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2016年05月11日21:28

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LIVE PLASTICS

5/10 PLASTICS @ ブルーノート東京

‘80年代初頭、テクノポップ御三家(P-MODEL、ヒカシュー)の一角として人気を得て、
アメリカツアーではトーキング・ヘッズやラモーンズの前座に呼ばれたりと、
日本のパンク・NEWWAVEの代表的なバンド、PLASTICS。
今回は結成40周年記念の再結成ライブということで初参戦。

まずはボーカル&ギターでリーダーの中西俊夫、ギターの立花ハジメが登場し、
いきなり代表曲”TOP SECRET MAN” そして”COPY”を連発。
彼らの特色であるシンプルでピコピコ♪と鳴るリズムマシーン(このピコピコという
音こそ当時のテクノポップの代名詞)に二人のギターリフが絡み、
そこにテンション高いボーカルがのる。
このシンプルなサウンドが当時の日本の、そしてアメリカの
既存のロックに飽きていた若者を熱狂させたのか、とぐっと引き込まれました。

3曲目からはオリジナルメンバーでリズムボックス担当の島武実、
佐藤チカのかわりの元N’夙川ボーイズ・リンダdada、
2年前に亡くなった佐久間正英の代わりの女性キーボード・モモが登場し、
一挙に音が分厚く、そして華やかになりました。

初めて彼らのライブをみたのですが、
早めの四つ打ち全盛で、同じ打ち込み系でもいろんなパターンを
つなげたメリハリのあるトラックが当たり前の今のシーンと比べると、
曲中ワンパーターンで通すリズムは、
正直ちょっとまったりというか一本調子な感じは否めません。

しかし、それを補って余りあるテンション高い演奏にしているのは、
やはり中西俊夫のちょっと高めで、エキセントリックでボーカルのなせる技でしょう。
もう少しヘラヘラした感じかなと思ってたけど、
こんなに歌えて、華のあるボーカルやとは想像してませんでした。
いや〜かっこよろしい。

それに加えてリンダdadaがチカの頭のテッペンから出てるようなコーラスと掛け声、
踊りを含めて完璧に”COPY”していてびっくりでした。 カッコかわいい〜!
この二人のボーカルの絡みこそがPLASTICSの色を決定づけています。
今のシーンでもないような この二人の組み合わせはすごい個性です。

立花ハジメは8、90年代は幸宏さんのツアーや自分のソロでギターを弾いたり
サックスを吹いたり、積極的な音楽活動をして(一方でグラフィックデザイナーも)
結構ご陽気なキャラでしたが、今日は久しぶりのライブでギターに集中していたのか、
ちょっと大人しかったです。でも本編最後では少しだけサックスも披露してくれました。
島氏はリズムボックスのスイッチ押したり、止めたり、時々ギター弾いたり、
女性キーボードはシンセベースとバッキングを同時に演奏してて、忙しそうでした。
あと、久保田麻琴がステージ横でライブのPAをやっていたり(終わってから気づいた)、
高木完(日本のヒップホップの先駆者)がオープニングDJをしてたり。

アンコールではもう一度バンド全員での”TOP SECRET MAN”を演奏し、
会場のある表参道、青山、原宿あたりで当時とんがっていた5,60代のおっちゃん、
おばちゃんたちの大喝采を受け、ライブは盛大に終わりました。

まあ、ブルーノートというシックで、観客全員が椅子席という会場なので、
当時のようなテンション高いノリの再現とまでははいかなかったでしょうが、
それでも十分彼らの個性とミュージシャンとしての実力を見せてもらったし、
伝説の一端を体験できて大変満足でございました。

終演後、リズムボックスにメリハリを感じなかった理由がわかりました。
当時のライブ音源では、リズムボックスについていたフィルインボタンを
リアルタイムで押すことで(当時の技術ではそのタイミングをプログラムできなかった)、
8小節目毎や要所要所でスネアのフィルを入れていたのが、
今回はそのフィルがなかったのでした。
島氏、お年を召したので今回はパスしたのでしょうかね。(最新機材で新たに
プログラムもあえてしなかった?)

しかし、初ブルーノートがPLASTICSというテクノポップになるとは。
テクノポップもオールディーズになってきたってことですかね。
決して難しいことはしていないのに、これだけの個性が出せた斬新なバンド、
もっと評価されてもいいのではと、改めて思いました。
今の60代が20代の時にこんなかっこええことをやっていたことを、
今の20代の人たちにもを知ってほしいもんです。



↓ ”TOP SECRET MAN” いや〜、ほんまNEWWAVE&PUNKや。
https://www.youtube.com/watch?v=ShMzWxauadE


↓ ”COPY” いや〜、このチープさ、おシャレでかっこいい!
  ♪あっちもこっちもCOPYだらけ、オリジナリティーな、な、な、ない♪
     今の若手バンドにこの歌詞聞かせたい!
https://www.youtube.com/watch?v=OWpeRcDju2w




関係ないけど、関西ではPLASTICのことをプラッチックといいます。

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