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2015年11月26日18:59

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リバイバル登山日記�� 〜 2000年2月雲取山

パソコンや携帯電話を持っていなかった時代、私は山行を終えて帰宅後、時間をかけて手書きで登山の日記を書いたものでした。改めて読み返すことで当時の懐かしさを感じるものですが、それらをブログ記事にして「リバイバル登山日記」と題して定期的に公開していきたいと思います。

今回は４ケタの数字が全部変わった西暦2000年。その２月に東京都最高峰の雲取山へ１泊２日で登頂。名づけて


富士山2000年記念登山exclamation ×2


当時私は25歳で飲食店の従業員。やっと取れた有給を利用して実現に至りました。

１日目は奥多摩駅からバス等利用せず、石尾根の長い道のりを経て雲取山、そして雲取山荘（以下「山荘」）へ。

２日目は富田新道で下山。


衝撃 主な行程（今記事に出るコースの場所です）

１日目；2000年2月9日
1 奥多摩駅 〜 羽黒神社 〜 三ノ木戸（さぬきど）山 〜 2 六ツ石分岐 〜 将門馬場（まさかどばんば） 〜 水根山 〜 3 鷹ノ巣山 〜 巳ノ戸大クビレ 〜 日陰名栗峰 〜 高丸山 〜 千本ツツジ 〜 4 七ツ石山 〜ブナ坂 〜 五十人平ヘリポート 〜 奥多摩小屋 〜 小雲取山〜 5 雲取山頂 〜 6 山荘

２日目；2000年2月10日
6 山荘 〜 5 雲取山頂 〜 7 小雲取山 〜 8 八丁橋 〜 9 日原鍾乳洞バス停


以下内容にて抜粋、公開していきます。なお内容の一部を修正、削除の上の公開となります。相当長くなりますが先々登頂を検討される場合の参考になればと思います。


衝撃　日記内容

走る人１日目；2000年2月9日
�機�1 奥多摩駅 6:00 〜 8:45 2 六ツ石分岐
�供�2 六ツ石分岐 8:50 〜 10:253 鷹ノ巣山
�掘�3 鷹ノ巣山 10:45 〜 12:50 4 七ツ石山
�検�4 七ツ石山 13:10 〜 14:30? 5 雲取山頂
�后�5 雲取山頂 14:55 〜 15:30 6 山荘
�此�6 山荘

走る人２日目；2000年2月10日
�察�6 山荘
�次�6 山荘 7:15 〜 7:35 5 雲取山頂
�宗�5 雲取山頂 8:?? 〜 11:10 7 小雲取山
�勝�7 小雲取山 11:20 〜 12:108 八丁橋
�将機�8 八丁橋 12:20 〜 12:50 9 日原鍾乳洞バス停


本〜 抜粋ここから（一部修正、削除箇所あり） 〜本


走る人１日目；2000年2月9日


�機�1 奥多摩駅 6:00 〜 8:45 2 六ツ石分岐

青梅線下り始発列車は河辺（私の実家の最寄駅）5:13発。201系の通勤車両（※1）。外がまだ暗い中、ひたすら山岳路線を走行。5:58奥多摩到着。この列車は折り返し東京行となり、やがて痛勤列車と化す。でもオレはそれとは全く無縁な山登りに出かける。

改札を出て登山届けを備付のポストに入れ、いざ出発。しばらく車道を歩き、登山道を探す。でもこれがなかなか難しくていつまでたっても登山道らしき道が見つからないのでおかしいと思い、たまたま民家の掃除をしていたおばさんに聞いてみるとどうやら過ぎてしまったらしい。そう、奥多摩むかしみちを歩いていたのだ。仕方なく羽黒神社入口までせっかく歩いた道を逆戻りし、羽黒神社の長い長い階段を登りきったところで靴を履き替えた。そこからも車道は続くがようやく本格的な登山道に入った。

