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Tくん、って子がいまして。

一人っ子なんですが、彼の誕生とともにお母さんが体を壊してしまって、二度と子供を生めない体になったそうで、そのせいもあってかTくんを溺愛したそうで。

ただまあ、母親の過剰な愛情ってなあ、特に男の子にとってあまり有り難くないことが往々にしてあるわけ。

Tくんもそんな感じで。

ことあるごとに自分に構いたがるお母さんを、かなりうっとおしく思ってたようです。

そんでまたお母さんが、自分の価値観を信じて疑わない、っていう性格でして、さらにかなりヒステリックな人だったようです。Tくんのやることなすこと「こーしなさいあーしなさい」といちいち口を出し、ちょっとでも歯向かおうものなら、そばで見てるお父さんが引くくらい怒鳴り喚き散らしたそうです。

で、そんな感じで、Tくんがいよいよ中学進学、って時。Tくんが、県外の中高一貫全寮制の学校に行きたいといいだしたそうです。

Tくんは頭が良く、年令にしてはしっかりした少年だったので、お父さんは喜んで賛成したそうです。が、お母さんは「家から通える範囲でもいい学校はたくさんある」と言って反対したそうです。

ですがある日、Tくんはお父さんにだけこう言いました。

「これ以上お母さんと一緒にいると気が狂いそうだ。お願いだから、希望の学校に行かせてください」

お父さんも、この二人の「致命的な相性の悪さ」みたいなのは肌で感じてましたから、Tくんと一緒になって懸命にお母さんを説得し、なんとか希望どおりの学校に進学できました。

それから、お母さんは心配のあまり少々精神が不安定になったりはしましたけども、時が経つにつれTくんが家にいないことにも慣れたようで、概ねなにごともなく月日が過ぎました。

Tくんはそのまま有名大学に進学して卒業し、地元に就職も決まり、実家に戻ってきました。

お母さんはとても喜んで、しばらくはとても機嫌がよかったんですが、すぐに昔のように、口うるさくなり、Tくんの髪型や服装についてケチをつけたり、果ては箸の持ち方や歯の磨き方や靴のはき方まで口を挟む始末。

もちろん、Tくんももう立派な大人ですし、お父さんから見てそれらに問題があるとはとても思えません。ことあるごとにTくんに口うるさくするお母さんをなだめたりもしましが、まったく耳を貸そうとしません。

そんなある晩、ついにTくんも怒髪天をつき、お母さんに向け「あんたの顔なんて見たくもない、死んでしまえ!」と言ってしまったそうです。

お母さんはショックのあまり泣き崩れてしまい、寝室に引き籠もってしまいました。そんな中Tくんは荷物をまとめ、「もうここにはいられない。しばらく友達の所に置いてもらって、住む部屋を探します」とか言います。

お父さんが冷静になるよう説得すると、Tくんは、

「お父さんにもお母さんにも凄く感謝している。お母さんが僕のことを凄く想ってくれてることもわかるんだ。でも、ぼくはこれ以上、お母さんと一緒には暮らせない。ごめんなさい、許してください」

と、涙を流しながら言いました。

お父さんはそんなTくんを抱き締めてこう言いました。

「わかった、でもお母さんには、今日のことはちゃんと謝っておきなさい。大丈夫、ちゃんと分かってくれるさ」

Tくんは頷き、それからすぐにお母さんに謝りに行きました。お母さんも分かってくれたようで、もう夜も遅いから、出ていくのは明日にしなさい、という話になりました。

次の日、お父さんは仕事の都合上いつもよりかなり早く家を出て、帰ってくると、もうTくんの荷物はありませんでした。

ですがお母さんはどこかすがすがしい感じで、とても機嫌が良さそうでした。そればかりか、

「今日はご馳走よ。いいお肉が手に入ったの」

と、手の込んだ料理をふるまってくれたそうです。

ああ、あいつとちゃんと和解したんだな、と、お父さんは納得し、安心しました。

で、それからあっというまに数か月が経ちました。

お父さんは、何かがおかしいと思い始めていました。

というのも、Tくんからなんの連絡もないからです。携帯なんてまだない時代です。彼は行き先など付けずに出ていったようですから、お父さんも、さすがに心配になってきました。

