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詩と哲学と神秘学コミュの自由発表の場 2010年 前半

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コメント(218)

ねぇ
あなたが見ているのは
ほんのひとかけらの出来事
見ているのは
ひとかけらの破片だけ

それなのに何がわかるというの

強い意志がそこにあるなら、きちんと前に踏み出して
そうじゃないとわたしの影
あなたは影しかつかめない

ねぇ
そのパズルは独り占めするものじゃない
あなたにだけ造られたものじゃない
与えられたのは
手に握ったのはほんの1ピース

どうか気づいて
どうかわかって

1人じゃなにも完成しない
ということを。
詩集:カノンの涙より:§幻の湖§


瞳の向こうに視線を投げて
君は
憂鬱そうな両方の眉で
額にしわを造る


ここは
太陽の雫を集めた
光の湖
水平線の彼方がさざめく


風がときどき 湖水をわたって
影の街へ消えてゆく
君の視線も 風を追って
すっ と消えてしまうのだけど


空は ほんとに青いだけで
いつもこんなに青いだけで
君を救い出してはくれない
口をとがして
君は踊り始める


硬く叩きつけるタップ
指先が織りなすアラベスク
イマジネイションの彼方へ
君は躍り続ける


宇宙に届かぬ 空の青さ
地上に届かぬ 銀河の灯り
やがてくる夜に
君は迷い 僕は惑うことだろう
そしてまぼろしの湖で
ぼくも踊り始める


何も僕らを救い出してはくれない
何も僕らを助け出してはくれない
僕らは素足のまま
躍り続ける
幻の湖 ?


目覚めると
頬に砂がついている
打ち寄せる
時が波


月の光を浴びながら
深く鼓動する湖の
岸辺
風のない霧の入り江
ぼくらは
眠っていた
躍り疲れて
すべては 灰色に
泣いていた
あきらめ果てて


口で言うことと
実際にできることは
かすむ 向こう岸のよう
「冬まで待てば
薄氷の上を渡って
行けるかもしれないのに」
彼女は笑った
笑いながら泣いた


振り切って泳ぎ出せば
誰かに見付からないと
言えるかぁ
僕の決意に 彼女は
黙って 涙で答える


躍り疲れた僕たちに
無言でいすぎた僕たちに
雨のように 霧は
時のしずく
海のように 打ち寄せる波は
時間


腹ばいになって
進む
顔を見たいんだ
僕の顔を
頬を流れるのは
何?


彼女も進む
腹をこすりながら
ワニのように
そして
一緒にのぞきこんだ
湖面に映ったのは


顔のない彼女の髪と
二つの顔のボク
ボクの顔を流れるのは
赤い涙
ぼくらは 二人でいたわけではなかった
ぼくらは 二人で一つだった


だれもぼくらを救い出してくれない
だから
救い出せるのは
ぼくらしかいない


湖面に反射する
おぼろげな太陽が
雲の隙間から
はっきりと手を差し伸べている
それは
時間という残酷さに背を向ける
・・・・のようではなく
自分の足で立ち上がる者に
惜しみない力と
愛と
万雷の拍手と共に
与えてくれるのだ


  そう ぼくらを
   救い出すのは
   ぼくらしかいない
   疲れきった足でも いい
踏み出す一歩を

あざやかに進み出す
 
 
 
【それぞれが戦う理由について】



 誰しも好きで戦場に立った訳じゃなかったんだ。
 争えば体は傷ついて血を流すし
 後には心を痛めることだって知っているから
 本当は戦争なんて誰しも望んでいる訳じゃない。

 それでも闘うために武器を手にしたのは
 信じるものがあったからだ。
 例えば家族であり、祖国であり、平和であり
 背負うものが大きいほど勇気を奮い立たせ
 目の前には底知れぬ恐怖があると知りつつ
 それでも立ち向かいたいという気持ちが
 戦場へと足を赴かせる。

 抑圧する力だけが正義ではないと理解しつつも
 自分の身を守るために
 より強大な武器を手にしてしまうジレンマは
 戦場に立った者だけにしか分からない苦悩だ。

 言葉だけで和解できたならそれが一番良かった
 崇める神が一つだったならそれが一番良かった
 敵対者が家族であったならそれが一番良かった
 望む理想が同じだったならそれが一番良かった

