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SS作家の集い(仮)コミュの【PSOBB SS】 ラグオル日記 (by音子ひーろ)

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とりあえずせっかく作ったので書きますね。
SEGAから発売されているMMORPG『PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst』の二次創作SSです。世界観等詳しく知りたい方は公式HPへどうぞ。
ほのぼの系のSS。現在3話までありますがとりあえず1話。続くかは不明です。
ちょっと長いですがキャラ紹介を。

・シャルトリュー
ハニュエール:元ハンター
25歳:150cm
沙綾と蜜柑の姉妹の親。ニューマンなので姉のようなものでもある。
もともとはハンターだったが研究室へ。
バイオテクノロジーの研究をしながら二人を産んだが現在はアンドロイドの研究へ移行。
双方の研究に携わりながらそれはそれで充実した日を送っている。
沙綾と蜜柑に護衛と称してアンドロイドを作成。
が、特に沙綾には護衛とは名ばかりの子守のようなものである。

・沙綾
フォニュエール:ニューマン
12歳:138cm
双子の姉妹の姉。でも姉らしくない。
現在は姉妹共々、生みの親の元で過ごしている。
歳や外見からは想像もつかないレベルの高さだが、見た目相当の行動等で少し見ただけでは全然そこいらの子供と変わらない。
当の本人の言動も子供っぽい。
師などはおらず独学。頭がよいが相変わらず行動等を見ているとそうも見えない。

・蜜柑
ハニュエール:ニューマン
12歳:141cm
双子の姉妹の妹。年齢よりもずっと年上に見える。
が、身長などは歳相応。沙綾よりも少し高いらしい。
剣の扱い方等は母であるシャルトリューから教わり、少し武器の選択が特殊。

・マリオン
レイキャシール:アンドロイド
設定年齢18歳:155cm
元々はシャルトリューが自分のために作った護衛件身の回りのお世話のアンドロイド。
沙綾が冒険者としてその才能を発揮し始めてからは沙綾の護衛を主に担当。
実際のところはお守りになっていることが多い。
多少のボキャブラリティがあり、仕事はこなすが変なところで毒舌。
本人曰く「ガードの固い女ですから…」
何がかは知らないがとりあえず装甲は相当硬い。

・琴
レイキャシール:アンドロイド
設定年齢16歳:145cm
蜜柑の護衛のために作ったアンドロイドだが、もっぱら見の周りの世話をしている。
実験的に色々な機能が付随されているため冒険に一緒に出ることはめったに無い。
蜜柑もお供よりも身の回りの世話をしてくれるほうがありがたいため、留守番を任されることが圧倒的に多い。
一応、マリオンは姉にあたる。
おとなしい性格。

・ウィル
ヒューマー:ヒューマン
23歳:170cm
シャルトリューの友人でハンター。長年の冒険で得た知恵と経験が豊富だが時々おじーちゃんモードになる。面倒見がよく、姉妹の世話等をしていた。
蜜柑の修練の手伝いなどはよくしていたが生粋のフォースである沙綾の面倒は見れなかった。昔はよくせがまれて、断っていた。曰く『わしゃ魔法はよーわからん。』誰だよ。

・涼風 響
フォニューム:ニューマン
17歳:165cm
沙綾の友人で同じフォース。凛の兄にあたる。
何故か頭の弱そうな沙綾よりも魔法能力的に劣ることが腑に落ちない日々。
ただ、当の沙綾は何も考えて居なさそうなのでどうでもよくなってきた。
よく一緒にもぐりに行く。
沙綾や蜜柑が居ることからシャルトリューのことをおばさんと言い、まだそんな年じゃないと怒られた経験がある。

・涼風 鈴
レイマール:ヒューマン
16歳:160cm
響の妹という位置づけ。種族の違いがあるので正確には兄弟ではない(誰も気にしてないが)

コメント(1)

