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美の巨人たちコミュの12/29 去りゆく年への心残り・・来る年へのささやかな期待

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東山魁夷 氏(1908-1999)は、風景画の巨匠として、数多くの大自然を描いている。

以前取り上げられた「東山ブルー」という青・藍色へのこだわりも、ブルーにこ だ

わる僕を惹きつけてやまない魅力のひとつである。

今回の作品は、雪のヴェールに包まれた冬の古都・京都の風情の一面を、素朴な雪と

やわらかい温もりで表現されている。温もりといっても、その絵の中に人の 姿はな

い・・・。

ただ、よく見てみると家並みが連なる手前の家々に灯る、家の中のほのかな灯りが、

かすかに京に暮らす人々の団らん風景を、観る者に想像させる。

番組「美の巨人たち」の中でも紹介されたように、東山魁夷は、作家の川端康成とも

親交が深かった。

川端は懇願した。「いま、京都を描いておいていただかないとなくなります。京都の

あるうちに、描いておいてください・・」(京洛四季より)と。

「美しき都の姿、永久にとどめん」として、この作品「年暮る」を描いた。

ただ、依頼があってただちに描いたわけではなく、さまざまな葛藤があったらし

い。

「京都のもつ日本的なものの良さに、無理なく心が通い、深く触れあえる地点に、

私の遍歴が達した」と、吐露されてから、本作品の描写に着手した。

古き良き日本の美、京都の美、そして風景、景観への愛着というか、風情というもの

を、「いつまでも心に留めておきたい」と思うのは、日本人の誰もが抱く 自然な想

いではなかろうか。

ただ、大切な何かを心に、風景に、絵画にとどめつつも、新たな挑戦にも立ち向う

心のたくましさと勇気が、いま必要なのではないか。

年の暮に、それぞれが一年を振り返りながらも、新たな年への挑戦を心に秘め、前に

力強く歩みだす時。

閉ざされた空気を一変し、開かれた世界への展望を抱き、また日々新しく新鮮な空気

と気持ちを取り入れる。

そんな気持ちに気付かせてくれた作品と、年の瀬である。

人は「ただ生きる」のではなく、つねに「より良く生きたい」と想うのだか

ら・・・

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