空は快晴。素晴らしい天気だ。でも風が強く、肌が寒く感じる。やがて残雪を見る様になり、冬山を実感させられる。単調な上りが続き、三ノ木山付近にさしかかると少し開けてきて下界には集落が見え、南には富士山も。ひたすら歩き続け、8:45ようやく六ツ石山分岐に到着。次の目的地である鷹ノ巣山へと進んだ。


チャペル (※１)
現在青梅線を含め、中央快速線、五日市線の通勤車両は全てE233系。当時は前述各路線201系をメインに青梅、五日市線では103系も現役で活躍。とりわけ青梅線青梅以西では103系がメインで201系の乗り入れは少数派だった。
また現在青梅以西においては青梅〜奥多摩間の区間運転がメインだが、当時は立川発着が多数派で定期ダイヤでの中央線直通列車は上下合わせてこの1本のみだった（現在は上りに2本設定あり）。


�供�2 六ツ石分岐 8:50 〜 10:253 鷹ノ巣山

所々に雪が残っている中ひたすら歩く。途中お腹がすいたので休憩を取り、おにぎりを食べるが休むと寒い。風も強く、のんびりと飯を食うどころではない。途中将門馬場で道が分かれる。今回は北側を通り、水根山を10:05に通過。山から見る風景もきれいだし、歩きながら雪に残っている足跡を見るのも面白い。

眼下には奥多摩湖も見え、高い所に来たんだと感じる。やがて鷹ノ巣山に到着。ここで20分の休憩を取った。


�掘�3 鷹ノ巣山 10:45 〜 12:50 4 七ツ石山

この日の登山もいよいよ後半に入る。残雪が所によって分厚い。一旦下ると南道(※２)から合流し、避難小屋に着く。

時刻は11時を回るが小屋に設置されている温度計を見るとマイナス5℃。寒いはずだ。

巳ノ戸大クビレから再び分岐。悩んだ挙げ句、難路と指定された北側を通った。途中には日陰名栗峰、高丸山があるが道自体は広い。何が難路かと言うとこの道は千本ツツジまで急な上り下りが3回続く。半端じゃない。せっかく上ったのにまた下りる。しかも急だ。千本ツツジを過ぎるとわずかに山梨県に入る。そして12:50、七ツ石山山頂に到着。ここで20分休憩を取った。


チャペル (※２)
上記「将門馬場で道が分かれ」た鷹ノ巣山頂を通らない迂回コース


�検�4 七ツ石山 13:10 〜 14:30? 5 雲取山頂

この日の登山もいよいよ終盤に入る。真昼だというのにとにかく寒い。ブナ坂まで急な下り。そこからお花畑といわれる所を通過していく。奥多摩湖も視界から消え、回りは全て山。五十人平ヘリポート付近で初めて一人の登山者とすれ違った。鴨沢から日帰りで往復するらしい。また奥多摩小屋にさしかかった所で木を背負った老人ともすれ違った。

小雲取山を難なく通過し、ひたすら雲取山頂（以下「山頂」）へと向かう。きつい上りが続くが山頂まであと少し。そして雪深い中を上り、ようやく山頂に着いた。ここが東京都最高峰標高2017�辰留声荵劃困澄�そこには２人の登山者がいた。


�后�5 雲取山頂 14:55 〜 15:30 6 山荘

真昼だが気温は氷点下。風も強く、あまりの寒さで暖を求め、山荘に向かった。30分程歩いてようやく山荘に到着。翌朝はこの道を逆戻りするのでその下見を兼ねることにもなった。この日は山荘に宿泊。


�此�6 山荘

この山荘は昨年（1999年）改築したばかりで良く出来ている。入口付近にストーブが置いてあり、他の宿泊登山者と井戸端会議。時々寒い外に出ては山荘から見える奥多摩の山々、そしてはるか先には東京の都心をも望む。

