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とにかく怖い話。コミュの【創作】チェーンメール

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どーも
またしてもDAIです

以前に投稿しといて、結局、消しちゃったチェーンメールの話をリメイクしました。オチは変わっていませんので、見たことある人は一度記憶を消してからお目通し下さい

それではよろしくです!




・・・・・・・・・・・・・
チェーンメール
・・・・・・・・・・・・・





これは地方の小さな学校に起きたお話。











ユキオはやんちゃ盛りの中学二年生。

いたずら好きの彼には、友達がほとんどいない。彼の住んでいる町自体に子供がいないのだから、無理もない。

彼の学校はあまりに子供が少な過ぎて、小学校と中学校が一緒になっている。それでも全校生徒は20〜30人程度だ。

そんな小さな学校だから、いたずら好きの彼は退屈していた。何か事件でもおきればいい、そんなふうに思っていた。そんなときにあの事件が起きた。



事件は隣町の学校で起きた。
一人の女生徒が帰宅途中に何者かに殺害されたという。なによりも驚かされたのは、殺害されたその女の子の両足が切断されていたということだ。

こんな小さな町でまさかそんな悲惨な事件が起きるとは。事件の噂はすぐに彼の学校にも広まった。



事件のおきた翌日、彼の学校では全校集会が開かれた。小さな校庭に全校生徒が集まって、やっと普通の学校1クラス分の人数。生徒みんなの顔をよく見渡しながら、校長先生は昨日の事件について話をした。

ユキオは、すでにニュースを見ていたから、事件のだいたいの内容は分かっていた。

校長の話は、月並みな言葉を並べ立てただけだった。決して一人では帰らないこと。寄り道せずまっすぐ帰ること。知らない人に話しかけられてもついて行かないこと。そして、こうも言った。

「登下校の間は、通学路に地域のおばちゃんたちが見守って居て下さるから安心しなさい」と。

ユキオはそれを聞いて舌打ちをした。

(おばちゃんたちに見張られてたら、遊びながら帰れないじゃんか。)

でもユキオは、そのことでつまらなく思う以上に、事件のことで胸が高鳴っていた。なぜなら、すぐに新しいイタズラを思いついていたから。




集会が終わってユキオたちが教室に戻ると、担任の先生からもまた同じ話をされた。

「ウチの学校は安全だから心配しなくていい」

この時点でこういう類の言葉は何度も聞かされていた。けれど、一人だけ思いっきり心配している生徒がいた。カナコだ。

カナコは素直で何でもすぐに信じる。しかも、かなりの怖がりだったからユキオの一番のからかい相手だった。そして、ユキオの唯一の親友でもある。それを物語るように、去年買ってもらった彼の携帯のアドレス帳には、家族以外ではカナコの名前しかなかった。しかし、中学生になってここ最近は、親友としてではなく、異性としても見始めていた。



「本当に大丈夫なのかなぁ…」

下校中にそう呟きながら歩くカナコを、ユキオは敢えて脅かしながら歩いた。ユキオはカナコの怯えた表情が可愛くてならなかった。

しかし、今回はカナコがあまりに怖がるものだから、おばちゃんに見付かって怒られた。

なにはともあれ、それは平和な帰り道だった。



家に帰ってから
ユキオは夜になるのを待った。



10時になる頃に、ユキオはカナコ宛てにメールを送った。それはチェーンメールと呼ばれる内容のものだった。



・・・・・・・・・・・・・

私は許さない。
私を殺したアイツを許さない。
私の足を奪ったアイツを許さない。
邪魔するヤツも許さない。

絶対に見つけ出してやる…。

このメールを今から24時間以内に三人の人に送りなさい。そうすれば、いつか必ずアイツの携帯に辿り着く。そのとき、私はアイツを必ず呪い殺す。アイツの携帯かどうかはすぐにわかる。死んだ私の姿を笑いながら撮影したアイツの携帯を私が忘れるワケがない。もしこのメールを誰にも回さず消そうものなら、私はあんたの足をもらい、その足で犯人を捜すだろう…。

