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とにかく怖い話。コミュの【能力系】逢いたい・・・

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※長文のため、コメントに続きます。※

私には他人にはない能力がある。
それは――――――



私には付き合って2ヶ月になる彼がいる。
すごくカッコイイって訳じゃないけど、優しくて、私を大事にしてくれるステキな人。


彼と出逢ったのは、祖母のお見舞いに通っていた病院だった。
おばあちゃん子の私は、休みになる度に顔をだしていた。

いつからか私は、病室から帰るとき入口の自販機でジュースを買い、裏手に回って飲んでから帰るのが習慣になっていた。
病院の裏手は林になっており、その向こうは見えない。ま、興味もなかったんだけど…


いつものように壁にもたれながら一休みしていると、目の端にちらっと影がよぎった。

そちらに振り返ると、彼が立っていた。

「こんにちは。いい天気だね。」

普通なら気軽に声をかけられたら適当にあしらってその場を後にするはずが…
その笑顔に、私は惹かれてしまった。

「お見舞い?」
「え、ええ…あなたは?」

と、そこまできいて気付いた。
彼は患者服を着ている。
気まずくなり、下をむく私。
すると、くすっと笑う声がした。

「気にしないで。もう退院はきまってるんだ。それまで退屈で出歩いてるんだよ。」

顔を上げると、またあの笑顔でこちらをむいていた。
急に恥ずかしさを覚えた私は、いたたまれなくなってしまった。

「は…早くよくなるといいですね!では、私はこれで…」

挨拶もそこそこに、逃げるようにしてその場をあとにしたのだった。



夏休みに入り、頻繁にお見舞いに行くようになった私は、度々彼と顔をあわせるようになった。
逢うのはいつも病院の裏手。

待ち合わせしたように、私は正面玄関から、彼は裏口から同じタイミングで出てくるのだった。

「また同じでしたね。」
「ホント、僕ら気が合うみたいだ。」
「これじゃ、携帯電話いりませんね。」
「いや、必要だよ。」

急に真面目な顔になる彼。

……何……?
様々な思いが駆け巡る。

「僕明日、退院するから。」

なんだ…そういうことか…

「じゃ、淋しくなりますね…」
「だから、よかったら…コレ。」

小さな紙切れを渡すと、彼は裏口へと戻っていった。

紙には、携帯番号とメアド、そして、


「好きです。また逢いたい」の文字。


(コメントに続きます)

コメント(34)

しばらくは対処に困っていた。
病院という場所で出逢った事が一時の気の迷いを生んだのではないか。
時間が経つにつれ、返事もしにくくなっていった。
もう、私の事なんか好きじゃないのでは…
そう思うと、せっかく登録したアドレスも使うことができなかった。


そんなある日、友達と出掛けた先で、イルミネーションの点灯式に出会った。

「きっれ〜!!」

はしゃぐ友達をみながら、私は彼の事を考えていた。

―――――逢いたいな…

すると、携帯電話から着信音が流れ出した。
…彼専用に設定したものだった。

「はい…?」
「久しぶり…。ねぇ、後ろみてみて?」

振り返ると、彼があの笑顔でこちらを見ていた。

こうして私達はようやく始まった。



それからというもの、彼とは頻繁に連絡をとるようになった。

彼との気の合い方は尋常じゃなく、メールを送ろうと携帯をひらくと途端に彼専用の着うたが流れるといった具合だった。

何気なく待ちに出て、カフェに入る。ぼーっとしながら

――――逢いたいな…

と思うと、偶然通り掛かることもあれば、逢いたいと言う電話の事もあったが、必ず彼がやってきた。

「そういう時は、逢いたいって声がきこえるから解るんだ。そしたら僕はいつでもとんでくるんだよ。」
「そっか…ふふっ、私達だけの特殊能力だね。」

私はとても幸せだった。




しかし、幸せは長くは続かなかった。

彼が突然この世を去ったのだ。




泣いたり、喚いたりなんて出来なかった。ただポカンと心に穴があいたようで、知らせをきいてからの数日は生きてるのか死んでるのかさえわからないひどい状態だった。

お葬式の後、元々彼は身体が弱く、わかっていたことだったと、彼のお母さんに聞いた。

大事にしてたから、と形見代わりに20センチ四方のお菓子の空箱をもらった。


家に持ち帰り、中をあけると写真が沢山入っていた。
彼は、楽しそうな顔は何度みても嬉しいだろう、といつでもデジカメを構えていたっけ…

―――――逢いたい…


写真を一枚、一枚めくっていくうちに、やっと涙が溢れてきた。

―――――逢いたいよ…
――私も連れていってくれたらよかったのに…


あ、あのイルミネーションの時だ…
私が幸せそうにイルミネーションを眺めている横顔の写真。


その時、不意に部屋が寒くなった気がした。



(もう少し続きます)
数々のデート写真。私はみんな楽しそうに笑ってる。
あ、学祭だ、懐かしい…



………あれ?私、制服姿で彼に会った?


