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ドゥルーズ=ガタリコミュの【研究】 フリードリッヒ・ニーチェ

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ここでは、ジル・ドゥルーズに影響を与えた思想という観点から、フリードリッヒ・ニーチェを取り上げます。

◆ジル・ドゥルーズとの繋がり
現代思想の多くは、ニーチェの影響を受けている。
例えば、実存(主義)哲学は、ニーチェとキルケゴールの影響なしに考えることはできないし、フーコーのアルケオロジーの思想もニーチェの系譜学の思想に触発されて生まれている。また、デリダもまた『尖筆とエクリチュール』において、独自のニーチェ読解を基に、ロゴス中心主義の形而上学の脱構築を企てようとする。
ニーチェの影響は、ジル・ドゥルーズについても例外ではない。包括的かつ体系的なニーチェ哲学のヴィジョンを示した『ニーチェと哲学』(原書1962年)の他、ニーチェの生涯と思想、そしてアンソロジーから成り立つ『ニーチェ』(原書1965年、邦訳朝日出版社ポストモダン叢書/ちくま学芸文庫)を書いている。ドゥルーズは、ニーチェからアンタンシテの思想を受け継ぐとともに、ピエール・クロソウスキーの『ニーチェと悪循環』(1969年)に触発されながら、ニーチェの永劫回帰の思想を、資本主義の公理系を突破し、脱コード化を突き詰める思想へと練り上げてゆく。
なお、フェリックス・ガタリには、ニーチェの影響はない。『アンチ・オイディプス』の後、二人の共同研究がフランツ・カフカに向かったのは、そのためである。

◆フリードリヒ・ニーチェ
1844年〜1900年。
プロイセンのレッケン村で、牧師の長男として生まれる。
ボン大学とライプチッヒ大学にて学び、バーゼル大学にて文献学の教授となる。
古典ギリシアの世界観について文献学研究を行っていたが、その後、ヴァーグナーの楽劇とショーペンハウアーの哲学の影響を受け、反時代的な文明批判へと向かう。やがて、そのヴァーグナーもショーペンハウアーも批判し、キリスト教のうちに弱さのニヒリズムを見出し、徹底した批判を開始。ニヒリズムの超克を目指し、永劫回帰と超人の思想へと向かう。

コメント(24)

フリードリヒ・ニーチェ著
戸塚七郎・泉治典・上妻精訳
『古典ギリシアの精神』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集1
1994.5.9第一刷発行

※「プラトン対話篇研究序説」「ラエルティオス・ディオゲネスの資料」「ラエルティオス・ディオゲネスの資料研究と批判への寄与」「ギリシア人の祭祀」を収録。
古典文献学の研究者時代の論文を収録する。
フリードリヒ・ニーチェ著
塩屋竹男訳
『悲劇の誕生』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集2
1993.11.4第一刷発行

※表題作「悲劇の誕生」の他、同時期に書かれた遺稿(「悲劇の誕生」の思想圏から、ホメロスの競争、ギリシア人の悲劇時代における哲学、ホメロスと古典文献学)を収録する。
「悲劇の誕生」は、ギリシア悲劇のうちに「アポロン的なるもの」と「ディオニュソス的なるもの」の対立を見出したものであり、リヒャルト・ヴァーグナー評価を含むものである。
ニーチェの古典文献学研究は、彼を次第にドイツ文化再生を願う思想家に変貌させたといえる。
フリードリヒ・ニーチェ著
渡辺二郎訳
『哲学者の書』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集3
1994.4.7第一刷発行

※「悲劇の誕生」と同時期の遺稿を収録する。
収録された論文は、以下の通り。
「運命と歴史」「意志の自由と運命」「われわれの教養施設の将来について」「ショーペンハウアー哲学とドイツ文化の関係」「真理の情熱について」「哲学者に関する著作のための準備草案」「「苦境に立つ哲学」をめぐる考察のための諸思想」「「われら文献学者」をめぐる考察のための諸思想」
フリードリヒ・ニーチェ著
小倉志祥訳
『反時代的考察』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集4
1993.10.7第一刷発行

※徹底的な時代の批判を通して、近代の限界を突破し、未来を切り開こうという情熱に溢れた若きニーチェの著作。ニーチェは、反時代的人物としてショーペンハウアーとヴァーグナーを挙げ、この二人によって未来は開かれるとした。
フリードリヒ・ニーチェ著
池尾健一訳
『人間的、あまりに人間的 I』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集5
1994.1.10第一刷発行

※ニーチェの転回点を示す著作。
『悲劇の誕生』と『反時代的考察』で、ニーチェはリヒャルト・ヴァーグナーを未来を切り開く反時代的な盟友と考えていたが、「ニーベルンゲンの指輪」の上演によって、期待は失望に変わる。健康上の理由(頭痛・胃痛・眼痛)もあり、ニーチェはイタリアに移住。そこで書き上げられたアフォリズム集が、本書である。哲学(形而上学)・宗教(キリスト教)・芸術(ヴァーグナーの楽劇)が、徹底した暴露心理学の手法で解体されてゆく。
フリードリヒ・ニーチェ著
中島義生訳
『人間的、あまりに人間的 II』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集6
1994.2.7第一刷発行

※ヴァーグナーとの訣別の書『人間的、あまりに人間的』を発表後、ニーチェは続編となるアフォリズム集『さまざまな意見と箴言』と『漂泊者とその影』を刊行する。後年、『さまざまな意見と箴言』と『漂泊者とその影』は、『人間的、あまりに人間的 II』としてまとめられるようになった。
フリードリヒ・ニーチェ著
茅野良男訳
『暁光』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集7
1993.9.7第一刷発行

