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とにかく怖い話。コミュの[実話] ちっさなおじさん(少し高級)

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親戚の家に居候の頃の小学校の運動会のとき
4年生だった

お昼の時間が嫌いだった
田舎の運動会なので
村の人たちが総出で来ていた
皆、お弁当を持ってきている

我は職員と一緒に大きなテントで食べようとかになっていた
それが嫌で逃げ出す
周りの親切な大人が声をかける
「こっちに来て、一緒に食べよう」
声をかけられるのも悔しくて、透明人間になりたかった

小学校でお気に入りの場所があった

裏門側の大きな木に登る
木の種類は覚えていない

結構上まで登れて、背もたれもある座りの良い枝があり
しかも、葉は茂っているが木の中からは下を良く見通せるのに
下からも外からも木の内側はまったく見えなかい場所だった

その日もそこに逃げ込んだ

木に登るにはソノ木に居る事を分からないようにするために、真直ぐに行かずに体育館を回りこむ
降りたときも、木から真直ぐ校庭に行かないで、回り道をする

地上から4メートルくらいか、校舎の3階部分より少し低い
でも、校庭を見渡せられた

右側に職員の大きな白いテント
奥から左に体操着を来た子供やその家族、適当な村人がシートをひいてお弁当を広げている
もう、皆、我のことは忘れていてくれている

そんな遠くのザワザワを気持ちよく聞いていた

少し上で、何かが居た気がした

猫か何かか?

自分より2メートルほど上の前方の細い枝の上に
何かが居た

逆光で良く見えない

目を凝らして見ると、小さな人である
今から思うと、平安時代の貴族のような格好をした30センチくらいの小人が、
枝にまたがって我と同じように足をぶらつかせて眼下の光景を見ていた

お内裏様のようだと思った
本当に大きさも衣装もそんな感じである
顔は見えないから、人形なのか小人なのか分からない

音を立てないように
でも顔を見たくて身を乗り出そうとした

そのとき、小人はこちらを見ないまま

直接頭に

「この木は お前だけの ものではないぞ」

と聞こえた。

ああ、小人もこの光景を楽しんでいるんだな〜
と思ったら、顔を確認するよりも一緒に同じものを見ているほうが良い気がして
そのまま下の世界を見続けた

昼休みの終わるチャイムが鳴った
もう、戻らないと

顔を上げると、小人の姿は消えていた

それでも、なんとなく小人が見ている気がして午後の運動会も頑張った

お腹が空いていたから、組み体操で下で踏ん張るのは大変だった

そのとき、妙に目立ちたい気持ちに駆られて困った

ワザとミスをしたら小人は我を見つけるかも知れない
手を振ったら気付くかしら?

なんとなく、親の前で悪ふざけをして怒られる周りの子の気持ちが分かった
無駄なことしやがって、めんどくさいなぁ〜
ってそれまで思っていたんだけれど

それが何だったのか分からない

でも、なんだか
とても好い時間だった

大人になってからこの話を友人にしたらマンガの夏目友人帳に似ていると言われた。
以前にココで書いたものへのコメントに同じく夏目友人帳に似ていると言われたので思い出して書いてみました。

怖くはないけれど楽しんでくれたらナニヨリです。

コメント(34)

周りの余計な気遣いに 更に寂しさがアップするのは 何故でしょうね……気持ち解ります(´Д`)

内裏様のような 綺麗な?小人だったら 見てみたいですね♪



なんだかほのぼのして良かったです♪ 見てみたいうれしい顔でもやっぱり怖いかもがまん顔
小さいおっさんは洋風なイメージでしたが、和風なのもあるんですね。

なんと自分の情けないことか……、色々考えてしまいます。お話ありがとうございます。
くろたえさんの、静かでやさしい語り口が大好きです。今回も素敵なお話ありがとうございますハート
以前、夏目友人帳の話を持ち出しました(笑)

今回の話も、木の上で足をぶつかせて〜の部分でまたしても夏目友人帳のワンシーンが出てきましたぴかぴか(新しい)

夏目大好きなうちの子供たちも、この話を聞いて感動してましたウッシッシ

お話、いつもありがとうですほっとした顔
パンダさん

親切心からだったのですが、惨めで突っぱねていました
今から思うと可愛くない子供だったようです。

着物とは違う感じだったのでお内裏様のようだと思いましたが、子供の知識で見たので今見ればもう少し具体的な情報が出るかもしれません。
ぷぅちゃんさん

「ふれ合い」と呼べるほど何かあったわけではありませんが、やさしい時間でした。
確かに小さく服の時代も古かっく奇怪さありますが、怖くはなかったですね。
むしろ、同じものを同じ場所から二人だけで見ている そんな連帯感のような親しみが、我の一方的なものでしょうが湧いていました。
あっ、パンダーJ さん

