四季島の乗客専用のバスで塩山駅を出発した私たちは、しばらく甲府盆地の景色を見ながら進んだ。
車内では、冊子を使って山梨のお勉強。
もちろんこういう座学だけでなく、ワインのソムリエも同乗。
これから昼食を食べに行くのだが、その料理に合うワインをおススメしてくれるという。
というわけで、到着したのがこちら。
「別邸 坐忘」という笛吹川温泉の旅館に併設された「まる喜」というところだ。
古民家を改装したという建物に導かれ、座卓に収まる。
和の贅沢な雰囲気が、何とも素晴らしい。
そんななか、みんなで頂いたのが「茶料理」と呼ばれる懐石である。
まずは少しのお米とみそ汁などの1汁3菜から運ばれてくる。
その後も、次々と目の前に料理が運ばれてくる。
そして、それらの料理ごとにあうソムリエご推薦のワインを頂くのである。
ワインを好んで飲んだりしない私でも、これは美味しい!と思う。
結局一切遠慮せずに飲んでしまった。
また、このお店では一流の配慮があった。
配偶者のぐでちゃんは、じつはウナギが苦手だった。
そして、ここではそのものズバリの、うなぎが出てきたのである。
苦手である旨を事前に伝えておいたのだが、それによりぐでちゃんだけは特別メニューになったのである!
うなぎのかわりに、アユのひつまぶしとなったわけだ。
お陰で、私も一口食べさせてもらい、2度おいしいひとときを楽しむことが出来たのだった。
こうして、最後のデザートまでおいしく頂きフィナーレ!
ここは旅館なので本当はもっとゆっくりしたり、せめて温泉に入りたいところだが、今回は次のさらなる目的地に向けて後にしなければならない。
後ろ髪をひかれる思いで、バスの人となったのであった。
次なる訪問先は、こちらである。
山梨で一番初めにワインを製造したという、宮光園の宮崎葡萄酒醸造所を訪問した。
1階が和風、2階が洋風という変わった建物の中が資料館になっており、当時ワインを製造したり宣伝したりする工夫を垣間見ることが出来た。
甲州ワインの歴史や、ぶどう棚での育て方など、山梨でのワイン造りの源流はここにあったのである。
「深く遊んで探し訪ねる」という旅の理念は、ここに生きているのである。
その後さらに、ルミエールワイナリーへと向かう。
ここは世界コンクールで数々の受賞歴を持つという、甲州ワインのエース的なワイナリーだ。
さっそく歓迎のワインを頂く。
そしてワインの貯蔵庫のなかへ。
ここで頂くまだ若い赤ワインは、涼しさと相まってとても美味しく感じた。
さらに、ここで醸造されたワインを、カナッペなどの料理とともに頂く。
こうして、ワインについての集中講義をたっぷり受けることが出来、最高の気分になった。
食欲と知識欲を両方満たせたからだろう。
さらにこのあと、たくさんの最高の気分を味わうことになるとはまだ知らない、このときの私であった
ログインしてコメントを確認・投稿する