PSOBB ShortStory 1話

パイオニア2の研究者用居住区。
研究者たちに実の居住区とは別に与えられる研究室の隣に位置するその廊下を、一人の真っ白なアンドロイドが歩いていた。
昼時も過ぎる頃になると研究者たちは各研究所へ入ったりするため人影は少ない。ある部屋の前で其のアンドロイドは足を止めて扉をたたいた。
数秒の後、もう一度扉を叩く。室内から僅かな音がした。
「博士。マリオンです。」
すっと扉が開く。
部屋の中は事務机とベッド、それに本棚しか設置されていない簡素なものだった。
ベッドから手が伸び、部屋の照明やロック等を行うリモコンを握っていた。肝心の本体は未だ布団の中。
失礼します、とマリオンは一歩部屋に踏み入り、軽く頭を下げた。
「どしたの…。」
眠たげな声。徹夜で何か仕事をしていたとは聞いたので当たり前といえば当たり前な事。
「お休みのところ申し訳ありません。モンテスキュー博士がシャルトリュー博士に用事があるとおっしゃっておりますが。」
「む…?」
むくっ、と布団が盛り上がったかと思うと青色の髪と透明な肌、そしてハニュエール…ニューマンの象徴である長い耳がぴょこっと現れた。
普段は結んでいる髪も降りていて肩下までかかっている。
「むー…今日は一日寝るはずだったのになぁ…。」
目を一直線にしたままベッドから降り、大きくあくびをする。
白いノースリーブから伸びる腕はハンター時代より少し細くなったがそれでもしっかりとした筋肉がついている。そのまま右手を壁に当てる。ピ、と電子音がしたあと、戸が現れた。
「シャワー浴びていくからちょっと待たせておいて…。」
未だ冷め切らない頭でそれだけ告げてシャワールームに入る。
「かしこまりました。」
マリオンはその一連の行動を見送ってから、再び軽く頭を下げて着た道を引き返した。

「こーとー!」
居住区に響く甲高い声。
呼ばれたアンドロイドの少女はその声の方向に振り返った。
同時に廊下を歩いていた数人も視線を投げる。
「沙綾様。」
声の主を確認し、足を向ける。
居住区の中の大きな廊下とは違うがこの各スペースにつながる小さめの廊下も横に人が10人は並べる程余裕がある。
「はぁ…はぁ…。」
追いついた小さな体が肩を上下させながら膝に手を置いた。
「琴っ、蜜柑知らない?」
琴と呼ばれたアンドロイドは軽く首をかしげた。蜜柑は沙綾の双子の妹であり、琴というアンドロイドががその世話役としてついている。
「さぁ…。お昼前に、今日はウィル様のところに行くとおっしゃっておりましたが。」
かくっ。長い髪を左右二つに分けてアップした茶色の髪が揺れる。
身の回りの世話役であるアンドロイドの琴よりも小柄なその体。見た目の幼さとは裏腹な優秀なフォニュエールである沙綾は、僅かなこの時間である程度の呼吸を整え終わっていた。
「もー…お世話役の琴すら知らないなんてー…。まぁいいや、そうなると入れ違いだったかな…。」
が、沙綾とて冒険者。いくらフォースの身体能力の低さがあるにせよ多少のことで息を上げることは無い。入れ違いということは、ウィルのところから走ってきたのだろうか。ここからでは走っても10分くらいはかかるはずだが。
「あの、何かありましたか?」
琴が心配そうに、まだ幼いその顔立ちの少女を覗き込む。
「んーん、なんでもない。ありがとう、またねっ!」
ぐっ、と力を入れると沙綾はまたもと来た道を駆け出した。
「何か…あったんでしょうか…?」
その背中に手を振りながら、小さくつぶやいた。