夕食は午後6時。食事内容は御飯と味噌汁、おでん、山菜、漬物だ。食堂の窓は見る見るうちに凍りついている。

食後再び外に出るとそこには雲一つない星空とはるか先の都心の夜景が登山者を待っていた。実は夕方雲が出てわずかながら雪が舞っていたが夜にはすっかり晴れて素晴らしい夜空が何もかも忘れさせてくれた。手元の温度計でマイナス12℃を下回る中、久喜市（埼玉県）からの登山者としばらく話をしていた。でもあまりの寒さで中に入り、暖をとる。結局眠りについたのは午後９時過ぎだった。




走る人２日目；2000年2月10日

�察�6 山荘

起きたのは4時半。外はまだ暗く、寒い。気温はおそらくマイナス15℃前後だろう。
空は昨日同様快晴。早速山荘からの風景（カメラ2枚目）、山荘の屋根からのツララ（カメラ3枚目）等写真に納めた。写真を撮るには手袋を脱ぐのだがカメラを持っている間に手が悴んでしまう。だから撮影直後すぐに手袋をはめ、撮る時はまた脱ぐ。その繰り返しだ。そうこうしているうちに朝食の時間となり、中に戻った。

６時に食堂に入り、焼き魚、御飯、味噌汁、玉子、漬物、ふりかけが出た。食後お土産に本、鈴、バッヂ、雲取山登頂証明書を買い、荷造りを完了したところでいよいよ出発。


�次�6 山荘 7:15 〜 7:35 5 雲取山頂

山頂までは前日と逆の道をたどる。マイナス10℃前後のただでさえ寒い中に強風が吹き付け、体が凍てつきそうだ。20分程で山頂に着き、東には東京の山々、南には富士山、西には南アルプスと八ヶ岳、北には浅間山の見える360゜大自然。何もかも忘れさせてくれる絶景だ。東京の秘境に来たのだと改めて感じる。せっかく来たのだからすぐに下りるのはもったいない。なので1時間位留まりたかったが何しろこの寒さでは30分が限界だった。


�宗�5 雲取山頂 8:?? 〜 11:10 7 小雲取山

当初の予定は水松（あららぎ）山、天目山（三ツドッケ）経由（※３）で下山する事になっていたが予定を変更し、富田新道を経由。途中小雲取山までは行きと逆の道をたどり、富田新道へと至る。北側斜面にある為降った雪がそのまま残っている。坂はかなり急でその上に凍った残雪がると下りるのに一苦労。どんどん下りていくうちに残雪も少なくなっていき、唐松谷林道と合流。さらに下ると大雲取谷の吊り橋にさしかかり、そこから見る凍りついた滝は正に絶景。唐松谷との合流点も見える。橋に凍りついた雪があって滑らないように気をつけて歩いた。そこから先は単調な上りにさしかかり、林道（車道）へと出る。ここで一旦休憩を取り、靴を履き替える。

チャペル (※３)
長沢背稜（はいりょう）を通り一杯水避難小屋からヨコスズ尾根を経て東日原バス停へ向かうルート


�勝�7 小雲取山 11:20 〜 12:108 八丁橋

ここからは日原林道を単調に下って行く。林道にしてはかなり広い道だ。一般車は通行できないらしいが関係者のものと思われる車を見かける。付近の山の斜面には所々雪が残っている。また奥多摩の山は日本猿の生息地でもあり、猿の姿をよく見かける。長い林道をひたすら下り、八丁橋に到着。さらに日原川沿いの車道を歩き続けて日原鍾乳洞バス停へと向かった。


�将機�8 八丁橋 12:20 〜 12:50 9 日原鍾乳洞バス停

ここからバスで奥多摩駅へ。駅近くの奥多摩温泉もえぎの湯で山行の疲れを癒し、列車で青梅へ向かった。



本〜 抜粋ここまで 〜本



衝撃　補足


危険・警告注意点１

東京都内にある2000�辰鯆兇┐覬声荵海悗離魁璽垢録�多く、その中で特に親しまれているコースとして鴨沢（山梨県）からや三峰神社（埼玉県）からのルートがあるが、今回私が上りで通った石尾根ルートは奥多摩駅からバス等使わず、すぐに登山道に入るコースで雲取山荘までの所要時間は９時間程度（無雪で休憩時間を含めない標準歩行時間）。

