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理科教育コミュの大地とその変化 火山灰の観察の授業実践

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 何度かトピックを立たせてもらっています、しんちゃんと申します。

 3月30日に「小学校&中学校理科実践講座〜大地とその変化〜」をやりました。3月は携帯を第2世代から第3世代に変えた関係で、mixiのコミュが見られない状態になっていましたので、トピックを立てられませんでした。事後報告になります。

 小学校では、この分野では、川を扱います。流水実験器なるものを使う場合があるようです。実際には作りませんでしたが、設計図を描いてみました(写真1)。

 当日、紹介したのは火山灰の観察から火山の種類と分類、マグマのようすの板書までの、展開です。

 火山灰の観察では、造岩鉱物を見分けるポイントを観察前にていねいに説明しました(写真2)。ここで大事なのは、わからない造岩鉱物は見捨てるということです。研究者は実際には目で鉱物の結晶の形や色で判断しているわけではありません。偏光顕微鏡を使って調べています。偏光顕微鏡なしに、造岩鉱物を見分けること自身が不十分な観察しかできないわけですから、はっきり判定できた鉱物だけについてスケッチし、記録することを教えた実践です(写真2)。
 
 その上で、火山の種類については、鐘状火山、成層火山、楯状火山の種類になぜなるのかを、石英SiO2の成分の多さ〜少なさで理解させます。石英は教室の窓ガラスの主成分。ガラスは溶けると、鉄が水のように流れるのとは違い、ドロドロになる。石英が多い溶岩(マグマ)ほど、粘り気が強く、少ないものほど、粘り気が少ない。だから、鐘状火山(石英多し。マグマの粘り気強い。白っぽい。)と楯状火山(石英少なし。マグマの粘り気少ない。黒っぽい。)と説明していくという展開(写真3)。

 だから、僕の授業では、

? 日本で有名な山は?→富士山 では、他にどんな山がある→浅間山、阿蘇山、男体山、雲仙普賢岳、等々。
? では、外国の山で知っているものは?→エベレスト(チョモランマ)、モンブラン、キリマンジェロ、等々。
? 山はどのようにしてできるのかな?教科書、理科資料集見てもいいので、考えてみよう。
? 地球の中でマグマはどこにある?
? プレートテクトニクス理論の紹介
? 日本列島とマグマのできる場所
? 火山灰の観察
? 造岩鉱物の結晶をライトスコープで見る
? 火成岩の観察
? 火成岩の組織(斑状組織、等粒状組織)
? 火山噴出物
? 火山の種類と噴火のようす、マグマのようす

という流れで、進めます。教科書のように、火山の噴出物と噴火のようすからは入りませんし、プレートテクトニクス理論を一番最後に学習することもしません。生徒の思考の流れを一切無視した現行の理科教科書には従うつもりはありません。

興味のある方はご連絡下さい。実費で当日の資料を差し上げます。

コメント(7)

 追加です。造岩鉱物の見分け方 その2.
>はっぺぇさん

 コメントありがとうございます。

 僕の今年の目標はインターネットの時間を減らし、本を読む時間を増やそうというものです。上手く整理されているページを探すのもいいですが、そこで紹介されている本を読むのもいいですよ。

 お薦めは東大地震研究所の『地球ダイナミズムとトモグラフィー』(川勝均 編 朝倉書店 2001年)です。プルーム・テクトニクスやスラブなども詳しく紹介されています。アイスランドの噴火や、今後の火山活動を理解する上では、プルーム・テクトニクスを知っていた方がいいと思います。

 はっぺぇさんが紹介された、News Now の動画

http://www.hawaiinewsnow.com/global/story.asp?s=12307892

面白かったです。紹介ありがとうございます。
 僕もなかなか、本を探しにいけません。が、ネットでいい情報を含んでいそうな面白い本を見つけたら、やはりネットで図書館で予約して取りに行っています。埼玉県立図書館はネットで予約ができます。はっぺぇさんの所でもそうなのではないですか?
 
 小学6年生向けの『アイスランドでの火山噴火 簡単なまとめ』見させていただきました。よくできていますね。参考にさせていただきたいと思います。

 いくつか気になりました。僕も一中学理科教員ですから、専門家ではないので、僕の方が間違っているかもしれないと思ってお読み下さい。

? 氷河を「北極圏では雪が積もったまま溶けず長年残り、それが土地を多い尽くす氷になっている」とと書かれています。北極圏、だけではありません。

世界の氷河

大陸氷床……南極氷床 • グリーンランド氷床
山岳氷河……アイスランド • ピレネー • アルプス • アペニン • スカンジナビア • ディナルアルプス • カルパティア • カフカス • ケニア山 • キリマンジャロ • ウラル • カラコルム • ヒンドゥークシュ • パミール • ヒマラヤ • チベット • 天山 • シベリア • スヴァールバル • ノヴァヤゼムリャ • ゼムリャフランツァヨシファ • セヴェルナヤ・ゼムリャ •ノヴォシビルスク • ジャヤ • サザンアルプス • アラスカ • ロッキー • カスケード • カナダ • アンデス • パタゴニア • ケルゲレン • サウスジョージア・サウスサンドウィッチ
最終氷期の氷床……ローレンタイド氷床 • スカンジナビア氷床 • パタゴニア氷床