ギンッ。
フォトンをまとった武器同士がぶつかる鈍い音。
「んー、斬りつけた後からの戻りが遅すぎだな。」
四方を切り取られた、どこかの公園のような緑の中に踊る二つの影。
長髪を後ろで束ねている大柄のハンターの男の手には、普通の剣。
青い、長い髪の小柄なハニュエールの少女の手には、男性の持つ剣の柄からもフォトンの伸びる双刀の剣。
舞うようにその双刀を操る少女の剣を、軽くいなす。
「…ちょっと休憩しようか。体も温まってきた頃だろうから少しだけな。」
「は、はい…。ウィルさん、息あがってすら、いませんね…。」
ウィルと呼ばれた男性が小さく笑いながら肩をすくめた。
「そりゃ、ね。…響―。」
「あ、はーい。」
呼ばれ、少し離れたところに座っていたフォニュームが立ち上がった。
一瞬の詠唱の後、淡い緑色の光があたりを包む。
「ありがとうございます…。」
「なんならデバンドもかけておきましょうか?」
「いや、まだいいよ。このセイバーも蜜柑のダブセも摸擬刀だからな。」
そういって手にしたセイバーを横に凪いだ。
本来ラグオルに降りる時に使われるセイバーは圧縮したフォトンを刃として利用しているが、これはセイバーの形状にした摸擬刀を防具などに使用されるフォトンで包んだもの。相手に当たったとしても木刀等よりも衝撃が無く、訓練用として用いられるものだ。
多少重量が増すが、訓練にはそれがちょうどいい。
ウィルが持っているのはセイバーを模したもの、蜜柑が持っているものはダブルセイバーを模したもの。
「さて、蜜柑。いけるか?」
「はい、お願いします。」
前に立つ蜜柑の身長は、ウィルの胸元くらいまでしかない。
見上げるその手に己の武器を構えた。
「じゃ、とりあえず思うように攻撃してみるといい。」
「…はっ!」
響が近くの椅子にすわり、その光景に再び視線を戻し。
蜜柑が小さな気合と共にウィルに向かって一歩踏み込み、武器を振りかぶり…。
「いたー!!!みかーん!!!!」
「え?」
突然名前を呼ばれた蜜柑の手から、右下から左上に払いかけたその武器がすっぽ抜けた。
その宙に舞ったダブルセイバーを視線で追う。
「あ。」
「あ。」
「あ。」
入り口に目を向けたウィルと蜜柑。
それを見ていた沙綾。
沙綾に目を向けた響。
いくら訓練用でショックを吸収してくれるフォトンをまとっていると言っても、物が結構な距離から勢いをつけて当たると痛い。
ごすっ。
「いてっ!!!」
良い音がした。
手元から抜けたとは知らなかった響の頭上に、何かが当たる感覚。
抜けたダブルセイバーを見事に自らの頭でキャッチした響は、その場に倒れこんだ。

VRプログラム『RES』。
実際のラグオルのデータを元に政府が作り出した訓練用プログラム。
仮想の敵といっても実際のデータを元にしているため、ラグオルと何の代わりも無いその地で、三人はドラゴンと対峙していた。
「きますよ。御嬢と響さんは初めてなんですよね。」
「え、うん。そうだねぇ、実際見るのは初めてー。」
「そうっすね…。」
何が楽しいのか、まるで動物園で動物を見るような嬉しそうな顔ではしゃぐ少女。
その少女を見ていると、不明瞭な相手の力量を測ろうとし多少士気が下がり気味だった自分が馬鹿らしくなってきた。
前に立つマリオンの背を見ながら。
「ま、なんとかはなるでしょ。」
そう呟いて、精神を集中させた。
「わー、おっきいー♪」
緊張感に欠ける声。肩透かしを食らった気分になった。
隣を見ると沙綾が目を輝かせ、まさに地に立つドラゴンを見ていた。
「すごいねぇ、火とかはくの…わわっ!」
「うわっ!」
言った傍からドラゴンの口から炎が吐かれる。二人とも寸でのところで飛びのいた。
「あちちっ!もう、ばかー!ちょっと服焦げちゃったじゃないのー!」
涙目になりながら手早くブルーマージとダゴンに持ち替え、ドラゴンに向かって突進していく。
「ちょっと、無鉄砲に突っ込んだらあぶないんじゃ…」

「…はっ!」
目を開ける。いつの間に眠っていたのか。夢を見ていた気がする。
なんだろう、VRだが初めてドラゴンを見たとき…?
「あ、気がついた!よかったぁー…」
声の方に視線を向けると何故か蜜柑が嬉しそうだった。
「ん…?」
上半身を起こしあたりを見回す。
頭の傍にいるいつもの姉妹と、少し離れた椅子に座るウィル。
「ごめんなさい…頭、大丈夫?」
べつにまだボケてはいないけど。
「いい音したもんね、すこーん!って。」
言われて思い出した。同時に頭のてっぺんが痛い。
「抜けたダブセを…思いっきり頭から…」
「…なるほど。」
頭にさわってみる。
うむ、見事なたんこぶだ。
「痛いけど別に気にしなくて良いよ。」
「うぅ…ごめん…。」
「とりあえず響はそこに座ってな。」
ウィルが立ち上がり入り口近くのベンチを指す。
ベンチなあたり、横になっておけということだろう。確かにぐでーっとしたい。
「了解っす…。」
頭を強打したからか、やはりまだ辛い。ゆっくり歩いてベンチに倒れこむ。
「いひひ、膝枕してあげようか?」
隣に座った沙綾が意地悪そうに笑いながら見下ろす。
「…そういうのはもうちょっと成長して色気がでてきてか、ふごっ!」
沙綾の見事な一撃がみぞおちに入った。
その無言の笑顔はとても怖い。
「…さて、蜜柑。続きするか。」
「あ、はい。」
そんなやり取りにあきれ返った二人。
気を取り直して武器を手に持ち、中央に向かう。
「では、行きます。」
ざっ、と右足を踏み込ませ、上段に双刀の刃を回す。
ダブルセイバーの利点である切り込んだ後の逆刃による一撃。
そこから前に乗せた体重を殺さずそのままに、一回転してのきりつけ。
まるで演舞をみているかのような錯覚に陥る一連の動作。
ウィルは軽く交わしてはいるものの、慣れない者やフォース等では見切ることができないまま倒れるに違いない。

