舛添が自ら辞する場合以外に、正式に法的な手続きで都知事を罷免する方法は二つある。
一つは住民によるリコール。
一つは都議会による不信任決議。
リコールには有権者の3分の1以上の署名必要で、それだけの署名が集まると、首長の解職や議会の解散の是非を問う住民投票を行うことが出来る。
その住民投票で過半数が賛成すると首長の失職や議会の解散が決まる。
有権者が40万を超える自治体の場合、40万人を超えた分は有権者の6分の1以上の署名で良いので、東京だと約180万人の署名で住民投票になる。
首相と違って知事は直接選挙で選ばれるので、住民の意志で罷免することが出来る。
不信任決議は、
１．議員数の3分の2以上の者が出席
２．出席議員の4分の3以上の者が賛成
という条件を満たす必要があり、議会の不信任決議に対し、知事は議会の解散権を使うことが出来る。
どちらにしても非常にハードルが高く、実現の可能性は極めて低い。
都議会の構成は
定数 127
自民 56
公明 27
共産 17
民進�� 14
民進�� 4
となっており、自民会派だけで1/3以上いるので、自民が舛添を辞任させると決めない限り、決議を開くことも出来ない。
左翼各派閥が共同して反原発や反安保デモを動員すると、大体３〜５万ぐらいは集まる。
公明が署名集めしても大体そのくらいは集まる。
左翼各派と公明が共同した場合は、１０万ぐらいならすぐ署名は集まると思われるが、180万には届かない。
このmixiニュースに乗っている毎日新聞の記事だと、舛添はさっぱり説明していないように見えるが、同じ毎日新聞のソースでもMSNニュースに乗ったものだと一問一答が付記されており、淡々と回答している様子がうかがえる。あの感触だと違法性を立証するのは難しいだろう。
舛添の行為が明確に違法で、政治資金規正法に引っかかるか、脱税に相当するならば、もちろん刑事告発すれば良い。舛添バッシングに熱心なメディアに、弁護士ドットコムが入っているので、訴訟を起こすのは簡単だろう。
刑事事件で有罪になった首長が任期続行するのは極めて困難なので、リコールや不信任動議といったハードルが高い手段に依らずに合法的に辞めさせるならば、舛添に対して刑事訴訟を多数起こすことが有効だと言える。
ただし刑事訴訟はブーメランになる可能性も高い。調べてみたら有罪には出来なかった、公判を維持するに足る根拠がなかったとなると、訴えた側の方が政局目当てだったと見なされる。
民主党政権時代ならともかく、今の時期で検察や裁判所が人気取りや政局を考慮して審議をクロの方に引っ張るとは考え難い。
選挙で本当に過半数の支持を集めるのはとても難しい。人によって立場は様々だし、そもそも選挙に参加しない人が多いから。
マスコミやプロネット市民が世論をこうしたいと決めれば、人の頭数としては千人かそこらが結託するだけで、いわゆる世論というものをほぼ決定することが出来る。
全国民から見たら１０万分の１ぐらいの頭数が、世論をこうしたいと決めたら、いわゆる世論というものは大抵はそのごく少数の思惑通りになる。
舛添が本当に辞めた場合、今月中に電撃的に辞任したとしても、都知事選が行われるのは６月下旬だろう。
６月に都知事選をやって、７月に参院選をやるのでは、選挙開催コストがバカみたいに膨らむので、選挙運営コストを下げるならば、参院選の投票会場で知事の投票も兼ねるのが妥当になる。
次の参院選、改憲に必要な議席数を自民の勝敗ラインとするならば、自民が勝つかどうかは微妙なところだが、改選前議席を上回るかどうかの基準でいったら自民がほぼ間違いなく勝つ選挙になる。
つまり舛添が辞任して７月に都知事選をやった場合、舛添のみそぎ再選、もしくは自民が推す候補が勝つ可能性が非常に高いことになる。
それでは野党としては舛添を辞めさせる意味がなく、無駄に選挙費用を消費して都政を遅滞させるだけになる。
野党や左翼メディアは何が目的でこの時期に舛添降ろしを仕掛けているのだろう？ ここで舛添のクビを取れば、参院選で自民のイメージが下がって野党が有利になると見込んでいるのだろうか？
もしくは参院選で野党は、地方の選挙区はほとんど捨て選挙区にして東京に票を集中させるから、野党が推す候補を知事に出来るという目算なのだろうか？
何度も書いていることだが、東京は創価学会の縄張りなので、公明の支持を取り付けていないものは誰であってもまともに都政を運営することは出来ない。
民心は集めたけれど、議会は敵に回した青島都知事はほとんど何も出来なかった。
公明が舛添の存在は創価学会（朝鮮）同胞のためにならないと判断すれば、簡単に舛添辞任は決まる。任期続行したところで都議会の公明会派が敵に回るならば、舛添都政はほとんど進展しなくなるから。
舛添が、五輪は無駄遣いだからもっと縮小しようと主張しているならば、都下の学会系企業に金が落ちなくなるので、公明は舛添を降ろすだろう。しかしそういう流れにはなっていない。
つまり舛添叩きは左翼の独断で行われていて、公明の合意を取っていない。
左翼会派が政治倫理と正義の名の元に舛添を批判しているならば、舛添よりももっと酷い私的流用をやっていた石原慎太郎にも言及しないといけない。
しかし石原はガチの学会のプリンスなので、石原叩きをやると公明を敵に回すから、左翼はそこには突っ込まない。いま公明を敵に回したら、参院選で左翼が都下でボロ負けするのは間違いないから。
舛添が辞めるかどうかは、政治倫理はほとんど関係ない。
公明、つまり創価学会系の企業や地主にとって、五輪景気で儲けさせてくれるかどうか重要で、舛添がそこを満たすならば任期続行だし、50年に一度の儲け話を舛添が潰すようならばクビにする。
このまま左翼系メディアによる舛添叩きが続くならば、舛添としては森喜朗のところに行って、五輪でもっと都の予算を使うので、なんとかして欲しいと泣きつけば良い。
森参りすれば、おそらく一発で収まる。少なくとも文春はこれ以上はスッパ抜かないだろう。
舛添氏「説明責任果たした」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3991218
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