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エド・マクベインコミュの天国と地獄

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9月8日(土)・21:00からTV朝日系で「天国と地獄」を放映するらしいですね。
http://www.tv-asahi.co.jp/tengoku/
これはもちろん「キングの身代金」を原作とした黒澤明監督の1963年作のリメイクドラマ。

エドマクの原作ってことを別にしても、黒澤版「天国と地獄」はとてもよくできた作品だったので、少々コワイ気もします。
佐藤浩市、阿部寛、鈴木京香など主演陣はいずれもキライじゃありませんが、やっぱりどーしても三船敏郎、香川京子、仲代達矢などと比較しちゃうと小粒感は否めません。

ま、なにはともあれ先入観を捨てて、全ての判断は観てからにいたしましょう…

コメント(1)

すいません、すっかり放置の管理人です。
昨年は黒澤没後10周年にあわせてNHK・BS2では黒澤明監督作品30本全てオンエアしたので『天国と地獄』をご覧になった方も多かったのでは、と推察。
この10周年にあわせてリメイクも多々あり、上記TV朝日版もそのひとつかと。
そこで大変時間が経ってしまいましたが、オンエア鑑賞後日記に書いた感想を、一応ここにも再録しとこうかと。
以下、あくまで私個人の感想で所詮好みの問題なので、誤解・差別・傲慢・偏見等いろいろあったらあらかじめ深謝いたします。
なお、これはあくまでTV版「天国と地獄」についてのものなので、エドマクによる原作には触れておりません。
ちなみに黒澤が三船演じる主人公の名前を、原作のゴードン・キングをもじって権藤金吾としてるのは原作ファンとしては嬉しかった部分でした。
では。


「2007年9月10日の日記より」
(前文省略)
…それがこのたび、TV朝日でリメイクするっていうんで、半分こわくもあり、半分楽しみでもありだったのでありました。
さて。
これがみごとにそのまんま。
いや、質がということでは決してなく、セリフから演出までほとんど。
主犯(妻夫木聡)が逮捕される瞬間、ヘロインの包みを飲み込もうとするシーンまでそっくりコピー。
だから脚本のよさだけで、見られる作品には仕上がっていたとは思うのです。
が、それだけに、あ、このセリフは三船の、とか、仲代の、あるいは藤原の加藤の志村の…と往年の名優たちと重なってしまい、いやでも比較してしまうという大きなデメリットも生じたのはほんとにお気の毒。
さらに黒澤は70mmワイド画面で、それら名優たちのセリフや表情を同時に映し出すことによって、その場の緊張感をうまく醸成していたのに対し、4:3のTVサイズで、ましてTV用クロースアップ多用ではその効果は望めるべくもなく、それを無理矢理画面分割で見せるという荒業でかえってリアリティを削ぐ結果に。
また黒澤版は主犯(山崎務)が高純度のヘロインを手に入れるために、横浜黄金町の外国船員であふれるゴーゴークラブに出入りしたり、麻薬街をうろついたりする場面は現代ではムリな設定なのでもちろんアレンジ。
そのために、リアリティに欠けるずいぶん冗漫なシーンができあがってしまいました。
まず、小樽の岸壁付近を歩く妻夫木を観光客や通行人を装った捜査員がぞろぞろつけて行くシーンはまるでコメディ。
山崎務が花(売人への目印)をなぜ買うのか尾行の刑事たちには理解できなかったり、麻薬の受け渡し後にまっすぐ目的地に向かわず、ヤク中や街娼がうろつく路地に入っていったりするため、尾行が甚だ困難になったり、っていうサスペンスの積み重ねは新版ではひとつもなく、小樽の街の観光名所を巡るタイアップシーンとなっております。
オルゴール館や北一ガラスなど、エンドロールのタイアップリストを見るまでもありません。
山崎はシャブ中の娼婦を旅館に連れ込み、購入したヘロインの純度や効き目をその女で試してショック死させるのですが、そんな非情さも妻夫木には見えません。
さらに妻夫木が麻薬を受け取る相手(井村空美)がまったく必然性がない。
突如前触れもなく現れ、麻薬の包みを口に含むと妻夫木との待ち合わせ場所へと向かいます。
途中古い線路の上を歩くなどPVのようなシーンを経て、北一のホールで妻夫木へディープキッスで受け渡し。
妻夫木が去った後、周囲に張り込んでいた捜査員に囲まれ出番は終わり。
おまけに設定が豪邸に住むお嬢様らしく、貧乏ゆえに金持ちを憎むことから犯罪に走る犯人の動機と大きく矛盾するように受け取れます。
井村ってかわいいと思うけど、そんなこんなでジャマなだけ。
ホリプロの力技でねじこんだキャスティングとかんぐられてもしょうがない。(笑)
ついでに、上記尾行の際、伊武雅刀は大勢の捜査員の中で、唯一人白っぽい目立つ背広なのですが、彼はオルゴール館と北一ガラスの二箇所で妻夫木の至近距離に現れます。
せっかく大勢で分担尾行し、犯人に悟られないようにしているのに、最も目立つ伊武をこのように配置することは尾行術からすると愚の骨頂と言わざるをえません。
さらに言わせてもらえば、山崎務が身代金3000万円を入れるよう指定したバッグは厚みが7cm。
これは山崎がすき間から車外に落とすよう指定した東海道新幹線の唯一開く洗面所の窓の隙間の寸法。
しかし、妻夫木が指定した銘柄品のバッグにはまったくそのような必然性がなく(妻夫木が落とすよう指定した車掌室の窓は十分な隙間がある)、なぜわざわざ目立つバッグを指定したかの根拠が乏しい。

正味2時間8分。
ま、それなりに見れたけど、黒澤版へのオマージュと言うにはあまりに失礼。
未見の方は、ぜひ1963年版「天国と地獄」をお借りになることをお勧めします。

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