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透析らいふ ミクシイ支店コミュのTVフォーラム 「PAD治療」 レポート

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4月15日(火)19:00〜

中外製薬主催のTVフォーラムに参加してきました。

今回のテーマは「PAD治療」

「PAD治療の必要性」で大阪市立大学の西沢先生。
「透析患者におけるPAD治療の実際」で名古屋共立病院の熊田先生。
「透析患者のPADに対する救肢のための外科治療」で旭川医科大学の笹嶋先生。
の全部で3講演を勉強しました。

んん? PAD治療って何?

あまり聞かない言葉と思う方もいるでしょう。

PAD:末梢動脈疾患の略で、よく言うASO(閉塞性動脈硬化症)がPADのひとつになります。

2005年の統計では、慢性透析患者さんの糖尿病性腎症での血管障害既往が、
脳梗塞 :15.9%
心筋梗塞:9.3%
四肢切断:5.7%
脳出血 :3.6%
と、四肢切断の既往率が高く、切断までにいかないためにもPAD治療が重要であることがわかる。

皆さんの透析施設ではフットケア(下肢チェック)を定期的にされているでしょうか?

ASOは決して、糖尿病性腎症の方だけになるものではなく、石灰化という現象が起こりうる以上、糖尿病性腎症以外の透析患者さんでもASOに対する関心はあって欲しいものです。

ASOは、四肢(手足)に流れる動脈がどこかで狭窄(狭くなっている)になっているか、もしくは閉塞(詰まっている)していて、血流がないことで起こる疾患である。いわゆる末梢が虚血してしまう状態です。
簡単に言えば、手の指先や、足の指先に血がいかないという状態です。

血液の流れが悪くなると、血液は細胞に酸素や栄養を運ぶ働きをしているわけですから、指先の酸素や栄養が行き届かなくなり、細胞が死んでしまうことになっていくわけです。
これが、壊死といわれるもので、指先が紫色になって次第に黒くなりそして腐っていく過程になります。

広範囲に壊死していしまうと、感染したり更に壊死範囲が広がっていく可能性があるため、血液がある程度まで流れている部分まで切断しなくてはならなくなります。

そうならないためにも、日頃定期的にフットケアすることで、早期に異常を発見し適切な治療をして、悪化しないように努めなければならないのです。

糖尿病性腎症の場合、末梢神経障害も合併していることが多いため、足の指先の血流が悪くなり、皮膚の色も悪くなって本来痛みが生じて気づくところを、末梢神経障害のために痛みを感じず、気がついたら足がひどいことになっていた・・・
なんてことも実際少なくありません。普段の生活のなかでも、自分の足をまじまじと観察することも少ないこともその原因のひとつだと思います。

治療としては、どこかが狭窄しているか、閉塞していることが背景にあるわけですから、狭窄であればPTA(血管に風船の付いたカテーテルをいれて狭窄部位を風船で広げる治療)を行いますし、重度な狭窄もしくは閉塞であれば、バイパス手術:血行再建(血管と血管を自家血管または人工血管で繋ぐ治療)を行う。もちろん薬物療法もあります。LDL吸着ってのもありますが。
薬物療法以外(PTAや血行再建)はどこの透析施設でもできるということではなく、治療可能な施設に紹介をして治療を行うのがほとんどだと思います。

だから、患者さんからみたら地域に治療可能な病院が存在しているかという点も重要なポイントになると思います。

ASOが存在いていても、ある程度血流があれば外見的な症状はない場合もあります。しかし、末梢神経障害で足に怪我をしていること気付かずにいると、傷を治すために必要な血流が乏しいために傷の治りも悪く、場合によっては傷がどんどん広がって壊死したりと、これもまたひどいことになってしまいます。
怪我だけでなく、胼胝(タコ)や、嵌入爪(巻き爪)、白癬(水虫)などもその原因になります。

現場では、まず患者さんにフットケアの必要性を理解してもらい、快く足を見せてくれる環境にすることが重要になります。
自分の足というものは、なかなか他人に見せたくない部分でもありますから。

見せてくれた足は、もう舐めるように(表現が悪いですが)隅々まで観察することが大事です。米粒程度の傷も見落とせば後々足を切断・・・なんてこともありますので。

怪我をしていないか、皮膚の色や乾燥や亀裂、白癬、爪の状態、胼胝の有無。指先のしびれや痛みや感覚の有無、足背・膝窩動脈などが触れるか、歩行時の痛み(間欠性跛行)がないか、ABI測定(下肢上腕の血圧比)での異常の有無。石灰化が強い場合はABI値が高くなることがあるので注意が必要です。