・・・・・・・・・・・・・



はっきり言ってデタラメな内容だ。でもカナコなら絶対に信じると確信していた。



案の定、ユキオは次の日の学校で、真っ青な顔をしたカナコを見た。カナコは怯えた様子でユキオに話しかける。

「昨日のメール何なのよぉ…!?」

ユキオは隣の学校の友達から回ってきたという嘘をついた。本当は友達なんて、カナコしかいないのに。

カナコは真に受けて、ちゃんと三人に回したという。

「怖いから三人に送ったあと、あのメール消しちゃったんだけど、大丈夫だったかなあ…。」

それを聞いてユキオは、あーあ!消しちゃったんだ!って顔をした。

「だ…大丈夫だと…思うよ」と、目を逸らしながらに言ってさらにカナコを怖がらせた。ていうか、実際大丈夫だし。そう、大丈夫なはずだったから…。


さすがは全校生徒20人ちょっとの学校で、一日でそのメールは学校中に広まった。でも、それがいけなかった。



メールを回して二日目。 学校に行くとまた小さな全校集会が開かれた。


校長は怒った様子で、最近悪いイタズラが流行っていると言った。

ユキオの流したチェーンメールのことだ。校長は、デタラメだから真に受けず、二度とこのようなことがないようにしなさいなどと言った。

そしてもう一つ付け足して言った。携帯は今回のイタズラのような使い方はせず、防犯としてこれから毎日身につけていなさい、と。そして犯人探しはしようとせずに終わった。ユキオはほっとした。でももうおしまいかと思うと、つまらなくなった。


しかし、校長の言葉だけでは、生徒の恐怖を拭い去ることはできなかったようだ。


集会が終わってすぐ一人の女の子が泣き崩れた。

ユキオは面白がってその子に近寄った。その子はユキオと同級生の女の子の妹で、小学二年生だった。

その子から泣いている理由を聞いたところ、メールを三人に回せなくて泣いているらしい。

携帯電話は、あの事件以降物騒だからと親が買い与えてくれたらしいが、如何せんまだ買い立てで友達のアドレスがないから、仕方なくお父さんとお母さんに回したという。お母さんは真に受けて他の人にも回したが、お父さんが気づいて校長にちくったらしい。


(ちっ、こいつのせいかよ)とユキオは思い。

「あーあ!もうお前、殺される!」と意地悪を言った。すると、その子が泣き出したので、ユキオは急いで逃げた。泣いているその子にはお姉ちゃんが駆け寄り、なだめる。

「ごめんね。お姉ちゃんが間違ってあんたにまで回しちゃって。でも大丈夫だからね」

お姉ちゃんは自らに責任を感じているらしく、妹を泣かしたユキオには何も触れなかった。

ユキオはそんな姉妹の姿を見て

(バカじゃねぇの?あんなイタズラ真に受けて)などと思った。



その次の日だった。

その女の子の遺体が、両足を切断された状態で発見されたのは。



ユキオはショックを受けた。まさか本当に幽霊が現れるとは思わなかったから。


全校集会で、死んだ女の子に黙祷を捧げている時もずっと心の中で(僕のせいじゃない…)と何度も自分に言い聞かせていた。

それから、生徒の心のケアのための特別授業とかいうので、キライな英語の時間が潰れたけど、いつもの自分のようには喜べなかった。

それからは下校も集団下校になり下校時の自由も無くなったが、もうどうでもよかった。



警察はこの件について、隣町の学校で起きた事件と殺害の方法が酷似していたことから、同一犯による連続殺人として捜査するとのことだった。しかし、今回の事件が前回の事件と違っている唯一の部分に、そのときはまだ誰も着目していなかった。殺された一年生の携帯がまだ見つかっていないということに…。



・・・・・・・・・・・・・



事件からしばらくたったある日の夕方。
死んだはずの妹から、お姉ちゃんの元にメールが届いた。

お姉ちゃんはまだ妹の死を受け入れられていなかったので、妹が生きていてメールをくれたのだと一瞬思った。

『あなたの妹の携帯を拾ったので渡したいです。今から学校の校門に来てください』

お姉ちゃんは誰にも知らせずに行ったらしい。



校門に着くと、その人がいた。優しい女の人で携帯もちゃんと返してもらえた。


ただ一つおかしいことがあったとすれば、その人がお姉ちゃんの携帯を見て

「可愛い携帯だね。ちょっと見せてもらってもいいかな?」と言ってきたことぐらい。お姉ちゃんは妹の携帯を見つけてくれた人だし…と思って快く渡してあげた。

女の人は受け取るなり携帯を開けて、中を見始めた。それには驚いたが、我慢をした。しばらく中を見ていたようだが、何を見ているのかまではわからなかった。


「ありがとう」と言って返してくれたので、受け取ってからすぐ家に向かった。



・・・・・・・・・・・・・



学校でその子から話を聞いたカナコは

「妹からのメールじゃなくて残念だったね…」と慰めていた。

カナコはユキオと違って優しいから、クラスのみんなと友達だった。だからこそカナコがみんなにメールを回せてしまったのだが…。実際、その殺された子のお姉ちゃんにメールを回したのもカナコだった。



