ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

G残党 (暫定)コミュのゆうとさん、遅れて御免ね

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ロッカーから洗濯したての白い割烹着を取り出して、身につける。一筋の乱れも無い様に髪を纏めて、同じく白の三角巾で覆う。備え付けの鏡で、全身を点検。
「良し」と声に出して、確認を終える。
一歳の加齢が即座に現れるわけもなく・・昨日までと何ら変わらない。自慢の白い肌は、今日も透ける様な肌理の細かさである。それなりの時間と手間を自分は掛けている。・・時に、仕事に追われ寝不足を余儀なくされるし、ストレスも溜まる。それが、以前のように肌の状態に現れないほどには若くない。だが、それを自分は気にする心算は無い。自分は今の仕事が気に入っている。
バタンと音を立てて、彼女はロッカーを閉じ、ロックした。
彼女の名前はユードリア。今日は、彼女のウン十回目の誕生日である。この年齢を暴露する事に彼女は、何ら抵抗は無い。が、敢えてそれを明かさす必要性を感じない。故に、それを此処で明らかにすることは避けるとしよう。

彼女は、この世界に名だたるISO(国際科学技術庁)の職員食堂の主管理者である。メニューも一人で試作研究し、調理もその大半を一人でこなす。いわば、この食堂の主である。些か時代錯誤と思われそうな(現に、顔馴染みな小憎らしいが可愛い二人の少年などは、口を揃えて「その格好何とかしないと、何時まで経っても結婚出来ないよ」などと憎まれ口を利くのだが)出で立ちで、ずっとこの技術庁の職員の胃袋を満たして来た。それは、もう一つの隠された彼女の一面と併せて、彼女の人生の誇りである。
「さて・・」と彼女は、今日も又、ランチメニューを記すべく小型の黒板にチョークを持って臨んだ。考えることも無く、今日のメニューは決まっている。ちょっと気になっている彼の為に、と考えた献立である。自分の誕生日だからといって、自分の為に特別なメニューを考える気は無い。第一自分で自分の誕生日の為にご馳走を、と思えば、喜びも半減ではないか。しかも、「あたしの口に入るわけでもなし」と、ちょっと憤慨気味に彼女は口にした。
「まあ、あてつけがましく、誕生日をPRしてプレゼントを要求しても良いんだけどさ。そんな事に気がついて、プレゼントを用意してくれるような奴でもなし」
そういったわけで、ユードリアが選んだ本日のランチは、「鯖の味噌煮と肉じゃが、酢の物一品」である。書き終わった瞬間に、後ろから当然予期していたブーイング。振り向けば、最近めっきり背も伸びて「男っぷりも上がったね」と友人のカーラが目を細める、南部博士の養い子が二人。
「折角、ランチを食べに来たのに、又魚だよ」と、ダーティブロンドのジョーがむくれれば、健も「この間来た時に、今度は絶対に僕の好きなかにクリームコロッケを作ってくれるって約束したのに」とココア色の髪を揺らす。
「良いじゃないの、何を作ったって。大体何時来るか分からないあんた達に合わせて献立を決められるわけないでしょ」
「ふ〜んん」と意味有り気にジョーが笑い。それに合わせて健も意味深に微笑む。
「分かってるもんな」
「そう。まあ、深く追求するのは止めようよ、ジョー。もう直ぐ島田さん来ちゃうしね」
ニンマリと笑う小憎らしいガキ二人。どうせ、お見通しなんだろうよ。
「どうしたんですか?もう、オーダーは終わったんですか?」
この人の声は心臓に良くない。正面から見据えて話しかけられれば、普通の人間なら身が竦む。
(ユードリアの場合は、蕩ける。byジョー)
背後からだと、飛び上がる。
(ユードリアは、その後へたり込む。by健)
今回は、背後からだったので、自分に掛けられた言葉でもないのに、ユードリアは危うく崩れそうになる膝を辛うじて黒板で支えた。
「俺、ランチメニューじゃなくて、えびグラタン」
「・・僕は、カルボナーラ」
「じゃあ、私は・・」
「ランチメニューですね?」
「ええ。お願いします」
さっさと席についている二人に追い付いて腰掛けると、ジョーが上着の袖をグイッと引っ張った。
「何です?一体」
「今日さ、ユードリアの誕生日」耳打ちする彼に島田は「ああ、そうですか」と頷いた。
「良くそんな事知ってますね、あんた」
「情報源には事欠かないからさ」
「それよかさ・・お前何かプレゼントしないの?」
「俺がですか?」
何で又?と眉を顰める。それなりの付き合いがあった相手でも、この方そんな物を贈った経験は無い。
「そうですよ、島田さん。何時も、ユードリアは島田さんの好きな物ばかりを作ってくれてるじゃないですか。それなのに、それに対してのお礼もしてあげられないんですか?島田さんがそんな人だとは思ってもいませんでした」
大きなサファイア色の瞳でうるうるとされても・・困る。そんな事は考えてもいなかったし、そんな気も無い。
「良し」
何が「良し」なんだか、ジョーがグッと拳を固めた。
「これ、俺達からのプレゼントだけど、お前も込みにしておいてやる」
「一緒に渡しましょうね〜」
「一緒にって?それにこれ中身は何なんです?」
「変な物じゃないから、安心しろ。その代わり、勘定はお前持ちな」
「え?」
「だって、僕達買いに行って、選んだし。ね、ジョー」
「そうだよ。お前何もしてないじゃん。だから金くらい出せよ」
「・・・横暴ですね」
睨みを利かすが、慣れっこの二人には効き目薄である。そうこうしている内に、ユードリア自ら食事を運んで来た。
チャンスと、ジョーが島田の向う脛を思い切り蹴飛ばした。流石に鍛えている島田でも痛みに顔を顰めて、小さく呻く。
「どうしたの?島田さん」
心配そうに尋ねるユードリアに、島田は首を振った。
『ちぇえ、使えない奴』
「ユードリア、今日誕生日だろ。俺達三人からプレゼント。ほら、島田、渡せよ」
「はい」
言われるまま、島田は綺麗にラッピングされた小さな包みを差し出した。出遅れれば、又同じ場所を思い切り蹴り上げられるのは見えている。尤も、二度同じ手には引っ掛かりはしないが。
「・・私に?」
「・・ええ」
『ユードリア、目に星が飛んでるんだけど・・・』
『僕達目に入っていないみたいなんだけど・・。酷いなあ、選んだの僕達なのに』
「有難う御座います」
目に星を煌かせたまま、彼女はるんたった〜と調理場に消えた。
「ちぇ、お前ばっかり良い役だよな」
「・・別に望んだわけじゃありませんが」
憮然と島田は箸を手にして、食事に取り掛かった。
「良いじゃんか、一年に一回の事なんだからさ」
「ユードリア、僕達の誕生日には、必ず僕達の好きな物をメニューに入れてくれてるしね」
「その点、島田は何時も好物を食わせて貰ってる」
だとしたら、これくらいの投資は当然である。
「まあ、良いですけどね」
喜色満面だった彼女の顔を思い浮かべると、満更悪い気もしない。健とジョーの彼女に対する心遣いも心地良い。