 世界はあまりにも広過ぎて
 世界にはものが溢れ過ぎて
 もう誰にも止められない黒い闇がそこにはある。

 何度も戦場に赴くほど恐怖が襲いかかり
 首に下げた十字架を握り締めては母の名を呼び
 自責の念と信じる正義に自問自答し
 夜が来る度に憂鬱とホームシックになるけれど
 それでも闘う理由がそこにはあるから
 戦争はまだ終わらない。
 
 
 
朝は太陽が昇り大地を暖め

強い光で浄化を促す夕方が訪れ

生けるものすべてを包む夜が帳をおろす

たったそれだけの事から

なにもかもが始まった

[pianoforte]


あなたは私より
私の好きなところを知っている

私の白い身体を撫でる
あなたの指が特に好きで
気持ちいいから目を瞑るの


私に私の声をきかせて

あなたが撫でれば
私はこんなにも甘く歌える

ねえ そうでしょう?


今日はどうしてくれるの

激しいのも嫌いじゃないけど
やっぱり優しいのが好き


ああ
きっとそう
私 あなたに恋をしている


あなたの温度を初めて知って
私の声が高く甘く響いたあの時から

そう
私 あなたに恋をしている

だって
こんなにも

誰よりも
あなたに逢いたいの

:邂逅の海:

ぼくらの出会いは太古だった
君が覚えていなくても
僕の記憶は鮮明だ


 僕の生まれた小さな星
 瞳のはるか 彼方にあって
 涼とした夜に風先から こぼれ落ちては流れてた
 僕はそこから銀河に向けて
 光の速さでやってきた


出会いは一瞬の
砂漠に降る雨のよう
[思い出は永遠のオーロラ]
色鮮やかな真空に
二番目の虹が誕生した


  あれは太古の地球だった
  君は
  宇宙のサファイアだった



まだ明けやらぬ地球の しののめ
限り無く壮麗な 歴史の創始

[鴉]


きっとあなたは
黒髪の私より
茶色の髪のあの子が好きなの

雨が降ると傘を差し出す
その生温い優しさを渡すのは

別に私でなくても問題無い

(雨に濡れた私の髪は
唯一みんなに好まれるのに)


きっとあなたは
黒服を着る私より
黄色のワンピースを着るあの子が好きなの


私が微笑むと微笑み返す
その中途半端な愛情をかけるのは

私が微笑むと知っているから

(私の想いを隠した表情は
みんな見破れないのね)


夜明けがくると
あなたが恋しくてないてしまう

(ねぇ 私では駄目なの)

あぁ あぁ

もう直ぐ怖い夜は明けるよ

あの青色になるタイミングで
私は空を下降する


目を逸らさずに最後まで見ていてね

あの子を見つめたその両目で

(空を飛ぶ私を)

私に微笑みかけたその両目で

(ちゃんと観察していて)

 
 
 
【SURVIVOR】



 戦闘機が飛び交う空から
 太陽を背にしてクラスターボムが落ちてくる
 泣き叫び逃げ惑う人々の中
 屍に躓き逃げ遅れた男は天国へ逝った

 あの娘は歌いながら影踏み遊び
 足許に劣化ウランが埋まっているとも知らず
 花を摘み取り作った首飾りは
 やがて自分の墓へと手向けられたね

 足音を潜めて闇を駆けろ
 罠に嵌って死んだ仲間に十字を切り進め
 疲れたなら眠ればいいさ
 目を醒ました先にあるそこは地獄だけど

 我が子の墓標に誓いを立てて
 父は銃を手にして戦場へと馳せて行く
 家族を奪われた少年が
 復讐を胸に背後からその命を狙っているのに

 ここは戦場
 安息も静寂も
 喜びも幸せも
 何一つない血塗れの世界
 生と死
 平和と殺戮
 それぞれの理想が渦巻くパラドックス

 勝利を手にした者たちだけが正義を名乗れる
 生き残りを賭けたサバイバル
 太陽は沈むけど
 明日また朝を迎えられるとは限らない今日
 
 
 