おかしなことはもう一つあります。お母さんが、あれからまったくTくんの話をしなくなっていたからです。前はあれほど、Tくんにべったりだったというのに。

お父さんは不思議に思い、お母さんに聞いてみたそうです。

「なあ。おまえ、ほんとはあいつがどこに行ったか知ってるんじゃないのか」

すると、お母さんは怪訝な顔でこう返したそうです。

「何言ってるの」












「あなたも食べたじゃない」

コメント(22)

恐い、っていうかおぞましい話ですね。分類をどうしたもんか悩むのでどなたかアドバイスをください。
カニバリズムは、人間的恐怖や狂気に分類で良いと思います
食べちゃった…げっそりあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)


予想外の展開でむっちゃ怖かったです泣き顔!!!
> DOさん

そーなんですけど、タイトルに書いちゃうとオチがうっすらとバレる気がするんですよ。

大丈夫ですかね?
>>4
分類しなきゃいけないわけじゃないから
気にしなくていいと思いますよ

もっと言っちゃうと、このタイトルでもうっすら結末は読めましたしね

タイトル変更するなら、子離れ・親離れ
とかどうでしょう
あ、結末はちょっと読めましたけど
結構ゾクッときて、楽しめました
母親の豹変っぷり、ヤバイです
> DOさん


個人的には、普通に読んでたら、「何言ってるの」のあとにくるのが

「そこにいるじゃない」

と予想をされるような構成にしたいんですよ。

最後の一文にかなりインパクトを感じてもらわないと恐くもなんともない話なので。

タイトルも反復法的な感じでラスにインパクトつけようと思ってつけてみましが、もうちょいよく考えてみます。

アドバイスありがとうございます。助かります。
> hirokiさん

ああ、なるほど。すげぇ納得しました。

ヒステリックに関する下りはまさしくおっしゃる通りですね。アドバイス感謝。

携帯からなんで、またPC繋ぐ機会に修正してUPしますよ〜。

ちなみに創作ではないです。
こういう女性いますよねあせあせ(飛び散る汗)
実際殺しはしなくても、
手元に残せるのなら殺してしまいたい…なんて思う
ヒドくヒステリックな依存症の女性あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)
男性には神経がおかしいexclamation & questionなんて思うヒステリックを理解できないでしょうねあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)
昔の知り合いにいましたよバッド(下向き矢印)バッド(下向き矢印)バッド(下向き矢印)


そう言えば、アベサダはヒステリックな部分があったんでしょうか…

お話面白かったですわーい(嬉しい顔)ぴかぴか(新しい)
あべさだはヒステリックとは少し違うかもしれませんねえ。

っていうか、ヒステリックなんてただの言葉ですからね。他人には容易に理解しがたい怒りのツボなんてのは誰にでもあるわけで、そういう理解しがたい怒りを「ヒステリー」なんて呼ぶわけでしょう。相対的なものですよ。

あべさだのは、事件に関する資料読むかぎりだと、怒りによる犯行じゃないようですから、ヒステリーとは無関係でしょうね。なんというか、気持ちが盛り上がりすぎたんじゃないでしょうか。
えΣ( ̄□ ̄)exclamation & question
いやいや創作ですよ‥ね冷や汗exclamation & question怖かったげっそり

ウチは娘しかいないので息子を持つ母の気持ちは分かりませんが‥周りのママ達の話を聞いてると息子って本当にかわいいみたいですねぇ〜
> 竜王さん

創作ではないのですか!?
ああ、つまりおれの創作ではない、って意味です。構成決めて文に起こすのはやりましたが、大まかな内容は聞いた話です。
うー…ん、母親の息子への溺愛が…
食べてしまうという狂気はどうしても理解出来ないので、只、気味が悪いです。

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