食後、お礼にデザートをサービスしてもらった健とジョーが至極嬉しそうに職員食堂を後にするのに、続きながら島田は密かに苦笑した。
「Happy Birthday to Yudria(ゆうとさん)」

コメント(3)

どっひゃああああああああああああああハートハートハートハートハートハートハートハート
今日からかっぽうぎをユニフォームにします。
ユードリアとおんなじに、顔がにやけっぱなし〜〜。
ジョーたちに『何であんた達に・・』って言った後、鯖メニューに決めたユードリアの心中がすっごくわかるのであります(爆)Kiwiさん、どーしてこんなにわかるの(爆)ハート達(複数ハート)ハート達(複数ハート)ハート達(複数ハート)
お忙しいなか、ありがとうございました!!!
う〜〜〜!!!

出遅れましたあせあせ(飛び散る汗)

まずはゆうとさん、誕生日おめでとうございますバースデー

久し振りのKiwiさんのフィク揺れるハート揺れるハート

嬉しーーーい目がハート

そっか〜〜!!島田の好みは鯖の味噌煮、肉じゃが、酢の物
体にも健康的でいいわン♪

白いかっぽう着姿のゆうとさん、読んでると色気を感じますハート達(複数ハート)
でも、それは島田に対してのみかしら〜〜(笑)

小憎らしい二人のガキたちもいい味出してますね〜〜指でOK
ゆうとさん>粗品で申し訳ありません。もっと長いのを書ければ良かったのですけどね。割烹着姿のゆうとさん、ラブ。

ladyさん>レス有難うございます。チマチマとアメブロにも書いてますので、お目汚しさせて頂ければ幸いです。島田っち、取り敢えず日本色を出したいので、敢えて日本食好みに〜。いや、もっと長いの書きたいんですけどね、本当は。何だか、暇が有りませんわ。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

G残党 (暫定) 更新情報

G残党 (暫定)のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング