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2019年12月06日05:50

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スゴい技術(0196 GAZ-14 "CHAIKA")

社会主義の大国ロシアの前身で1991年12月に崩壊したソビエト連邦共和国。
1957年10月に世界初の人工衛星「スプートニク」を打ち上げ、1961年4月にはガガーリンによる世界初の友人宇宙飛行を成功させた技術大国・工業大国でもありますが「なんだかヨー分からん」のが実情ですよね。
クルマもそうで、西側諸国に遜色のないクルマを作っているハズですが、正規輸入されませんでしたから見たことはありません。

本稿0136・0137でロータリーエンジンに少し触れました。技術的に実用化が極めて困難なこのエンジン、ドイツのNSUと日本のマツダしか量産に成功していません。
ところが、量産というレベルではないものの、ソ連のGAZ(ゴーリキー自動車工場)がロータリーエンジン搭載車を作っていたようなのです。しかも3ローター!
ロータリーエンジンは一般的に2ローターですが、マツダの4代目コスモ(1990〜96年)のみが3ローターのエンジンを市販していたと思っていました。ところがGAZ-14(通称「チャイカ」)という上級官僚用のクルマもVAZ(ヴォルガ自動車工場)で作られていた3ローター・エンジンを搭載していたのです。ロータリーエンジン自体はNSUやマツダを参考にしたかもしれませんが、3ローターは独自開発でしょう。コスモよりもかなり前ですからね。とにかくスゴい技術です。

なお、メルセデスA111(ワン・イレヴン)という1969年のフランクフルト自動車ショーに出展されたコンセプト・カーは、280馬力の3ローター・ロータリーエンジンをミッドシップに搭載し260km/hを謳っていました。このクルマは翌1970年のジュネーブ自動車ショーでは350馬力の4ローター(!)に進化していましたが、メルセデスはその後ロータリーエンジンの開発を止め、ディーゼルエンジンにシフトしました。

閑話休題。
GAZ-14「チャイカ」は7座のリムジンで、ホイールベース3450mm、全長6114mm、全幅2020mm、車重2615kgの極めて大きなクルマです。1977〜88年に220馬力の5526ccV8エンジンが搭載されて1114台生産されましたが、少数のロータリー・エンジン車も含まれていたようです。3ローターでないとパワー不足だったのでしょうね。
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GAZは、1929年にアメリカのフォードの技術協力で設立されたNNAZ(ニジニ・ノヴゴロド自動車工場)が1932年に改名した組織です。徐々に独自技術を磨いていったようです。
しかし、いかんせん東側のクルマ、秘密のベールに包まれています。それを解明するのはとても面白いでしょうが、今さらロシア語を勉強する気はありませんし、だいたい情報の入手方法か分からん!

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