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透析らいふ ミクシイ支店コミュの「自分でできる透析患者の防災対策」の講演をして

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4月29日(日)に患者会主催の学習会が行われ、メインで副院長が透析医療の医療経済など含めた透析医療の現状をテーマに講演され、私が、「自分でもできる透析患者の防災対策」というテーマで少し講演をしました。
私がしゃべった内容を少し掲載します。

血液透析には、水道・電気というライフラインが欠かせません。
なぜなら、皆さんの血液がダイアライザーという人工腎臓に通る際、透析液がダイアライザー内の膜を介して血液と触れ合うことで血液中の尿毒素を取り除いています。
その透析液は、1人あたり4時間の透析を行ったとして、約120ℓ必要となります。その透析液の殆どが水です。
透析装置や透析液を作るための水処理装置、水をくみ上げる動力などは全て電気です。
血液透析は、水道・電気のどちらが欠けてもできなくなります。

大地震の際は、被害の状況にもよりますが、ライフラインとクリニックの物理的復旧に1週間程要すると考え、その間は、患者さんは他施設で透析を行うと考えて下さい。

夜間透析を受けられている患者さんは、大きな揺れと暗闇でパニックに陥りやすく自分の判断でベッドから動こうとすると大変危険です。
不安でしょうが、スタッフが指示を出すまでベッドから動かないで下さい。

【患者さんが普段からできる防災対策】

・自分の内服薬の内容を把握しておきましょう!!
大地震の際は、他施設で透析を行う可能性が高くなります。行った先の医師が、どんな薬を飲んでいるか情報が必要なこともあります。覚えられなかったとしても、定期薬に入っているシールをお薬手帳などに貼って携帯しておくことが大切です。

・インスリンを注射している場合は、災害時に切らせないように、インスリンが無くなるギリギリに処方してもらうのではなく、少し余裕を持って処方をしてもらう工夫が必要です。

・定期薬も同じで、大地震の際は、病院も薬局も機能するまで時間がかかりますので、最低でも3日分くらいの予備を持っていることが望ましいです。飲み忘れなどの薬を予備として利用してください。(今の内容をわかった上で)

・保険証や障害者手帳、そして、透析情報カードを常に携帯する癖をつけましょう。

・お出かけの際は、所在を誰かに伝えておくことも、連絡が付きにくくなる災害時には役にたつかもしれません。

・日頃から大地震の際は、どこに避難をするか家族と話し合っておくことも大切だと思います。
東日本大震災では、ガソリン不足が大きな問題となりました。
日頃から、車のガソリンを半分以上確保しておくことがいざと言う時に役に立ちます。

災害時は、カップ麺などの支給品や炊き出しなどに食事を頼ることになるので、リン・カリウム・塩分の自己管理が重要になります。
普段の体重増加が、3キロ、4キロ、強者ですと5キロなんて方もいますが、
多くの透析施設が被災している中で、透析可能で患者を受け入れてくれる施設はごく一部に限られます。もちろん、他の施設の患者さんもそこに殺到するわけです。
そんな状況下で、『増えすぎたから延長で引いて』なんてことは通用しません。東日本大震災でも、患者を受け入れた施設では、1回の透析時間を2時間半程度で行うことで、多くの患者に透析を受けられるよう努力したそうです。
このことを考えるだけでも、今後の自己管理の重要性が伝わると思います。

震度6以上の揺れでは、ベッドやコンソールが大きく動く可能性があります。
その際、針が抜けてしまったら大変なことになりますので、透析中は、血液回路を手のひらに通し、すぐに握れる状態にした方がいいと思います。

また、天井からの落下物から頭部を守るために、大きな揺れを感じたら、布団を頭までかぶり、ベッドから振り落とされないようにベッド柵に掴まって下さい。
布団をかぶる暇がなかったとしても、振り落とされないようにベッド柵にしっかり掴まることが重要です。絶対に起き上がらないようにしましょう。

建物の倒壊や、火災、津波など非難が必要な場合は、緊急離脱を行います。
時間に余裕がある場合は、基本的には、普段の返血と同じで、バンドをしてベッドから離れます。なので、透析を受ける際は、普段使わなくても止血バンドは持参してベッドに置いておきましょう。
また、避難までに針を抜くまでの時間的に余裕がない場合は、トイレ離脱時のように、針にキャップをして非難する形をとります。
すぐに非難しなければならない場合は、返血はせず、カンシで止めて、ハサミで回路を切断して避難する方法を取ります。

しかし、津波が到着するまでには約100分(堺市では)です。建物の倒壊や火災の危険性がなければ、普段と同じ返血方法だと思って下さい。

【透析情報カード】
この記載している情報の中で、震災時に他施設で透析を受ける際に最も重要になるのが、ドライウェイトと禁忌薬です。
ドライウェイトは、血圧や毎月のレントゲンでわかる心胸比で変動がある項目です。その月に変更があっても、なくても、更新するように癖づけてください。それが常にカードを携帯する癖にもつながります。

最後に、災害時、クリニックと連絡が取れなくても自力で来院してください!!

こんな感じの内容で話をしました。

来られていた患者さんや、家族の方は、前のめりになって聴き入ってくれました。

定期的に勉強会などを行って、防災意識の維持に努めたいと考えています。
もちろん、スタッフも同様に。

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