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2021年06月09日23:53

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最近観た映画

 最近観た映画の感想。

◇「クルエラ」

 これは、ディズニーアニメ「101匹わんちゃん」のヴィラン、クルエラの誕生秘話を描く物語。
主演はエマ・ストーン。

 ’70年代のロンドン。
 幼くして母を亡くし、ボリスとホレーシュの2人の孤児と共に、ストリートキッズとして育ったエステラは、何時の日かデザイナーになる事を夢見ていた。
 そして、カリスマ・デザイナー、バネロスとの出会いがエステラの運命を大きく変えていく……

 ”最凶ヴィラン”誕生秘話……と言う事なのだが、孤児の少女が仲間と新しい家族を作り、悪党をやっつけて居場所を手に入れる、と言うプリンセスストーリーになっていた……ってハナシもキャラクターも変わっているじゃないか!
 クルエラならダルメシアンの皮剥いでコートを作らんかっ!母の仇であるダルメシアンを殺すどころか可愛がって、ブリーディングして子犬を知人に配っているんじゃないっ!!

 この改変は、さすがディズニー……なのか?
 少なくとも、ディズニーに「ジョーカー」は作れないな、と思わされた1本。


◇「グリーンランド」

 これは、地球を直撃する彗星群の中、生き残るためにグリーンランドのシェルターを目指す家族の姿を描くディザスター・ムービー。
 監督は、「エンド・オブ・ステイツ」のリック・ローマン・ウォー。

 地球に接近する大型彗星がバラバラになりながら地球への衝突コースを取る事が判明。最大の破片が衝突し、世界が壊滅的な被害を受けるまで残り48時間。
 建築技師のジョン・ギャリティは、政府に選ばれシェルターへの避難を案内されるが、息子が糖尿病である事が判明し、受け入れを断られてしまう。
 一家は何とか生き残る道を模索するが……

 これは、「ディープ・インパクト」や「アルマゲドン」のような隕石落下を描くディザスタームービーなのだけど、群像劇ではなく、家族の物語にしているのがポイント。
 そして、如何に時間内にグリーンランドにあるシェルターに逃げ込めるか、と言うタイムサスペンスになっている。
 物語としては、エンジニアのお父さんが、家族を護って逃げる、と言う展開になるのだけど、お父さんがジェラルド・バトラーだけに「この人が守ってくれるなら大丈夫」と言う安心感が物凄い。
 中盤の家族がバラバラになる所ではサスペンスが盛り上がるが、家族が揃ったら、もう大丈夫、と言うジェラルド・バトラーの存在感が、この映画としては減点材料かも知れない。


◇「コンティニュー」

 これは、フランク・グリロ主演のタイムループSFアクション。
 監督は「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」のジョー・カーナハン。

 元特殊部隊のロイが目覚めると、突然、殺し屋に襲われる。だが、ロイは何事もなかったかのように、応戦する――実は、ロイはタイムループに陥り、こんな日々を繰り返しているのだった。何度殺されても生き返り、同じ1日を繰り返すうち、ロイは、別れた妻で科学者のジェマが残したメッセージを手がかりに、その真相に迫っていくが……

 最近、多いような気がするタイムループものの1本だが、これは思いっ切りゲーム感覚。タイトルの「コンティニュー」からして、ゲームオーバー後にゲームをあらためて始める、と言うコマンドを意味しているのだ。
 観客も主人公よろしく、あたかもゲームのように、繰り返し、襲い来る殺し屋を倒し、或いは逃げる、と言う課題をクリアしながら、ゲームクリアを目指す事になる。
 主人公が死んでもリセットかかるだけ、ピンチに陥ったら潔く自ら頭撃ち抜いてやり直し、と言う展開が、アクションシーンからサスペンスを削ぎ取ってしまってはいるが、謎解きしつつスキルアップをしていく展開は、見せ方の工夫もあってなかなか面白い。
 惜しいのはロイの息子がゲームオタクで、途中、親子でゲームに没頭する展開があるのだが、これが物語を停滞させるだけで、ゲームクリアに役立っていない辺りだろうか?こうした部分も上手く活かしていると、「そう来るか」と言う面白さが出て来るように思うのだが。

 でも、ゲーム好き・アクション映画好きにはウケそうな面白さが詰まった映画だと思う。


◇「はるヲうるひと」

 これは、俳優・佐藤二朗が手がけた舞台劇を、佐藤自らが脚本・監督を務めて映画化したもの。

 “売春島”と呼ばれる島で、置屋を仕切る長男・哲雄、腹違いの次男・得太と、長女・いぶきの三兄妹がいた。
 哲雄は、暴力的に女たちを支配し、得太は、そんな哲雄に子分のように従っていた……

 笑えない佐藤二朗の映画。
 彼が抱え込んだものの一端を見る思いだが、やはり、佐藤二朗とは合わない、ということを再確認させられた。


◇「トゥルー・ノース」

 これは、在日朝鮮人四世の監督が、北朝鮮の政治犯収容所の生活を、脱北者証言に基づきリアルに描いた3Dアニメ映画。

 1995年。平壌で家族と幸せに暮らしていたパク一家だが、父がスパイ容疑で逮捕され、家族は全員、強制収容所に送り込まれてしまう。過酷な労働を強いられるなか、長男ヨハンは次第に優しい心を失って行き……

 自称・日本人の保守派が、「反日の在日が、日本を貶める映画(「万引き家族」とか)を撮影するなど許されない。北朝鮮を非難する映画を撮りやがれ」とよく言うが……そう言う映画は日本では作れないのだよ。日本人はみな北朝鮮大好きで、あれこそが理想社会と思っているからな……

 なので、これは自主映画だ。なぜなら、北朝鮮を悪く描く映画を作ろうとする映画会社はない。
 監督は私財を投じ、自ら製作プロダクション「SUMIMASEN」を立ち上げ、インドネシアで製作した。
 しかも、台詞は全部英語だ……これが何のために、誰に向けて作られたのか、判る。
 少なくとも日本人に見せる為のものではない。


◇「映画大好きポンポさん」

 これは、同題の人気マンガをアニメ化したもの。

 映画の都”ニャリウッド”の敏腕プロデューサー・ポンポさんのアシスタントを務める映画オタクの青年、ジーン。
 ある日、ポンポさんは、新作映画「マイスター」の脚本をジーンに読ませ、その的確な着眼点を認めると、その映画の監督にジーンを抜擢して……

 この映画、実に面白い、感動する……まあ、映画を作る映画と言うのは、大抵面白いのだが。

 しかし、主人公の映画オタク青年のジーン、彼が監督に抜擢される理由が、「目が死んでるから」。
 「リア充に映画は撮れない。子供の頃から、充実した日常生活など無縁で、自分の中に世界を作り、その中でだけ生きて、充実を感じて来た人間でなければクリエイターなんぞになれるもんか」
 一面の真理とは思うが、さすがに偏ってないか?

 映画監督になる人間すべてがマーティン・スコセッシじゃないだろうに……
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