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気になる mixi ニュース 保存版コミュの2018年09月13日北海道地震:火山性地盤、傷深く 発生1週間

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短い周期、崩落招く

 北海道で史上初めて震度7を観測した6日の地震。厚真(あつま)町では山地の軽石層が崩れて住宅をのみ込み、札幌市清田区では谷を火山灰で埋め立てた住宅地で広範囲に液状化現象が発生するなど、火山性土壌特有の「地盤災害」の様相が顕著だ。専門家は「揺れの強さや揺れ方は予想できないが、地盤の強弱は調べれば分かる」として、地盤改良などの対策の必要性を指摘する。【池田知広、昆野淳、土谷純一、安達恒太郎】

傾斜、液状化深刻に

 震度5強を観測した札幌市清田区里塚地区の住宅地では、約200メートルにわたって帯状に大きく陥没して大量の土砂が流出し、家屋が大きく傾いたり道路が陥没したりした。市の応急危険度判定では建物85件が「危険」とされ、秋元克広市長は12日、臨時記者会見で「地区全体の再生にかなりの時間を要する」と認めた。

 里塚地区は、かつては水田や小川、林などが広がる場所だった。1970年代後半からの宅地造成で、周りの山を削った切り土で谷の部分を埋めていた。今回、同区里塚1の特に被害が大きい場所は谷地形だったとみられ、水を集めやすくて地下水位も高かった。一般的な液状化は土砂が噴き上がることが多いが、傾斜地のため、古い谷地形を東側の低地に向かって地下の土砂が流れ、地表で約50センチの厚さに堆積(たいせき)した。逆に西側は舗装の下の盛り土がなくなり地面が陥没。北見工業大の調査では、地表面が最大で約4メートルも沈降した。

 切り土は、高温の火山灰が冷えて固まる際に表面がガラス化した溶結凝灰岩から成る。主に約4万年前の支笏(しこつ)カルデラ噴火によるもので、北海道で広く分布。丈夫で建築石材に活用されてきたが、掘って崩すとガラス質のコーティングが外れ、普通の火山灰のようにサラサラとした状態になる。

 北海道大工学研究院の磯部公一准教授(地盤環境解析)は、埋め立て部分は「粘性が低い、締め固められていない、地下水位が高い、という液状化が起こりやすい三つの条件に該当しているのではないか」と話す。火山灰性の土壌は粒が粗く斜面で崩れやすい。通常の砂よりも強く締め固めれば液状化しにくいとされるが「当時の造成で砂と同じような扱いをしていたのではないか」と指摘する。

 土砂が移動する液状化現象は、2003年の十勝沖地震の際に北海道北見市(震度5弱)の傾斜地でも起こったが、今回流出した土砂と粒の大きさが似ているという。磯部准教授は「64年の新潟地震などでも、傾斜地で液状化の被害が大きくなった。火山灰性の土を使った盛り土は全国で多くの事例がある。似た地形では同様のリスクがある恐れがある」と話した。

 今回の地震では、厚真町の西隣の安平(あびら)町追分で、ガタガタと小刻みに揺れるごく短い周期の揺れが非常に強かったことが、防災科学技術研究所の地震計で観測された。東京大の古村孝志教授(地震学)によると、周期0.5秒程度の「極(ごく)短周期」と呼ばれる揺れで、小さな構造物に被害を及ぼしやすいほか、土砂崩れを引き起こしやすい揺れ方として知られている。

 大規模な土砂災害が起きた厚真町中部の吉野に地震計は設置されていないが、固い地盤の上に薄い軽石層があるという土地条件は安平町追分と似ている。このため、厚真町の土砂災害現場でも、非常に強い極短周期の揺れがあったと推定できるという。

 また古村教授の解析では、厚真町南部の鹿沼に気象庁が設置した地震計が、木造家屋を倒壊させやすい周期1〜2秒の非常に強い揺れを捉えていた。1995年の阪神大震災を上回り、2016年の熊本地震(熊本県益城=ましき=町)に匹敵する強さだった。

 今回の地震による全壊家屋は比較的少ない。この点について古村教授は「建物が少ないことに加え、雪国の家屋は構造が強いためと考えられる」と分析。その上で「家は丈夫でも地盤が崩れれば家は壊れる。地震は地盤とセットで考えなくてはいけない。建物の耐震性向上に伴い、今後は地盤の強度が問題となる地震が多くなるのではないか」と警鐘を鳴らす。

 一方、宮坂尚市朗・厚真町長は「大きな地震で土砂崩れが起こることは想定外だった」と話す。

 町によると、一帯の山が大きく崩れるような災害は記録に残る明治時代以降はなく、被害額で過去最大だった92年の台風10号の水害や、震度5強を観測した03年の十勝沖地震でも、土砂崩れで家屋が倒壊する被害はなかった。だが今回は、町の防災ハザードマップで指定された危険区域外の住民にも複数の犠牲者が出た。

 被害が集中した厚真川流域は湿地帯で、町中部〜北部の集落は、今回土砂崩落を起こした山沿いに形成された。戦後、治水・かんがい工事が進められ、道路も農業用水路とともに川寄りに作られたが、流域で4、5年に1度発生していた洪水被害を避けるため、住宅の多くは山沿いに残った。

 同町に住む両親と祖母を土砂崩落で亡くした中村清人さん(41)によると、山裾に近い方が冬などに山から吹き下ろす風の影響は少なく「山風の影響を避けるためだったのではないか」と話す。町は今後、ハザードマップの見直しなどの対策を進める方針だ。

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