オオジシギ（大地鴫）
名前から想像するとさぞ大きい鳥ではと思われるが、実は体長（嘴から尾先）は30�僂波靴茲蠑�さい。
夏の北海道で繁殖する。越冬地はオーストラリア。
私にとっては興味深い鳥なので映画「カムイの鳥の軌跡」を見にでかけた。
(グリーンイメージ国際環境映画祭）
2016年夏、日本とオーストラリアの鳥類研究者が合同で世界初のオオジシギ調査をした。
日本から1万キロ離れたオーストラリアに向かってオオジシギはどんな旅をしているのか？
映像から驚きの生態が明らかになっていく。
まず、発信機を取り付けるのだが、体重170グラム以上でないと重過ぎて無理なので、体重を計るも、小さい鳥が多い。その中から見つかった数羽に発信機を付ける。（紐はやがて自然に取れる仕組み）
北海道から旅立つのは、どれもが北風（追い風）になった瞬間であった。
ハワイ方向へ発つ。沖縄などの島を点々と経由するとの想像は違っていたのだ。
「おいおいそっちじゃないだろう」と研究者たちは驚いた。
この年は北海道に初めての台風が4個来た。
ある鳥は台風に遭遇して消える。他のも秋雨前線の中に突っ込んんで消える。
運よく飛び続けられた鳥は7〜8日かけて海空を渡り、ニューギニアへ到着した。
オーストラリアはすぐ先である。
飲まず食わず眠らずの1週間、昼夜を飛び続けるのにも驚く。
アイヌ人からカムイの鳥として歌われている。
神の国から下界へ神の使いで偵察に来た鳥。
しかし、下界はあまりにも美しいので神の国へ帰らないでいる。
空高く飛んでは神の国へ帰りそびれ、神をおそれて降りてくると言う。
求愛行動のズビジャクズビジャクと鳴きながら飛びたちジャジャジャと尾を鳴らして降りて来ることをうたっているのだろう。
オーストラリアからの行き来はたった一羽での長い旅。
しかも天候の予想もなしの渡りだった。
減っている鳥である。
映画からは環境を守ることが大切と知らされる。
アイヌ人は言う。山は山、谷は谷のままが良い。
緑があり、風があり、鳥が鳴くのが幸せとアイヌ人は言う。
この鳥が滅びるときは地球も人類も滅びるのかもしれない。
人類はどこまで開発や発展に欲望を燃やし続けるのだろうか。
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