※健康上の理由から、1879年、バーゼル大学の教授を辞し、ニーチェの思考は深い思索の世界に踏み入ってゆく。厭世的な批判の果てに、やがて訪れる暁光は、何を指し示すのか。
後期の作品群に繋がる契機となる作品。
フリードリヒ・ニーチェ著
信太正三訳
『悦ばしき知識』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集8
1993.7.7第一刷発行

※南フランスのプロヴァンス文化のトルヴァドゥール(吟遊詩人)に伝わるgaya scienzaに由来する表題を持つアフォリズム集。神の死、強さのニヒリズム、永劫回帰、ツァラトゥストラ……ニーチェ晩年の基本思想が、本書においてすべて出揃う。
フリードリヒ・ニーチェ著
吉沢伝三郎訳
『ツァラトゥストラ 上』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集9
1993.6.7第一刷発行

※1881年、スイスのシルス・マリア近郊の岩塊にて、ニーチェの身体を永劫回帰の思想の霊感が貫く。そして構想された『ツァラトゥストラ』は、ニーチェの全思想を詰め込んだ最重要著作となる。『ツァラトゥストラ 上』には、ツァラトゥストラによる超人の教説がみられる序論、神の死が語られる第一部、権力への意志が語られる第二部が収録されている。
フリードリヒ・ニーチェ著
吉沢伝三郎訳
『ツァラトゥストラ 下』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集10
1993.6.7第一刷発行

※永劫回帰(本書では永遠回帰と訳されている)の思想が語られる第三部から、神の死という現代の状況と、ニヒリズムの徹底(強さのニヒリズム)によって、ニヒリズムの超克するという思想、そして生命の全的肯定が説かれる第四部までを収録する。
フリードリヒ・ニーチェ著
信太正三訳
『善悪の彼岸 道徳の系譜』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集11
1993.8.5第一刷発行

※『善悪の彼岸』は、『ツァラトゥストラ』の不評に抗して書かれた注釈書で、『ツァラトゥストラ』の真意を伝える理論書となっている。『道徳の系譜』は、『善悪の彼岸』の終楽章として書かれた作品で、道徳の発生の根源にある弱者のルサンチマンを抉り出す。
フリードリヒ・ニーチェ著
原佑訳
『権力への意志 上』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集12
1993.12.7第一刷発行

※『権力への意志』は、体系的理論書を目指しながらも、未完のまま残されたニーチェの遺作を、実妹のエリザベートが、ペーター・ガストの協力を得て、編集したものである。この編集には問題があり、体系的で整然とした反面、反ユダヤ主義的な権力崇拝の書と化してしまった。上巻には「第一章 ヨーロッパのニヒリズム」と「第二章 これまでの最高価値の批判」を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
原佑訳
『権力への意志 下』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集13
1993.12.7第一刷発行

※下巻には「第三章 新しい価値定立の原理」と「第四章 訓育と育成」を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
原佑訳
『偶像の黄昏 反キリスト者』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集14
1994.3.7第一刷発行

※『偶像の黄昏』『反キリスト者』『ヴァーグナーの場合』『ニーチェ対ヴァーグナー』「附録 Iキリスト教に関する初期遺稿断片 IIリヒアルト・ヴァーグナーに関する諸想 III『ヴァーグナーの場合』のための最初の覚え書き IV『ヴァーグナーの場合』のための別の準備草稿」を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
川原栄峰訳
『この人を見よ 自伝集』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集15
1994.6.7第一刷発行

※精神錯乱に陥る前年(1888年)に書かれた自伝『この人を見よ』と、自伝集を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
塚越敏訳
『ニーチェ書簡集 I』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集別巻1
1994.7.7第一刷発行

※1861年から1883年までの書簡を収録。その中には、ヴァーグナー宛の書簡や、ルー・フォン・ザロメ宛の書簡が含まれている。
フリードリヒ・ニーチェ著
塚越敏・中島義生訳
『ニーチェ書簡集II 詩集』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集別巻2
1994.8.4第一刷発行

※1884年から1889年までの書簡と、詩集を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
原佑・吉沢伝三郎訳
『生成の無垢 上』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集別巻3
1994.9.7第一刷発行

※ニーチェの遺稿集。上巻には、文学的・自叙伝的な断片群を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
原佑・吉沢伝三郎訳
『生成の無垢 下』
ちくま学芸文庫・ニーチェ全集別巻4
1994.9.7第一刷発行

※ニーチェの遺稿集。下巻には、哲学的・思想的な断片群を収録。
フリードリヒ・ニーチェ著
秋山英夫訳
『反時代的考察 全2巻』
角川文庫・リバイバルコレクション
1990.11.15第五版発行
フリードリヒ・ニーチェ著
秋山英夫訳
『偶像の薄明』
角川文庫・リバイバルコレクション
1989.11.15第四版発行
フリードリヒ・ニーチェ著
原田義人訳
『若き人々への言葉』
角川文庫・名著コレクション18
1984.6.30第四十九版発行

※ニーチェの主要著作から引用したアンソロジー。
フリードリヒ・ニーチェ著
西尾幹ニ訳
『アンチクリスト 〜キリスト教呪詛〜』
潮文庫
1971.12.20初版発行
ドゥルーズと違って、ガタリのほうはニーチェをはっきりと嫌っていますね。
「ぞっとする」「ニーチェには深い敵意をいだいている」とまで言っています。

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