そんなカナコとは集団下校になった今でも一緒に帰っている。今日もいつもと同じように二人横に並んで帰っていた。

しかし、カナコが学校から出てしばらくしたところで突然、忘れ物をしたと言い出した。取りに行ってくるから待っていてと言う。



怖がりだったはずの女の子が突然一人で行動する。

何ともベタで危険なニオイのする展開だったが、このとき二人は完全に安心しきっていたため、先頭を歩く先生には何も言わず、勝手に取りに戻ってしまった。



ユキオはしばらく待っていたが、カナコはまだ戻ってこない。

(まさかな…)などとユキオが思っていると、カナコが逃げるように走ってきた。

「どうしたんだ?」とユキオが聞く。

「校門のところで女の人に、何もしないから携帯を見せてって言われたの!断れなくて渡したんだけど、だんだん怖くなって女の人が携帯を見ている間に逃げ出したの…」と言う。

「それってあいつの言ってた人と一緒じゃん。何もされなかったんだろ?ただの不審者じゃん。」とユキオは言った。殺人犯の潜んでいる町では、携帯を見てくる程度ではただの不審者になり下がるのだ。


しかし、カナコは幽霊だと言って聞かなかった。

殺されたメールの女の子の幽霊が、大人の姿をして犯人の携帯を捜しているのだ…と。

ユキオは違うと言った。違うと思いたかった…。もし本当にそうだとしたら、そいつは勝手にあんなメールを書いたユキオのことを許してはおかないはずだから。

「幽霊なんている訳ないだろ。女の子を殺したのは同一犯だよ。警察も言ってるじゃんか。すぐに犯人は逮捕されるよ」と、ユキオが言う。

いつもなら怖がらせるはずのユキオが、今回は安心させるように言う。それは、カナコではなく自らに言っているようにも聞こえた。



案の定、ユキオが言うように犯人はすぐに捕まった。

ユキオはそのことを、その日の夕方のニュースで知った。

アナウンサーは確かに言った。これまでに二人の少女を殺害した容疑者がやっと捕まったと。これで平和が戻ったと。


その言葉にユキオは安堵した。

やっぱり連続殺人だったんだよな。

そうだよな。幽霊なワケがないよ。



急いでユキオはカナコの携帯に電話をした。

ニュースのことで頭がいっぱいで、そのときカナコの携帯が盗られていることを忘れていたのだ。



ガチャ。聞こえてきたのは大人の女の声。

その声を聞いて初めて、ユキオは盗られていたことを思い出した。

「カナコちゃんのお友達?」女の声が言う。

「あ、はい。知ってますよ。カナコが渡したまま逃げちゃったんでしょ?あいつに取りに行かせるように言うんで、場所を言ってください」


ユキオは安心しきっていた。

そのために聞いていなかった。

ニュースの最後にアナウンサーが言った言葉を。



「容疑者の供述によると、一人目の殺害は認めるが、二人目は身に覚えがないと言い容疑を否認している模様です」



このあとユキオはカナコの自宅に電話をした。カナコは言う通りに言われた場所へと向かった。






次の日の朝、新たなニュースが入った。



「この事件に新らたな動きがありました。昨日の夕方、真犯人と名乗る女性が警察に出頭しました。その女性はなんと一人目の被害者の母親です。警察の調べによりますと、母親は子供が殺された数日後に、流されたチェーンメールを見て犯行を決意。母親友達から『あなたの子に関する嫌な内容のメールが回っている』との噂を聞き、そのメールの存在を知った。人伝えにそのメールを回したのが○×小学校の生徒ということを聞き、その生徒を探し出し、自分の娘と同じ目に合わせて殺害。しかし、その子の携帯を見てメールを流し始めた子が他にいることに気づき、また探し出し、ついに三人目の被害者を出し、昨日の午後六時頃、警察に出頭しました。容疑者は警察の『どうやって流しはじめた子を判断したのか』という問いに対し…」



ユキオは放心状態だった



え?
メールを流し始めた子を殺害?
僕はここにいる。じゃあ三人目は?



