とにかく怖い話。コミュのどうぶつの森

これはある道の警察に勤める知人の体験談です。

知人が勤める町には自殺者が多発する森があり、不名誉なことに事件、事故が多いことからブツ（仏）森、通称どうぶつの森と呼ばれていました。

ある日のことです。いつもの様に勤務する彼の元に一本の通報がありました。
彼が電話に出ると、男の声でひどく慌てながら

「死体を見つけた」

と言うのです。場所を聞くとやはり現場は例の森でした。

彼は直ぐに上司に報告すると、数人の同僚と鑑識、あと数匹のチャボを連れて現場に向かいました。

現場の入口には車が停まっていて、中には通報者らしき男性がいます。
ひどく震える男性を落ち着かせて詳しく話を聞くと

「死体を埋めようと穴を掘っていたら、女性の死体が出てきた。しかも両目が開いていてこちらを睨んできた」

と話してくれました。

現場まで案内して貰おうとしましたが、通報者の男性は余程ショックだったらしく震えていてとても行ける状況ではありません。
仕方がないので彼はそこに数匹のチャボを残して森の中に入りました。

森の中を進むと、男性が説明していた場所に穴があります。

「この穴か」

彼は一瞬ためらいましたが、仕事なので仕方がありません。
穴の中を覗くと、そこには死体は無く、ただ人が一人横になれるぐらいの大きな穴があいているだけでした。

通報者の表情から彼が嘘を言っているとも思えません。

彼が不審に思った瞬間

「うわあああああああ」

通報者の男性らしき悲鳴が森の中まで聞こえました。

急いで駆けつけると、そこには数匹のチャボにつつかれる通報者がいました。チャボを籠にいれ、もう一度事情聴取をしましたが、やはり穴の場所に間違いはなく、死体は森の中から発見されませんでした。

森の謂われから通報者の男性を責めることができず、また事件性は無いと判断したために男性にはそこで帰って貰ったそうです。

知人曰く、今でもその出来事は理解できないそうです。

しかも、似たようなケースが他にも２、３件はあるというのです。

私も何故彼が２、３件という多くても３件しか無い事例をあやふやに伝えるのかが理解できませんでした。

ただ、考えてみるとやはりこれは霊的な何かだったんだと思います。あやふやにしてごめんなさい。間違いなく幽霊の仕業です。