法学院　行政書士試験制覇の扉コミュの行政法総合問題　５肢択一式　　（オリジナル問題）

新年あけましておめでとうございます、今年も良い年になるといいですね。

受験勉強に明け暮れることで手一杯で新年どころではないという方もいらっしゃるかと思いますが、焦ったところで点数は伸びません、まだ１年あるのですから心にゆとりを持ちましょう。

今回は実戦形式として、この記事を閲読なさって頂いている皆様へ、恐縮ながらも私から挑戦状を御送りしたいと思います。

内容は行政法のみとし、５肢択一式　計５問の形式です。難易度は★の数で表しています、★が５つあれば最高レベルです。

問題のレベルは知識の自己メンテナンスが可能な範囲でお作りしたので、本試験レベルには至りませんが、その分細かく、且つ重要だと思われる部分を取り上げました。

解答記事は問題記事掲載後、直ぐに発表致します。

≪行政法総合問題　５肢択一式　正誤判断　計５問≫

（１）次の記述の内、最も妥当と判断できる組み合わせを選べ。★★

ア．行政事件訴訟法上の執行停止について、裁判所は原告の申立てによって執行停止の決定をすることができるが、これを職権で行うことはできない。

イ．行政機関に建築業許可申請をしたところ、これを拒否されたが、審査基準が公にされていないことを理由としてその違法性を主張した。審査基準を設定した場合、必ずそれ公にしておかなければならない。

ウ．国家賠償法１条では、過失責任を問題としているが、公立病院での医療ミスは、公務員である医師によるものである為、被害者は国に対して損害賠償請求を成しうる。

エ．風俗店営業許可申請があった場合に、都道府県知事がこれを阻止すべく当該申請の営業予定場所とされている付近に児童遊戯公園設立の認可処分を行った。申請者はこの行為に対して都道府県知事の職権濫用による違法性を主張できる。

オ．行政不服審査法上、一般概括主義が採用されている為、不服申し立てができない事項は列挙していない。

１．≪ア・エ≫

２．≪ア・イ≫

３．≪ウ・ア≫

４．≪オ・ウ≫

５．≪オ・イ≫

（２）行政手続法に基づく次の記述の内、明らかに誤っているものはいくつかあるか。★

１．一般的に行政指導には法律の根拠を必要としないが、規制的行政指導には法律の根拠を必要とする。

２．命令等を制定する場合、原則として意見公募手続を行い、国民の意見を募集するが、
　　その期間は特段の事情がない場合は３０日以上でなければならない。

３．聴聞における審理においては、口頭弁論主義が採用されるが、その内容は原則として非公開である。

４．聴聞終結後、行政庁が主宰者から報告書を受け取った場合で、
　　尚、聴聞を続行する必要があると認めたときは報告書を返戻し、聴聞を続行することができるが
　　それ以外の場合でも聴聞を続行できる例もある。

５．申請に対する処分をする場合、申請の内容に誤りが含まれているときは、相当な期間を定めて
　　申請書の補正を求めるか、当該申請を拒否することができる。

１．１つ

２．２つ

３．３つ

４．４つ

５．５つ

（３）行政不服審査法に関する次の記述の内、旧法との相違点等について誤っているものはどれか。★

１．旧法では再審査請求をする際には、条件が２つあった。

２．旧法では審査請求をする際、処分があったことを知った日の翌日から起算して５０日以内であったが、改正法では３か月以内となっている。

３．旧法では異議申立ての制度が存在していたがこれが廃止され、
　　審査請求一元化が図られており、法定審査請求の期間に関する救済制度も廃止された。

４．審理員は、必要があると認める場合には審査庁に対し、執行停止をすべき旨の意見書を提出することができる。

５．旧法では事情裁決の制度が存在していたが、改正法でも旧法と同じ条件で事情裁決の制度が用意されている。

（４）次の記述の内、改正行政不服審査法の正しい規定であるものを選べ。★★★

１．行政庁は必要と認めるときは、審理員に不服申立てに関する報告書の提出を求めることができる。

２．審理員は、職権によってのみ検証を行うことができる。

３．裁決は緊急を要する際には、処分後相当の期間をおいた後、文書によって行えばよい。

４．審理員は審査請求人若しくは参加人の申立てにより又は職権で、審査請求に係る事件に関し、
　　審理関係人に質問することができる。

５．裁決は口頭によって行うことは例外なく禁止されている又処分を相手方の不利益に変更することは
　　行政上特別な支障があるとき除きこれをすることができない。

（５）次の記述の内、正しいものと誤っているものが組み合わさっている選択肢は１から５のうちどれか。★★

ア．公営住宅に在住していたAが死亡し、その相続人であるB及びCは公営住宅住居権の権利を相続することは原則として許されないが、個別の法律により相続が許容されることもある。

イ．国家賠償法１条では、公務員である警察官が拳銃で私利私欲を図る為に相手を射殺した場合、国や地方公共団体に賠償責任が生ずるが、警察官個人に求償できる条件は故意又は重過失が条件となっている。

ウ．国家賠償法で規定している事項以外については、民法の定めるところによるとしているが、
　　不法行為に関する規定は別に特別法が適用されることはない。

エ．教師の教育活動も公権力の行使として認められる。

オ．通常、予想しえない方法で起きた事故などについては、国家賠償法２条の無過失責任の適用はないが、その事故等を長く放置することは法律上の瑕疵を構成する。

１．≪ア・ウ≫

２．≪ア・オ≫

３．≪イ・エ≫

４．≪イ・オ≫

５．≪エ・オ≫

　最後まで解いて頂き、お疲れ様でした、有難うございます。