とにかく怖い話。コミュの【実話】高層棟

私が小学4年生の頃、私の住む団地内で飛び降り自殺がありました。

その光景を近くの公園の滑り台の上で友達と見ていました。

（多分人じゃない？）

そう思いながら現場に行くと既に沢山の人が集まっていて大人たちの間からスニーカーが転がっているのが見えたのを覚えています。

その後なんとなく気味が悪くて、その高層棟には近づかないようにしていました。

しかし今から3年ほど前当時の彼氏にその話をしたところ「行ってみない？」と言われて行くことにしました。

とは言っても自殺のあった11階ではなく自殺のあった方の1階の外廊下を歩いてみようとなっただけです。

この高層棟は1階の中央にエレベーターホールがあり、左右の外廊下が居室前にあり、奥の階段から外に出られるようになっています。

エレベーターホールの奥の3段の短い階段を昇り、外廊下を歩き出した時点で私も彼も後悔していました。

9月だというのにどうしようもないくらい冷たく重い空気が漂っています。

それでも一歩、二歩となんとか歩き始めました。

外廊下を1/3を歩かないうちに

ガシッ

何者かに私の左足首を掴まれました。

外廊下を歩いているのは私と彼だけなのに足首を掴まれた恐怖で思わず彼のシャツを掴むと何も言わずに肩を押されました。

右側に居室の扉がありテレビの音が聞こえてくるのにこの異常な空気はなんなのか…奥の階段が近づいたあたりからどちらともなく早歩きになっていました。

ようやく奥の階段を降りて高層棟から少し離れたあたりで何が合ったかを話し帰ろうと言いました。

しかしふと足下を見た彼からの答えは

「ちょっと買い物してこうか？」

でした。

正直そんな気分ではなかったのですが彼の有無を言わせない態度にただ着いて行きました。

近くのショッピングセンターがまだ開いていたので1時間くらいぶらぶらしました。

その帰り道に彼に

「なんで何も買わないのに買い物行こうと言ったの？」

と聞くと少し渋った表情で

「さっきお前と俺の影の間に一瞬こどもの影が写ったんだ。後ろにこどもなんていなかっただろう…。だから人込みで放れないかなって思って。」

と言われました。