そのユキオの抱いた疑問には、アナウンサーが答えた。

容疑者の言葉を、容疑者の口調のまま、アナウンサーが答えた。



「チェーンメールの受信先を見た。それを辿れば簡単だった。流し始めたヤツには当然、受信ボックスにそのメールがない」






・・・・・・・・・・・・・
チェーンメール(完)
・・・・・・・・・・・・・


以上です!
僕のデビュー作

これを書いて以来お話づくりにのめり込んでしまいました笑

これからも色々書いていきたいと思いますので今後ともヨロシクお願い致します!

コメント(57)

> ヒナドリさん
頑張りまーすexclamation僕もこういうお誉めのコメントが好きです笑
> 大丸さん
ご愛読ありがとうございますexclamation ×2マグロのはちょっとふざけの部分が多過ぎた気もしてたので、ビビったりとかしてもらえると大変嬉しいですほっとした顔

これからも
ヨロシクお願いしますぴかぴか(新しい)
いやあ怖かったほっとした顔

怖い話のトピックていくつあるかわからないけど、私の中で怖い話では五本の指に入ります。

またお願いしますウインク手(パー)




> いまいち しんの…さん
マジっすかexclamation ×2あせあせ(飛び散る汗)光栄ですがまん顔あせあせ(飛び散る汗)
怖い話ではないって言われたりしてたんで…あせあせ(飛び散る汗)ありがとうございますexclamation ×2
> ピエロさん
それはですねー
殺人ママはチェンメの受信先を辿って行けば最初にメールを流した人に行き着くと思ったんです電球

でもカナコちゃんは受信したメールを消しちゃってたんで、間違われたんです電球

殺人ママったら
強引な推理ねーげっそり

っていうお話でしたほっとした顔
ありがとうございましたウインクぴかぴか(新しい)
> ピエロさん
ありがとうございますうれしい顔exclamation
これからも頑張っちゃいますexclamation ×2ぴかぴか(新しい)
> まりたん@金欠病さん
ありがとうございますexclamation ×2
伏線って難しいですねあせあせ(飛び散る汗)
見落とされても困るし、勘づかれても困る…がまん顔
深いハート

これからも
ヨロシクお願いしますグッド(上向き矢印)
主人公と同じ名前なんで余計怖かったです冷や汗
> ゆちさん
それは申し訳ないです…あせあせ(飛び散る汗)

ありがとうございましたわーい(嬉しい顔)ぴかぴか(新しい)
> ?*MIYO*?さん
知らない人には近寄らない精神、大事です指でOK

ありがとうございましたほっとした顔
めっちゃ怖かったですげっそり

文章も読みやすくて楽しませて頂きましたほっとした顔
また書いてくださいねひよこ楽しみにしてますわーい(嬉しい顔)
> 乱菊さん
ありがとうございますがまん顔exclamation ×2また書かさせていただきますexclamation ×2
作り話とは言え私にはできないので凄いなと思いましたほっとした顔
一気に読んでしまいました〜。
とても引き込まれてしまいましたわーい(嬉しい顔)
次回作もぜひexclamation
お待ちしてます。
> ★Eshikaちゃん☆さん
怖い感情の価値観って人それぞれだと思いますexclamation実話じゃないと怖いって感じられない人にも、そうやって感じていただけたなら嬉しいですがまん顔
> ☆パンダマン☆さん
ホントですかわーい(嬉しい顔)exclamation嬉しいですexclamationありがとうございました
> ☆♪あずこ♪☆さん
ありがとうございますほっとした顔exclamation ×2怖かっていただけて幸いですexclamation ×2
> 栗の山のハイジさん
中二男子ってホントそういうイメージあるんすよね笑

だからそう設定してしまいました

ごめんねexclamation ×2
全国の中二男子たちexclamation ×2
> (青・♀・空)さん
そーゆーことですわーい(嬉しい顔)電球
> たつたつ@CRAZE晴さん
ありがとござますわーい(嬉しい顔)るんるん
これを読み終えた時にタイミングよく迷惑メール着ましたmail to
めちゃくちゃ怖かったげっそり
> かなこさん

まさかのかなこさん本人wwwwww
私メール読んだらすぐ消しちゃうんですよね(゚Д゚)ひえ〜

メチャクチャ面白い内容でしたるんるんぴかぴか(新しい)

でも本当にありそうなのでちょっとビビりましたたらーっ(汗)(笑)

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