………イルミネーション、あの時彼はデジカメなんかもっていなかった……


その時、考えるのを遮るように、メールを知らせる着信音がなった。

―――そうか、携帯電話…写メできるんだし…

箱の底には、彼の携帯電話があった。
データフォルダをひらいてみると、


病室で祖母と微笑う私…

制服の私…

壁にもたれ、ジュースをのむ私…

カフェでお茶してる私―――――



何十枚もの『私』がいた



携帯…今まで気にもとめなかったけど…

何故、あの時、私の携帯を知っていたの……?



「ヒィッ…!」

私は恐ろしくなって携帯を投げた。



そうだ、さっきメールがきてた。
友達に連絡を…


震えながら携帯を開く。

メール新着 1件



開いてみると知らないメアド。

誰かアドレス変えたのかな…

メールを開くをクリックする。
そこには…











もうとんでくる必要はなくなったよ。








〜♪
通話を知らせる着信音。

彼からだ…

受話器からは懐かしい声がした…





ネエ、ウ シ ロ ミ テ ミ テ


《完》




長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
怖くなかったら申し訳ありませんでした。
ストーカー幽霊、怖っ!!

これ系無理ッスorz
ハッピーエンドを予想したぶん ドーンって落ちた
感動系じゃなかった( Д|||)ガーーーン
いい意味で裏切られましたたらーっ(汗)
死んでもストーカー止めないのか・・・げっそり
感動しながら読んでいたら、途中から恐ろしい〜げっそり

後ろ振り向くのが怖いです(>_<)
結果的には愛し合っていたように思いますねわーい(嬉しい顔)
とても良い話でしたぴかぴか(新しい)
幽霊とメアド交換してたとかと思ったら生きてたwww
バッドエンドブームww
ストーカーで幽霊て最悪!
・・・と思ったけれど、よく考えればとりついた霊って
ストーカーみたいなものですよね。

最後のセリフが怖いよ!
うわすっごい・・・
ヤバイくらい裏切られて怖かった・・・
皆様つたない私の文章をよんでくださって、さらにコメントまで…ありがとうございます☆

反響よくてよかった…。・゚・(ノД`)・゚・。

怖くないと言われたらどうしようかと夜7時間しか眠れませんでした…
今待ち→街の誤字にも気付きました…orz

だれも気付いていないようなので、ネタばらしますと、彼女には2ヶ月付き合っている彼が「いる」んです。過去形じゃないんですね…
あわわわ…違います。

「彼」は今も彼女の傍に現在進行形でよりそい、彼女もそれを受け入れているという…

りん様スミマセンあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)
読解力不足デシタあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

現在進行系でお付き合いは続いていく(る)…

恥ずかしい限りあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)
上のコメは削除シマス(>_<)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)
人間の一途な執念には終わりはない…
また新作待ってますねあせあせ(飛び散る汗)

本当失礼いたしました泣き顔
愛情でも、憎しみでも

強く想う心程、恐ろしい代物は無いかも知れませんね。

いや、ストーカー怖いて(汗)
今気付きました。
創作ですとかいてません。(前回実話だっただけに微妙)
てか、気付くかと思いまして・・・

最初から死んでいると思わせたかったので、引っかかってくださった方、ありがとうございます☆

うまく2回以上裏切れていたら成功ですウッシッシ
ハッピーエンドやと思ってたぶんめっちゃ怖かったあせあせ(飛び散る汗)
後半流れが急に変わりぞわぞわっとしてしまいましたあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

これは読み応えありますね指でOK
いつも彼女を見てたんだあせあせで、今だっ☆って電話掛けてたんですねわーい(嬉しい顔)怖キモ君!ぞわぞわしました。
ナミビアさん、ソレです!そうなんです(>_<)

ストーカーってキモいけど、こっそり彼女を伺いながら、必死でタイミング見計らって携帯を操作してる彼…ちょっと可笑しいと思うのは作者だけでしょうか…orz
赤い糸的なものにときめく恋愛ラブストーリーから、一気に恐怖へ引きずりこまれました(ノ∀`;)
すっごい面白かったけど
すっごい怖かったです笑

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