とにかく怖い話。コミュの翌日、いろいろあって父は昼過ぎに帰ってきました

よる、あるいていました。

外をあるいていました。

風がふいていました。

猫も鳴いていました。

雲がすこしありました。

月にかかっていました。

月は黄色かったです。

空と雲は暗い色です。

　池がありました。

危なく落ちるところでした。

こんなところに池があったっけ。

そんなふうに思いました。

　家に向って歩きました。

家まではまだあだあります。

　よく、分からない虫が飛んでいます。

手で追い払います。

　しばらく行くと田んぼがありました。

風がひんやりしてきました。

心地よかったです。

もっと歩きました。

　信号がありました。

　赤でした。

　田舎なので車はほとんどきません。

　無視しようと思いました。

　わたりきりました。

気づけば、あたりに人影はありません。

　静かな道です。

　家まではもう少しです。

ズルズル

　　ズルズル…。

なんだか、後ろから音がしました。

振りかえりました。

　ズルズル

　　　ズルズル。

　なにやら黒い塊が地面を這っていました。

「ゥゥァァアアウゥゥ…」って、よくわからない音を発していました。

　怖くなりました。

走りました。

　心地いい涼しい風が台無しになりました。

走って汗だくになったから。

　後ろを振り返りました。

黒い塊が小さくなっていました。

　少しホっとしました。

でも安心できません。

　走って家まで帰り付きました。

先に帰っていたはずの父は、まだ家に着いていないようでした。

でも、いまはそれどころではありません。

玄関の鍵をかけ、急いで喪服を脱ぎました。

下着だけの状態で、すぐに布団にもぐりこみました。

　黒い塊を思い出すだけで、気味が悪くなりました。

汗がでてきました。

　無理やり目を閉じ、寝ようとしました。

　不思議と、よく眠れました。

　朝になりました。

　布団から出ました。

服を着替え、仕事に行く事にしました。

　昨日、黒い塊を見た所を通らなければいけません。

なんか嫌でした。

でも、会社をさぼるわけにはいきません。

家を出ました。

玄関にカギを掛けました。

道を歩きました。

あの道に通りかかりました。

　黒い塊が居た場所を見ました。

　人の形に切られた紙が落ちていました。

　赤い字で、なにやら漢字が書かれていました。

　怖くなって急いで会社に行きました。

　それから、あの道を通らないようになりました。