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2019年08月22日19:04

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オーディオマニアは何かの解説

ウェキペディアより引用

オーディオ愛好家の中でも、並外れて高額な資金を投じて機器類を蒐集したり、機器類の自作にこだわる層をオーディオマニアと呼ぶ。ただし単に愛好している場合でもマニアと呼ばれる場合があり、マニアと一般愛好家の厳密な区分は困難である。

とくにマニアとされる人々は、大衆一般への普及を目指すゼネラルオーディオなど、廉価な製品には見向きもしない。ハイエンドと呼ばれる高級機器やそれら専門メーカーのブランドで機材を揃える者はごく一般的であり、理想の機器が無いとしてスピーカーやアンプの自作・改造に熱中する者もいる。機器類に限らず、スピーカーケーブルや電源ケーブル、コンセントの素材・配線の長さなどにいたるまで拘りの対象は向けられる。高価なケーブル類に熱中するマニアには「電線病」と自称・他称される様な固有の趣味文化も見出せる。これらの結果として、結構な経済力を要求される一面があり、収入の相当の割合をオーディオの為に費やす者も見られる。

こういった「こだわり」は音響機器のみならず、それを設置する環境にも向けられる。例えば交流電源である家庭用電灯線から電力を得ているためハムノイズ等の問題をはらみ、また住宅街にあっては周辺環境の雑音を完全に防ぐ事は難しい。自分の楽しんでいる音が、逆に周囲には騒音の発生源となってしまうケースもあり、オーディオ・ルームの防音対策や専用の防音室の設計・改築するマニアのため、こうした施工を専門的に行う業者や組み立て設置ブース型の製品も存在している。また、ノイズ発生に対して敏感になるあまり、ノイズ発生源となる可能性があるものを徹底的に排除するため、同じ建物内の照明に蛍光灯を使用しないという者や、エアコンや冷蔵庫などについてインバータを利用していない方式の機器を探す者も見られる。またオーディオマニア向け製品としてノイズ対策が施されているという数万円もする様なコンセントプレートというものまで存在する。

それぞれの目ざす理想の“音の良さ”も多種多様である。マニアの一部には、実際に自身の耳でどう聞こえるかよりも、測定機器類の示す数値の方を信用する「スペック信仰」という立場もあれば、より自分が聞いて良く感じる音を理想とする立場もある。また、コンサートの生音よりも、自宅のオーディオ機器による「理想の再生」を好み、自宅と比べてコンサートホールの音響を批判し、特定のホールの特定の座席位置以外では演奏を聴かないといった言辞も見られる[5]。

また、ある一面で本末転倒ではあるが、高スペック・高音質を追求する高級オーディオ分野では、音楽よりも各種機材の収集と空気感や臨場感の追求・比較が専らの目的となり、CDやレコードはもっぱら音質チェック・機材比較用のサンプルとしてだけ利用され、記録媒体にコンテンツとして収録されている音楽の持つ芸術性や演奏者の感性などにはほとんど興味や理解を示さない者もいる。

マニアの功罪
オーディオ趣味は古くは19世紀の蓄音機などにまで遡り、オーディオが産業として成立してからでもその歴史は100年をゆうに超える。

オーディオ産業では、機材の購入者・ユーザー・批評者として、数多のオーディオマニアが機材・テクノロジーやさらにはオーディオ文化そのものの発展の一翼を担ってきた。オーディオ機器の製造メーカーにとっても、新技術・新製品の開発計画や販売戦略を立てるにおいて、大勢としてのオーディオマニアの動向は無視できないものになっている。また、肯定・否定のいずれにしても、著名なオーディオマニアが下した評価が機器・パーツの売れ行きを直接・間接に左右することもこの業界では少なからず起きる。

