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透析らいふ ミクシイ支店コミュの第1回大阪府臨床工学技士会 血液浄化セミナー

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今日は、大阪の天王寺にあります大阪市立大学医学部の大講義室にて、「第1回大阪府臨床工学技士会 血液浄化セミナー」が開催されました。
プリセプティーの新人看護師の勉強も兼ねて、私と同僚の臨床工学技士の3名で参加した。
主催は臨床工学技士会ではあるものの参加対象が透析医療に従事する医療関係者であったため参加者は医師やら看護師やら臨工やら約270名はおり、大講義室は満員御礼。

講義は午前9時から午後4時までぶっ通しの計11講義。座りっぱなしでおしりが痛いのなんの。おしりがムズムズしちゃいましたよ。

午前のセッションは水処理装置、透析液、抗凝固薬、バスキュラーアクセス。

お昼はお弁当を食べながらの「透析患者の貧血と心血管系合併症」のランチョンセミナー。

午後のセッションはダイアラザーについて各メーカーの講義、なんとなく宣伝みたいのようにも感じたが・・・・

今まで、大まかには一通りの勉強をしてきたが今回参加して復習になったというのが感想。

新人看護師にとっても透析の原理を学べる貴重な時間だと思う。

水道水から実際に透析治療に使用する水にまで処理する工程は、いかに水道水の不純物を除去しキレイにすること。なんだか患者さんを透析する前に、水道水が透析されているようにも思える。
透析には大量の水が使われるのだが、患者さんはあまりその事実を知らない。透析液は殆どが水であるが、ダイアライザーに1分間に通過する透析液の量はおよそ500ml。
1時間で30ℓ、4時間で120ℓとものすごい量だ。
120ℓ×1日の患者数が透析液の1日に総使用量。しかし、水処理する段階で処理して実際に使える水は全てではなく排水される分があるので、実質は更に多くなるわけです。
よって、災害時などでライフラインが断たれたら透析は出来なくなるんですよね。タンクローリーで水が来たとしてもあっという間に終わってしまいますよね。

透析液においては、様々な歴史があり、患者さんの症状や、ダイアライザーの進歩に伴って現在の透析液に至っているわけであります。
糖尿病の患者さんが多い中、低血糖を予防するなどの観点から透析液中のブドウ糖濃度を150mg/dlにする傾向にあるそうです。特にインスリン使用者では透析によりインスリン作用が高くなるので透析液ブドウ糖濃度が100mg/dlであると透析だけでその濃度に近づこうとする以上に血糖が下がりすぎる可能性があります。実際に透析後の血糖が80mg/dlを下回る患者さんもいますしね。
怖いのは、例えば、一度血糖が70mg/dlで低血糖症状が出現した患者さんは、次に低血糖症状が血糖が70mg/dl以下にならないと症状が出にくくなる。それを繰り返していたら低血糖症状の域値が低くなりすぎて体にとって危険になるわけです。
私のところは確かブドウ糖濃度が100mg/dlだったような・・・
150mg/dlに変えた方がいいのかな〜。ん〜
まあ、医者が考えることですがね。

透析液にCa濃度も2.5mEq/Lが推奨されており、リン・カルシウムの心血管系の影響等考えたら私も2.5mEq/Lがいいとは思いますが実際は3.0mEq/Lを使用しています。
今後カルシウムを使わない新しいリン吸着剤などの登場で、透析液のCa濃度も3.0mEq/Lでもいい時代がくるかもと講演者は言っていましたけどね。

抗凝固薬では、透析室でよくお目見えするのが「ヘパリン」「低分子ヘパリン」「メシル酸ナファモスタット」ですけど、出血のリスクに合わせて使い分けています。簡単に言ったら作用時間がヘパリン→低分子ヘパリン→メシル酸ナファモスタットの順に短くなるわけで、金額はこの順に高くなる。
活動性の出血が疑われるケースではメシル酸ナファモスタットを使い、出血の既往がある患者さんに対しては、出血に助長作用が弱い低分子ヘパリンを使い、そのほかはヘパリンを使う。
女性では生理があるので普段はヘパリンを使用していても、生理の際はヘパリン以外の抗凝固薬に切り替えたりします。

メシル酸ナファモスタットは、溶解したシリンジ内に血液が逆流してくるとその作用を損なわれるので、逆流しないよう注意が必要になるのですが、逆流の最大の原因はシリンジ内のエアーだそうで、スタッフは抗凝固薬のラインに接続する際にはしっかりエアーを抜くことを忘れないように心がけましょう!
だって。

透析患者の貧血と心血管系合併症の講義では、前々から言われていることですが、貧血が強すぎても、血液が濃過ぎても死亡リスクは高くなる。
貧血のガイドラインでは、週はじめ(中2日)の臥位での採血でHb(ヘモグロビン)が10〜11g/dl、Hct(ヘマトクリット)が30〜33%を推奨しています。
血液が濃くなると何故死亡リスクが高まるのかという理由には、透析にまだ導入していない保存期の慢性腎不全患者さんと、透析を受けられている患者さんの動脈硬化の比率に差がなく、慢性腎不全患者さんは動脈硬化を持っていると認識してもいいくらいなようだ。そうすると、かえって血液を濃くすることにより、動脈硬化の血管においては血栓形成の原因になり脳梗塞や心筋梗塞に陥りやすいのだと言っていました。
((。_。)((。_。)ウンウンなるほど。

などなど、まだまだ書きたいことはあるのだが、疲れたので今回はこのへんで。

ちょっと疲れた勉強会でしたが、頭の活性にはなりました。少なくとも明日から患者さんには正しい知識が提供できることでしょう。

画像は勉強会の後に一緒に参加した同僚とちょっと飲んだ居酒屋。え〜と、ビール2杯とチュウーハイと焼き鳥、から揚げ、ピザ、ステーキ、ゲソ焼、寿司・・・etc

勉強会に参加された方々、お疲れさまでした。

コメント(2)

セミナーお疲れ様でした。

いつもながら詳しいレポートで、参加していた自分にも復習になります。

自分は看護師として透析室で働いて、たまには研修に行ったりもしてるんですが、透析のしくみとか原理とか、透析液がどういう組成なのか、ダイアライザーの中身がそれぞれどう違うのか等は、普段あまり学ぶ機会がないんですね〜(自分が学ぼうとしていない、知らなくても技士さんがやってくれるという意識もあるんだと思いますが)。ほんとにさらっと流してしまっている程度です。

でも、この仕事をするには、そういうことも知っていなければいけないし、スタッフでも中心になって動いている人はその辺の勉強もしてますよね。
今日みたいに透析の歴史みたいなのを学ぶと面白いですし、今の透析の形ができたのも色々試行錯誤があってこそのものだとちょっと実感しました。でも今の透析が絶対じゃなくて、これからも変わり得るってことも分かりました。

今まで勉強不足だった分野ですが、ちょっと気合いいれて勉強するかな、と思ったセミナーでした。
ジョニー・ジッパーズさん>

セミナー参加お疲れ様でした。私は透析に従事した当初から勉強会の参加率は変わっていません。
中には同じような内容で重複したりもするけど、それも知識としてしっかり覚えるので苦にはなりません。基本的に勉強会が好きなんですね。

大事なことは学んだことを活かすことです。ジョニーさんの今後の御活躍を期待しております。

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