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アフリカ日本協議会(AJF)コミュのユネスコ:「独裁者」賞に対する取り組み

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斉藤@AJF事務局です。

6月9日の朝日新聞に、以下の記事が載りました。

「独裁者」とユネスコ共同の国際賞、人権団体が非難

2010 年6月9日20時49分

 【パリ=国末憲人】独裁者として知られる赤道ギニアのヌゲマ大統領が国連教育科学文化機関(ユネスコ)と共同で設立した国際賞に対し、人権団体が「強権政治にユネスコがお墨付きを与えている」と批判を強めている。ユネスコは15日に対応を協議する。
 赤道ギニアの働きかけにユネスコが合意してできた「ユネスコ―オビアン・ヌゲマ・ムバソゴ生活科学研究国際賞」。生活の改善に貢献する研究をした人や団体を近く表彰する予定という。
 国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」は「市民生活を崩壊させた独裁者の名前で生活改善を表彰するのは大いなる皮肉だ」と批判。44団体の連名で、賞の廃止を求める書簡を5月、ユネスコのボコバ事務局長に出した。
 ヌゲマ大統領は1979年にクーデターで前大統領を処刑して就任し、以後、政権を握る。産油国として得た富の私物化や、人権や言論への弾圧が指摘されている。


今月初め、上記の件に関して、AJF会員の明治学院大学国際学部・勝俣さんが中心となって、以下の公開書簡を、岡田外務大臣に送っています。
公開書簡ですので、広く紹介してください。
日本語、英語のワード・ファイルがありますので、必要な方はAJF事務局(info@ajf.gr.jp)に連絡下さい。


                              2010年6月2日

外務大臣 岡田克也 殿

国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の
オビアン・ンゲマ・ムバソゴ生命科学研究国際賞の件

拝啓 
 私たちは国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)のオビアン・ンゲマ・ムバソゴ生命科学研究国際賞について、日本政府が一刻も早く、ユネスコに対し再考慮と撤廃を求めることを要請したく、本書簡を送付いたします。
 ユネスコの「オビアン・ンゲマ・ムバソゴ生命科学研究国際賞」は、国連憲章の原則を無視した賞です。1979年の武力クーデター以来、西アフリカの赤道ギニアで長きにわたり政権の座についているオビアン大統領の名を冠するこのユネスコ賞ですが、賞創設の資金源もオビアン大統領です。国際人権団体や赤道ギニアの人権活動家たちの激しい抗議にも拘わらず、ユネスコのボコヴァ事務局長は、初のオビアン賞を6月末に授与すると発表しました。ボコヴァ事務局長は、自分にはオビアン賞を撤回する権限はなく、ユネスコの執行理事会のメンバー国だけが授賞式を中止する権限を持っている、と発言しています。ちなみに、毎年多額の拠出金でユネスコ事業に貢献している日本政府はユネスコ執行理事会メンバー国であり、しかも、副議長であります。
 オビアン賞は、「人類の生活の質を向上させる科学的功績」を表彰する賞とされておりますが、オビアン大統領は、これまで赤道ギニア国民の「生活の質を向上」させていないどころか、国民の基本的権利すら尊重して来ませんでした。
 サハラ以南で第四の産油量を誇る赤道ギニアでは、一人当たりの国内総生産(GDP)は韓国と並び、日本に迫る勢いですが、清潔な水さえ飲めない貧困ライン以下の生活を送る国民が、全人口の75%以上に上ります。国連開発計画の2009年人間開発報告でも富裕国並みの一人当たり所得が算定されながらも、平均寿命、幼児の死亡率、初等教育就学率などの生活指標から見ると極めて劣悪な状態に置かれていることがわかります。
 また、国連の人権専門家たちも、オビアン政権下で、警察による野党勢力の弾圧や恣意的拘禁や拷問が横行している、と批判を続けています。表現の自由の弾圧や、経済的権利や社会的権利の無視もアフリカ大陸内においても批判の的です。そのため国会100議席中99議席が大統領党が占め、2009年の大統領選挙でも6選を果たすというアフリカ内でも例外的実質的独裁国家とされています。オビアン大統領は、大規模汚職でも悪名を馳せています。本来なら自国民の教育や医療のために使われるべきお金で、自らの懐を肥やしていることは周知の事実で、これを批判する近隣のアフリカ諸国の政府さえ出ています。
 このようなオビアン大統領の行状は、「人権、教育、そして基本的自由に対する普遍的な尊重を助長するために教育、科学および文化を通じて諸国民の協力を促進することによって、平和及び安全に貢献する」というユネスコ憲章の第一条にある目的と明らかに相容れません。
 したがって、日本国民が国際社会において名誉ある地位を占めようとするスタンスを明記した日本国憲法の前文を想起するまでもなく、私たちの国民を代表する日本政府の一刻も早い行動を要請いたします。
                               敬具

大林 稔 龍谷大学教授 元TICAD市民フォーラム代表
勝俣 誠 明治学院大学教授 
熊岡路矢 東京大学大学院客員教授
林 達雄 アフリカ日本協議会代表理事
古市剛史 京都大学霊長類研究所教授
武者小路公秀 元国連大学副学長
(アイウエオ順)

連絡先
明治学院大学教授 勝俣 誠

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