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東京大学馬場康雄ゼミコミュの質問板

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何か欧州政治関係のコメントを書き込むと、とある人からの詔が返ってくるかもしれません。

レッツ・トライ!!


ちなみに、この板は基本的にマジメでお願いいたします。

他愛無いことは雑談板へ、お願いします。

コメント(8)

2006年ゼミの合宿で,フランスの報告を担当したものですが,先日のフランス大統領選挙について,伺えればと思います.

最終的に左右の一騎打ちのような形となり,日本のメディアでは「右らしい右vs.左らしい左」という図式が報じられていますが,実態はどうなんでしょうか.サルコジさんが移民規制や新自由主義的政策を訴えている,とされていますが,ロワイヤルさんの具体的な政策内容はあまり伝わってきません.
実際に,かなり市場本位に舵をきったように見えるフランスで,時計の針を戻すことはそれほど簡単ではないようにも思われ(そして,社会党はそれにかつて失敗しており),ロワイヤル候補がどの程度「左らしい左」なのかが興味があります.もしもロワイヤル候補が,「左らしい」主張で,伝統的な支持基盤を回復したとするならば,例えばルペン候補の後退(それでも10%は確保していて,あれはもう彼の固定票なんでしょう)の説明にもなるのかもしれません.(サルコジ候補の影響ももちろん大きいでしょうが)

フランス事情に詳しい,たかまもさんあたりに,詳しい解説をお願いできれば,と存じます
いやいやwwwww

ご冗談を〜。。。。
結果がでた後しばらくしてでるWest European Politics(法学部図書館に入っています)など政治学の雑誌の選挙講評をみると、簡単にさらえると思われます。
ずいぶん先になるとは思うのですが。
あまり参考にならなくて申し訳ありません。
エスプレッソ片手にミラノのマウリツィオ*と語らいながら休暇を過ごしております、法学部のオノダと申します。馬場ゼミには2006年度夏学期に参加致しました。
私はたかまもさんと違ってフランス事情には疎いのですが、若干のコメントをしたく存じます。

最新号のEconomist誌が今回の選挙について報じています。
http://www.economist.com/world/europe/displaystory.cfm?story_id=9079957

記事は、今回の選挙を通じて、フランス人は過激なナショナリズムとごりごりのマルキストに執着しているという見方が崩されたとしています。じっさい、oooさんもおっしゃるように、ルペンが10%確保したほかは、共産党やトロツキストといった左右両端の候補者には票が入らず、巷間言われてきたフランス政党政治の「特殊性」が失われたかに見えます。とはいえこの「主流の勝利」が、市場化により政策オプションの幅が狭まったことに対する有権者の反応と見ていいかどうかは、議論の余地があるところだと思います(経済政策については右派の論調を取るEconomistはこの事態を当然ポジティブに書いています)。

そして大急ぎで付け加えなければならないのは、主流派のなかでサルコジ候補とロワイヤル候補の政策距離は、やはり離れているということです。
BBCが次点のバイル氏も含めた政策内容を表にまとめています(http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_depth/629/629/6523279.stm)が、これを見る限り、(oooさんが何をもって「左らしい」とされるかは判りませんが)ロワイヤル候補は相対的にみて公共支出へのコミットが強く、左らしい主張をしているように見えます。
ただ、前出のEconomist誌の描き出す、「新しいアイディア」を受容し「経済的効率性」を支持せよと演説する像は、Uターン以前のミッテランたちのような、伝統的左派とは言説上一線を画すように見え、むしろブレアの「ニューレイバー」を想起させます。

この背景にあるのが、二回目の投票の鍵を握る中道層の取り込みであることは言うまでもありません。
Financial Timesによれば、バイル氏の支持層は左派穏健層とキリ民の一部を受け継いでいるようなので、ロワイヤル候補は、今後更に中央への歩み寄りを図ると思われます。
こうした歩み寄りに対しては、支持層のうち最左翼の、急進左翼シンパを失うのではないかという懸念が出されており、党内でも批判の対象となっているそうです(http://www.ft.com/cms/s/db9ebbfe-f4e4-11db-b748-000b5df10621,dwp_uuid=e17a8288-890f-11db-a876-0000779e2340.html)が、おそらく批判しているのは党内の伝統的左派でしょう。

とすれば、ロワイヤル候補は序盤戦で伝統的左派も納得できる政策を打ち、安定した基盤を得たのち、よりスイングが発生しやすい中道層の取り込みを図るという戦略にでているのではないのでしょうか。 そして、それほど伝統的左派の支持が磐石かという疑念が、上に引いたFTの文脈だといっていいでしょう。



*)きちのすけさんにお借りしたhttp://www.amazon.co.jp/Boundaries-Welfare-European-Integration-Protection/dp/0199284679/ref=wl_it_dp/249-4777481-7815532?ie=UTF8&coliid=I3PU1Y3CX6XCE1&colid=15BJY890GQJAR
きちのすけさん,オノダさん,ありがとうございます.

>きちのすけさん
そうですね.WEPの他,Parlimentary Affairsや
Electoral Studiesなども「選挙速報」をやりますので,
第二回投票が終わったら,チェックします.

>オノダさん
なるほど,というお話をありがとうございます.
英国の雑誌をフォローする,ということには頭が回りませんでした.上で「左らしい」と言ったのは,経済政策がほぼ念頭にありました.もちろん,伝統的な左派の政策が採れるとは考えていませんが,例えば「最低賃金を上げる」こと1つとっても,現状の拡大欧州ではなかなか難しいのかな,などと考えながらミッテランの例を引き合いに出した次第です.

非主流派が得票できなかったのは,主流派の政策距離が遠かったことが原因である,という風に理解するのは概ね妥当と考えて良いようですね.84年以来のルペンの台頭は,その文脈で考えると筋が通るようです.

軽い書き込みにも関わらず,シリアスなレスポンスに,大変感謝しております.

>たかまもさん
約束どおり,ちゃんと書き込みましたよ.
なるほど。
お二人よくおっかけてますね。
主流派の政策距離が広く、非主流派が票をのばせなかったのには、さらにどちらも現職の首相、大統領ではなかった、というのもありそうです…
有権者には目新しさがあり、かつ候補者の方も今までの実績というしがらみにしばられずに公約である程度ホラをふけるというわけです。

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