理想は糖尿病性腎症または足病変が認められた患者さんは毎月の観察。そうでない患者さんでは2〜3か月毎の観察が欲しいですね。可能なら全員毎月が一番なのでしょうが。患者数が多い施設では結構大変ですよね。

4月から診療報酬改定で、フットケア分野での条件付きで点数算定ができるものもあります。これはフットケに長けたスタッフで、定められた研修をこなしたスタッフが行うことで算定できる点数です。

私も今まで色々なフットケアの勉強会に参加はしていますが、私がフットケアを行ってもこの点数は算定できません。今後必要な研修を受ける予定です。
また忙しくなりそうですが、今まで行っていても算定できなかったものが、報酬として算定できるのであれば、より一層PADに対する医療の質・看護の質が高まると思っています。

透析に従事する看護師がもっとフットケアに対する評価する力を高めることが求められています。がんばっていきましょう!

医療者側だけががんばってもダメです。患者さん自らが関心を持って予防に努めることも大事なことを忘れないください(ちょっと偉そうですが・・)

簡単ではありますがレポートとさせていただきますw


勉強会の後?  もちろん飲みに行きましたよ。軽くねw

コメント(6)

勉強会ご苦労様でした。

ほんの小さな傷でも、血流障害のため良くなる要素がなくてどんどん広がってしまっているケースが3例ほどあり、炭酸浴やLDL吸着も2名に行っていますが効果があるのかどうかは不明です。
患者さんは「良くなった実感はないねぇ」と言っていました。
しかし、悪くなるときは一気に悪化してしまうので日頃の観察が大切なのでしょうね。
ふるみさん>

炭酸泉浴やLDL吸着はある程度の血流が確保されていなければ、その効果は小さいです。
血流が治療しても改善できない数値以下なのに、やたらとLDL吸着をしたらそれはただの医療費の無駄使いだし、患者さんにも透析以外にわざわざ来院させ時間を無駄にすることになります。

目の前の患者さんの状態(傷)をしっかりアセスメントし、どんな治療が最良かをちゃんと判断できる医師が望ましいですよね。

透析に関してはgoodな医師でも、ASOでは・・・なんて医師もいますかえらね。
看護師もがんばって色々勉強はしますが、結局は治療の決定は医師ですから・・・

ジレンマもありますが、日頃の観察が患者さんを守るための最前線であることは間違いありません。
観察力をもっと磨きたいものです。
そうなんです。やりはじめるのが遅いのでしょうねたらーっ(汗)なかなか難しいですね。でも、どうしたら変わるのかわからない。かっぱちゃんの言う通り、ほんとに透析看護は日々勉強ですね冷や汗

笑みさん>

私はフットケア学会に入会して、11月にある「第1回フットケア指導士認定講習会」を受講し、のちのちフットケア指導士を取得しようかと予定しています。

糖尿病フットケアの診療報酬算定の施設基準

1 糖尿病合併症管理料に関する施設基準
(1)当該保険医療機関内に糖尿病治療および糖尿病足病変の診療に従事した経験を5年以上有する専任の常勤医師が1名以上配置されていること。

(2)当該保険医療機関内に糖尿病足病変患者の看護に従事した経験を5年以上有する専任の常勤看護師であって、糖尿病足病変の指導に係る適切な研修を修了した者が1名以上配置されていること。

なお、ここでいう適切な研修とは、次のものをいうこと。
ア 糖尿病患者へのフットケアの意義・基礎知識、糖尿病足病変に対する評価方法、フットケア技術、セルフケア支援及び事例分析・評価等の内容が含まれるものであること。

イ 演習が含まれるものであること。

ウ 通算して16時間以上又は2日間程度のものであること。

2 届出に関する事項
(1)糖尿病合併症管理料の施設基準に係る届出は、別添2の様式5を用いること。
(2)1の(1)に掲げる医師及び(2)に掲げる看護師の経験が確認できる文書を添
付すること。

企業が主催するフットケア勉強会では条件はみたされないとか、まだまだよくわからないことがありますが、もし新たな情報がありましたら教えてください。

日本糖尿病療養指導士の取得も加算の対象になるのではないかと思いますが・・たぶん

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