「よし、ちょっと休憩。」
数十分して蜜柑の息が上がってきた頃を見計らい、一息入れる。
「はっ、はっ…」
涼しい顔をしているウィルとは正反対の蜜柑。
呼吸をすぐに整えるのも訓練のうち。実践では敵は待ってくれない。
「うーん、しかしダブルセイバー系ねぇ。やっぱりあれ?シャルの影響?」
「はぁ…そ、そうです。」
今は博士として研究室に入っているがシャルトリューも元ハンター。
蜜柑と同じタイプで、幼い頃からよくその剣術の訓練や演舞を見て憧れたせいだった。
通常のハンターとは異なり何故かダブルセイバー系の武器を好んで使っていた。
なんかかっこいいじゃない?これ。
笑いながらそういっていたのはいつのことだろうか。
シャルから受け継いだ流星棍は未だ扱えずにいた。
「シャル姉みたいに上手く扱えるようになりたいですね…。」
ダブルセイバーはその特性ゆえ少々扱いにくい。
もちろん相手が多数の時はパルチザンで攻撃するが、それ以外はダブルセイバーを使うようにしている。
「あぁー…アイツは結構扱い上手かったな。その代わりソード系はまったくだった。」
理由は簡単だった。その大きな剣が小柄な体のシャルにはアンバランス過ぎて昔ウィルが爆笑したせい。しかしそれはあえて伏せておいた。
「ウィルさーん。」
沙綾がベンチから駆け寄ってくる。
「どうした沙綾、魔法の事以外なら何でも答えてやるぞ。」
「…ぶー…。」
正解だったらしい。蜜柑にはウィルやシャルといった教師が居るが沙綾にはそれがいない。
ほとんどは見よう見まねと書物等での勉強でディスクによる魔法を扱っていた。
「まぁ、ディスクがあればテクニックレベルはどうにでもなるけどぉ…。」
テクニックのレベルは読み込んだディスクによって上がる。後はその運用方法とそれを扱い威力を上下させる精神力との勝負。
「後で、みんなと行くときのコツとか教えてくださいぃ〜。」
見かけや言動はまるっきり子供だが
「…何か失礼なこと言われてる気がするんだけど…」
「ん?誰にだ?」
知識の吸収や精神力にかけては、沙綾は群を抜いて頭が良いといえる。
色気の無いちんちくりんとよく言われるが
「なんかいらいらするんだけどーっ!」
「あぶねぇ!メギド打つな、お前貫通するんだから!」
「あ、響さんに…」
「ん?うおぉぉ!?」
メギドの接近にあわてて飛びのく響。こうして実践での回避力は養われていく。
わけもない。
「わ、分かった、とりあえず話は後でしよう。さて休憩終わり。蜜柑、いけるか?」
「はい、いけます。」
「次は実際の武器を持て。」
「あ…分かりました。」
バッグから小さな柄を取り出し、ボタンを押す。青白く光るフォトンの刃が上下に現れた。
その後、沙綾にデバンドをかけてもらい蜜柑が実践の武器のツインブランドに持ち替え模擬戦闘が行われたが、結局ウィルに一撃も与えることができなかった。
ついでに、沙綾が蜜柑を探していたのはおやつが無くなったので蜜柑が食べたと思い探していたのだがすっかり忘れていたらしい。寝る前に思い出したと翌日言っていた。

「そういえば、昨日寝る前に家に帰ったときおやつ食べちゃったけど大丈夫だったかしら?」
「博士…。」
翌日、そんな事を言うシャルをマリオンが呆れた様子で聞いていた。

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