のオーダ(投与終了は17時頃?)は前日に行いたいと思っていたのですが
もちろん保存できるものに関してですが。
おやじナースマンさん

そうですね。ガイドラインの変更が楽しみです。
間違い発見!訂正します。

洗い場のスポンジの交換は2ヶ月でなく2週間です。
インラインフィルターのところで 末梢を抹消と書いています。
クラビットは海外では750mg24時間ごとが主流になっているようです。ちなみに静注薬があります。

でも用量については、専門の医師も日本人は500mgは多い思う場合があるようです。高齢者では少し減量した方がいいのでは?という話も。
静岡がんセンターの大曲先生の「感染症診断の手引き」にも載っていたり済ます。確か青木先生のレジデントマニュアルにも400mg分2とか載っていたかも。(今手元になくて。。)

自分は300mg〜500mgで適当(!)に調節をしてます。。。

HBVワクチンはなかなか受ける人いなくて(特に薬剤師!)頭を悩ませています。。。
デミさん

うちでは3T分1又は4T分2がほとんどです。

HBVワクチン。うちの薬局での接種率は100%率。
makoさん

HBVワクチンすごいですね〜
うちも今年は100%目指して布教活動していきたいと思います。
makoさん

ノロウィルスは30秒以上アルコールに接していたら死ぬのでアルコールの2度拭きでもOK
(来年ガイドラインが変更される予定)

最新情報ありがとうございます。
正直驚きました。消毒用アルコールが効かないとどの文献にもあり、次亜塩素酸ナトリウムの取り扱いに苦慮していたので、この情報はとてもとても注目していきたいです。

ガイドラインが早く変更されてほしいです。今年度数ヵ月後にはまた時期が来てしまいます。げっそり
ノロウィルスは30秒以上アルコールに接していたら死ぬのでアルコールの2度拭きでもOK
(来年ガイドラインが変更される予定)

そうなのですか!
今、勉強中なので新しい情報助かりました。
ありがとうございます。

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