 
 
 
【悲しみを乗り越えて】



 私たちには悲しい思い出がある。
 それでも今こうして生き続けている理由は
 あの日、
 あの時、
 あの場所で、
 死んでいった人たちの墓標を前に誓ったからだ。

 心に負った傷痕は計り知れないほど深く
 これから先
 例えばかつて望んでいた幸せが訪れたとしても
 決して癒えることはないだろう。

 だけど私たちは生きて行かなければならない。
 死んでいった人たちの代わりに
 どんなことがあっても
 命の大切さを尊び
 二度と同じ過ちと悲しみを繰り返さないように
 私たちは明日を生きて行かなければならない。

 今もまだ記憶に残る
 あの悲しみを乗り越えて。
 
 
 
 
 
 
【天使は誰が殺したのか】



 僕の可愛い天使
 この残酷な世界にわずかな希望を持って生まれた君は天使
 だけど願いは虚しく君は死んだ

 守れなかった僕が悪いのか
 戦争という行為が悪いのか
 君を殺した世界が悪いのか

 もう何が正しくて何が間違っているのか僕には分からない

 ただ君がいた束の間に見た笑顔が夢のようで忘れられない

 引き裂かれた愛を
 壊された平穏な日々を
 投げ入れられた戦争の火を

 神さえ信じられなくなった僕は誰を呪い何を信じればいい

 見たくもない真実を見るたびに君が嫌いな涙が止まらない

 君の墓標に花を添えるよ
 憎しみは心から消えないけれど報復はしないと誓うよ
 また天使が死んでしまうから

 僕と同じ悲しみは誰も知ってはいけない
 それは空想の中の出来事だけでいい
 天使は誰も殺してはいけない

 世界に平和を望むなら
 
 
 
 
 
 
【ぼくたちのあした】



 ぼくたちのあしたに平和という二文字はありますか。

 いつまでも誰かを憎んで
 争いを繰り返す日々に疲れたなら
 少しだけ休んで
 手と手を握り合いながら笑ってみたりはしませんか。

 きっと肌の色や言葉は違っても
 心をひらけば
 いつかは分かり合えるんです
 同じ世界の中に生きている同じ人間なのだから。

 どこにいても青い空は見えるでしょう
 地平線はどこまでも続いているでしょう
 虹は国境を越えて架かるでしょう
 想い描く未来は同じでしょう
 笑顔も同じでしょう
 それなのにどうして人々は血を流して戦うのでしょう。

 きっと平和を望む人たちのほうが
 世界には多くあふれているのに
 その声はいつだって銃声に掻き消されて
 聴こえない振りをしているんですよね
 いつかは自分の愚かさに気づいて
 優しさを思い出してくれるんですよね
 そんな日が来ると信じています。

 だからぼくたちのあしたはきっと平和になりますよね。
 ほら
 鳥たちも「ピース」「ピース」と鳴いていますよ
 いつまでも。
 
 
 
塩辛いケーキを食べた
正直に言えば美味しくなかったそれを
つくった手のひらは僕を救うのだ

いつだって味方でいてくれる人を
僕は平気ではねのける
大人という言葉でくくられる頃になってようやく
自分の愚かさに唇を噛みしめんだ

欲しいのは正義の味方なんかじゃない
世界が求めてんのは
個人が求めてんのは
欲しいのは正義の味方なんかじゃない
ただひとりの
自分だけの味方がほしいんだよ

欲しいのは完全無欠なんかじゃない
組織が求めてんのは
僕が求めてんのは
欲しいのは完全無欠なんかじゃなくて
弱っちくても
脆くても
どうしようもなくたって

いつだって手をさしのべて笑うその強さが僕を

僕を支えて
背中を押して
心を開かせてんだ

僕よりもちいさいこの手のひらに
君に太陽のすべてをみた
 
 
 
