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『実用日本語文法研究会』コミュの数える単位での「本」についての規則

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こんにちは、

先日、数学と日本語を勉強している学生に「○○本」という数え方、についての質問をされ答えに窮してしまいました。    たとえば、「ε(イプシロン)本の磁力線がある」という言い方ですと「本」の読み方は「ほん」です。  彼はそこで、こういう疑問を私に投げかけてきました。  「イプシロンは【んで終わるので】、「ほん」ではなく、「ぼん」ではないのでしょうか? というのが質問でした。  確かに3本は「ぼん」と読みますが、しかし、4本は「ほん」です。 (まず、この3本4本の規則の矛盾にすら私は説明できません)

1〜9、10,100・・・という自然数の後につく「本」は私たち日本人は慣用的に覚えてしまい、間違える事はあまり無いと思いますが、それを「記号+本」に拡張した場合にそれに対しての一般的な規則はあるのでしょうか?

コメント(5)

りょうさん

>「記号+本」に拡張した場合にそれに対しての一般的な規則はあるのでしょうか?

答え:ありません。


熟語の音のルール(ハ行がパ行になる場合):
ハ行(本、など)の前の漢字の終わりの音が チ、ツ、ンの場合(一、失、出、散、心など)は ハ行はパ行になります。

いち→一本
しつ→失敗
しゅつ→出発
さん→散歩
しん→心配...

ただし、音の変化のルールは例外が多く、特に助数詞はこのルールに従いません。
→三本(3 pon とはいわないですよね)

(現在使用中の完全マスター漢字1級レベル P72に記載されていました。)
(これを書いている途中に、アビさんの書き込みがあったようですが、とりあえず、載せておきます)

けっこう面倒な問題ですね。

これは「音韻論」という分野になりますが、それよりもざっと考えてみただけで、
>一般的な規則はあるのでしょうか?
との問いには「ない」としか言いようがないようです。

でも、そう言ってしまえば身もフタもないので、少し考えてみましょう。

★このような現象は「連濁」といって、「1本、2本、3本」などのほか、「雨傘」「甘酒」「洪水」「両国(地名)」など、一つの言葉として認識されるときに後ろの要素の音が濁る現象です。(ここで「一つの言葉として認識される」という部分が重要だと思ってください)

なお、一般的な説明は:
<「連濁」の一般的な説明で、あんまりおもしろくない>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A3%E6%BF%81

<これなんか、例外(「洪水:香水」)も指摘されていておもしろい>
http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/nihongo/rendaku.htm

(ただ、いずれも「数詞+助数詞」の組み合わせについては説明がありません)

で、
★「ん」の後のハ行音がどのように変化するのでしょう:
 3/4杯(ばい  /はい)の酒
※3/4敗(ぱい  /ぱい?はい?)した
※3/4泊(ぱく  /はく?ぱく?)の旅行
※3/4匹(びき  /ひき)の子豚
 3/4百(びゃく /ひゃく)円
 3/4品種(ひんしゅ/ひんしゅ)のイチゴ
 3/4品目(ひんもく/ひんもく)の出展
 3/4幅(ぷく?ふく?/ぷく?ふく?)の掛け軸
※3/4分(ぷん  /ぷん)の休憩
 3/4編(ぺん  /へん?ぺん?)の著書
 3/4遍(べん  /へん)まわってワンと鳴く
 3/4片(ぺん  /ぺん)のカケラ
 3/4本(ぼん  /ほん)のビール
 3/4方(ぽう  /ぽう?しほう?)を敵に囲まれた
 3/4歩(ぽ   /ぽ)歩いた
  上記※では、最近の若い者が「3」でも「4」でも濁らずに発音するのをときどき耳にします。

★本来、「1234」は「いち、に、さん、し」であって、「し」を「よん」と言うのは規則から少し外れています。これは「し=死」を嫌うからであると言われています。したがって、「4」は、「4月」「四方」のように「し」と読むのが本則ですが、それを嫌って「ひ、ふ、み、よ…」の「よ」を借りてきて使うというところがミソ(だと思います)。

★つまり「よん〜」という言い方は、「[借り物]+[数助詞]」であって、「いち、に、さん〜」などの組み合わせとは異なるということになります。(言い方を換えれば「まだ1語として認識できる単位」ではないという意識があるという意味です)。

★問題の「ε(イプシロン)本の磁力線」ですが、これも「[借り物]+[数助詞]」ですから、「よん〜」と同様、「本」が「ぼん」にならないのだと言えるのではないでしょうか。(しかし、これだけでは、先に見た”現実”は説明できませんから厄介です)。

【結論】
こんな”シチめんどくさい”ことを日本語学習者に話すことはできません。ですから、

「ごめんね。数字の「よん」は特別なんだ。それに、規則のようなものはあるけど、例外がいっぱいあるから、問題が起こったときにそれを覚えていった方が早いよ」

と言った方がいいのではないかと思います。(笑い)
アビ様、  明快なご回答ありがとうございます。   

数値が小数点以下、分数や記号の場合は、「ハ行のルール」に従うという事で良いでしょうか?

現在は

問:   「10本の大根を30等分して30人に分けると1人あたり何本になるでしょう?
生徒: 1/3ですが、「1/3 ほん」  「1/3 ぽん」 どちらが正しい言い方ですか?
私:  「1/3 ぽん」が正解です。 

と答えています。 そして、

例2:

生徒: 「30ε(イプシロン)/10本の磁力線」の答えの場合はどうですか?
私:  「10イプシロン ほん」です。  

と私は答えていました。

   しかし上記の規則に従う場合、「いぷしろんぼん」になります。 
   イプシロンの場合は「ぼん」でしょうか? 「ほん」でしょうか?

   そう、根本的な答えに窮する原因は規則性が無いために未知の記号(本)を数える場合、
   どうしたら良いかわからないからです。 


icha様

多くの例を交えての長文のご回答ありがとうございます。   
最後に究極の答えが書いてあったような気がします。

>「ごめんね。数字の「よん」は特別なんだ。それに、規則のようなものはあるけど、
>例外がいっぱいあるから、問題が起こったときにそれを覚えていった方が早いよ」

規則があってから日本語が決まったのではなく、言葉の運用から規則を演繹的に導き出して『なるべく不合理が無いように当てはめた』という事で、納得してもらうことにします。
りょうさん

答えにならなくてごめんなさいね。

イプシロンですが、私なら「イプシロンほん」と発音します。

理由は説明できませんが、イプシロンを助数詞と考えると
それは「例外」だから、としか言いようがありません。


日本語の規則には例外が多くあり、授業の時にはパフォーマンスで
「これはスペシャルね〜!」と言ってインパクトを与えて覚えてもらっています。

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