とにかく怖い話。コミュの黒塊

私にはどうやら昔から幽霊などを寄せ付けやすい体質があるようで、
小学生～中学生のときに親の仕事の都合で一時期ｱﾒﾘｶに住んでいたんですが、
そこでも心霊現象が多々あって、でも、幽霊なんかいないと信じていたので大して気にもしませんでした。
しかし、どうやらそんなに気楽にいられるようなものではなかったようです。

先週の金曜、みなさんはどんな日だったか覚えていらっしゃるでしょうか？
割と天気の良い日で、雨なんか一切降らなかった日でした。
私は大学から帰る途中、新宿駅で山手線から中央線に乗り換えるときに、
ホームで一風変わった人を見ました。
思わず、『うわっ』って叫んでしまうほどでした。
その人は所謂貞子ヘアーと呼んでもいいぐらいの長さの黒髪を真下に垂らし、
まさに貞子と称する風貌でした。顔も隠れていて見えませんでした。
その人は、何故かゴスロリ風のピンクのヒラヒラした服を身にまとっており、雨も降らなかったというのに髪は濡れそぼり、服には泥が跳ねて染みになっており、異様というそのものでした。
最初は転んだのかな？とか思ったのですが、あれだけ通勤ラッシュで人であふれかえっている新宿駅のホームで誰も彼女のことを振り返らず、どうやら、私だけに彼女は見えているようでした。漫画などではこういう場合目を合わせてはいけないと書いてあったのを思い出し、ホームの端っこを通り彼女から遠ざかろうとしました。
彼女の横を通り過ぎると、急に頭痛とめまいが襲ってきてよろけました。
なんとか、自宅に帰り着き、体温を測ると････39℃。
朝はとても元気で友達とカラオケを3時間もやれたほどでした。
なのに、急に熱が出て、二日間原因不明の熱で寝込みました。

どうやら、彼女を連れて帰ってしまったらしく、体調が回復した次の日に、滅多に泣く事のない姉が泣きながら父親に『殺してやる』などと叫んでいました。これはもう絶対におかしいです。
更にはすごく嫌な夢を見ました。
以降は夢の内容です。

夢の中で私は家族と電車に乗ってました。
どうやら池袋に向かっているらしく、家族と買い物に出かけているようでした。
電車の中で藤井さんと言う、帽子をかぶった青年で、足が不自由なのか杖をついている人に出逢いました。
彼も池袋で降りるということで祖母が藤井さんに
席を譲ったりとしているうちに、池袋の駅を出るまで一緒に行く
流れが出来ました。
しかし、私にだけは見えていたのです。藤井さんの左腕には長い黒髪が巻きついているのを。私は夢の中ながら、先日連れて帰った彼女のことを思い出し、藤井さんとは関わらないように勧めました。
家族には全く見えていないようで、『なに失礼なこと言ってるの！！』と逆に怒られてしまいました。
時間が経つにつれて、藤井さんの腕にまとわりつく髪の毛が大きくなっているのに気がつきました。これはヤバイと思い、家族に『藤井さんと離れよう、危ないから』と言いました。しかし何も見えていないらしい家族にはさっぱりといった感じで、とにかく私は耐えることができなかったので友達と会うからなどと誤魔化して藤井さんから離れました。
すると、藤井さんに巻きついていた髪の毛が藤井さんから離れ、人の形になりました。黒かった髪の毛の塊は赤い傘をさし、藍色の和服を着た黒髪の女の人になりました。その人は『本当に血が通っているの？』というぐらいに色が白く、肌と髪のコントラストが余計に異形を訴えていました。また、彼女は恐ろしいぐらいに整った顔をしており、その瞳には人を凍りつかせるだけの何かがありました。普段から心がけている防御策を夢の中でも実行することができ、九字を切ってみたのですが、彼女は私の手を掴み『お前が呼んだんだ』と二つの声が混ざったような音で言葉を発しました。

ここで夢が終わったのですが、これは彼女が魅せた夢なのでしょうか？
それとも考えすぎて夢にまで出てきてしまったのでしょうか。
拙い文章で申し訳ありませんでした