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透析らいふ ミクシイ支店コミュの「平成21年 大阪透析医会講演会」 レポート

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11月21日(土)17:15〜 ホテルグランヴィアで開催された、大阪透析医会講演会に参加してきました。うちの施設からは私含めて6名の参加。

この講演会は以前から楽しみにしていた勉強会。その理由は、演者がかの有名な先生たちだからです。

特別講演1は
「その日暮らしの透析を考える」がテーマで、仙台社会保険病院腎センター部長の鈴木一之先生

特別講演2は
「ふうてんの寅さんが透析患者になったら-家族精神医学の立場で考える-」がテーマで、松江青葉クリニックの春木繁一先生

ふたりとも医師でありながら透析患者でもあります。鈴木先生はネットで透析の勉強をしている方であれば必ず知っているというほど有名。私も大大大ファンのひとり。先生の著書である「しっかり透析のヒケツ」は医療者にも患者さんにもわかりやすく解説している内容で、私のバイブルとなっていますし、毎日持ち歩いているくらいです。しかも、本の1ページ目には鈴木先生の直筆のサイン(笑)。以前、鈴木先生に書いていただきましたw
時々鈴木先生とメールでやりとりするのですが、ほんと丁寧な対応をしていただけるので、医療者的にも人間的にも尊敬する人です。

春木先生も透析に従事するものなら知らない人はいないっていうくらい有名というか、素晴らしい人です。私は透析に従事して12年目になりますが、もう何百回と春木先生の名を見てきたことか。
春木先生と言えばすぐに「サイコネフロロジー」を連想しますよね。春木先生は精神医学者であり、透析患者でもあります。透析ケアの連載コーナーである「荷物を背負った人生はそれなりの味がする」はよく目にするでしょうし、愛読しているスタッフも多いのではにでしょうか。

鈴木先生の講演では、透析医ではなく、透析患者さんの視点から講演をしていただきました。透析で何ができて何ができないのか。現在の透析医療経済や、透析環境の範囲で最大限良質な透析をするにはどうしたよいのか。健常者と変わりない生活を送れるために良質な透析を行っていくことは、我々透析に従事する者たちの最大の使命ですよね。
「週3回、4時間透析、QB200」が「普通の透析」という考え方から早く脱皮しなくて、今以上の良質な透析は提供できません。鈴木先生の講演メッセージはそんな内容を私たちに伝えているようでした。(絶対そうだと思う)
また、自己血管内シャントをできるだけ大事に使うための穿刺方法(縄ばしご法)の紹介や、透析患者さんが感じる体感温度は様々なので、透析中を快適に過ごすためにも、空調や寒さや暑さを気配ることが大切と述べていました。

私は、講演後の質疑応答で鈴木先生に「透析患者の立場から、看護師に対し、絶対透析中にしてはいけない発言や態度があればアドバイスもらえますか?」と、質問しました。

「透析中寝ていると、看護師の私語(くだらない話)が耳に入るし、私語の中には患者の悪口も入ったりすることもあるので私語はやめて欲しい」との答えでした。

また、こんな質問もしてみました。「鈴木先生が行っている透析条件で、現在一般生活上に支障は出ていますか?」

「週4回の透析をしていますので、土曜日の勉強会に中々出席できないことが支障かな。その他に支障は出てきていない」

なんでこんな質問をしたかと言いますと、鈴木先生は医師の仕事もして、数々の依頼されている講演を全国でこなしている透析患者さんなんです。
普段の食生活や服薬管理をしっかりしていると想定したならば、鈴木先生のような透析条件を心掛ければ、鈴木先生のような元気な体でいられる。というモデルをみんなに感じて欲しかったので質問しました。(伝わったな〜、私の気持ち)

春木先生の講演は、かの有名な映画の寅さんがもしも透析患者になったらという例え話で、笑いのある講演でした。「ふうてん」って漢字で書くと「瘋癲」って書くの初めてしりました。ぶらぶらと日を送っている人という意味もありますが、辞書の最初には精神の状態が正常でないことと書いてあり、いわゆる精神病という意味だそうです。

冒頭で、寅さんの家系図をスライドに示しました。「皆さんは受け持ち患者さんの家系図をこのように書けますか?」と春木先生は会場に問いかけました。

寅さんは糖尿病性腎症で透析導入。わがままで、いわゆる不良な患者とレッテルを貼られるタイプ。
何かと怒ったり、気に入った看護師にはしつこかったり。
寅さんは実の父親が酔った勢いでできてしまった子で、実の母親は逃げてその後死亡。父親の本妻である継母もしばらくして死亡。その継母と実父の子が映画でいう「さくら」、寅さんの妹役ですが、実は腹違いなんですね。

まあ、もっと色々背景があるのですが、寅さんが透析患者になった後の問題行動というか、怒りなどは、寅さんの人生から生まれたものであって、寅さんの怒りは「嘆き」であって、やり場のない感情を誰かにぶつけたい。そのぶつけやすい相手が看護師だったりする。と先生は言っていました。(たぶん・・・)

ようするに、寅さんという患者とかかわる中で、寅さんのナラティヴ(物語)を理解して、現状の寅さんをとらえることが大切ということ。
時間をかけてでも、寅さんの家系図が話のなかで描けるような看護をすることが大切と春木先生は仰っていました。しかし、それには患者を知る精神医学的までてはいかなくても、コミュニケーション技術のトレーニングは必要とも言っていました。

最近ではナラティヴ・アプローチなんて分野も透析看護の世界では話題になっています。心と体はどちらも健康でいなければいけませんよね。
精神的ケアの技術も勉強しなくてはいけないんだな〜って感じさせられた講演dした。

今回の勉強会は期待通りの内容で、楽しく学ぶことができました。参加者も200人以上いたとか。会場は満員御礼でした。

そのあと? もちろんビールコップに3、4杯と、赤ワイングラス3杯と白ワイングラス1杯とひかえめ飲みましたw



コメント(2)

そうそう、来月も堺に鈴木一之先生が、今度は医師の立場の話をしてくれるようです。
もちろん参加予定です。楽しみにしています。

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