だが、そのオーディオマニア層には特定の機器やメーカーへの思い入れやこだわりを非常に強く抱いている者が少なからず見られ、得てして他者のシステムや自分の気に入らないメーカーやテクノロジーに対して冷淡な評価を下す傾向があり、その様な言動を声高に行う者が見られる。また、リスニングではなく他者への自慢を目的に高級機器や希少価値の高い機器を蒐集したり機器を自作するといった唯我独尊タイプや、プロ向けとして高品位を謳う機種を至高としてコンシューマー向け機器を全否定・唾棄する言動、さらにはコンシューマ向け機器の性能で実用十分と満足している層を「本物の音楽を聞く耳が無い」などという形に決め付けて馬鹿にする様な言動に終始する者も存在しており、インターネット上の掲示板などで激しい論争や批判に発展することもしばしばある[6]。こうしたマニアの存在は、オーディオ入門者や単純に好みの音楽を良い音で楽しむ手段として自身の予算に応じた機器を買い求める一般愛好家にとっては参考にならずむしろ迷惑なものであり、オーディオ業界の各機器メーカー・販売店にとってすら新たな顧客拡大への阻害要因と判断され看過できない場合がある。

この様な一部マニアの存在も一因となって、高級オーディオ専門店であっても富裕層やエルダー層(時間・購買力に余裕のある中高年層)をメインターゲットとしている店舗の中には、「音楽を楽しむ」のではなく機材を買い漁る、あるいは試聴や店員相手に自分の批評を開陳することだけを目的に来店するなど、品格面に欠ける言動をする「オーディオ機材マニア」はお断りという姿勢を明確に打ち出しているところもある。

また、上記のような極端なマニアは「入場お断り」として、低価格オーディオの利用者層を対象にハイエンドと呼ばれる製品に触れてもらい、本格オーディオ機器の普及拡大を目指したイベントが開催された事もある[7]。このイベントでは、来場者が持参した2000年代の主流であるデジタルオーディオプレーヤーやCDなどを、業界団体「my-musicstyle実行委員会[8]」の専門家が構築したオーディオシステムに音源として投入し、本格的なシステムの奏でる音を「ちゃんとした音」と位置付けて、テーマ別に音響面でもインテリア面でも調和した環境で聞かせるという趣向が組まれていた。

発展形態
オーディオマニアの発展系あるいは近い層として、家庭用テレビジョンが技術的に発達してきた1980年代以降、AV(オーディオ・ビジュアル)マニアや映像マニアが出現している。

これは映像単体であったり、映像と音響を融合させた分野で、オーディオマニアと同種のメンタリティーや行動形態をとる。従来の防音室に代わって、完全暗室を求めたりする傾向も見られる。例を挙げると、洋画や邦画、アニメ、ドラマ、ゲームなどにおいて画質と音質を極限まで追求する人達のことをAVマニアなどという。

これらは従来のオーディオマニアと同様にホームシアターなどの設備導入に熱心である。2000年代頃より従来のオーディオマニア市場を支えた団塊世代を中心に、大型薄型テレビやビデオプロジェクターを従来から持つオーディオセットに組み入れ、DVD・BDを音源兼映像ソースとして往年の名画を楽しむという動向も見られる。

このエルダー層への流行という傾向では、映像機器には音響機器以上に多種多様な機器間の接続形態があるため、これを地域のホームシアター設置に対応する電器店に依頼するケースも見られ、これにより一頃には衰退した「街の電器屋さん」が再び活路を見出し活性化する現象も発生させている。家電量販店でもこのような需要に対応しようという動きが見られる。

パーソナルコンピュータ関連
パーソナルコンピュータでは、オンボードのサウンド機能についてはある時期以降Hi-Fi対応(High Definition Audio)となっている。1990年代末より従来のサウンドカードよりも音響特性に特化した製品が多く出回るようになっている。デジタルオーディオプレーヤーの普及に伴い、内部回路に様々な工夫を施すことで再生品質を向上させたとするサウンドカードが音響機器メーカーによって発売され、パソコンのチューンアップが図られるようになった。近年ではパソコンメーカー側も、パソコンでの地上デジタル放送受信やBD、DVD再生機能の搭載に伴い、付加価値として音響性能を重視し、高機能なサウンドカードや、一体型パソコンにおいて音響機器メーカーのスピーカーを搭載したパソコンを発売している。サウンドカードの中には単なるステレオ再生だけではなく、DVDの多チャンネル記録に対応して、多様なチャンネル出力に対応する製品も登場している。PCオーディオ ハイレゾリューションオーディオ