などと紹介されていますので、「氷河:山などで何年も氷や雪が積み重なって万年雪になります。これが圧縮されてできた氷の川です」という感じがいいのでは。

? いろいろな報道から の項目で

 「火山灰 ではなく 噴煙」と表現さえていますが、火山灰でいいと思いますよ。マグマから地表に出てきたものを、固体・液体・気体に分けたときに、固体……火山弾・火山砂・火山灰 液体……溶岩 気体……火山ガス(水蒸気・二酸化炭素・二酸化硫黄・硫化水素など)となると思います。できから、「噴煙」という固体や気体を含む汎用的な用語ではなく、「火山灰」という用語の方が適当であると思います。
※ 火山灰は火山砕屑物(かざんさいせつぶつ)のうち直径2mm以下のもので固結していないものを言います。

? 噴火によるその他の影響は
 で、「今回はそれほど長くは続かなかったため、大きな影響はなさそう」と書かれていますが、これは時期尚早であると思います。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの2010年4月21日のOPINIONでは、アメリカの物理学者ミチオ・カク氏が「アイスランド火山噴火の3つのシナリオ」を紹介しています。その中でもっとも高いシナリオとして、同じ火山が1821年に噴火した際と同じ経過を辿る場合を紹介しています。前回の噴火は13ヶ月間にわたって断続的に続いた(ここが大事。もう噴火が終わったと判断するのは早計)。欧州の虚空会社は一定方向にジェット気流が吹いているときだけ運行されることになる。1980年代以降、火山灰に直面した飛行機は90機程度。その中でエンジン停止に至ったのは4機。その4機のうち1機があやうく墜落しかけた。というもの。
http://japan.wsj.com/Opinions/Opinion/node_53476

 今後の気温低下の可能性もあります。日本にやませが長期にわたって吹き、冷夏になる可能性もある、といいます。僕はこちらの可能性もありうると思っています。

 参考まで。
 やはり、原典、つまり本にあたると、知識の世界が広がるなぁと思いました。インターネットでラキ火山の噴火(アイスランド.1783年6月8日〜)を調べていたら、面白い資料に当たりました。

ブログ 元銀行員の株日記 「アイスランドの噴火、火山灰で世界寒冷化か?」

http://ameblo.jp/sanntyan/entry-10512949973.html

 で、ネットで埼玉県立図書館で、この元銀行員さんが引用していた『複合大噴火』上前淳一郎氏 文芸春秋 1989年を予約しました。昨日、手に入り、気になるところを読んでいます。

 まず、上前さんのその本のあとがきを見ると、火山の噴煙の度合いをしめすVDI指数(ダスト・ベール・インデックス Dust veil index)というのがあるそうです。イギリスのH・H・ラム教授が、1500年から1960年代までの主要な火山噴火の記録をたどり、それぞれの噴火による煙や灰、塵がそのくらい地球の大気に影響を与えたかを推測して、指数で表したものだそうです。

 このDVIによると1700年以降では、1815年のタンボラ火山(インドネシア)が3000と群を抜いて大きい。1783年のラキ火山(アイスランド)の同指数は2300。しかし、同年の6月25日浅間山が噴火します。この指数が600。ほぼ同時期に起きた、ラキ火山と浅間山の複合大噴火が、タンボラ火山の大噴火に匹敵する気候変動をもたらし、1789年のフランス革命の原因の一つになったのではないか、と彼は書いています。

 この『複合大噴火』の中で、アイスランドのラキ山から噴出して北半球を覆った、青い霧の正体は亜硫酸ガスであると指摘しています。この青い霧が、アイスランドから偏西風に乗って陸奥を多い、浅間山から日々大量に吐き出された灰と2つが、陸奥の上空で重なり合い、地上の届くはずの陽の光を著しく弱めた。その年の8月8日に津軽弘前に、8月14日に相馬中村に、厚い霜がおります。南部領八戸でも8月にもかかわらず大雨が降り続き、8月15日には大寒冷の日を迎えます。陸奥では、稲、粟、稗から野菜にいたるまで、作物はすべて一夜のうちに立ち枯れ、秋の収穫は壊滅となったという。

 ここで、大事なのは、亜硫酸ガスの霧という場合、これは火山灰(固体)ではありません。火山ガス(気体)です。ラキ火山の場合、亜硫酸ガスが日本まで到達するのにかかった時間がおよそ2週間。今回のエイヤフィヤトラヨークトル氷河での噴火の影響がわかるのは、4月28日以降ではないかと思われます。
 
 これから仕事に行くので、今はここまで。
 

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