ワールドカップの裏側で

ラグビーワールドカップが佳境です。また、ワールドカップ期間中はラグビーに関わる様々な人たちが世界中から集まるので、ワールドカップにかこつけて様々な国際ラグビー大会が開かれています。

そのひとつが、ＩＤＲＣ（Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ　Ｄｅｆｅｎｃｅ　Ｒｕｇｂｙ　Ｃｏｍｐｅｔｉｔｉｏｎ）。日本語の通称は「国際防衛ラグビー競技会」。

ラグビーワールドカップの時期に合わせて、その開催国で開かれます。

今回は日本開催ですので、日本国自衛隊の朝霞駐屯地・習志野演習場・柏の葉公園競技場を会場として開かれました。画像は組み合わせ表です（ラグビーマガジン１１月号１５４頁）。

このご時世にもかかわらず、韓国軍が来てくれたのは嬉しい限り。戦争は政治の延長ですが、ラグビーは違うのです。

１回戦を免除された我が日本国自衛隊は、１回戦でパプアニューギニア軍を７１−０という大差で破ったフランス軍と２回戦で対戦し、３−１９で惜敗しました。

ハプニングがあったのはニュージーランド軍対フランス軍の３位決定戦。

台風による強風の影響もあったのでしょうか、試合開始早々に柏の葉公園競技場（千葉県柏市）のゴールポストの片方が倒れてしまいました。

ゴールポストが無くてはゴールキックの判定ができませんが、そのくらいでは中止にしないのが軍隊です。戦場では何が起こるかわかりません。常に臨機応変な判断が求められます。

ゴールポストが無くてもトライの判定はできますので、トライ数のみで勝敗を決しました。

フランス１０
ニュージーランド５

さすがに同日（９月２３日）に予定されていた決勝戦は、ゴールポスト無しでは忍びないとのことで、決勝戦に出場するフィジー軍とグレートブリデン連合王国（英国）軍の選手たちは、急遽バスに乗って陸上自衛隊習志野演習場グラウンドに移動。決勝戦は無事に正規のルールで行われました。

フィジー軍３１
連合王国軍１７

https://twitter.com/konotarogomame/status/1176123970937966593

https://twitter.com/lovelyhoneybees/status/1175969599524765697

優勝したフィジー軍には、河野太郎からキングジョージ五世カップが贈呈されました。


また、ワールドカップを機に学生たちも交流を図ろうと、ＷＵＲＩＴ（Ｗｏｒｌｄ　Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ　Ｒｕｇｂｙ　ｉｎｖｉｔａｔｉｏｎ　Ｔｏｕｒｎａｍｅｎｔ）世界大学ラグビー招待試合も行われています。

早稲田大（日本・ホスト校）
オックスフォード大（イングランド）
シドニー大（豪州）
シベリア連邦大（ロシア）
ケープタウン大（南アフリカ）
ブリティッシュコロンビア大（カナダ）
ニュージーランド大学選抜
ボルドー大（フランス）

が参加しています。我らが早稲田は、初戦でオックスフォード大を相手に健闘しましたが、０−３で敗れました。

大学生の大会らしく、初日には開会式の変わりに「ラグビーの本質的価値の追求」と題したシンポジウムを開催しました。大会理念は「ラグビーを通じて未来のグローバルリーダーを育成すること」だそうです。

このほかにも、ラグビー経験のあるマスコミ関係者が一堂に会する機会ですので、「世界マスコミ関係者ラグビー大会」とでもいうべき大会も開かれているはずなのですが、会場や結果をどなたかご存じでしたら教えてください。

さて、本家ラグビーワールドカップは、いよいよ本当の強豪国による世界一決定の場になります。日本が勝てば、にわかファンが盛り上がります（本当に有り難いことです）が、やはりこれからが本番です。今から緊張しています。

２６日（土）
ニュージーランド対イングランド

２７日（日）
南アフリカ対ウェールズ

唯一優勝経験のないウェールズを応援します。

日本代表は本当によく戦いました。南アフリカとの差は、ベスト８を目標に全力を尽くしたチームと、決勝戦から逆算して優勝を目標にしてきたチームとの違いだったように思います。

前回は、南アフリカに勝ってスコットランドに負けて終戦。
今回は、スコットランドに勝って南アフリカに負けて終戦。

なかなかうまくいかないものです。

歴史上初めて黒人でスプリングボクスの主将を努めるシア・コリシ。インタビューの受け答えもプレーも素晴らしい選手です。

でも、勝て勝て！レッドドラゴン！頑張れウェールズ！

いい時期に即位礼正殿の儀がありました。本家本元「プリンス・オブ・ウェールズ」のチャールズ皇太子が応援団長としてやってきました。やはりウィリアム王子ではまだまだ心許ない。

スコットランドの試合には、エジンバラ公フィリップ殿下の娘アン王女が来ていましたね。しかし、プリンセス・アンが何度もアップになっているというのに、NHKのアナウンサーは知らんぷり。

まさかとは思いますが、顔を知らなかったのでしょうか。

そんな馬鹿な！