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とにかく怖い話。コミュの獣道。 実話です。

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獣道・・・

ご存知ですよね。山や深い森の中にある。
人がとても歩るき入っていけない様な道。
その地に住む獣だけが通る事を許される、道といえない道。


今年の夏の夜、夢を見ました。
不思議な夢でした。




獣道を行き来する物はもちろん獣。獣道だから・・・

唯、私たちの生きる世界とは相容れぬひとびとも往来をする。
けして、生をもつ私たちには見る事も往来することの出来ない「獣道」。

「では、ここで」
「もう、会う事もないでしょうけど・・・」

意味深げな事を・・・
この女性は誰だっけ。

記憶をいくらたどりみても思い出せない。

そのうち、そのひとは闇の中に消えていく。

「もしーーーー」

私の、言葉は闇の中に消えていく。

「ハア ハア ハア」

何故だか息だけが荒くなってくる。

「ハア ハア ハア」

断片的な記憶をひとつの形にする為に、私は腰を下ろした。そして、思い出す。

いつから、私はここに・・・

確か、昨日の夜は床に入った。その前は・・・
友人達と飲んだ・・・
その前は・・・

その前が・・・思い出せない・・・

酒の飲み過ぎか?

しかし、・・・・

今の私はしらふだ。

落ち着きをもどした私に、見えてきた・・・
すこしづつ・・・
この、道の存在が見えてきた。

「意外と往来はあるんだな」
つぶやいた私を往来する物達は視線を注ぐ・・・
死んだ目・血走った目・目とは表現出来ない様な目。憎しみを宿した目・哀れむ目・軽蔑を宿した目。
私は、それらの視線に強くにらみ返した・・・

往来する物たちは何事もなかったごとく、歩みをはじめる。

私を無視するがごとく・・・


「ねえ・・あんた道迷ってないかい?」

不意にその声は私を握りつぶす。

恐怖を感じながら私は、周りを見渡した。
きっと私の目は、血走っていただろう。

周りには、誰もいない。

「ねえ・・あんた道迷ってないかい?」

声だけが、この空間に響く。

「迷ってないよーーーー」

声が空間を破り裂け目をつくるほどの・・・木霊をつくった。

そして、静寂が訪れてきた・・・

どのくらいの、刻が過ぎたか・・・理解出来ない。

唯、私の心臓の音だけが響き、それが時が過ぎている事の事実を告げてくる。

「あんた・・・迷っているよ」
同時に笑い声が響いた・・・
「あんた・・・迷っているよ」
笑い声は響いている。


「困った奴だね・・・助けてやるよ・・・よ~く足下を見てごらん。」
「見えるだろ。あんたのさ行くべき道がさ・・・」

そういい終えると、森の中に笑い声が響いて闇の中に消えていく。

私は、見えていた。
唯、この道を進むのが怖かったのだ。


道は、見える。
この暗闇のなか、不思議に進むべき道を淡く照らしてくれている。
とても、やさしい光の道だ。

よく見ると、いや見ようと努力すると見えてくる物だ。

この、道には様々の人? が往来している。

私の後ろから荒い息が聞こえてきた。

赤鬼と青鬼が長い金棒に人の肉をつらし笑い歩いていく。
血が滴り、その臭いが鼻をついた。

鬼が過ぎていくと物陰から白い点らしきものが見えた。

白装束の武家らしき女性は、泣きじゃくる子供の手を強くにぎり血の涙を流していた。
女性の髪は乱れ、背中に武士を背負っている。
武士の首からは血が流れ、既に息絶えているようだ。

まだ、若い夫婦も通り過ぎていった。
彼らは、ウエディングドレス、タキシード姿で笑顔に満ちている。

呆然とする私・・・その横を4人の家族。父・母・娘・息子。
四人とも頭を垂れて静かに通り過ぎていく。

そして、お互いの体をいたわりながら二人の老夫婦。
笑顔が・・・
静かに通り過ぎていく。


とても、やさしい光の道に・・・
様々な悲しみ、憎しみ、怒り、あきらめ、そして・・・死が通り過ぎていく。

私は、すべてを見てはいないけど、歩き始めなければと・・・

獣道を一歩一歩歩き出した。

どのくらい、歩いたのだろうか・・・

いくつかの生とすれ違った。

でも、この獣道は暗すぎる。

どのくらいの・・・



ガサ ガサ ガサ ガサ

道の草をかき分けて近づいてくる。その音が近づいてくる。

ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ

確かに、私を追ってくる様な・・・

ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ

近づいてくる
近づいてくる
近づいてくる
近づいてくる・・・・

私の思考は、近づいてくる。
その恐怖で支配されてしまっている。

ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ
ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ

「ハア ハア ハア ハア ハア ハア」
「ハア ハア ハア ハア ハア ハア」

私は、いつの間にか走り出し、この暗闇の中・・・

「ハア ハア ハア ハア ハア ハア」
「ハア ハア ハア ハア ハア ハア」

逃げているのに、

ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ
ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ ガサ

その音は常に私の背後に存在しています。

「ハア ハア ハア ハア ハア ハア」
「ハア ハア ハア ハア ハア ハア」

私は、諦めました。

その一瞬・・・

それは、私のよこを通り過ぎました。






























みえた・・・




































私の横を通り過ぎたもの・・・
 
それは、昭和の30年代くらいに流行った自転車でした。
ゆっくりと、ゆっくりと。
それは、通り過ぎようとしています。

子供・・・

子供が乗っています。5〜6才の女の子です。
古くさそうな服を着て・・・今私の横を通り過ぎていきました。
唯、顔が見えません。
その子の顔の周りに真っ黒な物が漂い見えないのです。
私を追い越して、行くのですが。
常に私の前に、その姿があります。

私との一定の距離を保ちながら。

私は、恐怖を覚えました。

そして、

私は、彼女の背中を強く押しました。
「早く、行きなさい・・・いつまでもここにいては帰られないよーーー」
怒鳴りました。

すると、自転車はすこしづつ私から離れていきます。

離れていく、少女が私にふりかえます。

彼女の顔を初めて見えることが出来ました。

彼女の顔を隠すものは今はありません。

彼女は、その目から一筋の涙を流していました。

すべてを覆ってしまう闇の中。

彼女の涙が光、私の記憶から消えません。

彼女は誰?

前世・現世・来世・・・・・

いつ、彼女との接点が逢ったのかと・・・

唯、ひとつ。

不思議な話が。

以前、母から聞いた話が蘇りました。

私には、姉がいたと。
その姉は、早産で亡くなり今は母の故郷の墓で眠っていると・・・

コメント(12)

曖昧な感じが夢を見ている感じにもとれます電球
「発想の自由」がこの作品から感じますねグッド(上向き矢印)
これはこれで好きですよ私はほっとした顔
映画だったら…
この後、目が覚めて、寝汗ビッショリあせあせ(飛び散る汗)
夢と安心したのもつかの間‥視線をづらすと夢にしか無かったはずの物が…
ってオチでしょうね電球

まぁ〜現実ですからグッド(上向き矢印)
お姉さんの分まで生きて下さいぴかぴか(新しい)
不思議な夢ですねあせあせ(飛び散る汗)
夢占いとかしたらどんな結果になるんだろう…。
何度か読んで理解でしました。
夢で道に迷ったトピ主さんをお姉さんが助けてくれたって事ですよね?
違ってたらすみませんバッド(下向き矢印)バッド(下向き矢印)
そのまま、トピ主さんが進んでいたらどうなってたんでしょうね…

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