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2020年02月17日22:55

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第4858話  ロゴ違いの兄弟

どうも、ともんじょです。

「イナバウアー」っていうのは反り返ることを言うんじゃなくて、足を前後に180度開いて滑ること。
反り返るのは「レイバック」だ。って訂正すると、嫌な顔をされます。
それと同じように。
「マイナスイオンはない」って指摘すると、嫌な顔をされます。
これは経験論です。しかも何度かあります。
「そういうのはいいから」って大抵言われます。
間違ったことを言っていないのに、指摘された方が煙たがれるって不思議におもっています。
そう、マイナスイオンは「ニセ科学」の代名詞と言われ正確なモノではないと結論付けられているにもかかわらず。
未だにメディアでは取り扱われています。
たまに耳にするけど、イラっときます。
「そんなの中学高校の科学知識があればおかしいってわかるだろう」と思っていますけど、
世の中そうじゃないらしい。
しかもたちが悪いのが最近では「水素水」とかも正確ではないのにもてはやされていますね。
全然、商品として扱われている、なんでそんなモノに食いつくの?と疑問しか湧いてきません。
科学知識が乏しいのに、科学風のもに鼻にも疑いなく先端科学だって思いこんでありがたがる姿はまさに本末転倒。
「私、科学とかダメなのぉ〜」って無知を気取った方が世の中渡り安いのかな?
「あぁ、それはねゴニョゴニョゴニョ〜」っていう態度の方がひんしゅくを買う。
仕舞いには「そんなモノ知らなくたって生きていける」と大見得を切られる、これはもう太刀打ちできない、なぜなら反論すると、反論の言葉がそのまま侮辱の言葉になってしまうからです。
「その程度の知識だったら、その程度の知識に見合った仕事にしか就けないよ」っていうのはすごく危険な言葉じゃないですか?
母の職場では今のそんなモノ〜っていうのがよく発せられているそうです。
なので、分数の計算も、割合もまともに計算できない(作業上必要なものらしいのに)、平方根なんて存在そのものが認知されていなかったりしているんです。
人のお仕事を否定や差別してしまいそうな危険な言葉なので易々と口に出してはいけないんです。
けど、一方でNHKで放送された「MIT白熱教室」っていう番組で、マサチューセッツ工科大学の宇宙物理学の先生「ウォルター・ルーウィン」さんは「知識は自分の身を守るモノだ」っていう言葉を番組の中でよくつかわれていました。
ちゃんとした知識があればデタラメなニセ科学の商品を買わずすんで、大金をふんだくられる危険性はなくなるってわけですよね。
ボクはこの言葉にとても関係を受けました。なので、ニセ科学を見かけると攻撃せずにはいられなくなったんです(あの言葉を知る前からマイナスイオンを口にする人間をバカにしていました)。
すいません、今まで長々とくっちゃべっておりましたが、これは前振りです。
なぜならこれは本を読んだ感想だからです。
「科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました」っていう小説を読んだんです。
題名の雰囲気が最近はやりのラノベっぽいフレーズですけど、ちゃんとしたお仕事小説です。
題名がほぼあらすじです。
主人公の賢児は大手の家電メーカーに転職しましたが、美容家電の開発部署に異動させられてしまいます。
賢児は将来的にマイナスイオンを含むニセ科学を用いた商品の廃止を目標に掲げますが、
会社はその提案を受け入れず、対案を出すように賢児に迫ります。
一方、賢児の実家では出産を控えた姉がいるんですが、出産に当たっていろんな情報を目にしますが、その中には根拠のない情報があり困惑してしまいます。それに加えて助産師のアドバイスが混乱に拍車をかけてしまいます。
母乳で育てないと丈夫な体に育たない、市販のミルクを飲ませると問題のある子供に育つ、
読んでいて鼻で笑いました、果てにはゲーム脳まで引っ張りこんでくる香ばしいアドバイス。
けど、姉はそれに惑わされちゃうんです。
賢児がここまでニセ科学を目の敵にする理由が描かれていますが、納得できますね。
共感しちゃいました。それはネタばれできないので読んでね。
なんで日本からニセ科学がなくならないのかのヒントも作中には書かれていて、
企業のお金儲けと消費者の無知と理解力の無さっていうのがあってうんざりするんですけど、
どうにかしてこの考えを撲滅できないかボクは読みながら考えてしまいました。
「日本は科学技術の進んだ国だ、誇りに思え!」っていいながら。
難しいこと嫌い。科学アレルギー。反知性主義。がはびこる。
小学生のなりたい職業の中には今でも「科学者・研究者」が入っているにもかかわらず、
日本の科学論文の提出数っていうのが年々減少傾向にあり、数年後にはノーベル賞の受賞が難しくなって、あっという間に中国やアジアの国に抜かれるだろうと危惧されています。
しかし、国は言えば「実用的な研究を率先して支援する」と言いだしました。
それに対してここ数年ノーベル賞を受賞している先生たちは口をそろえて、
「実用的な研究よりももっと基礎研究に力を入れるべきだ」と反論しています。
科学先進国を誇っていながら、一方で日本人を科学から遠ざかるようなことが起きている。
最初の部分で行った本末転倒が行われています。
どうしたらいいのかなぁ?なんて考えだしたらきりがありません。
難しい理論の話を聞いている並みに解決しづらい問題ですね。
この間も薬局で「波動水」なるモノが売っていました、説明文を読んでも支離滅裂で何の根拠もないデタラメが並べたてられていました。
もう少しで店員さんを呼びつけて問い詰めてしまいそうになりました。
ボクの中のシェルドン(ビッグバンセオリーの登場人物)がうずいてしまいましたね。
ボクはド文系で科学にくわしいわけじゃないんですけど、興味があって、詳しくなりたいなって憧れを持っている程度の人間ですけど。
こういうモノがあるっていうのを知るだけでもおもしろいんだけど、なかなかその感覚が世間では認知されにくいんですね。残念。
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