緑の服を着たおじさんとか洋風イメージですが、やっぱり西欧風の顔立ちの小人なんでしょうかね?
TVで芸人が話していた小人はサラリーマンのオッサンだったそうです。
最近、人形も出ている「小人図鑑」は・・・出遭いたくないです。
大きさから種族までイロイロあるようですね〜
読み初めはくろたえさんの気持ちを思うと切なくて胸が痛くなったけど
途中からほっこりしました
純粋な心を持つくろたえさんだからこそ、彼の姿を見れたんでしょうね

平安貴族のような小さいオッサン(笑)私も見てみたいですわーい(嬉しい顔)
なぜでしょう・・・。

「この木は おまえだけの ものじゃないぞ」

その言葉に涙が出そうになりました
ステキな時間を過ごされたのですね^^
もしかしたら今までも同じものを見つめ 
同じ時間を何度となく過ごしていたのかもしれませんね^^


ひとりじゃないな。

今日がステキな日になりそうな気がします
ありがとうございましたm(_ _)m

「この木は お前だけの ものではないぞ」 という表現は
「あなたは独りじゃない」というメッセージに感じました。

高貴な姿はその存在の神格の高さを表すのでしょうか、きっと心の広い素敵なおじさんなのでしょうね。

心温まるお話、ありがとうございました。
Pさん

文章に違和感なく受け取ってもらえたならナニヨリです。
気に入って頂けて嬉しいです。
ありがとーございました。
蒼衣さん

小人を見た人の話を見聞きすると貧相というか、平民的なイメージがありますが、我の出会った小人は貴人というか位の高い感じがありましたので書き加えさせてもらいました。
まめっちさん

我もあの露神の話は好きです。
しかし、信仰の強さが神聖の力の強さ存在の理由になってしまうのは悲しいですね。
あの物語のように身体の小ささが、力の強さではないことを願っています。
KI☆KIさん

純粋かどうかは分かりませんが、独りの多い子供は不思議に出会う確立は大きいと思います。

はい。
ちいさくても、(多分)高貴な方でした。
ねこさん

村の誰かに言われたら、きっと「我が先に見つけた場所だ!」とか逆に「ああ、我の居場所はもうないのだ」と思ったでしょう。

でも、この時は、同じ場所で同じものを見ている奇妙な親近感がありました。
あえて姿を見せてくれたのは、我のためだと思っています。
こだま@足圧師さん

土着の妖精か精霊だったのでしょうか。

金髪でスケスケガーゼの服のお姉さんでも驚いたかと思いますが。
ぼっくりやまいも さん

なんで、昔の田舎の運動会は村人総出だったんでしょうかね
子供のいない年寄りたちもお弁当を作って来ていました。

(多分)高貴な小さいおっさんは、もしかしたら運動会よりもずっと前から居たのかも知れませんね。
少しは気にかけてくれていたかも知れません。
そうだと嬉しいです。
だんぞうさん

他の人に言われたら、きっと言葉のままの意味で所有権を主張されていると思ったでしょう。
上手く言えませんが
「この場所に居ても良いのだ」
「お前は一人ではないのだ」
そんな意味が含まれていたように感じました。

きっと高貴で優しい方なのだと思います。

優しい思い出を共有できて嬉しいです。
読んで頂きありがとうございました。
じゅんちゃんさん

他にも読んで頂きありがとうございました。
気に入っていただきナニヨリです。

また、機会ありましたら書かせていただきます。
おじゃる丸?一寸法師か
。。。失礼。。。

気品溢れる。。。というか
その小人さんの存在感とか伝わってきました
じんわ〜〜り・・・
いつもくろたえサンのお話しは後からきますね。

このコミュでよくでる自転車の後ろの荷台に
ブーラブーラぶら下がって振り落とされる
ちっさいおっさんとは・・・違いますねウインク
心が和みました

ありがとうございます!

ちょむーるさん

おじゃるまるは我が侭っ子なので却下です。個人的にはキスケを握って悲鳴をあげさせたいです。
多分、気品のある方だったと思います。
kaokaoさん

小人さんがお召しになっていた着物ではアクションは無理だと思います
しかも、そんなへなちょこ感はないと信じたいです。
マクロスFさん

気に入っていただき嬉しいです
ありがとうございます。
5等海士ガキパンさん

その木は随分前に廃校になった翌年に切られました。
小人さんに逢ったのは一度だけでしたが、知ったときはとても寂しかったです。
どこかの別の場所でまた下を見下ろしているのだと思いたいです。
アオ狼。さん

あ、前もコメントくれましたよね。
今回も読んで頂きありがとうございます。

やっぱり露神さまを彷彿とさせますが、我が先ですからウッシッシ
しかし、我はマンガのような心の交流はありませんでした。
それでも、アオ狼。さんの言われるように一緒に居た時間は今でも我の心を温めてくれています。
それが存在の証明なのだと思います。
人との関わりは心を凍らせるような事ばかりでした。
その中で温かい出来事は獣と化生ばかりではありますが、幼少時の夏目に対してよりも優しい心を寄せてくれていました。

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