従来はCDプレーヤーなどにも搭載されていた光出力に対応したサウンドカードを利用して外部のアンプに接続する方法も取られるようになり、これらに伴ってスピーカーも従来の手軽に鳴らすことから相応の音質向上を主眼とした製品が現れている。

また、デスクトップミュージック (DTM) の分野では、MIDIを使用して演奏者の指使いや打鍵の強弱まで表現した臨場感のある再生品質が得られる例もあるとされる。

その他、変わったところでは、過去に真空管アンプを回路に組み込んだ自作用途のマザーボードが発売されたこともある[9]。

著名なオーディオマニア
ビル・ゲイツ
自宅には約7千万円を掛けたオーディオセットを持っているとの事である。
ヘルベルト・フォン・カラヤン
デジタル録音に関心があった指揮者の一人。CD規格の策定にあたって録音時間をベートーベン第九全編が入る長さ(74分)を確保すべきと主張し採用された[要出典]。また、音を出しながら早送りと巻き戻しが可能であることも重要と意見を出している。本人も大規模システムを所有し、原音忠実再生を目指していた。
浅野勇
1972年、自身が学生時代より半世紀近くも夢中となったオーディオの世界について、技術的側面、文化的側面の両方の観点からまとめた本を出版している。ラジオから分かれた趣味のオーディオの世界の起源と、その後、半世紀の間に完成されていったその世界について彼の仲間(他に、伊藤喜多男、岡俊夫、安斉勝太郎、金子秀、新忠篤の名がある)の座談会記録などから、客観的に知ることができる。
九代目林家正蔵
落語家。ジャズマニアとしてしられ、LP3万枚以上、CD1万枚以上を所有している。かつてジャズ評論家として自ら司会を務めるラジオ番組を持っていた。自宅の地下室はAVルームとなっている。
石田衣良
小説家。
小倉智昭
元アナウンサー、司会者。自宅や北海道にAVルームを所有しており、THXマークをクレジットすることをホームシアターとしては日本で初めて許されている。自身が司会を務める「情報プレゼンター とくダネ!」でもオープニングトークやAV機器に関するニュースの際に熱く語っている。オーディオ機器だけでなくビジュアル機器にも精通している。
コブクロ
フォークデュオ。「タモリ倶楽部」の企画「オーディオマニア タモリ・コブクロのダイナミックショッピング」に出演。
ささきいさお
歌手、声優、俳優。アニメ主題歌の歌唱で著名。自宅AVルームのスピーカーは本人による自作。ビジュアル機器にも造詣が深く、自宅のAVルームがAV専門誌またはサイトで時折紹介されている。
松本隆
作詞家。ロックバンドはっぴいえんどの元ドラマー。自宅には約3000万円をかけたオーディオセットを持っているとの事である。
グッチ裕三
タレント、リビングルームに真空管アンプが二台ある。
高橋克典
俳優、接続用のDINコードにも神経を使うほどの音に煩いマニアである。
日本での動向
東京・秋葉原のオーディオ専門店については、秋葉原のアニメ・ゲーム系おたくの街へという体質的な変化の他、2006年以降の電気用品安全法の運用を巡る混乱などで中古機器の専門店が打撃を被った影響もあって、全盛期の頃の面影は見るべくも無い。だが、特に俗にビンテージ品などと言われる中古品を扱う店舗については、補修に使う高級電子部品の調達のしやすさなどもあり、現在も秋葉原界隈に店舗を構え続ける店は多い。

なお、1980年代からいわゆる「おたく」という言葉が登場し、オーディオマニアもこの範疇に含められる場合が増え、「オーディオおたく」という表現やこれを略して「オーヲタ」という言葉も生まれている[10]。
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