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詩人の森コミュの雨天順延(*゚ω゚)

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コメント(983)

霧雨の下
ベンチに座る

雨の匂い
まろく籠る音
滲む冷たさ
呼吸
融ける

霧雨の下
小さな水溜まりに
漣が立つ

少しだけ
楽になる
呼吸、
海にお舟を浮かばして
行ってみたいな よその国

西方浄土も
ニライカナイも
この海の彼方には
有りはしないと
知っている
けれど

海は ひろいな おおきいな
月がのぼるし 陽がしずむ

此処ではない
遠い遠い何処かを
唄う、
色即是空

しあわせで
あると云うことは
かなしいことだ

喪うかなしみに
囚われることだ

空即是色

しあわせで
ないと云うことは
しあわせなことだ

やがて来る喪失に
喪うものを持たぬ
無上のしあわせだ、
ひとは
先天的に
ひと足り得るのか

獣から継いだ
血肉を纏い
獣から継いだ
怒りを秘め

ひと足り得るのか

ひとは
後天的に
ひとを得るのか

獣から継いだ
血肉を厭い
こころを得るのか

ひとの
ひと足り得る
条件とは、
蟻より小さく
鯨より大きい

地球より重く
塵芥より軽い

後生大事な自分のいのち
死にゆく億千の見知らぬいのち
痛みさえ悼みさえ相対的な

蟻を踏み潰す

明日
原爆に蹂躙されても
些細な事だ、
天気予報が
外れたことを
裏切りとは
呼ばない


それだけ

他人の心なんて
どうしようも無い
晴れでも雨でも
どうしようも無い


それだけ、
火星人には
分からない
独りの寒さが

地球人には
分からない
群れの寒さが

理解は要らないから
共感は諦めたから

ただ
押し付けないで
放っておいて貰えたら
それで良いから、
例えば
テーブルの片隅に飾られた
カエルの置物だ

余り可愛くも無い
勿論役立つ訳でも無い
テーブルの片隅で
愉しげに座るだけの

例えば
そんな物こそが
眠りに就く
いちばん最後に
残るのかも
知れない、
桜よりも
桜餅の匂いで
春だと思う

少し音痴な鶯に驚く

土筆の足は速い
お婆ちゃんが全部摘む

野良猫の
金色の美しい抜け毛

朝顔もトマトも枯らした家が
また苗を植えて居る

桜の蕾が膨らむ
次の雨はきっと冷たいから

春だ、
土曜の午後
賑わう駅前で
バスを待つ

溺れる程の
音の濁流に浸り
空を仰ぐ

未だ浅い春の
肌寒さに似た青は
眩しくて
少し眼が痛む

バスは来ない
耳を叩く喧騒
ひとつ吐く嘆息

未だ浅い春の
肌寒さに似た青を
噛み締めて、
三月の
肌寒い風の下
おおきく欠伸をして
翼を拡げる川鵜

幾千の
幾万の
うつくしい時間が
切り抜かれて
私の血肉となり
魂の細胞になる

一秒
滴を散らし
飛び去る川鵜の
艶めいた黒

またひとつ
膨らむ魂、
ざんざかと
雨が降る

どれだけ降っても
海の水は溢れず
どれだけ渇いても
海の水は枯れず

ざんざかと
溺れ死ぬ

明日には干上がる
水溜まりに踠く
黒い蟻

ざんざかと
雨が降る
ほんの僅かに傾き
明日には戻る
天秤の上、
死の床で
こんなにも
世界は公平だ

誰もが皆
裸で死んでゆく
誰もが皆
独りで死んでゆく

それは
きっと慈悲なのだろう
俯いて死ぬ
疲れた私たちの
ささやかな願いは

空から落ちる焔で
誰もが皆
等しく死んでゆく
優しい終末、
天才も
凡才も
科学と呼ばれる
長く単調な途に置かれた
ひとつの石だ


一際大きな
アインシュタインの碑
その少し先で
世界の解剖は進捗する

天才も
凡才も
踏み台にして
その先へ、
私は
ひとりの
人だ

成り成りて成り合はざる
そんな身体を持っただけの
人だ

成り成りて成り余れる
ぶら下げた棒切れを
待ってる訳じゃねーんだよ

そんな粗末な物を
突っ込まれなくても
私は
人間だ

お前らの
添え物になんて
ならない、
燃え殻の
いちばん底の底
ほんの少しだけ赫く
熾火が残る

嫌になるよね
棄てられたら楽だよね
冷めてしまえば

それでも
強い風の吹いた
こんな日は

こんな燃え殻でも
未だ
燻ってしまうんだ、
空に
情は無い
花に
情は無い
波に
情は無い

情に曇り
欲に濁る
ひとの眼だけが

透明な
世界に
酷薄を見る、
眼鏡の弦と
こめかみの隙間に
風が巻き込み
耳元で
ひゅるりと囁く
春一番の午後、
雨の下
野良犬は眠らない
絶滅した

雨の下
雨蛙は鳴き騒ぐ
絶滅から逃れ

雨の下
掌に粒を溜め
透明さに安堵する
絶滅を手前に

雨は降る
生老病死の区別無く
等しく
押し流すように、
傘を忘れて
前髪に伝う雨は
とうめいな
涙滴型の蕾になり

ぱ、と指で弾けば
一息に咲き誇り
一息に散る

傘を忘れて
見上げた鼠色の空から
とうめいな花吹雪

花の色に染まる体へ
