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テスト用情報交換板コミュの言語の科学用

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特異性言語障害と家族性言語障害について。

特異性言語障害とは、生まれもって特定の言語機能のみが障害を受ける症例のことを指す。
知的障害でも自閉症でもないのにもかかわらず言語機能に障害があり、しかも文法の特定の機能だけが欠損しているというとても特殊な障害である。

この障害が言語学または認知科学(脳科学や認知心理学、認知言語学)において重要視されるのは、ノアム・チョムスキーに始まる生成文法理論が唱えてきた「言語機能はモジュールをなす」「言語獲得はヒトという種に生得的な生物学的現象である」という考え方の証拠となりうるからである。

特異性言語障害の症例を見ると、生産的な文法事項に障害がある場合がある。例えば現在形に〜edをつけ過去時制をあらわすことができない(go→wentbe→wasなどの変形はできる)、三人称単数現在の-sをつけられないなどという症例がみられるのである。この例ではおそらく、心的辞書機能は侵されておらず、文法中の語尾変化・語形に関する機能のみがが侵されているのではないかという推測が成り立つ。
それはつまり言語を司る機能が(脳の中で)単一の機構なのではなくカテゴリーごとに分化したものであることを示唆しているということである。

もし生成文法が考えるように言語機能や言語知識がモジュールをなしているのだとすると、このような障害がなぜおこるのかをうまく説明することができるというわけだ。

つづいて家族性言語障害だが、家族性言語障害とはある特殊な言語障害が家系に何代にもわたって発症するという現象のことで、特異性言語障害を調査している上で存在が確認されている。

この障害は、言語がヒトにとって生得的・生物学的な機能だということの証拠になるのではないかと考えられている。

ある家族性言語障害の家系では、三世代で共通した文法の障害が30名中16名も観測された。特異性言語障害の発症率は全人口で3%程度といわれているのに対しこの家系では53%である。
これらの人々を調べた結果脳の特定の部位に萎縮や未発達が観測されたということである。

もし言語がヒトに生得的なもので、生物学的な基盤をもつとしたらそれは遺伝子にかかわるものでなくてはならないはずである。家族性言語障害は特異性言語障害という特定の文法の欠損が遺伝的に伝わるという学問的に驚くべき現象なのである。

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