アルファードのオリジナルとなった「涙の想い出」と「帰らぬ少年」。
最初のレコーディングは、日本C・A・Cレコードという、インディーズ・レーベルからだった。
録音場所だったテイチク・スタジオには、作曲者の太郎さんも立ち会ってくれた。
どういう経過でそうなったのかは思い出せないのだが、この時の「帰らぬ少年」は、超スロー・テンポで録音された。
ある人は、この曲を聴きながら、眠ってしまったという逸話もあるほどだ。
その後、何度もステージで演奏されるたびに、速くなっていった曲なのだ。
後日、太郎さんも「『帰らぬ少年』は、もう少しテンポを上げて、再度録音できないかなあ」と言っていたとか。
ボクとしては「もっと早く言ってよ〜!」と、言いたいところだね。
まあ、あれはやっぱり遅いよね。
太郎さんがそういう気持ちだったなら、ビートルズがやったように、テープ・スピードを上げて、結果的に少しキーは高くなってしまうけど、その形でレコードにすれば良かったのかもね。
あの当時の日本では、そんなイレギュラーなことを考える人は、誰もいなかったんだろうなあ。
ちょっと残念な気もするけど、ビクター・バージョンの録音も残っていたから、まあいいでしょう。
内緒の話だけど、「帰らぬ少年」は、当初、3番まで歌詞がありました。
でも、あのスロー・テンポでは、長くて間が持たないとカットされて、2番までの曲となりました。
岸部さん、せっかくの労作をごめんなさい!
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