花の熱が滲みてゆく

傘を忘れて
今日、
黒々とした雨雲が
西から東に流され
何処かの雨天と引き換えに
朝の陽光が届く

(幾千の天秤は揺れ傾き
(やがて平衡に立ち戻る

糾える禍福のように
寄せては引く漣のように
今日は
ひかりを
明日は
きっと、
公園の
枝垂れ桜の下のベンチは
少し赤茶に錆びて
座ると軋む

欠伸ひとつ
花弁を脱ぎ捨てて
緑の葉を開いた
樹の袂で
私も
欠伸をひとつ

脱ぎ忘れた靴下を
慌てて投げるように
はらりと
一枚
散る花弁、
いつだって
世の中の分岐点は
静かに現れ
気付いた頃には
もう引き返せない

昨日と
似て居た筈の今日に
もう手が届かない

どうしようも無く
転がり落ちる日々に
何を祈れば
良いのだろう、
俯いて
歩く日には
桜花の蕾さえ
見逃して

笑って
歩く日には
空を廻る鳶さえ
美しくて

今夜
白い天井を見詰め
よろこびを探す

美しさを探す、
臆病に生まれ
諦めて育った

恥の多い生涯
虚勢の張り方ばかり覚えた

赤い花の前に立つ
全身みっちりと生命だ
赤い花の前に立ち
こんなにも足りない

俯かずに歩くには
こんなにも足りない、
例えば
何人を殺せば
この国は滅ぶだろうか

数百人の
偉い人を殺せば
この国は滅ぶだろうか

一億と少し
皆殺しにしなければ
この国は滅ばぬだろうか

国とは
民だろうか
権力だろうか
それとも

国破山河在
城春草木深

滅んだところで
何ひとつ
変わらぬだろうか、
肋の浮いた身体に
贅肉だらけの魂
混じり合う筈も無い
矛盾を練り合わせ
私は在るから

獣でも良い
仙人でも良い
どちらか片方に
天秤を振り切ったなら
こんな日曜の深夜
震えずに済むのかな

明日なんて言葉を
恐れずに済むのかな、
この世に
善悪が在るならば
骸を喰らう蛆虫達は
悪に属するのか

容易く
踏み潰される
蛆虫の
生命のひかり

この世に
善悪が在るならば
私の骸を喰らい
舞い上がれ
百億の蝿の王達よ

踏み潰せ
薄っぺらな善人の群れを、
もうすぐ1000かぁ(*´・ω・)

そこそこ頑張ったと思うので
少しは威張って良いかなぁ?
D'où Venons Nous
Que Sommes Nous
Où Allons Nous

そんなもん
知ったこっちゃねー
気付いた時には
もう生きてた
あとは
歩いて
歩いて
歩いて
歩いて
辿り着こうが
野垂れ死のうが
其処の土に
眠るだけ

Bon Voyage
良い旅を
良い眠りを、
旅人は
その遺伝子に
彷徨を刻まれた
ひとの隠蔽種だ

ただ
根付かぬ形に生まれ
ただ
放浪の先に眠る
それだけの
種族だ

旅人は
歩き去ってゆく
ただ
それだけの
隠蔽種だ、
今日
只の一度も
土を踏まずに過ごした

ありのままに
あるがままに

生き易く
歪め尽くした世界で
天然由来の自然を謳う

ありのままに
あるがままに

駆除した害虫の墓を
駆逐した害獣の墓を
一瞥もせず

歪み尽くした
人間のかたちに、
なべ
なべ
そこぬけ

底が抜けたら
溢れ出す
桃色の臓腑
その底の底の底に
こころは
あるか

なべ
なべ
そこぬけ
そこがぬけたら

さようなら、
人は
死ねば
何になるのか
分からない
何度か
死にかけてみても
分からない
風でも水でも
妖しい燐光でも良い
この生の終わりに
次が在るのだと
信じてみたい
けれど、
赤楝蛇が
雀を捕食する
膨らむ腹
のたうつ尻尾

雀の遺した
風切羽を拾い
陽に透かす

喰らい
喰らわれる
うつくしい世界の
爪弾き

ただ灰になり
ただ流されるなら
誰かの糧に
なりたいと願う
午後、
潔癖な白ではなく
拒絶の黒でもなく

菜種梅雨の隙間に
ぽつり、と挟まれた
中途半端な

晴れと思えば晴れ
曇りと思えば曇り

そんな程度の
そんな豊かな
極彩色の

灰色の日に、
ただ
沈黙だけが
鳴り響く
無言歌

土に荒れた掌
曲がった背
黒々と陽に灼けた頸
刻み込まれた皺
例えば
そんなもの達だけが

絶唱する
無言歌、
月を
媒介にした
鉱石ラジオで
真空エーテルを拾う
疾走するタキオン
湿った触手で
装置を廻す火星人
銀色の焔を吹き
因果地平を越える宇宙船
月の鉱石ラジオから
流れる流行歌は
アンドロメダ訛り
時折
地球の青さが
恋しくなります、
途中下車の駅から
歩いて15分
小さな
寂れた遊園地
誰も来ない
午後のメリーゴーランドで
何周も何周も回った
錆びの浮いた
支柱を握りながら
何周も何周も回った
平日の
誰も来ない
閉鎖の決まった
午後のメリーゴーランドで、
進む事と
退がる事の
相似形について

翼を獲る事と
翼を棄てる事の
近似値について

高く高く翔ぶ事と
立ち止まり佇む事の
本質的な違いは

存在し得ない
唯識論の彼方にだけ
刻まれた業

存在し得ない
到達点、

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