【掲げる命】



 悲しみは揺籠に揺られて眠る
 やがて時がすべてを忘れさせてくれる



 多くの血が流れて赤く染まった土も
 打ちつける雨に流され綺麗になるように
 目にするものは消えてしまえばいい
 そして誰も気付かなくなる



 忘れたい記憶は心の中にしまい込んで
 語り継ぐことさえ止めてしまえば
 争っていた理由それすらも
 いつかは誰も思い出せなくなる



 大切なものを失ってまで手に入れた
 それが誰しも理想としていた
 本当の自由なのか



 もうこれ以上の涙はいらないから
 傷つけないで
 殺さないで
 高らかに掲げる命を
 
 
 
 
【Love Replica】
 
 
 
 自分を偽る仮想空間
 何を求めて
 誰を求めて
 私は何になれたの
 私は誰を愛したの
 
 あなたに出逢って
 そして愛して
 やがて愛され
 私は夢を見るの
 自分じゃない自分に
 知らないあなたに
 陶酔しながら
 
 心だけは本物だったの
 あなたを愛した私の心
 それさえも嘘なら
 本当の私は誰なの
 真実はどこにあるの
 
 愛は形の無いモノ
 真実さえ無いモノ
 現実の中では
 自分を愛すること
 それさえ解らないのに
 偽りの世界で
 私は愛を語るの
 この指先で
 この舌先で
 
 誰かも知らない
 愛したあなたに
 心のからの
 愛を込めて
 
 
 
一人歩く旅人

ギターとひと切れのパン

足取りは確実にゆっくりと

世界の中に迷い込む


灰色の夢の中に産まれ

懐かしい声に一人目を覚ます

遮れない朝焼けが

薄明かりに鳥の賢い言葉を運ぶ


美しさは痛みを思い出させる

痛みは感謝の種になる

花が美しい光を返すとき

そこには必ず日陰ができる


満月の下で涙が落ちれば

あなたが見えると言葉をかける

道端で煙草を差し出されれば

足を止めて風に舞う煙を眺める


熱を持った甘い花は微笑みに祈る

光の中に張った帆は語り合う友

雪原の中の狼は孤独と仲間の銀色

サボテンは砂漠と星空の間で黙り込む


若者は世界の中に迷い込む

命の終わりを見た日に目覚め

その目で世界を創るために

全てを目にして全てを失ってゆく


望みはなんでも叶えられ

あらゆる喜びと痛みが流れ込む

あの日から何一つ変わらない

風はまだ吹いている


   「嘔吐」


君がいないと胸が張り裂けそうで 君と会えたら僕は狂い出してしまいます
外は晴れて突き抜けてるけれど 僕には槍が降って内蔵を晒してます

ハートを贈りたいけど、いい言葉が見つからない
情熱で赤くしてきれいにしたいのです

むず痒い喉の奥、開きたい胸のなか
ひどい頭痛がして、吐きました


これは嘔吐するLOVE SONGです
実に嘔吐するLOVE SONGです
消化不良のLOVE SONGです
ひどく臭いLOVE SONGです


君に引っ掛けた

排泄物みたいな思いで

甘酸っぱいな




遠くの彼方のお星様
あなたは私が見えますか?

私を選んでくれたなら
私があなたを守るから
安心なさって降りといで

遠くの彼方のお星様
私はあなたが見えません

とっても眩しいあなたでも
とっても輝くあなたでも
私はあなたが見えません

見えぬけれども愛しくて
触れられなくても愛しくて

然れど近くに感じたく
ずっとあなたを待ってます

安心なさって降りといで
ずっとあなたを待ってます

安心なさって降りといで
大丈夫だから降りといで


「私のちっちゃなお星様」


これからリボン
お母さんになられる方へほっとした顔

細くしなやかな指が
僕を手招きしている

近づくが近づけない…
僕だけが近づけない…

灼熱の夏の午後

蜃気楼の泉に咲く
一輪の綺麗な花…

追えば逃げる泉に咲く
その花のような手に

気が逝きそうな暑さ
でも懐かしむ僕の魂

暫くして蝉時雨に
我に帰る僕の影は

アスファルトに
烙印の如く残る

蜃気楼の泉の軌跡を
眺めて汗を舐める…

幻の軌跡を舐める…

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