１日がかりの長丁場となるが、宿泊を前提に登頂するのであれば、奥多摩の山々を十二分に満喫できること間違いなし。

時間に余裕を持って行くなら奥多摩駅着始発列車利用（※４）で朝早いうちの入山が望ましい。

また奥多摩小屋等コース途中にある小屋での宿泊も選択肢としてあり。


チャペル (※４)
現ダイヤでの青梅線下り始発だと立川4：47発の奥多摩5：59着（途中青梅乗換え）。新宿方面から中央線沿線なら武蔵小金井以西であればこの列車に乗り継ぎできる。都心からだと始発列車に乗っても奥多摩に着くのは7時過ぎ。夏場はまだ良いとしても冬場は日没が早く、さらに積雪の状態によって行程が長引くことも考えられるのでそれら点を考慮のうえ、無理のない範囲で行動してください



危険・警告注意点２

雲取山をはじめ、冬季奥多摩の山々は他の山域（主に1000�辰鯆兇┐觧魁后砲鉾罎戮得嘉靴�多く、積雪が少ないので寒さを乗り越えれば登山には絶好の時期。

とは言っても平地よりは積雪が多く（※５）、標高が上がれば当然温度も下がる。特に
雲取山では厳冬期の夜にはマイナス15℃前後になり、時にはマイナス20℃を下回ることもある。
最高気温がマイナス10℃以下になることも珍しくない。主な都市と比較した場合、札幌と同程度かそれよりも寒いというイメージで良いでしょう（※６）。

雲取山に限らず、奥多摩の山々は都心と比べて10℃以上低いと思って防寒対策をしっかりした上で行動していただきたい。


チャペル (※５)
その年にもよるが多い所で例年1メートル前後の積雪。なお2014年2月の記録的大雪では御岳山等多い所で2メートルを超える積雪があったとの事


チャペル (※６） ＜参考データ＞

鷹ノ巣山 −５℃位（2/9 11時頃　避難小屋の温度計）
山荘 −１２℃位（2/9 18時頃　手元の温度計）
山荘 −１６℃位（2/10 6時前　手元の温度計）


当時の各都市の気温（気象庁ＨＰより）

東京（大手町）
2/9　最低 1.9℃　最高 10.0℃
2/10　最低 2.2℃　最高 10.8℃

青梅（東京都）
2/9　最低 -1.9℃　最高 9.8℃
2/10　最低 -4.9℃　最高 9.8℃

小河内(東京都奥多摩町)
2/9　最低 -1.6℃　最高 6.7℃
2/10　最低 -4.6℃　最高 7.0℃

前橋
2/9　最低 -1.7℃　最高 7.3℃
2/10　最低 -2.5℃　最高 8.9℃

長野
2/9　最低 -5.9℃　最高 1.6℃
2/10　最低-7.5℃　最高3.4℃

札幌
2/9　最低 -9.4℃　最高 -2.6℃
2/10　最低 -8.6℃　最高 -0.3℃

稚内
2/9　最低 -9.5℃　最高 -4.8℃
2/10　最低 -8.5℃　最高 -3.7℃




＜余談＞　2000年はこんな年だった

・俳優の荒井注さんが71歳で死去（2月9日。私がこのニュースを知ったのは下山後定食屋での食事中でした）。

・営団地下鉄日比谷線中目黒駅付近で脱線事故が発生。反対電車と衝突し死者5人、重軽傷者60人（3月8日）

・森内閣発足（4月5日）

・シドニー五輪パラリンピックで女子マラソンで高橋尚子選手が金メダルを獲得。他日本勢は金5・銀8・銅5のメダルを獲得（9月）

・鳥取県西部でM7.3を観測する地震が発生（10月6日）
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