広島県府中町立府中緑ケ丘中学で起こった生徒の自殺の原因について、
誤ったデータに基づく進路指導の結果だったとの報道がありました。
報道によると、実際に万引きがあった時に生徒の名前を間違え、
その場では訂正されたものの、サーバーには訂正前のファイルが残っていて、
進路指導の際に訂正前のファイルのデータを使っていたとの事です。
しかも、学校が推薦基準に非行歴の勘案対象を3年時だけでなく
1、2年時も含めると改めたのは昨年11月だったとの事です。
自殺した生徒さんには、余りにも気の毒なミスが重なった気がします。
指導の記録を父兄などが見る事は出来ません。
ある意味今回の事件は、冤罪に近いように感じます。
しかし、日頃からキチンと生徒を見ていたら、
万引きするような子なのか、推薦するに足る子なのか、分かるような気もします。
1件の万引きが、中学から高校への推薦出来ない理由になる事自体が、
僕には大きな問題のような気がします。
もちろん万引きが悪い事は当然ですが、
若気の至り、唆されて、遊び半分など色々な理由で万引きをしてしまうのも、
十分にある事のような気がします。
常習的な万引きならばいざ知らず、
たかが1度の万引きで志望校への推薦をしないと言うのは、
余りにも重過ぎ、子ども達の成長を願う教育とはかけ離れているような気がします。
そうした過ちを起こしてしまった子ども達を、
キチンと指導するのが教育なのだと思いますし、
中学校の1年の時には、万引きをした事もあったが、
自分の過ちを反省し、立ち直って真面目に勉強などに取り組んでいるとすれば、
僕はそちらの子の方が立派だと評価したいような気がします。
現在の社会は、人の過ちを許さない、徒に潔癖な社会になっています。
それが中学にも波及し、減点主義による進路指導が行われているのでしょうか?
今回の事件は、単なるミスとして再発防止を図るだけではなく、
中学生の非行にどのように対応すべきなのか、
原点に立ち返って検討して欲しいと思います。
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